わたしはかもめ2008年鴎の便り(5月)

便

5月13日

北海道日本ハム2−8千葉ロッテ(東京ドーム)

ロッテが4試合連続2ケタの10安打で8点を挙げ連勝。先発・唐川は8回を投げ4安打9奪三振無四球2失点で、ドラフト制以降では87年の近藤真一(中日)以来3人目となるプロ初登板から3戦3勝。ロッテは2回に早川の1号ソロで先制。4回には福浦のタイムリーなどで5点、6回にも大松のタイムリー二塁打で2点を加点。日本ハム先発・グリンは今季最短3回2/3で今季ワーストタイの6失点、自身4連敗で6敗目。打線は10三振を喫し4回に稲葉の6号ソロ、7回にスレッジの内野安打で2点を返すのみ。チームは勝率5割で3位に転落。

123456789R
千葉ロッテ0105020008
北海道日本ハム0000101002
唐川
「今日もいつもと変わらなくマウンドに上がる事ができましたが、今日は少しテンポの悪いピッチングでした。野手の人が序盤に大量点を取ってくれたので、助かりました。今日結果だけ見ればいいピッチングだったのですが、反省点もあったので、次回の登板まで修正していきたいです。監督の誕生日に勝利できてよかったです。次回もお客さんに喜んでもらえるピッチングをしたいです。」(8回4安打1失点、今季3勝目)

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唐川が無傷の3連勝、10安打放ち連勝[千葉日報]

千葉ロッテは先発唐川が3連勝。球が高めに浮きながらも8回を無四球9奪三振2失点と好投した。打線は4回、2死から押し出しやオーティズの2点適時打などで5点を奪った。日本ハムは先発グリンが突然崩れ、稲葉は5回に6号ソロ。

◇早川が先制ソロ

千葉ロッテの早川が、2回の第1打席に先制の1号ソロ。カウント1−1から142キロの直球を引っ張り右翼席へ。「若い投手が先発していたのでとにかく先制してあげたかった。同じ千葉県出身の先輩として打ててよかった」と表情を緩ませた。打順が2番から7番に下がったが「気分が楽」と11日の試合では猛打賞。「しっかりとした打撃をして調子を上げていきたい」と話した。

◇指揮官に白星贈る

唐川は8回2失点で3連勝。「気分よく過ごしてくれたと思う」と、この日58歳を迎えたバレンタイン監督に白星をプレゼントした。

4回を終わって1人の走者も出さない安定した立ち上がり。「腕だけで投げている感じだった。少しずつ修正していった」と本調子ではないながら丁寧な投球を続け、先発6人が左の相手打線を手玉に取った。

味方の攻撃が続き、ベンチわきでキャッチボールをして待つ時間が長くなった4、6回でもリズムを崩すことがなかった。6回はわずか8球で3者凡退。2軍でバッテリーを組み「テンポよく返球してくれて投げやすい」と話していた女房役の金沢との息がぴったりだった。

ただ4番稲葉には、真ん中高めへ抜けたチェンジアップをライナーで右翼席に運ばれプロ初被弾。「打たれた球は初球には投げてこないだろうと思う打者心理を突いた」と、直球のサインに首を振り同じ球でカウントを取りにいった次の打席でも二塁打された。

初登板からの3連勝は87年の近藤(中日)以来3人目。「特に意識してなかった。結果として勝ててよかった」。快挙の右腕は、すがすがしい表情だった。

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ロッテ唐川の“オジン”テク…ルーキー快投の“秘密”[夕刊フジ]

◇21年ぶり快挙!無傷の3連勝

まさに“おっさん投法”−。ロッテの黄金ルーキー唐川が13日の日本ハム戦で8回2失点の好投。高卒新人としては21年ぶりとなる無傷の3連勝をマークした。その快投の秘密は18歳とは思えない老獪さだ。

この日のMAXは145キロだが、速球は常に140キロ前後。それでも日本ハム打線のバットが差し込まれる。

「制球もいいけど、それ以上に球持ちがいい。長く持てているから打者の手元で伸びる。球速が140キロ前後でも、打者は145キロくらいに感じるんじゃないか。あれじゃウチの打者は打てないよ」(日本ハム谷山スコアラー)

これが140キロ前後でも打者を抑えられ、長いイニングを投げ切る秘密だ。18歳とは思えぬベテランのような老獪さ。ペースを抑え気味にして要所で仕留めるスタイルの西武・涌井がチーム内で「おっさん投法」と呼ばれているが、ロッテの新人も“おっさん”ばりのテクニシャンといえる。

人と接する際のクソマジメぶりも、おっさん級。

「千葉の試合で唐川を車で宿舎まで送ったことがあった。ロビーの前に着いて降ろした後、車が立て込んでいてなかなか発進できなかった。そしたらアイツ、まだロビーの前に立ってるんです。『いいから中に入れ』と言ってるのに、見えなくなるまで見送ってた。そういう気遣いができるんですよねえ」と先輩左腕の成瀬は感心しきり。

プロ初勝利をあげた先月26日のソフトバンク戦後、唐川の携帯には実に100件以上の“お祝いメール”が届いた。こんな場合、つい面倒になって、ひな型の文章を作り『全員に送信』のボタンを押してしまうもの。だが唐川の場合、全てにオリジナルのお礼文書を作って返信。「疲れた?いえ、短い文章ばかりですから」と笑う。イマドキの若者には見られない生真面目ぶりだ。

この日はバレンタイン監督の58歳の誕生日。「(報道陣の)皆さん、監督の誕生日に応えたって書いてくださいよ」と唐川。どんな時でも気遣いを忘れない18歳だ。

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ロッテ唐川がパ初高卒新人先発3連勝[ニッカン]

こんな18歳は、見たことない。ロッテの新人唐川侑己投手が、初登板から3連勝を飾った。日本ハム戦で8回を投げ、4安打2失点9奪三振。パ・リーグの高卒新人がデビュー戦から3試合連続先発勝利は初めてだ。これまで24イニングを投げ、四球はわずか1しか与えていない。ゆったりしたフォームから、針の穴を通すコントロールが躍動を支えている。

ダルビッシュのような150キロを超える直球はない。松坂のような高速スライダーもない。だが、唐川には抜群のコントロールがある。ダルビッシュも松坂も出来なかった高卒新人デビューから3連勝をやってのけた。

立ち上がりから伸びのある直球でグイグイ押して、スライダー、チェンジアップを低めに集めた。日本ハム相手に4回までパーフェクト。わずか18歳の高卒ルーキーが余裕たっぷりのマウンドさばきを見せた。「ブルペンではしっくりこなかったけど、回を追うごとに修正してストライク先行で投げられたのが良かった」と冷静に振り返った。

真骨頂は5回、陽へのカーブだった。この回先頭の稲葉にプロ初本塁打を浴びたが、すぐに気持ちを切り替えた。カウント2−3と粘られた後、カーブで空振り三振に仕留めた。走者を出したくない場面で、追い込まれても、動揺もせずに変化球を決め球に持ってこられるところに、新人離れした唐川の強みがある。バレンタイン監督は「どのカウントからでも全ての球種でストライクを取れるのが素晴らしい」と絶賛した。

3連勝をスタンドで見守った母澄江さん(50)は「普段はマイペースでおっとりしているけど、野球になると負けず嫌い」と性格分析した。フィギュアスケートの浅田真央を尊敬して、高校時代は浅田の試合をよくテレビ観戦していたという。唐川は「浅田さんの精神力がすごい。野球は周りが助けてくれるけど、スケートは1人で戦っているから」と、年下ながら大いに見習っている。

負けず嫌いな一面は7回に出た。稲葉への初球は、5回に本塁打を打たれたのと同じチェンジアップ。金沢捕手の直球のサインに首を振って自ら選択した。金沢は「一流打者に自分のチェンジアップが通用するか、もう1度試したかったんじゃないですか」と肝っ玉ルーキーの気持ちを代弁した。結果は右越え二塁打となったが、これも収穫ありの1球となった。

一戦ごとに成長し、安定感を増している。次回登板は20日の交流戦初戦となる巨人戦が有力だ。「巨人はすごい選手ばかりですが1球1球気を抜かず、自分のピッチングをすれば何とかなると思う」とサラリ。78年三浦(阪急)以来となる4戦4勝のプロ野球記録も夢ではなさそうだ。

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唐川デビュー3戦3勝…21年ぶりの快挙[デイリー]

高まる注目。膨らむ期待と重圧。そのすべてを受け止め、ロッテ・唐川が力で敵をねじ伏せた。8回4安打2失点でデビュー以来3連勝。「前の2試合に比べれば良くなかったけど、試合の中で少しずつ修正できました」。その言葉は、とても18歳とは思えない。

圧巻は稲葉との対戦。4回まで完全投球も、5回に先頭・稲葉にプロ初被弾の6号ソロを右翼席へ運ばれた。打たれたのは「1軍で通用しない球だと分かっていた」というチェンジアップだ。

だが7回2死。再び稲葉を迎え、捕手・金沢の直球の要求に首を振り、初球にチェンジアップを選んだ。「新人だし、打たれた球に悪いイメージを持っていると考えるんじゃないかと、裏をかきました」。結果は右翼線二塁打となったが、新人離れした思考は、底知れぬ可能性を感じさせた。

ドラフト制後、高卒新人のデビュー3戦3勝は87年の中日・近藤以来21年ぶり。その上は、78年の阪急・三浦広之が記録した4戦4勝だけだ。観戦した母・澄枝さんも「母の日には胡蝶蘭をもらいましたけど、これだけ勝つと、ずっとプレゼントをもらっている感じです」と、愛息の活躍に驚きを隠さない。

バレンタイン監督の58回目の誕生日に白星を贈り「何としても勝ちたかった。いい誕生日を過ごせてもらえたかな」と唐川。誇らしげに見せた笑みはあどけない18歳そのものだが、その自信と余裕は、さらなる快進撃を予感させた。

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唐川、無傷3連勝!18日で新人王本命だ[スポニチ]

平成生まれの黄金ルーキーがまたしても快投を演じた。ロッテ・唐川侑己投手(18)は13日、日本ハム戦で8回を4安打2失点に抑え、3連勝を飾った。高校出新人のデビューから3戦全勝はドラフト制後3人目で、3試合とも先発勝利は87年近藤(中日)以来21年ぶり2人目の快挙。今季3勝は大場、久米(共にソフトバンク)に並ぶ新人トップタイ。デビューからわずか18日で新人王候補の本命に躍り出た。

また球史に名前を刻んでも、ベンチ裏の通路に現れた唐川はいつもと変わらなかった。2試合連続完投こそ逃したものの8回2失点で高校出新人では21年ぶりのデビュー3戦3勝。時折はにかみながら、さも当然とばかりに淡々と振り返った。

唐川
「前の2試合に比べると調子は良くなかったです。腕だけで投げてる感じで、もう少し下半身を使いたかった。(3戦3勝は)特に意識してなかったけど、結果的に勝てたのは嬉しいです。」

序盤は手探り状態。初めての東京ドーム、傾斜が急なマウンドに戸惑ったという。それでも4回までパーフェクト。5回、稲葉にプロ初被弾も、切り替えて後続を断った。7回、再び稲葉の打席。直球のサインに首を振り、本塁打されたチェンジアップで勝負する18歳とは思えない強心臓ぶり。結果的に二塁打されたが、バレンタイン監督も「印象的だった。全ての球に自信を持っている。そこに彼の凄さを見た」と目を細めた。

本調子でなくても抜群の制球力が支えになる。3試合24イニングでわずか1四球。テンポのいい投球が攻撃のリズムも呼び、唐川の登板時は1試合平均8得点だ。ルーキートップの3勝目。初勝利は荻野、2勝目が吉鶴バッテリーコーチ、そしてこの日は指揮官の誕生日。お祝い好きの“バースデー・ボーイ”は「監督の誕生日だったし何としても勝ちたかった。そこを強調して(書いて)ください。次は誰の誕生日になるかな」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

新人王の本命に躍り出たが、目標の数字は挙げない。目標の選手もいない。ただ、憧れのアスリートはいる。同じ10代で世界の頂点を極めたフィギュアスケートの浅田真央だ。「野球と違って完全に自分との戦い。(ゴルフの)石川君も凄いけど、日本中から注目されて結果を出し続ける真央ちゃんはやっぱり凄い」。重圧をはね返す精神力に共感し、対面を熱望しており、関係者は「新人王など活躍次第では」とオフに対談やCM共演などを検討している。

次は交流戦“開幕投手”を務める20日巨人戦。初のデビュー先発4連勝がかかる一戦はテレビ東京が中継予定で、地上波デビュー戦となる。注目度は増すばかりだが、1球ごとの球場のどよめきも「気持ちいい。モチベーションが上がる」。自分との戦いに勝ち続ける“真央スタイル”で、唐川もマウンドで舞い続ける。

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ボビー笑顔の58歳!誕生日3連勝[スポニチ]

誕生日3年連続勝利にロッテのバレンタイン監督も頬を緩めた。試合前に関係者からケーキやヘルスメーターなどを贈られ、試合後にはウイニングボールも手にして満面の笑み。さらに勝利で58歳のバースデーを祝い「あらためて感謝します。(米国では)時差の関係で明日も誕生日だと思うし、これからも多くの勝利をもたらしてくれるでしょう」とご機嫌だった。

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無敵18歳がダル超えた!ロッテ・唐川、デビュー3戦3連勝[サンスポ]

高卒ルーキーが、またも快挙を達成した。ロッテの高校生ドラフト1巡目、唐川侑己投手(18)=成田高出=が13日、日本ハム10回戦(東京ドーム)に先発し、8回4安打2失点で3勝目をマーク。高卒新人としては、1987年の近藤真一(中日)以来、史上3人目となる初登板からの3戦3勝で日本ハム・ダルビッシュ超えも成し遂げた。甘いマスクで人気沸騰中の唐川が、スター街道まっしぐらだ。

しなやかな腕の振り。綺麗なフォームにポーカーフェース。高卒ルーキーとは思えない風格で、唐川がまたも快挙を達成した。

「前の2試合に比べると良い状態では投げられなかった。下半身をもう少し使いたかったけど、上体で投げていた」。こう言いながらも回を追うごとに、ストライクが先行。MAX145キロの直球にスライダー、チェンジアップがさえた。日本ハム相手に8回4安打2失点。高卒ルーキーとしては、87年の近藤真一(中日)以来、史上3人目となる初登板からの3戦3勝を飾った。

5回、稲葉にチェンジアップを右翼席に運ばれ、プロ初被弾した。だが、7回の対戦でも稲葉に対し、直球のサインに首を振り、あえてチェンジアップを投げた。結果的には右翼線二塁打を打たれたが、高卒新人らしからぬ勝負度胸も見せた。

度胸に加えて恵まれた体力が武器だ。適応力の高さは幼少時代に培われた。立花ヘッドコンディショニングコーチは「頭で理解して体に伝える能力が優れている。12歳くらいまでに、色んなスポーツを経験しないと身に付かない」と証言する。

唐川は千葉県の成田小時代、様々なスポーツを経験した。野球だけではなく、陸上のハードルやミニバスケットボールの選手として活躍。“ミニバス”では小学6年生の時、成田市の大会で優勝した。小学1年生から6年間、空手を習い、柔軟性を身につけた。特に、肩甲骨の可動域は広く、裏側に指がすっぽり入ってしまうほど柔軟な筋肉を持つ。

現代っ子には珍しく、あまりテレビゲームをしなかった。家を飛び出し、日が暮れるまで、友達と野山を駆け回った。こんな経験がプロに通じる体力の基になっていった。

次回の登板予定は、交流戦の開幕試合となる20日の巨人戦(千葉マリン)。「すごい打線だと思うので、1球1球自分のピッチングをするだけです」。バレンタイン監督の58歳の誕生日に白星もプレゼントした。平成生まれで唯一、プロで勝っている男がダルも超えた。今度はG打線に立ち向かう。

◇唐川に聞く

≫初登板から3連勝。
唐川
「意識はしていませんでしたが、結果として勝てて嬉しい。前の2試合に比べて調子はよくなかったが、2、3回くらいから修正できた。」
≫稲葉に初被弾したが。
唐川
「いつかは打たれると思っていたので落ち込んだりというのはなかった。すごい打者に打たれたので逆に光栄です。」
≫日本ハム打線の印象は。
唐川
「簡単に三振してこない。カットしたり、当ててきたりした。」
≫完投はしたかった。
唐川
「調子が良かったらそういう気持ちもあったけど、7、8回から打たれてきたのが分かったので。」
≫バレンタイン監督の誕生日に白星をプレゼントできた。
唐川
「何としても勝ちたいと思ったので勝ててよかった。良い誕生日を過ごしてもらえたんじゃないかなと思います。」
≫次は巨人戦での登板が濃厚だが。
唐川
「すごい打線だと思うので、1球1球自分の投球をするだけです。」

◇データBOX

(1)
ロッテの高卒新人・唐川が4月26日(ソフトバンク戦)の初登板初勝利から3連勝。ドラフト制後(66年以降)入団の高卒新人でデビューから3戦3勝は、78年阪急・三浦広之(4戦4勝)、87年中日・近藤真一(3戦3勝)に次いで21年ぶり3人目。三浦は2戦目が救援勝利で、デビューから先発のみの3戦3勝は近藤に次いで2人目。
(2)
この日は8回を無四死球で、前回3日の西武戦から17イニング続けて与四死球なし。3試合通算でも24回1与四球で、「与四死球率(9イニングあたりの与四死球)」は0.38。規定投球回にはまだ達しないが、パ・リーグ規定以上トップの楽天・岩隈(1.36)よりはるかに良い。

◇唐川・連勝デビューVTR

圧巻デビュー
4月26日のソフトバンク戦(ヤフードーム)でプロ初登板初先発。7回を3安打5奪三振、三塁を踏ませない好投で平成生まれ初勝利を挙げた。お立ち台では「投げるからには勝ちたいと思っていたので、素直に嬉しいです」と胸を張った。
地元で完投勝利
5月3日の西武戦(千葉マリン)で本拠地デビュー。首位西武の強力打線を相手に3安打1失点、無四球&10奪三振で完投勝利(10−1)。「地元での登板は気持ちよかったです」と満面の笑み。

◇誕生日3連勝!58歳ボビー大興奮

58歳の誕生日を白星で飾ったバレンタイン監督は、唐川の快投に大興奮だった。3試合で与四球1の制球力やマウンド上での落ち着きを激賞し「彼が勝利にさらなる喜びをつけ加えてくれた」とニッコリ。誕生日の試合は06年から3連勝となり、「時差の関係で誕生日は明日もあると思ってます」と連勝をおねだりしていた。

金澤
「球のキレはそこまでよくなかったが、ここぞというところでの制球力が素晴らしかった。今日は真っ直ぐ中心の配球がうまくいったと思う。」(唐川とバッテリーを組んだ)
オーティズ
「今日は監督の誕生日。どうしても白星をプレゼントしたかったんだ。」(2安打2打点)
日本ハム・稲葉
「変化球でストライクを取られて、その残像が残っているうちに真っ直ぐが来て差し込まれる。」(2安打)
日本ハム・高橋
「思ったより速く感じた。真っ直ぐの質は(西武の)涌井みたい。」(7回に中飛に倒れた)

◇その時

唐川の家族は、後援会関係者ら約20人と一塁側スタンドから声援を送った。11日に、息子と食事をした父・義明さん(52)は「無様な試合をして傷ついて欲しくないのが親心。冷や冷やドキドキしてました。嬉しい限りです」と感無量だった。次回登板は巨人戦。成田小時代の恩師、中松睦浩さん(40)は「安心してみていられました。次は巨人ファンだからどうしようかな」と言いながらも、教え子の成長に目を細めていた。

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唐川デビュー3連勝!高卒新人21年ぶり、次は巨人斬りだ[報知]

ロッテのルーキー・唐川が、リーグ2連覇中の日本ハム打線を手玉に取り、8回4安打2失点でデビュー3連勝を飾った。高卒新人が初登板から3戦3勝するのは、2リーグ制後では87年の中日・近藤真一以来4人目で、あの松坂大輔(前西武)、日本ハム・ダルビッシュも果たせなかった快挙。次戦は交流戦開幕となる20日・巨人戦(千葉)先発が確定的。記録ずくめの18歳が、勢いに乗って今度はG斬りにかける。

試合後のベンチ裏、唐川は無邪気に笑っていた。「今日は監督の誕生日だったんで、何としても勝ちたかった。気分よく過ごしてもらえてよかったと思います。あ、これちゃんと書いておいて下さいね」。この日は、バレンタイン監督の58回目の誕生日。愛嬌たっぷりのコメントがなければ、18歳であることを忘れさせるほど、老練さあふれる112球だった。

3度目のマウンドは、試合巧者の日本ハムを上回る頭脳的な投球だった。8回4安打2失点。8点のリードをバックに、2試合連続無四球のおまけつきだ。「調子はよくなかったけど、うまく修正しながら投げられた」。ブルペンでは、手投げになっている感触があったが、4回まで完全。「3回くらいから、ストライク先行でいけるようになった。試合の中でいかにベストの投球ができるかを意識してます」。過去2戦では見せ球程度だったチェンジアップを多投し、ハム打線が抱いていたスライダー投手というイメージの裏をかいた。

昨季のパ首位打者・稲葉との駆け引きで、ベンチをうならせた。5回先頭、浮いたチェンジアップを右中間席に運ばれ、プロ初被弾したが、7回2死の場面では初球に再びチェンジアップを投げた。それも、金沢のサインに首を振ってだ。

「打たれた球を最初から投げてこないだろう、という打者心理を読んだというか…」。結果は右翼線への二塁打を浴びたが、その選択にボビーは舌を巻いていた。「彼がいかに自分の球に自信を持っているか、を表した場面だった」。

初登板初勝利の4月26日ソフトバンク戦から、今月9日までの12戦で、チームは唐川の挙げた2勝だけという不振に陥った。そのさなか、ポツリと漏らした。「僕が流れを変えてしまったんですかね…」。約半月ぶりの連勝に貢献し、胸のつかえもとれたに違いない。

2日遅れながら母の日の最高の贈り物になった。11日には『いつもありがとう』とメッセージを添えて、千葉・成田市の自宅に白いコチョウランを届けていた。この日、スタンドで観戦した母・澄枝さん(50)は「初登板から、ずっとプレゼントをもらっているような気持ちです」と目を潤ませた。

高卒新人のデビュー戦から3戦3勝は、87年の近藤真一(中日)以来で、あの松坂やダルビッシュもなし得なかった快挙。次戦は超重量打線を誇る巨人を千葉で迎え撃つ。「すごい打線だけど、自分のピッチングをするだけなんで」。そうすれば、結果は必ずついてくる。

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唐川8回2失点で3連勝[ニッカン]

ロッテのルーキー唐川が3連勝を飾った。4回まで1人の走者も出さないパーフェクト投球。5回無死で稲葉にプロ初被弾となる6号ソロを浴びたが、打線の援護もあり8回2失点でチームをまたもや勝利に導いた。これで初登板初勝利から負け知らずの3連勝。この日はバレンタイン監督の誕生日で「監督の誕生日に勝ててよかった」と初々しい笑顔を振りまいた。

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ドラフト日程でプロに再考要求[スポニチ]

前日12日のプロ野球実行委員会で、高校と大学・社会人が統一開催となる今秋のドラフトの日程が「10月30日」と提示を受けたことについて、日本高野連の田名部参事はプロ側に再考を求めた。「指名されなかった選手が進路決定が遅くなることでトラブルが起きるかもしれない。早めの開催を再度お願いしたい」。高野連側は10月初旬の開催を希望しており、今後アマ3団体で再検討を求めていく。

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ドラフト開催時期、アマ側再考求める[デイリー]

日本プロ野球組織(NPB)が12日の実行委員会で今秋のドラフト会議の開催時期を10月30日とする方針を固めたことを受けて、日本高野連の田名部和裕参事は13日、大学野球、社会人野球との三者連名で再考を求める考えを示した。「高校生の進路決定はできるだけ早い方がいい。少しでも早い開催をお願いしたい」。大学、社会人側と連携して、近日中にNPBに再考を申し入れる。

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球団側提案に宮本会長理解…FA制度改革[報知]

労組・日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(ヤクルト)が13日、12球団側とのフリーエージェント(FA)制度改革交渉について「現時点ではここまでなのかなという気もする」と決着に前向きな姿勢を示した。大卒・社会人の新人選手の国内FA権取得年数を7年、高卒新人を8年とする提案に理解を示し、来週以降の事務折衝に自ら出席する意向を明かした。

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ロッテ・唐川、あっぱれ無傷の3連勝![サンスポ]

ゆったりとしたフォームから素早い腕の振りで、キレのある球が投げ込まれる。 「滅多に点が入るもんじゃない…という気持ちで投げたい」。4回までは完璧な内容だったが、5回、先頭の稲葉にチェンジアップを右翼席に運ばれ、プロ初被弾を浴びた。それでも動じることなく、続く打者を3人で切って取った。

プラス思考の持ち主だ。10日の楽天戦(千葉マリン)が雨天中止となり、同日先発予定だった清水が11日にスライド。このため、当初11日に先発予定だった唐川がこの日の登板に変更となった。プロ初勝利を飾った4月26日のソフトバンク戦(ヤフードーム)もスライド登板。「そんなに気にしていません。むしろいいと思っています」と前向きにとらえた。

結局、8回を4安打2失点。ドラフト制以降、高卒ルーキーとして、1987年の近藤真一(中日)以来、3人目となる初登板から3連勝を飾った。

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唐川3連勝!ボビーにバースデー白星[スポニチ]

ロッテの新人唐川が初登板から3連勝。四球なしと制球が良く、8回を4安打9奪三振で2失点だった。打線は2回に早川の1号ソロで先制し、4回は福浦やオーティズの適時打などで5点を奪った。日本ハムは勝率5割に逆戻り。

◇18歳らしからぬ制球力

力を抜いていたように見えた。1−0の3回、ロッテの唐川は日本ハムの先頭打者、陽仲寿を打ち取ると、8番の小山、9番の三木を迎えた。打力を欠く選手相手のカウントを稼ぐ状況では、それまで140キロ台が多かった直球の球速がやや落ちた。「(力を抜くことで)楽をしたいのがある」と話している右腕。既にこの時に最後まで投げ切るのを視野に入れていたのか。力を温存したかのように、全力投球でなくても3者凡退で仕留めた。

一方、警戒すべき打者、さらに勝負のカウントでは“アクセル”を踏み込む。「150キロを出すのは気持ちいいが、打者が体感するスピードを求めたい」と伸びにこだわる直球を軸に変化球もストライクからボールへ。長打が出やすいとされるこの球場で18歳とは思えぬ正確さで投げ分けた。

2試合連続の完投は逃したが、巧みなペース配分と制球力で8回2失点。バッテリーを組んだのはこれがプロ3試合目の出場の金沢だったが、受け手にこだわらない懐の深さも見せつけた。この日はバレンタイン監督の誕生日。当たり前のように白星を贈った。

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