わたしはかもめ2006年鴎の便り(6月)

便

6月10日

千葉ロッテ3x−2巨人(千葉マリン)

ロッテが今季5度目のサヨナラ勝ち。6月初の連勝で3カードぶりの勝ち越しを決め、対巨人は昨年から6連勝。ロッテは先制された後の2回、青野の適時打で同点。1点を追う8回にはベニーの適時打で追いつき、9回2死一塁から代打・ワトソンが来日初のサヨナラ二塁打。先発・清水直は9回6安打7奪三振2失点で今季2度目の完投勝利。また今季6勝目で防御率は2.14に。巨人は先発・工藤が7回を5安打6奪三振1失点も、久保が同点打、林がサヨナラ打を浴び今季5度目のサヨナラ負けで、今季2度目の5連敗。

123456789R
巨人0100010002
千葉ロッテ010000011x3x
青野
「チャンスだったので、とにかく振れるボールが来たら最初から積極的に行こうと思っていたので、安打になって本当に良かったです。」(2回裏に同点中前適時打)

ページトップ

清水粘って完投

ロッテ清水が、粘りの投球で終盤の逆転劇につなげた。6回に犠飛で1−2と勝ち越されたが、7回以降3イニング連続で三者凡退に仕留める力投。「サヨナラは興奮しました。粘ってよかったなあと思いました」と、6安打2失点監督での6勝目を振り返った。降板するつもりはなかった。「10回もいきますって話してたんです。粘って投げないと、チームが連勝を続けることはできませんから」と、エースのプライドを漂わせた。バレンタイン監督も「序盤は、今年1番と言えるぐらい、真っ直ぐが走っていた。中盤以降は、他の球種もいい形で投げていた」と評価した。

ページトップ

ロッテサヨナラ勝ち、巨人はお得意様[ニッカン]

もはや巨人はお得意様?ロッテは9回2死一塁から代打ワトソンの右越え二塁打で、一塁から西岡が一気に生還し、サヨナラ勝利!これで今季は5勝負けなし、昨年から巨人相手に10勝1敗だ。一方、リリーフ陣の炎上で、好投工藤の白星を消した巨人は今季5度目のサヨナラ負けで5連敗。試合後、ベンチでコーチと選手が口論をする異様な光景も。故障者続出に加え、チーム内に不穏な空気も漂い始めた。

2日間、直球を待っていた。同点の9回裏2死一塁。ロッテの新外国人ワトソンが、代打で決める。代わったばかりの巨人林からだった。2球目の直球を強くたたくと、打球は背走する右翼手の頭を越えていく。単独盗塁を試みていた一塁走者の西岡が本塁にかえってくる。同時に、一塁側ベンチからナインが飛び出す。サヨナラ勝ちに二塁付近で新たな仲間を中心に、歓喜の輪が広がっていった。

左打者だけに、最初は右腕の久保に対しての代打だった。だが林にスイッチされ、バレンタイン監督にベンチ前に呼ばれている。アドバイスの内容は明らかではない。だが「(打ったのは)真っ直ぐです。昨日(9日)もずっと真っ直ぐを待っていた」と振り返る。バレンタイン監督も「自分の打てる球にフルスイングした結果。待っていた球が来た」と説明。リベンジの準備は直球狙いだった。

先発出場した前夜の1戦でも、7回裏に林と対戦している。だが変化球で空振り三振。「野球選手なら、やられたらやり返すしかないと思った」と話した。西岡の足を警戒し、直球系を選択するだろう相手バッテリーを逆手に取り、迷わずに振り抜いた。5月に来日したばかりのワトソンの思いを、チーム全体でサポートしていた。

負けない。これで昨季からの交流戦で巨人相手に10勝1敗。指揮官はワトソンに「最高のスイングをしてくれた」と賛辞を贈った。交流戦もリーグも首位を快走する。ロッテの強さは、まだまだ止まりそうにない。

年度月日球場ロッテスコア巨人
責任投手責任投手
0505-24長野144小野○11−0●上原110
05-25東京ドーム121小林宏○5−3●内海101
05-26東京ドーム140久保○10−9●工藤94
06-07千葉マリン70小林宏○2−1●上原70
06-08千葉マリン91藤田●4−7○久保141
06-09千葉マリン111久保○10−2●工藤80
0605-26東京ドーム101小林宏○7−2●パウエル51
05-27東京ドーム112藤田○6−4●福田81
05-28東京ドーム153渡辺俊○7−3●121
06-09千葉マリン91小林宏○7−3●パウエル82
06-10千葉マリン90清水○3−2●久保60

ページトップ

ボビーマジックでロッテサヨナラ[デイリー]

これがロッテの強さだ。そう言わんばかりに、本塁へ向かう西岡が右腕を天に向かって突き上げた。勝利を告げる合図に、本塁上には瞬く間に歓喜の輪ができ、バレンタイン監督も言葉にならない絶叫を上げた。

これもボビーマジックだ。同点の9回2死一塁。マウンドは右腕の久保。指揮官は右の渡辺正に代えて左の代打・ワトソンを告げた。それに合わせ巨人ベンチも左腕の林を投入する。

代打の代打も考えられる場面だったが…。左腕・工藤対策で先発に右打者をズラリと並べたため、もうベンチに右打者は残っていなかった。

それでもバレンタイン監督は「林から打ってくれると信じていた」。その言葉通り、9日の試合で林の前に三振に倒れていたワトソンの打球は、右翼・亀井の頭上を越えた。スタートを切っていた西岡が一気に生還し、今季5度目のサヨナラ勝ちだ。

ワトソンは5月末に来日し、まだ日本に来て1ヶ月もたっていない。それでも7日の中日戦では代打で決勝の2号ソロを放ち、この日も大仕事をやってのけた。「ここは首脳陣もスタッフも外国人が多いし、すんなりチームに溶け込めた。本当に歓迎してもらっている」と、チームの雰囲気を活躍の要因に挙げる。

これで今季の巨人戦は無傷の5連勝。昨年からの通算でも10勝1敗と、完全に球界の盟主を食っている。先発した清水は「巨人は故障者が多くてベストメンバーを組めていない。ウチは休養を与えながらのベンチワークが強みですしね」と指揮官の手腕をたたえた。

交流戦も残り8試合。まずは巨人を完全に制圧し、それを踏み台に連覇へ向けて一気に駆け上がる。

ページトップ

ロッテ、サヨナラ劇勝…対G戦昨年から「10勝1敗」[報知]

二塁ベース付近で跳び回るナインの奥に、喜びに満ちた青い目が輝いていた。ワトソンは祝福の嵐に身を委ねた。「ファンタスティック!今日のサヨナラヒットは一生忘れないよ」。同点の9回2死一塁。林の直球を右翼フェンスにぶち当て、熱戦に終止符を打った。

リベンジは1日で実現した。久保から林への交代が告げられたとき、助っ人の心の炎は勢いを増した。林に対して、9日は7回の好機で三振。「野球選手はやられたらやり返す。借りを返したかった」。狙いは直球。雪辱の思いは、サヨナラ二塁打となってワトソンに歓喜を運んできた。

「本当に彼はよくやってくれているよ」。バレンタイン監督は新助っ人の勝負強さに舌を巻いた。来日してまだ3週間。時間が許す限り投手のビデオ研究を重ねてきた。日本では同名(マット)のフランコが兄貴分。打撃スタイルも酷似するベテラン助っ人が、良き手本となっている。

ワトソンの劇打を呼び込んだのは、エース・清水の熱投だった。140キロ台後半の直球が走り、9回2失点(自責1)。気迫の完投を見せた右腕は「粘って投げて良かった」と勝利の味をかみしめた。

逆転勝ちのロッテは、これで今季対巨人5連勝。昨年から10勝1敗と圧倒的な戦績を誇る。「巨人は故障者が多くてベストメンバーが組めていないけど、ウチは休養を与えながらのベンチワークが強みですから」と清水。エースが投げて、新戦力が決める。痛快なG倒で、交流戦連覇へラストスパートに入った。

ページトップ

ワトソン君が解決打!ロッテ劇的サヨナラ、交流戦勝ち越し[サンスポ]

ワトソン君の推理がズバリ的中した。「待っていた」という林の直球をジャストミートすると、打球はあっという間に右翼越え。次の瞬間、スタートを切っていた一塁走者の西岡は、本塁を駆け抜けていた。劇的なサヨナラ勝ち。バレンタイン監督得意の日替わり打線で、ヒーローになったのは、新外国人だった。

ワトソン
「大勢の人の前で、最高のヒットを打つことができた。こんな一体感のある応援は初めてだよ。」

興奮のあまり、お立ち台での声もうわずった。前日9日には、林に三振を喫したが「ボクは左を苦にしない」という通り、早速リベンジ。昨年からの巨人戦10勝目(1敗)を演出した。

5月23日にロッテ入団。「今年1年戦う上で、欲しかった選手」と与えられた戦力でのやり繰りが得意のボビーが獲得に動いた。安打を量産する広角タイプだが「遠くにも飛ばせるよ」とパワーにも自信はある。

「ボクにとって、日本でプレーすることはチャレンジ。自分の野球を高めてくれると思うんだ」。来日の理由をそう説明する。WBCで日本が世界一になる様子をテレビで目の当たりにし、レベルの高さを実感した。

メジャー通算で打率.183、本塁打はゼロと米国での実績はない。だが昨年は中日でプレーしたことのあるケン・モッカ監督のアスレチックスに在籍し、そして日米で監督経験のあるボビーに呼ばれた。まさに日本で成功するためにやってきた助っ人と言える。

ワトソン
「今までサヨナラ打は2、3度あるけど、今日のヒットは生涯忘れられないね。」

チームも交流戦19勝9敗、昨季と同じ28試合目で勝ち越しを決めた。初代王者に輝いた昨年と同じペース、同じ日替わりヒーローで、ロッテが連覇へと突き進む。

青野
「チャンスだったので、とにかく振れるボールがきたら最初から積極的にいこうと思っていた。」(1点を追う2回2死二塁で中前適時打を放った)
マット・ワトソン(Matt Watson)
1978年9月5日、米ペンシルベニア州生まれ、27歳。ザビエル大から99年ドラフト16巡目でエクスポズ入団。03年にメッツでメジャーデビュー。04年にアスレチックスに移籍。今年5月23日にロッテ入団した。6月2日の広島戦(尾道)で初出場し、ここまで8試合で19打数6安打、打率.316、2本塁打、6打点。メジャー通算34試合、打率.183、0本塁打、7打点。1メートル80、95キロ。右投げ左打ち。年俸4000万円。背番号19。

◇エース清水6勝!

エースの清水が9回を投げ抜いて6勝目(3敗)を挙げた。チームは昨年から交流戦の対巨人10勝目となったが清水は初白星。「粘って投げてよかった、と思いました。巨人はベストメンバーを組めていないですから。そんな中で、ウチのチームは控えを含めてしっかりと戦えている。その差かなと思います」と故障で主力を欠く敵を気づかいながらも余裕を漂わせていた。

ページトップ

ロッテ、対巨人10勝目[スポニチ]

最後は代打ワトソンが決めた。9回2死一塁からの右越え二塁打で、西岡が一気に生還した。

「ずっと自分の出番を待っていた。生涯忘れることのないヒットだ」。2日に日本デビューしてから8試合目でのサヨナラ打。前夜(9日)は7回2死一、三塁で林に空振り三振。「野球選手ならやられたらやり返さないとね」と鮮やかな雪辱に胸を張った。先日の広島遠征ではチームメートに誘われ、お好み焼きを初体験。またフランコの愛称「マティ」に合わせ、「ワティ」と呼ばれるなど短期間で完全にチームに溶け込んでいる。

これで交流戦の巨人戦は今季5戦全勝。通算でも10勝1敗。完投したエース清水はこう言い放った。「ウチとやる時、巨人はケガ人が出ていてベストメンバーを組めていないというのはある」と前置きして「ウチは(メジャー式で)レギュラーでもしっかり試合を休む。控えも含め、全員で戦うというベンチワークが10勝1敗という大きな差になっていると思う」。巨人戦は11日、残り1試合。「何とか今シーズンは負けずに終わりたい」。そう付け加えるのも忘れなかった。

ページトップ

ロッテ・ワトソンが雪辱の1打[サンスポ]

カウント0−1から真ん中に入ってきた直球を豪快に振り抜いた。同点で迎えた9回2死一塁からロッテの代打・ワトソンが放った打球は右翼手の頭上を越えた。サヨナラとなる二塁打。スタートを切っていた一走・西岡は右手を突き上げながらホームを駆け抜けた。

「自分の出番を待っていた。気分爽快。大勢の観客の前で最高のヒットが打てた。チームに貢献できて嬉しい」。チームメートの祝福に5月から新加入したヒーローは満面の笑みだった。

“リベンジ”の思いで打席に入った。林には前夜(9日)初対戦し、好機で空振り三振に仕留められた。「『やられたらやり返す』ということになるんじゃないかな」。初球の変化球はきっちりと見逃し、「昨夜も今日も真っ直ぐを待っていた。その球が来た」という2球目の甘い直球をとらえた。

お立ち台では、一緒に上がった完投勝利の清水の倍以上に大歓声を浴びたが「清水投手がいい投球をしていた。それに尽きる」と粘ったエースをねぎらった。清水は「最後は興奮した。粘って投げていてよかった」。交流戦初代王者のロッテが2連覇に向けて粘り強さを印象づけた勝利でもあった。

ページトップ

驚異の代打ワトソンが決めた![ニッカン]

「驚異の代打」だ。試合を決めた立役者はまたもワトソンだ。2−2で延長濃厚の9回2死。西岡が中前打で出ると、バレンタイン監督は「切り札」代打ワトソン。巨人は左腕の林だが、2球目の真っ直ぐを強振すると、ライナーで右越え。スタートを切っていた西岡が、一気にホームを駆け抜けた。ワトソンは「真っ直ぐだけを待っていた」。7日の中日戦でも決勝の代打ホームランを打っている。「ボビーの秘蔵っ子」の勝負強さが際だっている。

ページトップ