継続こそ力−。この格言を“有言実行”した球界人がいる。ロッテ・立花龍司コンディショニングコーチ(44)は、先月25日付で筑波大大学院修士課程を修了。受験から修了までにかかった日数は何と6年半。ただでさえ忙しいコーチ業との二足のワラジを支えたのは、日本人メジャーのパイオニア・野茂英雄の存在だ。
立花コーチが修了したのは筑波大大学院スポーツ科学専攻。受験勉強で1年半、入学から5年をかけて修士となった。「本当なら2年で卒業しなければいけなかったんだけどね。でもコーチであるためには選手のためにも勉強しなければいけない。経験だけで教えられる時代じゃないからね」。
照れ笑いを浮かべた立花コーチだが、実践するのは難しい。ロッテ戦士達のコンディションに目を光らせる一方で、毎週金曜日の朝8時に大学院に通った。持ち前の集中力で必要な31単位を1年間で取得したが、「修士論文のために4年かかった。何度も書き直しになって…。ものすごく勉強になった」という。
同大学院では野球研究班に在籍。コーチングの歴史や指導面での深層心理学、トレーニング法など、バラエティーに富んだ研究を行ったが、何よりものめり込んだのは、「現場でアレッ?と思ったことを大学院で実際に調べること」だった。
修士論文もこのフィードバックのたまもの。体幹筋力についての労作だが、ヒントになったのが選手達に続出した脇腹の故障。「脇腹のケガが多い。登録抹消された選手が12人いた際、うち9人が脇腹を痛めていた。何が理由で起きるのか1年かけて調べて論文にしました」。書き上げたのは今年6月21日、交流戦で巨人と戦っていたときだった。
それにしても、6年半も二足のワラジを貫くのは、並大抵の意志では完遂できない。
立花コーチは今後も同大学院の野球研究班に籍を置き研究を進めるという。「若いコーチに続いて欲しいんです。シーズン中は通信教育、オフは通学といったシステムを作って欲しい」。野茂から引き継いだパイオニア精神をグラウンドと学窓で発揮するつもりだ。
立花コンディショニングコーチが筑波大大学院スポーツ科学専攻をこのほど修了した。多忙の中、修士論文「野球選手の体幹の筋力及び筋断面積」を5年間かけて書き上げた。「コーチである以上、半永久的に勉強だと思って続けてきた。昨年ロッテで12人が脇腹を痛めたことから様々な実験を行って修士論文にまとめた。これが机上の空論にならないよう徐々に実践していきたい」と話した。また各体育大学関係者に対し「若いコーチが僕の後に続いて欲しいから、働きながら勉強できるシステムをつくって欲しい」と訴えた。
ロッテの立花ヘッドコンディショニングコーチが修士の称号を得た。7月25日付でスポーツ科学を専攻していた筑波大大学院を卒業。先月、現役を引退した野茂氏ら多くの選手を育てた理論派の立花コーチは「卒業に5年かかった。コーチでいるということは、半永久に勉強していくことだと思う」と感慨深げ。「若いコーチにも続いて欲しい。大学関係者にはコーチが学べるシステムをつくって欲しい」と続けた。
北京五輪野球の日本代表は5日、川崎市のジャイアンツ球場で巨人2軍と練習試合を行う予定だったが、雨のために中止となり、6日は当初の予定通り休養日になる。
大事を取って前日の練習を休んだ西岡と川崎の二遊間コンビが元気な姿を見せた。室内で行われた約2時間の練習では、ノック、フリー打撃など普段と変わらぬメニューをこなした。
まだ完全には首が回らない西岡だが、予定通りに練習試合が実施されていれば、途中出場するつもりだったという。「いろんな選手も疲れている中でやっているのに、迷惑をかけた。これからチームを引っ張っていきたい」と気持ちを奮い立たせた。
川崎は、いつも通りの躍動感あふれる動きで練習に取り組んだ。「(左足甲に)まったく痛みはない。昨日休んで、百パーセントの状態になった」と周囲の不安を一掃した。