大物アマ選手を獲得するなど、敏腕として定評のある日本ハム、石川晃スカウト(47)が20日に退団し、11月1日からロッテの球団社長補佐役に就任することが20日、明らかになった。
ロッテ球団は石川氏に、人材や財務管理などで一定の権限を持たせ、総合的な球団運営の一翼を任せる方針だ。毎年20億円を超える球団運営の赤字解消が課題となっており、石川氏の経験と実績に期待、白羽の矢を立てた。
チームは04年にバレンタイン監督を迎えてから、実力、人気ともに上々の水準に達した現在の球団運営方針を尊重しながらも、経営の健全化に向け新たな一歩を踏み出す考えだ。
石川氏はダイエー(現ソフトバンク)時代、スカウトとして小久保、松中、井口、和田ら大物アマ選手の獲得に尽力した。当時の故根本陸夫球団社長や、球団代表を務めていたロッテ瀬戸山隆三球団社長と共にダイエーを軌道に乗せた。05年にソフトバンクを退団し、日本ハムの北海道担当スカウトを務めていた。幅広い人脈と決断力で数々の難題をクリアしてきた経験を生かし、今後は瀬戸山社長の右腕としてテコ入れに着手することになりそうだ。
1軍コーチ陣が来季も全員留任することが決まった。バレンタイン監督がこの日、秋季練習後に言及した。「コーチ陣は数年にわたりいい働きをしてくれている。来年も同じ顔ぶれ。重光オーナー代行と瀬戸山社長も合意しています」と話した。18日夜に3者会談を行い、監督自身の来季続投を再確認すると同時に1軍コーチ陣も全員留任する方針を固めた。
今季取得した国内FA権の行使の可能性を示唆していたロッテの橋本が残留に気持ちが傾いていることを明かした。既に球団とは2度交渉しており「評価はしてもらっている」。バレンタイン監督からは「監督としては残って欲しい。ただ一野球人として見れば宣言する条件が整っている」と言われたそうで「ロッテが好きだし、試合に出られるなら移籍の必要はない。迷っている」とした。
ロッテは2年ぶりBクラスの4位も1軍コーチ陣の全員留任が決定した。18日に重光オーナー代行、瀬戸山球団社長と会談したバレンタイン監督は「1軍コーチはいい仕事をしてくれた。来年も同じ顔ぶれになる。オーナー代行、社長とも合意している」。瀬戸山社長も「(1軍コーチ留任は)監督の意向はもちろんある。4位の悔しさをバネに一丸となって頑張って欲しい」とした。CS出場を逃しながら、配置転換や新コーチ招聘もなし。4年契約が切れる来季は指揮官にとってまさに背水のシーズンとなる。
ロッテは20日、1軍コーチ陣全員の留任が決定した。今季は4位に終わり、3年連続のV逸。首脳陣のテコ入れも考えられるケースだが、バレンタイン監督の強い意向で現体制が継続することになった。「みんないい仕事をしてくれている」とボビー。また、18日に重光オーナー代行、瀬戸山球団社長、ボビーが3者会談、来季続投が正式に決まったことも明らかになった。
来年3月の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督人事が再び混沌としてきた。第2回体制検討会議は27日に行われることが決定。だが、19日に報道されたマリナーズ・イチロー外野手(34)の発言が波紋を広げた。第1回会議で「現役監督は難しい」との意見が大勢を占め星野仙一氏(61)の監督就任が最有力となったが、コミッショナー特別顧問の王貞治氏(68)は20日「また違った意見が出るかもしれない」と議論が変化する可能性を示した。さらにヤクルト高田繁監督(63)は日本一監督の起用を提案する考えを披露。収束するかに見えた議論が、再びにわかに動きだした。
楽天野村監督やマリナーズ・イチローの発言が、それぞれに重みを持って有識者達を揺り動かした。王氏はこの日福岡市内で、イチローがWBC日本代表監督候補から現役監督を除外することに否定的な意見を述べたことに「『なるほどね』と思う」と理解を示した。王氏は「確かに現役選手が出てるんだから、現役監督云々というのはまともな話ですよね」とも話した。27日に行われる第2回体制検討会議についても「イチロー君の発言で、また違った意見が出るかもしれない」と議論の再燃も示唆した。
王氏は同時に、15日の第1回体制検討会議で自身は北京五輪代表監督の星野仙一氏を候補に挙げたことも明らかにした。同会議に出席した楽天野村監督が「王が『現役監督は難しい。星野がやるのがいいのではないか』と言っていた」と公にしたことを受け、王氏は「戦い慣れて、反省点もあるという面から、そういう話はしました」と認めた。その上で「(監督は)誰がやっても100人が100人全部OKということにはならないでしょう。なるべく早く決めたい。27日の(会議の)結論を待ちましょう」とも話した。
高田監督のスタンスも変化してきた。第1回の会議後は「今ユニホームを着ていない人が理想」と話したが、この日は「日本一のチームの監督がやるのがいいと思っている」と次回の会議で提案する意向を示した。日本一監督を日本代表監督とする案は、9月1日の実行委員会でも提示されたが「(シリーズ後に決めるのでは)時間がない」との理由で見送られている。だが結局、監督が決まらないまま2ヶ月近くが経過。第2回の会議が日本シリーズの開幕間近になったとあっては、日本一監督案が再浮上するのも無理のないことだった。
会議を招集する日本プロ野球組織(NPB)の加藤良三コミッショナー(67)はこの日、27日の第2回会議で監督が決定するかについて「展開の仕方によるでしょう。月末までには決めないと」と不透明であることを強調した。イチロー発言、そして楽天野村監督が「出来レースじゃないの」と評したことに反応し、会議を取り巻く空気は微妙に変化してきた。
第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)代表監督で、コミッショナー特別顧問を務める王貞治氏(68)が20日、マリナーズ・イチロー外野手(34)の発言に理解を示した。イチローは前日、現役監督の代表監督就任は難しいとの流れに苦言を呈したが、王氏はその発言が今後に影響を及ぼす可能性も示唆。星野仙一氏(61)の就任が決定的となっていた次期監督問題は再び混迷しそうな雲行きとなってきた。
海の向こうからの“苦言”に、真しに耳を傾けた。この日、王氏は福岡市内の地元テレビ局を回り、ソフトバンク監督退任挨拶を行った。その際、イチロー発言に触れ「彼の言うことは、彼の立場からしたら十分によく分かる。確かに現役の選手が出るのに、現役監督云々というのはまともな話だ」と理解を示した。第1回WBCでは監督と選手として世界一に。イチローの野球、そして日の丸へのこだわりを肌で感じただけでなく、本人から大きな信頼も得ている。影響力も十分に承知している。だからこそ発言を重く受け止めた。
それだけではない。27日の第2回会議に向け「そういう話も出てくると思う。彼(イチロー)の発言で(今までと)変わった提案が出るかもしれない」と明言。現役監督は難しいなどとした、これまでの流れが大きく変わる可能性を示唆した。現状では星野氏の次期監督就任が有力。その大勢がイチローの言葉で覆るかもしれない。自身は現時点ではWBC出場に前向きとされる。とはいえ今後の決定次第で仮に出場辞退となれば、精神的支柱を失った代表チームの痛手は計り知れない。
最初に結論ありき、と思われても致し方ないような15日の体制検討会議での議論。王氏自身もこの日、星野氏を候補の1人に挙げたことを明かした。「戦い慣れているし(北京五輪の)反省点もある。そう(星野)だろうという話はした」。その一方で「でもイチロー君のような考え方もなるほどね、と思う。出る選手からしたら当然の話」と付け加えた。先入観を捨て、あらゆる選択肢から監督を選ぼうというのが会議における基本方針。現場の声にこそ、求めていた答えが潜んでいる場合もある。
残された時間は多くはない。当初は27日の会議で監督決定−の青写真だったが、イチロー発言の影響力は大きい。王氏も「必ずしも27日(に結論が出る)とは断言できない。色々と話して結論が出なかったら、近いうちに集まったりしてね」としており、最終結論が11月にずれ込む可能性もある。現役監督案は再浮上するのか。全国のファンがその行方に注目している。
加藤コミッショナーはイチロー発言について「報道で見ました」とした上で「私としては手順は決まっている。27日の第2回会議の議論を踏まえ、今月中には決定しなくてはならないと思っている。その判断の責任は私にある。いいかげんな結論になるとは思っていない」と語った。また現役監督の代表監督就任をめぐる論議には「王さんがやればいいという世論はつとにある。その王さんが“現役の人がやるのは大変だから”と言われているからといって、排除するという決定はしていない」とし、野村監督が内容を“暴露”したことに関しては「発言を紹介することは差し控えたい」とかわした。
12球団の現役監督の中でWBC監督有力候補として名前が挙がるのはセ・リーグ連覇を果たした巨人・原、各種アンケートでファンからの支持を集める楽天・野村両監督だ。独自の野球理論を持つ中日・落合監督を推す声も多く、同球団の西川球団社長が「前年度の日本シリーズ優勝監督が日本代表監督を務めるべき」との意見を述べたこともあった。一方、ロッテ・バレンタイン、広島・ブラウン両監督が日本代表監督就任に前向きな発言を行ったこともある。
野村監督のWBC監督問題暴露に続くイチロー発言を受けてか、コミッショナー事務局にはファンからの電話が殺到。職員が対応に追われた。また第1回WBC体制検討会議が開かれた15日以降、NPBのご意見箱には約3000通のメールが届いている。職員は「内容は言えない」としているが、星野氏のWBC監督に反対するものが大半を占めていると思われる。
プロ野球の加藤良三コミッショナーは20日、マリナーズのイチロー外野手がWBCの日本代表監督候補から現役監督を除外することに否定的な見解を示したことに「現役監督が務めることは大変。でも、だからといって、これを排除する考えはない」と話した。
また、監督選考に選手の意見を反映させるのかと問われると「体制検討会議の意見もありますし、私が(有識者から)意見の吸い上げを行ってきたこともある。いい加減な結論に至るとは思っていません」と説明した。
プロ野球の王貞治コミッショナー特別顧問は20日、来年3月の国別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の代表監督選考などを議論した15日の体制検討会議で、北京五輪で指揮を執った星野仙一氏を候補の1人に挙げたことを明らかにした。
同会議に出席した楽天の野村克也監督が「王が『現役監督は難しい。星野がやるのがいいのではないか』と言っていた」と公にしたことを受け、王特別顧問は「戦い慣れて、反省点もあるという面から、そういう話はしました」と認めた。
また米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手が、監督候補から現役監督を除外することに否定的な意見を述べたことに対して「『なるほどね』と思う」と理解を示した。王特別顧問は27日に2度目の会議が予定されていることも明かし「イチロー君の発言で、また違った意見が出るかもしれない」と話した。
プロ野球の王貞治コミッショナー特別顧問は20日、来年3月の国別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の代表監督選考などを議論した15日の体制検討会議で、北京五輪で指揮を執った星野仙一氏を候補の1人に挙げたことを明らかにした。
同会議に出席した楽天の野村克也監督が「王が『現役監督は難しい。星野がやるのがいいのではないか』と言っていた」と公にしたことを受け、王特別顧問は「戦い慣れて、反省点もあるという面から、そういう話はしました」と認めた。
また米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手が、監督候補から現役監督を除外することに否定的な意見を述べたことに対して「『なるほどね』と思う」と理解を示した。王特別顧問は27日に2度目の会議が予定されていることも明かし「イチロー君の発言で、また違った意見が出るかもしれない」と話した。
また、同会議に出席したヤクルトの高田繁監督は20日、次回の会議で「日本一のチームの監督がやるのがいいと思っている」と提案する意向を示した。野村監督が会議の一部内容を公表したことに対しては「会議の中身を話すのはルール違反。意見があるのなら、会議の中で発言すべきだ」と強い不快感を表した。