イースタンリーグが4年ぶりの勝利で通算成績を15勝25敗5分とした。イースタンは1回に上田(ヤクルト)の犠飛で先制すると、その後も2回原(西武)の3ラン、5回中井(巨人)のソロなどで8点を奪った。ウエスタンは4回に吉良(サーパス)のソロ、5回岩崎(中日)の犠飛、7回長谷川(ソフトバンク)のタイムリーで3点を返すが及ばず。1本塁打を含む2安打3打点の原(西武)がMVP。西武のMVPは87年大久保(現打撃コーチ)以来。優秀選手は中井(巨人)、長谷川(ソフトバンク)、聖澤(楽天)、吉良(サーパス)。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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全ウ | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 |
全イ | 1 | 3 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | x | 8 |
前半戦5勝のロッテ唐川が先発で2回を投げ、打者9人に対し26球中25球直球で勝負した。「変化球を投げたらブーイングが来るかなと思って雰囲気で投げました」と笑顔。余裕の投球で、2安打無失点で勝利投手に輝いた。直球は最速142キロ止まりとやや物足りなかったが「最後の打者(鈴木)へのラスト2球はスピンが利いていた・調整していない中でいいボールが投げられた」と、後半戦へ向け弾みがついたようだ。
フレッシュオールスター2008が2日、山形で行われ、全イースタンの先発を務めたロッテ・唐川侑己投手(19)が直球中心の投球で2回無失点。既に1軍で5勝を挙げている力を見せつけ、勝利投手になった。試合は全イースタンが8−3で全ウエスタンに快勝。MVPは2回に3ランを放った西武・原拓也内野手(24)が獲得した。
フレッシュ球宴でロッテのルーキー唐川が格の違いを見せつけた。全イースタンの先発を務め、直球中心の投球で2回無失点。既に1軍で5勝を挙げている貫禄を示し、勝利投手になった。
「もう少し三振取るとかパッとした投球をしたかったけど、調整という調整をしてない割にスピンの利いた球を投げられた」。26球中25球が直球の力勝負。89年に大先輩・村田兆治が200勝を達成した球場で、唐川も歴史に名前を刻んだ。
球宴期間中は髪を短くカットし、高校の同級生らと千葉・御宿の海岸に出掛けてリフレッシュ。グラブも「美」の刺繍を入れていた黄色のものから、座右の銘「泰然自若」を縫い込んだ黒に新調。もう1度“原点”に戻り、両親が見守る前で会心の再スタートだ。成瀬らが抜ける北京五輪中も心配ない。スケールアップを続ける唐川が新たな伝説を築いていく。
高卒新人ながら1軍で5勝を挙げているロッテの唐川が、全イースタンの先発として2回を2安打無失点。26球のうち変化球は1球だけ。140キロ前後の直球で攻めたものの「ぱっとした投球ができれば良かったが、微妙」と苦笑いだった。
それでも感覚を試しながら投げた直球の切れに手応えを感じた様子で「球速は不満だが、最後はいい球が投げられた。後半戦はとにかく頑張りたい」と話した。
プロ野球は3日からセ、パ両リーグとも後半戦が始まる。北京五輪の日本代表24選手が抜ける約3週間の戦いがペナントレースの行方に影響を与えそうだ。
セは優勝へのマジックナンバー『41』を点灯させている首位・阪神が横浜と2連戦。9.5ゲームの大差をつけられた2位・巨人は敵地で3位中日と戦い、ともに3位以内を目指す広島とヤクルトが対決する。
パの首位・西武は長野でロッテと2連戦。リーグ3連覇を狙う日本ハムはKスタ宮城で楽天と対戦、大石新監督の下で再出発するオリックスはソフトバンク3連戦に臨む。
上位3チームが日本シリーズの出場権を争うクライマックスシリーズの第1ステージはパが10月11日、セは同18日から始まり、日本シリーズは11月1日に開幕する。
アジア予選でも活躍した川崎と西岡の「二遊間コンビ」が初日から軽快な動きを見せた。併殺の内野の連携プレーでは息の合ったプレーを披露。猛暑の中でも元気いっぱいの川崎は「やっぱり太陽の下が1番です。声が出てた?のどの回復力には自信がありますんで」と笑顔で話した。
成瀬が、初日からアウェーの洗礼?を浴びた。投内連係で送球ミスを連発。詰めかけたファンからブーイングを浴びる一幕も。五輪本番さながらの雰囲気に、星野監督も「ヤジを浴びたりしていい緊張感だったんじゃないか」と苦笑い。前夜の球宴では2回11安打8失点し、2日連続で受難の成瀬は「シーズン中と違うので気持ちを切り替えていける」と前向き。
地域密着型の球団運営で、優等生とされるロッテだが、本腰を入れて「地域」を意識し始めたのは、04年の球界再編騒動で、プロ野球の行方に危機感を持ったからだった。
千葉に移転した92年、130万5000人(水増し発表が常態化していた当時の数)の観客動員を記録したが、その後は頭打ち。バレンタイン監督が復帰した04年に球団最高の159万6000人(同)をマークしても不安はぬぐえなかった。
原因を分析し、出た結論は「足元を取り込むことをしていなかった」。企画広報担当の羽地朝博ディレクターは、そう振り返る。
まず、球場周辺から着手した。05年に千葉マリンスタジアム最寄りのJR海浜幕張駅に協力を求め、構内のチケット販売ブースの拡大などを実施。同時に京成バスとも協力し、千葉市内の路線で選手の声による車内放送を始めた。現在は渡辺俊介投手やバレンタイン監督らが車内でマナーを呼びかける。球場では試合後、その日のヒーローが球場正面のステージに登場し、ファンと勝利の喜びを分かち合うイベントを開く。歌を披露する選手もおり、今では球場の名物になった。
観客動員は実数発表が始まった05年に133万4014人、06年に134万9656人、07年155万8430人と順調な伸び。今季の100万人到達は、最下位に低迷した時期もありながら昨季より1試合遅いだけの47試合目。フロントは「地元への定着が進んだ結果」と受け止めている。
今後は「野球ファン以外」の集客も目指し、知恵を絞る。Jリーグのジェフ千葉とは、お互いの試合で選手の応援メッセージを流してファン層拡大を図る。また、5月には、千葉のラーメン情報サイトと協力し、球場内でオリジナルの「ビクトリーラーメン」を販売。多くのラーメン好きが来場したという。「野球だけでなく、楽しい場所としてのマリンスタジアムを発信していきたい」(羽地ディレクター)。危機感から始めた努力が、ロッテの強みとして実りつつある。