ロッテは今季17度目の1点差勝利で借金を4、3位ソフトバンクとのゲーム差を2.5とした。ロッテは5回にサブローのタイムリーで先制、同点とされた直後の6回にもサブローのタイムリー二塁打などで2点を勝ち越した。先発・清水直は6回2/3を8安打2失点で自身3連勝で8勝目。札幌ドームでは04年6月28日以来の白星。4人目・荻野が14セーブ目。日本ハムは12安打を放つも11残塁で首位西武とのゲーム差は4に広がった。6月8日以来の先発となった藤井は6回0/3を今季ワーストの8安打3失点で5敗目。札幌ドームプロ初黒星。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 |
北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 |
ロッテがサブローの勝負強さで、日本ハムに雪辱した。
12残塁の拙攻で敗れた反省を、すぐに生かした。最初のチャンスは、今江の三塁打でつかんだ5回無死三塁。カウント1−3から藤井の外寄り直球を中前にはじき返し、先制。「とにかく先制点を取って流れをこちらにもってくることが大事」と集中力を高めていた。2度目は同点に追いつかれた直後の7回。またも先頭の今江が二塁打でチャンスメーク。打席には再び背番号3。1、2球目とも内角低めを突かれる。バント、ゴロでの右打ちの選択肢もあったが、3球目の内寄りの変化球をフルスイングする。ライナーで左翼手の頭を越える適時二塁打で、すぐに勝ち越した。
「2球ともインサイドを攻めてきたので頭を切り替えて、思い切り引っ張りました」と、読みが的中したことに満足そうだ。今江が出て、サブローがかえす。PL学園出身の2人で組んだ「7、8番コンビ」が、チームに勝利をもたらした。
清水が7回途中まで8安打を許しながらも、3失点で8勝目をマークした。同点に追いつかれた6回、なおも2死満塁。稲田を三飛に打ち取り、言葉を発しながらベンチに引き揚げてきた。「へたったけど、1点に抑えられたことが大きかった。今日は真っ直ぐが走っていたし、最近では1番ボールが良かった」と振り返る。24日、日本ハムはダルビッシュが先発予定なだけに、連敗を回避した1勝に満足そうだった。
ロッテの「五輪落選組」が、存在感を見せつけた。7番・今江と8番・サブローがともに猛打賞。前夜(22日)と逆のスコアでのリベンジに貢献した。
0−0の5回。先頭の今江が右越え三塁打で出塁すると、サブローの中前打で先制。同点の7回にも2人の連続二塁打で勝ち越した。「僕が打点を挙げているときはサブローさんが塁に出てくれている。お返しです」と今江。サブローも「最高の形で回してくれた」と息の合ったところを見せた。
北京五輪代表候補に名を連ねた2人だが、結果的にはメンバーから漏れた。しかし、逆転Vという、金メダルに匹敵する大きな目標がある。今江は、本塁打が出ればサイクル安打。2回には、鶴岡の三塁線のゴロを横っ跳びでさばく美技も披露した。「今はもう、チームの優勝しか考えていない」とサブロー。3月以来となる月間勝ち越しも決まった。頼もしい2人が、ミラクルへのキーマンになる。
ロッテの今江が出てサブローが還す。PL学園出身コンビが今季2度目の猛打賞そろい踏みで打線を引っ張った。まずは5回。今江が右翼フェンス直撃の三塁打を放つと、サブローが先制中前打。同点に追いつかれた直後の7回は今江の左中間フェンス直撃二塁打にサブローの左越え二塁打で決勝点を奪った。
ともに星野ジャパン入りを目標に掲げながら落選。その悔しさをバネにチームの逆襲へ力を注いでいる。2回の守備でも美技で先制点を阻止した今江は本塁打が出ればサイクル安打の活躍に「必死にやってるだけ。でも守備で(直接)貢献できることはなかなかないから嬉しい」。持ち味の勝負強い打撃を発揮したサブローも「(日本代表落選は)もう考えてない。まだ聞くんですか?今はチームの優勝だけ考えます」と前を向いた。
3年ぶりV−。この目標は諦めない。ロッテ・サブローが決勝打を含む3安打2打点の大活躍。北京五輪日本代表から漏れた男が、意地の一打で存在感を見せた。
5回無死三塁で均衡を破る先制の中前適時打。さらに同点の7回無死二塁では「サインがバントからヒッティングに変わって、思いっきり行こうと思った。狙い通り内角を引っ張った」と、左翼線への勝ち越しの適時二塁打だ。
昨年12月の五輪最終予選は、レギュラーとして本戦出場権獲得に貢献。だが五輪最終メンバーから外れ「ホンマは悔しいし、五輪には出たかった。でも、自分が成績を出せなかったんだから」と胸の内を明かした。
悔しさを隠し、17日の代表発表後は打率.450とチームを牽引している。「目標の1つが消えただけ。今はチームの優勝しか考えていない」。その強い意志が、頂点へ向かう原動力となる。
ロッテは9回から4番手で登板した荻野が1点のリードを守り切った。完全アウェー状態の中で1死一、二塁から田中、稲葉の中軸に対し、1球ごとにじっくりと間合いを取り、落ち着いて2者を退けた。特に稲葉との対戦には「最後は球場が揺れてましたね」と笑顔で思い返せるほど余裕もあった。
直球は140キロ程度で、変化球の切れも今一つだが、これで14セーブ目。「どんなにいいボールを投げても抑えないと。内容ではなく、結果にこだわっていきたい」。米大リーグに移籍した小林(インディアンス)に代わる守護神ぶりも板についてきた。
ロッテの先発清水直行投手(32)が7回途中まで8安打を許しながらも2点に抑えて8勝目をマークした。4、5回以外は毎回走者を出す内容だったが、「最近では1番ボールが良かった。(4回途中で6失点KOされた)前回の良くないイメージを払拭できた」と穏やかな表情で振り返っていた。