わたしはかもめ2004年鴎の便り(12月)

便

12月30日

プロ野球どこへ-5

◇まだまだ終わらぬ球界再編

球界再編は、まだ続く−。今回、何人かのオーナー達にも、球界が抱える問題について答えてもらった。今年、揺れ動いた再編問題について「まだ動いている」「先は読めない」の答えが多かった。ロッテ重光オーナー代行は「来年はセ・リーグさんを含めて、また少し動きが出てくるんじゃないかと思う」と話す。

今後予想される方向性については、様々。「希望的観測でいえばエクスパンションという方向」(楽天三木谷オーナー)=球団増加、「四国のように球団の空白地域もあるが、球団経営からみて妥当な数と思われる」(中日白井オーナー=12球団維持、「日本の中でプロとしての技量と能力を兼ね備えた選手の数が不足している」(日本ハム小嶋オーナー代行)=球団数減まで、ばらけた。広島松田オーナーは「12球団でいいと思うが、将来的には各球団の傘下にメジャーでいう3Aクラスの球団が多くなることが望ましい」とした。

1リーグか2リーグかについては「複数リーグで互いに競い合う方がファンのためにもいいだろう」(阪神手塚オーナー)、「野球人口、日本シリーズやオールスターゲームの人気など考えると2リーグが望ましい」(中日白井オーナー)など、概ね2リーグ維持だった。「ファンが喜んでくれ、球団の収支が合っていれば、いくつリーグがあってもいいし、1リーグでなければとか、2リーグでなければという考えはない。ただし、これ以上、レベルは落とせない」(西武星野オーナー代行)の声もあった。

ページトップ

近鉄が仕事納め[ニッカン]

オリックスと合併した近鉄は30日、仕事納めを行った。球団は11月30日に消滅したが、足高圭亮球団代表(52)らが大阪市の事務所で残務処理を続けている。この日は小林哲也球団社長(60=本社常務)が事務所を訪れ、足高代表ら5人の社員に「来年は近鉄グループとしてよりよい1年にできますよう(球団業務も)有終の美を飾って下さい」と挨拶した。来年以降の近鉄は、大阪ドームで公式戦を行う合併球団オリックス・バファローズに年間指定席の顧客を紹介したり、チーム優勝時に百貨店でセールを行うなどの形で野球に関わる。

ページトップ

李、来季パパに!第一子誕生へ[スポニチ]

来季の巻き返しを誓うロッテの李承Yに心強い“援軍”が現れる。松静夫人の妊娠が判明。来夏に第1子が誕生するのだ。本人から報告を受けた親しい関係者は「李はとても喜んでいる。来年の大きな励みになるのは間違いない」と話した。日本挑戦1年目の今季は打率.240、14本塁打、50打点と低迷し、11月15日の韓国帰国後は現地紙の取材に「今年は打席に立つのが嫌になるほど。野球選手でさえなかった」と回答。原点回帰を誓い、来年はバットの色を韓国時代と同じにする。日本の製品にはない独特の薄茶色でメーカーに特注。既に自主トレを始めており、8時間近く汗を流す日もあるという。「来年は必ず雪辱したいね」と李。家族のためにも負けられない。

ページトップ

手蔦開幕1軍へ“アゴ退治”[報知]

「アゴ・バトル」は絶対勝ちます!ロッテの自由獲得枠ルーキー・手嶌智投手が、オープン戦で横浜の成長株・内川との対戦を熱望した。自身と同じく自慢のアゴを持つ内川との対決を制し、開幕1軍へのアピールする考えだ。

即戦力ルーキーの期待を受けて入団した以上、開幕1軍は絶対条件。「キャンプ初日からブルペンに入るつもり。オープン戦でも結果を残さないといけませんからね」首脳陣へのアピールの必要性を感じている手嶌と、同じアゴ自慢の内川との対決が実現すれば、注目を集めることは間違いない。手嶌は「同じ22歳ですし、同世代の選手には絶対負けたくない」とライバル心を剥き出しにした。

手嶌は入団以降、実測5.5センチの下アゴを“武器”に知名度を上げてきた。横浜には「元祖・アゴキング」の門倉もおり、ファンサービス精神旺盛なバレンタイン監督が、オープン戦であれば手嶌の横浜戦登板を認める可能性は高い。

1月中旬から始まる新人合同自主トレに向けて柔軟性のアップ、体重増加を図っている手嶌。「手元で伸びる直球と、顔の長さは絶対負けません」と豪語する愛嬌満点のルーキーは、“新・アゴキング”を目指す。

ページトップ

三木谷オーナー、孫マネーにダメ出し[報知]

◇「ものすごい赤字を出したら意味がない」

楽天・三木谷浩史オーナーが30日、ソフトバンク・孫正義オーナーに噛みついた。三木谷オーナーはテレビ朝日系「スーパーモーニング・年末スペシャル」に今年の主役として田尾安志監督と共に、生出演した。

50年ぶりのプロ野球新規参入を上機嫌で振り返った三木谷オーナーだが、話題がソフトバンク・孫オーナーの世界戦略に移ると表情が険しくなった。孫オーナーが日米ワールドシリーズを提唱し「年俸を下げたらメジャーとワールドシリーズを戦えない」と潤沢な資金をどんどん投入する方針を示していることについて、反論した。

「費用をかけても、ものすごい赤字を出したら意味がない」とぴしゃり。そもそも今年の球界再編は年俸高騰による莫大な赤字が原因でオリックスと近鉄が統合を余儀なくされた。資金があるからといって、赤字を容認するのではなく「ビジネスとして成功するように示すために何でもやる」と10万円ファンクラブや年間シートのオークションを引き合いに出し、黒字化による国内活性化を訴えた。

現時点で更改した選手の総年俸がリーグ最高の27億9000万円のソフトバンクに対して、楽天はパ・リーグ最少の17億7000万円と切りつめている。そもそもゼロから球団を立ち上げた楽天に対して、強大チームを買収したソフトバンクでは感覚が違う。「お金を持っていない地方都市でも野球ができるということを証明したい」と言う三木谷オーナー。将来的には世界制覇の野望を持つが、まずは足元を見よ、との警鐘を鳴らして、今年の仕事納めとした。

ページトップ