わたしはかもめ2004年鴎の便り(12月)

便

12月27日

清水直は実績積んでメジャー挑戦

ロッテのエース清水直行投手はソフト路線でメジャー挑戦を直訴した。この日、千葉マリン球場で契約交渉を行い、今季1億300万円から3700万円増の1億4000万円で更改した。席上、公式には初めて、球団側にメジャー希望を伝えた。「メジャーに行きたいという話はした。ポスティング?そうですね。できるだけ早く行きたい」と明かした。

ゴリ押しで何が何でも、という気持ちはなく、時期や条件などの話には及んでいないという。「ロッテと契約しているので、まずチーム、ファンのことがあると言われた。それはそう思う。チームを放って行く訳にはいかない。微妙ですね。お互い納得して行ければいい。ゆっくり話をしていこう、ということになった」と語った。

球団もポスティング移籍を絶対に認めないという姿勢ではない。瀬戸山球団代表は「システムだから必要に応じて活用する場面が出てくるかもしれない」との立場を示した。その上で清水直には「まずロッテを強くして欲しいとお願いした。希望は聞きましたということ。おいおい話をしていこうといった」と対応した。清水直も来季に向けて「防御率のタイトルを狙っていきたい」と気持ちを切り替えた。3年連続2ケタ勝利をマークしたが、今後も実績を積み重ね、メジャーへの道を切り開くつもりだ。

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契約更改

選手名年俸前年比
清水直14000△3700

[注]年俸は推定で単位は万円。

清水直
「サインしました。でも、これ以上を目指している。まだまだこんなものじゃないと思っています。チームの優勝のために成績を上げたいですね。野球以外には、今年色々あったので、何とか球場に足を運んでもらえるように、マリンをイベント会場のようにしたいと話しました。来シーズンはタイトルも狙いたいですね。球団からもタイトルをと言われました。狙いたいのは防御率。それが優勝につながると思います。投球の幅を広げるために、チェンジアップも習得したい。30歳なので、体にムチ打って体力作りをしていきます。将来的に、スティングの希望を伝えました。これから、球団とゆっくりと話し合っていきます。ただ、チーム成績もこのままで放って行く訳にはいかない。優勝したり、タイトルを獲得した時に、前向きに話していきたいということです。」

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宮内氏がオーナー会議議長

パ・リーグの小池唯夫会長は27日、来年のオーナー会議議長にオリックスの宮内義彦オーナーが就任する見通しを明らかにした。議長職はセパ1年ごとに交互に就任し、今年は巨人の渡辺、滝鼻両オーナーが務めた。小池会長によると、来年はパのオーナー懇親会議長を務める宮内オーナーに打診し、内諾を得ているという。

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プロ野球どこへ-2

◇ファンサービス

西武星野オーナー代行
「(具体的な方策は)今やっている最中。もっと地域密着し、お客さんが球場に足を運んでくれるようにすること。現在、埼玉県の警察や商店街などでのイベントに積極的に選手を派遣し、コミュニケーションをとってやっている。肝心なのはファンがどう感じるか。使用ボールの件でも、ファンが楽しんでもらえるように時代のニーズに合ったボールを使用していけばいい。プレーオフは現行通りでいい。ファンが喜んでくれたという事実が最大の理由。」
日本ハム小嶋オーナー代行
「プロ野球の原点で1番大きいのは、飽きない試合を提供すること。球場に行けば楽しいと感じさせること。選手やスタッフ個々が大勢のファンを引きつける努力をしているか、だ。球団の魅力はフランチャイズの確立。してカードはどうでもいい。首都圏は別にして阪神は関西、福岡、広島、名古屋もしっかり根付いている。我々も独自性を出すために移転した。」
ロッテ瀬戸山球団代表
「本社と連携して千葉マリンをボールパーク化しようとの構想がある。韓国ロッテの持つイベントのノウハウを球団にも取り入れていきたい。例えば、海浜幕張駅から千葉マリンまでの道路に選手のメモリアルなものを取り付けるとか。地域貢献はこれまで以上に大切。」
楽天島田球団社長
「ファン獲得は空中戦ではなく地上戦。テレビの露出が増えて好きになってもらうのも大切だが、熱心に球場に足を運んでくれるファンを頂点にピラミッドにした時、真ん中から下の方の層は興味がないからテレビで野球を見ない。つまりテレビで見てもらうにも、まず生で野球を見て『野球って面白い』と思われないといけない。プレーオフはアドバンテージをどうつけるか。個人的にはダイエーさんは気の毒だった。」
ヤクルト多菊球団社長
「(方策は)もう1度見直さないといけない。買収した時、オーナーは『ヤクルトの4文字で、会社にかかわる多くの人が喜んだり、悔しがったりできる』と言っていた。1000万人いるヤクルト(飲料)の愛飲者を攻めようかなと。全国という訳にはいかないが、地域を回った時にアンケートするとか、考えている。プレーオフは面白いけど今年のやり方には矛盾を感じる。ポイント(アドバンテージ)を上げるべき。」
巨人清武球団代表
「G(巨人)改革は(1)舞台を一新する(2)ビジネス手法を変える(3)世界を目指す野球に、その1歩を踏み出す(4)野球の裾野を広げる、など4つか5つの目的があって、今煮詰めている訳ですよ。例えば舞台を一新するというのは新内野席とかオーロラビジョンを改装することであり、その他にも発表していないことがいくつかある。」(インタビューから抜粋)
阪神野崎球団社長
「今回のストライキでファン、国民が高い関心を持っていることが分かった。球団は1私企業の1部門かもしれないが、それ以上に明確に公共財であるという意識を持つことが必要。阪神ファンが何を望んでいるかといえば、優勝であり勝利。フロントは勝てるチームをつくることがファンサービスになる。プレーオフはセでは導入すべきではない。140試合近く戦ってきたのが何だったのかということになる。」
広島鈴木副本部長
「短期的にはまず、いい試合を見せること。サービスについては選手会とサイデアを煮詰めている段階。選手から『ここまでできる』と話してもらうことで、サービスは広がると考えている。もちろんファンの声も聞きたい。(プレーオフは)米国のように球団数・リーグ(地区)数が多く、プレーオフ進出のための地区優勝という形ならいいが、日本では何のためのシーズンなのか、という意見がいつか出てくるのではないだろうか。」
横浜峰岸球団社長
「プレーで満足させるのは選手の仕事。野球独特の間(暇)を楽しくするのが我々の仕事。野球を媒体として、みんなで楽しむ参加型の球場、非日常空間をつくりたい。ライバル企業はディズニーランド。足を運んだ客が『そういえば今日野球の結果は?』くらいになれば理想です。」(インタビューから抜粋)

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ポスティング、清水OK、井川NO[報知]

◇メジャー挑戦の夢にロッテ・阪神対照的

清水直行投手が来年オフにもポスティング(入札制度)で米大リーグに移籍する可能性が出てきた。27日、千葉マリンでの契約更改交渉の席上、近い将来のポスティングを直訴した清水に対し球団側は柔軟な方針を示した。また、この日、契約更改交渉でポスティングを正式に直訴した阪神・井川慶投手は球団から拒否された。

抱き続けてきた思いを、清水は隠すことなくぶつけた。「できるだけ早く、という希望はある。球団に条件を出される可能性もあるので話し合って進めていきたい」現行協約上、FA権取得は最短でも09年中。オフには34歳になる。全盛期のうちに米移籍するには入札しかない。未確立のレンタル移籍に関しても「可能性はある」とあらゆる方法を模索する考えだ。

球団側も初めてポスティングに対する態度を表明。瀬戸山球団代表は「必要に応じて活用することもある。賛成か反対か、と言われれば肯定的に考えたい」と見解。来年は構造改革協議会でFA期間、ポスティング、レンタル移籍について話し合われる。球団の対応も、球界の流れも追い風になりそうだ。

今季は10勝11敗、防御率3.40。打線の援護がない中での力投も評価され、3600万円増の1億4000万円プラス出来高(推定)で更改した。この日、球団から米移籍への数字的条件は提示されずも、清水は「防御率のタイトルを取って、チームが勝てばお互い納得できると思う」と、自ら“条件”を設定。最優秀防御率と31年ぶりのV。2大目標が実現すれば、来オフ、夢舞台への切符が届くかもしれない。

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清水直、メジャー早期移籍要望[デイリー]

清水直行投手が27日、千葉マリンで契約更改交渉に臨み、3700万増の1億4000万円でサイン。その席で、将来的なメジャー挑戦の意思を伝えた。昨年の契約更改の席でも簡単な意思表示はしたが、この日はFA権取得が最速で09年になるため、来オフ以降のポスティングシステム(入札制度)での早期移籍を希望した。

阪神・井川と同じエースの直談判。しかし瀬戸山球団代表は「ロッテを優勝させるため全力投球して欲しい」としながら「彼の希望も聞いてこっちの希望も述べて。今あるシステムだから、必要に応じて活用する場面も出てくるかもしれない」と柔軟な姿勢をみせた。 2日の選手会総会ではレンタル移籍制度が提案された。これを含め「国際化は急速に進んでいる。肯定か否定かと言われれば肯定。(選手会との)構造改革協議会でも議論する必要がある」と前向きな見解を示した。

逆指名で入ったロッテに愛着は強いが、夢も捨てられない清水直。初の防御率タイトル獲得と優勝を来季の目標に挙げ、「まずリーグで1番になることです」と、進化を誓った。

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清水直3600万円増…来オフにもメジャー挑戦[サンスポ]

3年連続2ケタ勝利の清水直が27日、3600万円増の1億4000万円で更改。席上、球団側に、将来的にポスティングシステム(入札制度)によるメジャー移籍の希望があることを伝えた。「向こうは恵まれた環境があるし、自分のボールが通用するか試してみたいです」。瀬戸山代表も「(今後)ポスティングを活用する場面もあるかもしれない」と柔軟な姿勢を示し、早ければ来オフにもメジャー挑戦が実現する。

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