わたしはかもめ2008年鴎の便り(7月)

便

7月3日

東北楽天1−3千葉ロッテ(Kスタ宮城)

ロッテ先発・唐川が7回0/3を8安打1失点で、パ・リーグ相手に4戦4勝、5月13日以来の白星となった。ロッテの高卒新人4勝は、52年和田勇以来。チームはKスタでの連敗を4で止め、4カードぶりの勝ち越しとなった。ロッテは1回根元のタイムリー三塁打、里崎の併殺崩れ間で2点を先制。5回にも根元のタイムリーで1点を加点した。4人目・荻野が10セーブ目。楽天は10安打を放つも、8回フェルナンデスの犠飛による1点のみ。先発ドミンゴは、6回2/3を5安打4四球3失点で4敗目。3カードぶりの負け越しで、貯金は1。

123456789R
千葉ロッテ2000100003
東北楽天0000000101
唐川
「ずっと結果が出ていなかったので、とにかく1つ1つアウトを取る事だけを考えてマウンドに上がりました。最後は少しバテてた部分もありました。リリーフの方に本当に感謝しています。初勝利の時も嬉しかったのですが、負けが続いて1勝の重みを知れたので、ここで勝てて凄く嬉しいです。」(3週間ぶりの先発マウンドで4勝目)

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唐川パ相手に4勝ロッテ56年ぶり快挙[ニッカン]

無敵のルーキーだ。ロッテ唐川侑己投手(18=成田)が楽天を8回途中まで1失点に抑える力投で4勝目を挙げた。交流戦では4戦連続打ち込まれたが、2軍で調整し直し、パ・リーグ相手に4勝0敗、防御率1.16とした。ロッテの高卒新人の4勝は56年ぶりで、球団最多タイ記録になる。頼もしい10代が最下位に低迷するチームで輝きを増している。

Kスタに響いた「唐川コール」が18歳の胸にじんわりと染み渡った。8回まで毎回走者を出しながらも、丹念にコースをついて7回0/3を1失点の粘りの投球。ヒーローインタビューでは「素直に嬉しいです。1勝の重みを負けて知った分、嬉しかった」とかみしめるように話した。5月13日の日本ハム戦以来51日ぶり白星で、ロッテの高卒新人では56年ぶりとなる4勝目を挙げた。

自分らしさを取り戻してつかんだ1勝だった。初回、2番中村に高めに浮いたチェンジアップを右翼線ギリギリに運ばれる不運な二塁打を浴びたが、気持ちはぶれなかった。打者勝負に徹して4番フェルナンデスを外角低めのスライダーで空振り三振に仕留めて無失点スタートを切った。4回には1死一塁から、5番山崎武を最も自信のある内角直球を低めに投げて併殺に仕留めた。

衝撃のデビュー戦から3連勝を飾った後、交流戦で調子を落とした。クイックが苦手な弱点をつかれ、走者を出してからかき回されて崩れるパターンが続いた。6月16日に1軍登録抹消。だが、ファームではクイックの習得より直球の精度を上げることに重点を置いた。「負けていた時はランナーにもバッターにも注意がいって中途半端になってしまった。できないことをやっても仕方ないので、割り切って打者1人1人に対することを考えた」。現時点でできる最高のパフォーマンスが復活への近道だった。

そのために体調維持も怠らなかった。高校時代から通っている都内の鍼灸師を仙台に呼び、2日に治療してもらった。早大・斎藤も担当している同鍼灸師は唐川の体について「持って生まれたものが他の人とは全然違う。佑ちゃんのような普通の体ではないです。関節全部が軟らかく、周りの人は努力しないとできないことが感覚でパッパとできてしまう」と、潜在能力の高さに驚いている。

万全の体調がマウンド上での落ち着きにもつながり、最後まで崩れない安定感を見せた。これでパ・リーグ相手では無敵の4連勝で、防御率は1.16。バレンタイン監督は「走者を背負った場面でも恐怖心を克服して冷静に対応してくれた。一戦ごとに成長している」と目を細めた。5日に19歳の誕生日を迎えるスーパールーキーが、チームの最下位脱出の原動力になりそうだ。

◇56年ぶり和田勇タイ

唐川が5月13日日本ハム戦以来の4勝目。セ相手の交流戦では0勝1敗、防御率8.05の唐川だが、パ相手には4勝0敗、防御率1.16となった。これまでロッテには活躍した高卒新人投手がおらず、高卒新人の4勝は毎日時代の52年和田勇に並ぶ球団タイ記録。現在のパ6球団で2ケタ勝利を挙げた高卒新人がいないのはロッテだけだが、唐川は何勝できるか。

和田勇(わだ・いさむ)
1934年(昭9)2月6日、香川県生まれ、丸亀二高(現丸亀城西)から52年、山内和弘外野手ら新人21人を大量補強した毎日に入団。1年目は22試合に投げ1完封を含む4勝3敗、防御率2.03。プロ通算5年では11勝12敗、防御率2.99。右投げ右打ち。現役時代は171センチ、68キロ。

◇とっておきメモ

4月下旬の1軍昇格当初はどこか居場所のない様子だった唐川も、今や遠征中は最年長の小宮山や兄貴分の大嶺に食事に誘われるなど、すっかりチームに溶け込んでいる。母澄江さん(50)の「本当は本人の好きな食べ物を送ってあげたいんだけど、周りの選手に誘ってもらえなくなると困るから」という配慮も効いているかもしれない。

さらに唐川の気遣いが周囲の人に好印象を与えている。自分から積極的に話しかけるタイプではないが、誰にでも誠実に対応する。メールをもらえばどんなに疲れていても返信する。その内容も「了解」や「はい」ではなく、相手の状況に合わせて、一文添えるという。「『はい』だけじゃ寂しいじゃないですか。相手が嫌なことはしないというのは当たり前のことですから」とサラリと言ってのけた。マウンド上ではその優しさを封印して、ポーカーフェースを貫いている。

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唐川復活4勝目!1軍昇格後即“結果”[デイリー]

51日ぶりの勝利。18歳の顔に自然と笑みが広がった。「これまでより1勝の重み、難しさを知った。素直に嬉しいです」とロッテ・唐川。3週間ぶりの先発で7回0/3を1失点。パ・リーグ相手には全勝の4勝目を挙げた。

走者を背負うと球威が落ちクイック投法ができない弱点を突かれ5月13日以降、勝ち星から見放された。だが「できないことをやろうとしても仕方がない。しっかり(打者勝負で)開き直れた」という。

この日も7回まで毎回走者を許したが、3併殺などで後続を断った。6月16日の抹消後は「股関節の柔軟性を意識してきた」。下半身の粘りが、セットポジションで最速143キロを計測した直球のキレを生んだ。「まだ狙える。優勝を目指して頑張りたい」。18歳の宣言は、奇跡を期待させるに十分なほど力強かった。

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唐川、51日ぶり白星、パに無敗4勝…ロッテ[報知]

硬い感触に、ポーカーフェースが和らいだ。唐川は荻野からウイニングボールを手渡され、頬を緩めた。「1、2、3勝目のときより、勝つことの重みと難しさを知ったぶん、素直に嬉しいですね」。7回0/3を1失点。5月13日の日本ハム戦以来51日ぶりとなる4勝目の味をかみしめた。

6月12日の広島戦以来、3週間ぶりの1軍マウンドは毎回、走者を背負った。耐えた。4回1死一塁では、大砲・山崎武を内角直球で三ゴロ併殺に打ち取った。「勝てない時は打者も走者も気になって、中途半端だった。走者が出ても、開き直って投げた」。8回、先頭の嶋にヒットを打たれて降板するまで3併殺。7回まで並べたゼロが、成長の証しだった。

交流戦に入って4試合、勝ち星から見放された。6月16日に2軍落ち苦手なクイック投法を指摘されたが、「そればかりやっていたら、いいものを見失う」と短所を修正するより長所を伸ばすことを考えた。「やりたいことは決めてある。股関節の柔軟性を戻せば、疲れも減るし、パフォーマンスレベルも上がる」。投球フォームに粘りを与え、球の伸びを生む股関節の可動域が疲労により狭くなっていた。2軍ではハードルをまたぎ、くぐった。

千葉・成田高時代からのトレーニング方法だった。ボールに角度とキレがよみがえった。

パのチーム相手に4戦負けなしの唐川は、ヒーローインタビューで最下位のチームを鼓舞した。「まだまだ狙えると思うので、優勝に向けて頑張る」。5日が19歳の誕生日。18歳最後の登板は、忘れられないものとなった。

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51日ぶり怪物復活!ロッテ・唐川が4勝目[サンスポ]

18歳右腕に笑顔が戻った。高校生ドラフト1巡目の唐川が8回途中まで8安打1失点の好投。5月13日の日本ハム戦(東京ドーム)以来、51日ぶりの白星を飾った。

「負け続けて1勝の重みを知った。初勝利より嬉しいです」。初登板から3戦3勝後、白星をつかめず、6月16日に出場選手登録を抹消された。2軍では、崩れていた投球フォームのバランスやタイミングを見直した。さらに、股関節を柔らかくするトレーニングを重点的に行い「下半身に粘りが出た」という。

また、2軍落ちするまでは、捕手からボールが返球されるとすぐに投球モーションに入ることでリズムが単調となり、打ち込まれることが多かった。この日は、毎回走者を背負ったが、マウンドで間合いを取り、牽制球を投げるなど、打者のタイミングを外した。

4回1死一塁の場面では、山崎武を140キロの伸びのある直球で差し込み、三ゴロで注文通りの併殺打。3、7回と合わせて計3つの併殺打。課題のセットポジションでも制球、球威は落ちなかった。

パ・リーグ相手に負けなしの4連勝。高卒ルーキーの4勝は球団史上、1952年の和田勇以来、56年ぶりとなる。「迷惑をかけてしまったのでチームの勝利に貢献したい」。5日に19歳の誕生日を迎える黄金ルーキーは、再び進化を始めた。

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開き直った!唐川51日ぶり4勝目[スポニチ]

雨上がりの仙台で、ロッテのルーキー唐川に晴れやかな笑みが広がった。毎回走者を出しながら7回0/3を1失点。5月13日の日本ハム戦以来51日ぶりの4勝目を素直に喜んだ。「負けていた時は走者を気にして中途半端だったので、開き直っていきました。初勝利も嬉しかったけど、1勝の重み、勝つことの難しさを知ったので、その分嬉しい」。

高校出新人21年ぶりのデビュー3戦3勝後は4試合白星がなく2軍で調整。疲労から腰の位置が安定せず、上体が前に突っ込みすぎて腕の振りが鈍っていた投球フォームの矯正を重点的に行った。併せて高校時代から取り組む陸上のハードルを使用して股関節の柔軟性を養うトレーニングも再開。下半身が安定し、持ち味のゆったりしたフォームからの切れのある球が戻ってきた。

苦手のクイック投法は牽制や投球の間合いを変えて補い、この日は盗塁を許さなかった。ピンチも3併殺で切り抜け、5日の19歳誕生日を自らの右腕で前祝いした。ロッテの高校出新人では52年の和田勇以来56年ぶり最多タイとなる4勝目。バレンタイン監督も「臆することなく投げていた。本当に素晴らしい」と称えた。

不振の交流戦中、唐川は「心配されるのはメッチャ嫌いなんです。弱点は見せたくない。僕、プライド高いんです」と漏らしたことがある。もがき苦しみながらも自分の力で進むべき道を切り開いたところに非凡さがのぞく。これでパ相手は4戦4勝。再び進撃が始まる。

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唐川、打者に集中して4勝目…ロッテ[報知]

ロッテの新人、唐川が7回0/3を1失点で5月13日以来の4勝目を挙げた。打線は初回に根元の適時三塁打などで2点を先制し、5回にも根元の適時打で加点。終盤は小刻みな継投でしのいだ。荻野が10セーブ目。

唐川は打者に集中していた。「できないこと(クイック投法)をしても仕方ない。開き直っていこう、と」走者の存在はほぼ無視していた。4回1死一塁、山崎武に対しても伸びのある140キロで注文通りの三ゴロ併殺打に仕留めた。3、7回と合わせて計3併殺打。「1つ1つのアウトをしっかり取ろうと思った」。3者凡退はなかったが、勝てなかった時と違って課題のセットポジションでも制球、球威の質が落ちることがなかった。それが8回途中1失点、5月13日以来の4勝目の最大の要因になった。

5日に19歳の誕生日を迎える右腕は「1、2、3勝目より1勝の重み、難しさを知った、その分嬉しい」と充実感に浸った。

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唐川51日ぶりの白星[ニッカン]

ロッテのルーキー唐川侑己投手(18)が7回0/3を1失点に抑え、4勝目を挙げた。8回まで毎回走者を背負う展開だったが、伸びのある直球主体の配球で打たせて取った。5月13日の日本ハム戦以来51日ぶり勝利で、ロッテの高卒新人で4勝は56年ぶり快挙となった。「素直に嬉しい。クイックとか簡単にはできないので、今できることを精一杯やった結果」と笑顔で話した。

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