ロッテは今季8度目の3連勝、05年7月27日から続いた地方球場での西武戦の連敗を4で止めた。ロッテは2点を追う5回、根元の2点タイムリーで同点とすると、1点を追う7回にはサブローのタイムリーで逆転。先発・渡辺俊は7回1/3を6安打3失点、自身4連勝でチームトップの9勝目、西武戦は昨年5月17日から6連勝、地方球場では初登板初先発で初勝利。西武は昨年から長野で3連敗。2回にブラゼルが25号ソロを放って先制、同点の5回には黒瀬のプロ初打点となるタイムリーで勝ち越すが逆転を許した。2人目・平野がプロ初黒星。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 |
埼玉西武 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
北京五輪まで、あとわずか。野球も日本代表の合宿が始まり、ロッテからは西岡、里崎、成瀬が参加中。代表選手が抜けた最初の試合で、バレンタイン監督は、最終選考で代表から漏れたサブローを4番、同じく渡辺俊を先発で起用した。
1点を追う7回、1死満塁の好機で、サブローに打順が回った。カウント1−2から、「スライダーが来ると思っていた」。読み通りのスライダーをたたき、逆転の左前2点適時打。「(五輪代表が)『いないから』と言われるのはいやだし、結果を出したかった」と意地を見せた。
渡辺俊は逆に、五輪組の不在に「違和感はなかった」とクールに流す。ホームから外野に向かっての強風で「打球が伸びる」と判断し、徹底して低めを意識した投球で、8回途中まで3失点。先発の役割を果たした。
バレンタイン監督は五輪組が抜けたことに「これまでも、(3人が)いない試合を勝ってきたし、今日も勝てた」と影響を否定する。そして「サブローがチームにいてくれて良かった」「渡辺俊は非常に素晴らしい投球だった」と称賛した。この日、あえて2人に重要な役割を託したのは、期待の表れだったに違いない。
ロッテの4番サブローが一振りで決めた。1点を追う7回1死満塁。カウント1−2から外角低めスライダーを引っ張り、左前へ逆転2点適時打を放った。球宴明け初戦、首位西武との一戦をものにする価値ある一打に、地鳴りのような歓声が響き渡った。「カウント的にもそろそろスライダーが来るかなと思っていた分、下半身がしっかり粘ったね」と胸を張った。
北京五輪代表の西岡、里崎、成瀬が抜けた夫人で臨む初戦でもあった。「3人が抜けたから負けたと言われたくなかった。何としても結果を出したかった」と、土壇場で意地を見せた。昨年12月の五輪アジア予選、台湾戦では貴重なスクイズを決めるなど活躍したが、五輪本番の最終選考でまさかの落選。発表直後は落胆したものの、2日後に「もう大丈夫です」と自分の中で踏ん切りをつけた。
バレンタイン監督は「チャンスに強いところを見せてくれた。サブローがうちのチームにいて良かった」と、声のトーンが自然と上がった。打率2割9分だが、得点圏打率は4割5分5厘を誇る。「僕は気持ちで打つタイプ。明日勝たないと意味がないので明日も打ちたい」と猛チャージ宣言。頼りになる男が後半戦浮上のカギを握る。
サブマリン渡辺俊が7回1/3を3失点に抑え、昨年からの西武戦連勝を6に伸ばした。強風の影響で打球が予想以上にのびたため、5回以降はフライではなくゴロを打たせるよう低めに集めた。「久し振りに対戦する選手もいたので神経を使いました」と、細心の投球で昨年に並ぶ9勝目を挙げた。五輪代表が抜けた布陣については「うちはいつも先発が変わるから違和感はなかった」と選手層の厚さを口にした。
ロッテは投打がかみ合って後半戦白星発進。前半戦からの連勝を3に伸ばした。1点を追う7回1死満塁からサブローが決勝の2点左前打を放った。先発の渡辺俊は2回、ブラゼルに25号ソロを浴びるも、低めを丁寧に突く粘りの投球で7回1/3を3失点。昨季から西武戦6連勝の快投にも「打線が点を取っているから勝っているだけ」と謙虚だった。バレンタイン監督は「五輪で選手が抜けても、今日のメンバーはすごくいいチームだと言える」と称えていた。
風を最大限に利用すれば細心の注意も払う。ロッテの渡辺俊が真骨頂を発揮した。
同点の5回。先頭の細川に浴びた三塁打は、風に押されたように中堅手の頭を越えていったものだった。これをマウンド上から見ていた右腕は思った。「思ったより打球が伸びている。外野フライは使いづらい。低めでゴロに打ち取ろう」。
黒瀬の詰まった左前打で1点は失ったが、最後は栗山を外角低めのシンカーで二ゴロ併殺に仕留める。その後も緩急を使って低めを丁寧に突く。しかも「1球目から打ってくる。初球からいい球を投げないと」と警戒心を緩めず、全てが勝負球のような集中力を際立たせ、味方の援護を待った。
8回途中まで3失点。中軸2人が抜けた西武打線とはいえ、自然条件に適応しながら、後半戦初戦で早くもこのカード4勝目。「味方が点を取ってくれたので」と控えめながら、今後も西武相手の切り札的な存在になりそうだ。
逆転打のロッテ、サブローは「(五輪組が)おらんから(チーム力が落ちた)と言われたら嫌。結果を出したかった」と満足感を漂わせた。この日は、北京五輪代表の里崎が主に務めていた4番に入った。「4番・里崎」は打線の核で、得点力低下が懸念されていただけに「勝ててよかった」。代役をこなした安堵感ものぞいた。
ロッテが3連勝。渡辺俊は緩急自在の投球で8回途中まで3失点で9勝目。打線は2−3の7回にサブローの2点左前打で逆転。8回1死三塁のピンチは川崎が連続三振で切り抜けた。
風を最大限に利用すれば細心の注意も払う。ロッテの渡辺俊が真骨頂を発揮した。
同点の5回。先頭の細川に浴びた三塁打は、風に押されたように中堅手の頭を越えていったものだった。これをマウンド上から見ていた右腕は思った。「思ったより打球が伸びている。外野フライは使いづらい。低めでゴロに打ち取ろう」。
黒瀬の詰まった左前打で1点は失ったが、最後は栗山を外角低めのシンカーで二ゴロ併殺に仕留める。その後も緩急を使って低めを丁寧に突く。しかも「1球目から打ってくる。初球からいい球を投げないと」と警戒心を緩めず、全てが勝負球のような集中力を際立たせ、味方の援護を待った。
8回途中まで3失点。中軸2人が抜けた西武打線とはいえ、自然条件に適応しながら、後半戦初戦で早くもこのカード4勝目。「味方が点を取ってくれたので」と控えめながら、今後も西武相手の切り札的な存在になりそうだ。
逆転打を放ったロッテ、サブローは「(五輪組が)おらんから(チーム力が落ちた)と言われたら嫌。結果を出したかった」と満足感を漂わせた。この日は、北京五輪代表の里崎が主に務めていた4番に入った。「4番・里崎」は打線の核で、得点力低下が懸念されていただけに「勝ててよかった」と話した。