ロッテは06年5月以来の7連勝、5月5日以来の借金2。1回里崎の4年連続4度目の2ケタ10号3ランで逆転。2回大松の自身4本目・今季3本目の16号満塁本塁打などで6点を加点。ロッテでは71年江藤慎一以来2人目のシーズン3満塁本塁打。先発・清水直は今季最短3回1/3、7安打6失点。3人目・小宮山が昨年5月30日広島戦以来、オリックス戦では99年6月16日以来の勝利。オリックスは1回坂口の自身初・1号先頭打者本塁打で先制。3回小瀬のプロ初打点の犠飛などで4点、4回ローズの24号2ランで2点を返すも連敗で借金8。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 1 | 0 | 4 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 8 |
千葉ロッテ | 3 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 9 |
一呼吸がモノをいう−。16日のオリックス戦で9−8と逃げ切ったロッテ。2年ぶりとなる7連勝で最大12あった借金も残り2。意気上がるチームの立役者は何といっても、4年目の大砲・大松だ。
4点リードの2回1死満塁で右翼席上段に突き刺さる16号グランドスラムでガッツポーズ。何と満塁弾は今季3本目。これは1971年に江藤慎一氏がマークして以来の球団タイ記録で、リーグ記録の4本に迫る大偉業。しかも、ここまで満塁の好機での成績は8打数で6安打20打点。まさに満塁男だ。
本人もびっくりの満塁男ぶり。だがチャンスに強いワケがある。呼吸法だ。
最近の大松は打席に入り、相手バッテリーのサイン交換の際に深呼吸を繰り返す。最低でも1回。時には2、3回。「緊張しそうになると深呼吸して何も考えないようにしているんです。リラックスして一点に集中しすぎて周りが見えなくなるほど入りすぎないように。色んな人からアドバイスされていたんですけど、大学時代からメンタルの勉強はしてきたし、知識としてあったんです」。
まさに、大事の前の一呼吸。打ってやろうと力みかえれば体は動かない。リラックスできていればいるほど、一点への力の集中ができる−と強調するのだ。
長距離打者にはそれぞれ特有のリラックス法があるもの。例えばオリックス・カブレラだ。西武〜オリックスで通算290本塁打をマークしている大砲は、打席で投球を待つ際に、体を後ろへ大きくノケぞる。これは力みで硬くなった体をリラックスさせる有効な方法だが、このカブレラに負けず劣らず、プロ4年目で自分のリラックス法を会得できているのだから大したモノ。
バレンタイン監督も「自信を持ってリラックスして打席に入っている。満塁でも臆することなくね。ウチのチームにいてくれてよかったよ」と、若き大砲に最敬礼だ。
ロッテの新満塁男、大松尚逸外野手(26)がまた打った。オリックス戦の2回1死満塁。近藤の内角低め直球をすくい上げるように捕らえると、打球は大きな放物線を描いて右翼席中段へ吸い込まれた。今季16号で、パ・リーグ記録にあと1本と迫るシーズン3本の満塁アーチを記録。ロッテでは71年江藤以来37年ぶりの球団記録に並んだ。「自分でもよく分かりませんが、打席で深呼吸して無の状態で打てているからだと思う」と首をひねった。これで今季は、満塁で8打数6安打、打率7割5分、打点20。
打撃が低迷した6月中旬に、高橋打撃コーチのアドバイスでスタンスをオープンからスクエアに変えた。大学2年以来となるスクエアに最初は戸惑いもあったが、今年から足を上げるフォームにしっくりとはまり、ボールを懐まで呼び込めるようになった。フォームを変えた6月17日の横浜戦からこの日まで18戦で、無安打は2試合だけと安定感を増した。
これで06年5月以来2年ぶりの7連勝で、借金は2まで減少。今季10度目のお立ち台に上がった大松は「明日からも勝って貯金をどんどん増やします」と力強く宣言した。
チーム最年長の42歳右腕、小宮山が昨年5月30日の広島戦以来となる白星を挙げた。6回無死二塁で登板すると、バント処理を悪送球して1点を失ったが、2回を無安打、自責点0に抑えて勝ち投手の権利を手にした。バレンタイン監督は「卓越したベテランらしい投球をしてくれた。勝利投手に値する投球だった」と褒めた。
“幕張の満塁男”がまた打った。4点リードの2回1死満塁。近藤の投じた内角低めの直球を、大松が豪快に右中間スタンドへと運んだ。今季16号は年間3本目のグランドスラム。ロッテでは71年の江藤慎一氏に並ぶ球団タイ記録だ。
今季の満塁機の成績はこれで8打数6安打、3本塁打20打点。本拠地でのお立ち台も早くも10度目となり「言うことがどんどんなくなってきた…」。困り顔の大松だが、一方で打席では肩の力を抜きまくっている。最近始めたのが「深呼吸」によるリラックス法。「余計なことを考えず、心を無にするんです。大学(東海大)ではメンタルトレーニングを勉強してたし、知識は持ってますから」。この日も打席で3度、息を吸って吐き…。そして豪快な一発を生み出した。
最後は1点差で逃げ切り、チームは2年ぶりの7連勝となった。満塁弾のパ記録は年間4本。「チャンスがあれば…。いやいや、そういうのを考えず、リラックスしていきます」。吸って、吐いて…。そしてまた大松のバットが火を噴く。
バレンタイン監督がナインの思いを代弁した。「追い上げられても勝つ自信はあった」2回に8点あったリードが、終わってみれば1点差。なんとかオリックスの猛追をかわし、連勝を7に伸ばした。9連勝した06年5月以来、2年ぶりの快進撃だ。
立役者は2人いた。まずは「新・満塁男」大松だ。2回1死満塁で、右中間席の中段へ16号グランドスラム。ベースを一周する姿には風格さえ漂った。シーズン3本の満塁弾は、71年の江藤慎一以来4人目となる球団タイ記録だ。37年ぶりの快挙に「マジですか?嬉しいですね」。今季、満塁では8打数6安打、打率7割5分、20打点。「何で打てるのか自分が聞きたいくらい。前は何とかしようという気持ちが強すぎたけど、今はリラックスできている」精神面の成長がチャンスでの強さを生む。
球団史に名を刻んだ男がもう1人。3番手で今季初勝利を挙げた小宮山だ。2点差にされた6回無死二塁で登場。自らの失策で1点を失ったが、その後2回を無安打に抑えて反撃をたった。42歳10ヶ月での白星は、1950年に42歳8ヶ月で勝った若林忠志(毎日)を58年ぶりに塗り替える球団最年長記録。「本当に光栄。それだけです」と謙虚に喜んだ。
借金は2まで減り、完済は時間の問題。首位・西武にも5ゲーム差まで来た。今季10度目のお立ち台で、大松は「これからどんどん貯金を増やします」と叫んだ。「大松がウチにいてくれてよかった。小宮山は失策以外はほぼ完璧」ボビーも2人に最敬礼。若手とベテランがかみ合う今、怖いものはない。
ロッテの瀬戸山隆三球団社長(54)は16日、ボビー・バレンタイン監督(58)に8月中にも正式に続投要請を行う考えを明かした。
監督の去就については、重光昭夫オーナー代行(53)が15日に続投方針を明言。瀬戸山社長は「契約も残っているし、来年もやってもらうのは間違いない」と強調した上で「8月か9月の頭にでも、オーナー代行を交えて話をするかもしれない」と3者会談で正式に決定する見通しを示した。バレンタイン監督は来季が4年契約の最終年となる。
間違いなく狙っていた。1点を追う1回1死一、二塁。前打者は四球だった。ロッテの4番・里崎のカウントは0−2で、2球ともに低めに外れていた。ストライクを欲するバッテリーの心理を見透かしたかのように、3球目の高めに甘く来た直球を振り抜く。中堅という方向も逆風を突く打球の強さも完璧で「強くたたいたことで本塁打になった」と胸を張った。
さらに2回1死満塁では大松。「深呼吸を多めにした。余計なことを考えずに無の状態にしようと…」。来た球に体を反応させる打撃で、難しい低めの直球を右中間席に運び、今季3本目のグランドスラム。その後は1点差まで追い上げられただけに、この4、5番が挙げた序盤の7打点が7連勝の原動力になった。
理詰めで狙い球を絞る里崎と天才肌の大松。投球の待ち方、左右の打席も異なる2人が並ぶからこそ、相手に与える脅威は倍増するのだろう。この中軸が定着した交流戦後にチームの快進撃は始まっている。
幕張の満塁男が、チームを2年ぶり7連勝へ導いた。4点リードの2回1死満塁。ロッテ・大松を迎える大声援に、球場中の期待が表れていた。「以前は何とかしたいという気持ちが強すぎた。今は打席でリラックスできている。それが1番です」。今季からの儀式、深呼吸を終えて打席に入ると、4球目の内角直球を右翼席へたたき込んだ。
「できすぎです。でも、そういう好機で回る打順(5番)なので、打てて良かった」。早くも今季10度目のお立ち台に上がったヒーローから、安堵の笑みが漏れた。
今季、満塁では8打数6安打、打率.750、20打点と無類の強さを誇る。シーズン3本目の満塁弾は、71年の江藤慎一以来、37年ぶりとなる球団タイ記録だ。
「何で打てるのか、自分が聞きたいぐらい。プロ初も満塁弾だったし、縁があるのかな」。チームトップの16本塁打は、交流戦後半からスタンスをオープンから大学以来にスクエアに戻すなど、試行錯誤を重ねた成果。新主砲の号砲で、ロッテの快進撃がさらに加速しそうだ。
ロッテ・小宮山が球団記録を58年ぶりに更新する最年長勝利を挙げた。6回途中に3番手で登板し、2回を無失点。「いつでも、どこでも効率よくアウトを取るのが自分の仕事。チームの連勝を止めなかったのが嬉しい」。42歳10ヶ月での今季初勝利は、1950年の若林忠志の42歳8ヶ月を抜いての新記録に「本当に光栄です」と嬉しそうだった。
ロッテが逃げ切り、7連勝。1点を先制された直後の1回に里崎の3ランで逆転。2回には大松の満塁本塁打などで6点を奪い、継投でリードを守った。小宮山が今季初勝利。オリックスは1点差に迫ったが、あと一息だった。
ロッテは1点を追う1回1死一、二塁。4番里崎がカウント0−2から3球目の高めに甘く来た直球を振り抜いてセンター越えに逆風を突く力強いホームラン。「強くたたいたことで本塁打になった」と胸を張った。
さらに2回1死満塁では大松が難しい低めの直球を右中間席に運び、今季3本目のグランドスラム。「深呼吸を多めにした。余計なことを考えずに無の状態にしよう、と」大松。この4、5番が挙げた序盤の7打点が7連勝の原動力。後半戦へチームは快進撃を開始した。