わたしはかもめ2008年鴎の便り(12月)

便

12月21日

バレンタイン監督、来季限り[千葉日報]

プロ野球・千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督(58)が2009年シーズンで退団することが21日、分かった。瀬戸山隆三球団社長(55)が千葉マリンスタジアムで会見し、4年契約の4年目となる来季をもって契約を終了することを明らかにした。後任は未定。

バレンタイン監督は04年から千葉ロッテで2度目の指揮を執り、05年にはチームを31年ぶりの日本一に導きアジアシリーズも制覇。今季は4位に終わった。同監督は「(来季限りの契約に)驚いたが、来シーズンを最高のシーズンにしたいし、ロッテを心から愛していることに変わりはない」と話した。

ページトップ

井口を獲得候補に、球団幹部が明言[千葉日報]

千葉ロッテが米大リーグ、フィリーズから自由契約選手となった井口資仁内野手を獲得候補に挙げていることが21日、分かった。球団幹部は「可能性がある限り、取りにいく」と話し、瀬戸山球団社長も「相手があること」としながらも「井口だって(候補に)ある」と述べた。井口は年内に所属先を決めたい意向を示している。

ページトップ

成瀬「出られたのは監督のおかげ」…ロッテナイン複雑[夕刊フジ]

ボビー「ラストイヤー」の報を受けたロッテナインは、複雑な反応をみせた。

21日の選手会イベントに3選手が参加。4番を任されることもある大松尚逸外野手は「全然知らなかったです。僕らがやることは変わらない。もう1年できるなら、チーム一丸となってやるだろうし」。抑えの荻野忠寛投手は「誰が監督をやろうと、自分の投球をするだけです。まだ来年1年あるので、あまり気にしないようにしたい」と平静を装った。

一方、左のエース成瀬善久投手は「僕が出られたのは監督のおかげ。やってもらいたい気持ちはあるが、自分の意見を言っても仕方ない。ビックリしてます」とショックは隠しきれない様子。

もっとも大松も最後には「みんな動揺するとは思うけど…。辞めちゃうんだぁ…」とポツリ。前回の解任劇(95年)の時は、選手が新体制に反発し、広岡GMがチームを去ったが、今回はどうなるのだろうか。

ページトップ

日本一の応援…「本物」だけを認める“ロッテファン”[夕刊フジ]

◇「ロッテファンと解説者の交流会」

千葉ロッテファンの応援は日本一と言われる。その一方、プレーに対する目も肥えている。そこいらの三流解説者による低質なウンチクなど鼻で笑い飛ばす玄人集団だ。そんなクセ者達を野球観と人柄でうならせるのが、ロッテ党にはおなじみの千葉テレビ解説者・倉持明氏(56)=元ロッテ投手=である。

それにしても、野球解説者とファンが酒を酌み交わしつつ野球談義に花を咲かせるなんて、ヨソで聞いたことがない。“三流”どもは勉強不足ゆえ、ボロが出るのを察知してファンから逃げ回っているのだろう。

倉持氏は毎朝、各球団からメジャーリーグまで丹念にチェック。新聞記事をスクラップし、試合当日は練習に目を光らす。ぶ厚い情報に裏打ちされた解説は理路整然として面白い。だから選手までもが助言を求めて倉持氏のもとへ寄ってくる。

交流会が始まったのはロッテが日本一になった翌年の2006年1月。ある倉持ファンが「ぜひ、ファンの集会に顔を出してください」とお願いしたところ、ふたつ返事でOK。倉持氏は自らの野球観やウラ話の披露だけでなく、聞き役にもなり、ファンからチームへの意見、要望に耳を傾けた。

ファンは大満足、解説者も刺激を受ける交流会は、それから年3〜4回のペースで開催。当初、10人前後だった参加者も、SNS「ミクシィ」の倉持ファングループと合体してから30〜40人が集まる盛会となった。男女を問わず、職業、年齢も幅広く、さらに今回は千葉テレビ中継の実況陣も集結した。

午後6時開始なのに、気がついたら店内に流れる蛍の光。「この会は楽しくて、時間も忘れて、しゃべり続けて…」と頭をかく倉持氏だった。(12月2日、東京・銀座カルネステーション)

ページトップ

ボビー来季限り!ロッテ大改革へ電撃通告[ニッカン]

ロッテは21日、来季が4年契約の最終年となるボビー・バレンタイン監督(58)に対し、2010年以降は契約を結ばないと通告し、その後発表した。16日に重光武雄オーナーと重光昭夫オーナー代行、瀬戸山隆三球団社長が3者会談を行い、球団運営についてフロント、現場ともに「改革」する方針で一本化。04年から続いた第2次バレンタイン政権にも区切りをつけることを決めた。シーズン前から監督の退団が決まるのは異例。後任には若手を起用する方針で、時間をかけてリストアップ、絞り込み作業に入る。

電撃発表だった。瀬戸山球団社長が千葉マリンで神妙な表情で口を開いた。「バレンタイン政権は来年までとなりました。来年がラストイヤーとなるので、有終の美を飾って欲しいと監督にお伝えしました」と、異例の通告を発表した。

今季終了後の球団納会で、重光オーナー代行が10年以降のバレンタイン監督との契約について「来年の成績やファンの声を聞いてから決める」と、契約延長も示唆していた。だが、今月15、16日の2日にわたって行われた球団幹部会議で一転した。「3年後、5年後のことを考えて球団の軌道修正が必要。今から大改革に取り組む」との方針を固めた。チームの若返りと赤字削減を2本柱としてテコ入れを図ることになり、その第1歩として同監督と契約が切れる10年以降の契約を結ばないことで一致。同社長は「年明けに米国へ行って監督に説明しようと思っていたが、今回来日されたので球団の方針を早く伝えた方がいいと判断した」と説明した。

この決定に最も驚いたのは、他ならぬバレンタイン監督本人だった。そもそも来日の理由は、FA資格を持つ韓国リーグ・斗山の金東柱について、球団の了承を得ないまま身分照会したことをフロント陣に謝罪するためだった。19日に緊急来日し、この日の午前中に球団側と初会談。その席で予想外の契約満了に伴う退団を知らされた格好だ。

バレンタイン監督は「サプライズ!この5年間でチームが強くなり、観客動員は400%増という結果を出したのに、その全てを変えるということに驚いた。ただ、球団のために私がいなくなった方がいいようなので、この決断に賛成するということです」と、吹っ切れたように話した。9月には、契約延長を求めてフロント陣との対立を表面化させたこともあったが、この日は円満を強調。「来年は選手、ファンとともに過ごす最高の1年にしたい」と前向きに話した。

同監督は05年にロッテを31年ぶり日本一へ導き、通算6年率いたうちAクラスが3度あり、人気も高い。後任監督については、チームの若返りと同様に若手を起用する方針だ。同社長は「まだ何も決まっていない。世代交代して新しいものを取り入れていくのが組織というもの」と話し、まずはリストアップ作業に入る。

◇功労者も…フロントの反感限界

異例の球団方針の背景には、バレンタイン監督がフロントの意見に耳を貸さなくなっていたことが挙げられる。9月の「辞任勧告騒動」では自身の契約延長のためにフロントを批判、今月には韓国リーグの金東柱獲得に向け独断的に動いた。球団運営の主導権が移りかけているかのようだった。双方のコミュニケーション不足もあり、監督への反感が限界点を超えた、ということだろう。

毎年20億円近い赤字に悩む球団にとって同監督の年俸5億円(推定)と、監督の人脈で球団入りしている10人近いコーチ、スタッフの総額約10億円の高年俸は確かに大きな負担となっていた。だが、万年Bクラスだったチームを人気、実力ともに日本一へと押し上げた功労者であることは事実だ。

今回、重光オーナーら球団幹部は、監督との契約期間を明らかにするだけでなく、チーム編成への関与も制限した。フロント主導に戻し「球団正常化」を目指す思い切った措置を取った。心配なのは、監督の求心力の低下、選手のモチベーション、ファン心理などへの影響だ。

◇監督問題経過

球団「再契約熱望」
08年2月7日
重光オーナー代行がキャンプ視察。バレンタイン監督について「契約はあと2年ですが、その先も末永くやってもらいたいと思っています」と熱望。前夜に瀬戸山球団社高を含め3者会談し、監督に意向を伝えていた。
6月24日
重光オーナー代行、瀬戸山社長が会談。バレンタイン監督の来季続投方針を固める。
8月31日
バレンタイン監督が「なれれば大変光栄」と、WBCの日本代表監督に意欲を示す。
「辞任勧告受けた」
9月2日
バレンタイン監督が、7月19日に瀬戸山社長から辞任勧告を受けたと発言。「この球団には私を監督から辞職させようとする人もいる。来年どうなるか分からない立場では難しく、ないと思う」。瀬戸山社長は「それは誤解。来季も指揮を執っていただく」。
同3日
瀬戸山社長が会見。「5回があったかもしれないし、言葉の問題もある。辞任勧告は一切していない」。バレンタイン監督は「2年前に瀬戸山社長からオーナー代行と合意の上で『半永久的に監督をやって欲しい』といわれた。来年までと言われても、では半永久的という話はどこにいったの?こちらも混乱している」と契約期間延長を求める。
来季の続投は決定
10月2日
バレンタイン監督と瀬戸山社長が会談し、来季続投が決定。バレンタイン監督は「ここで長く指揮を執りたいし、監督をやりたいのはこのチームだけ。このチームで監督生活を終わらせたいくらい」と長期政権に意欲。
11月25日
重光オーナー代行が、バレンタイン監督の差来年以降の契約条件に「ファンの声や成績を見ながらゆっくり決めればいい。優勝に絡むようなチームづくりをお願いしている」と、V争いを掲げる。
身分照会で騒動に
12月19日
バレンタイン監督が極秘来日。12月上旬に韓国の大砲・金東柱について球団の了承を得ないまま身分照会し、混乱を招いていた。
バレンタイン監督
「球団と来季の外国人選手の話をしようと思ったが、2010年の話で驚いた。(成績次第で契約延長もという)シーズン終了時の内容と違い、変化があったのだろう。自分がいなくなるのが1番いいのであれば、その決断には賛成する。来季はこれまでで最高の1年にしたい。(韓国人選手について)球団へ伝えずに身分照会をしたのは私のミスで、今回の要因の1つにもなったのかな。ルール違反には改めて謝罪したい。」
瀬戸山隆三球団社長
「3年後、5年後のチーム、フロントを考え、世代交代して組織の活性化を図りたかった。(再来年以降の契約延長問題で監督ともめた)今季中、選手からも「試合に集中したい。しっかりして欲しい」と言われた。はっきりさせた方が集中できると思い、速やかに公表した。」

ページトップ

ロッテ井口獲りでチーム活性化&二塁補強[ニッカン]

ロッテが、フィリーズからFAとなっている井口資仁内野手(34)の獲得に乗り出すことが21日、明らかになった。球団幹部が「セカンドは元々補強ポイントだからぜひ欲しい人材。これから本格的に交渉を始めることになるだろう」と話した。この日、抜本的な球団改革の方針を発表し、チーム活性化および補強の目玉として白羽の矢を立てた。

井口は現在、日本球界復帰も視野に入れながらオファーを待っている。年内決定を目指しているが、ウインターミーティング終了後も交渉に進展はなかった。というのも米国に端を発す金融危機の影響でメジャーリーグの動きが遅く、米国でのプレーを第一に考えていた心境にも変化が起きているという。

今季は右肩故障でプロではワースト成績に近かったこともあり、チーム選択の優先条件は「レギュラー確約」の1本に絞っている。ロッテは今季、根元とオーティズの併用だったため、井口が万全の状態で入団すればレギュラー確約は間違いない。さらに東京出身で国学院久我山−青学大出身だけに、東京から通える千葉という立地もプラス材料となりそうだ。

ページトップ

ロッテ非情通告!ボビー来季限り[スポニチ]

ロッテの瀬戸山隆三球団社長(55)は21日、千葉市内のホテルでボビー・バレンタイン監督(58)に来季の成績にかかわらず10年以降は契約を結ばない旨を通告した。09年で4年契約が満了するとはいえ、シーズン前から監督の退団が決まっているのは極めて異例。05年に31年ぶりの日本一に輝いたバレンタイン監督は、球団フロントと対立の末、日本での采配最終年を迎える。

威勢のいいボビー節は最後まで影を潜めた。千葉マリンに到着したバレンタイン監督はショックを押し隠すように、努めて明るく切り出した。「驚いたけど常に愛するロッテがいい方向に進むことを望んでます。私がいなくなることが最善というのなら賛同する」。

この日午前、バレンタイン監督は千葉市内のホテルで瀬戸山社長と会談。冒頭で10年以降の契約を結ばないと通告されていた。事実上の解任に等しかった。瀬戸山社長は「決まったことは速やかに報告した方がいい。チームも球団も大改革していく必要がある。バレンタイン体制は来年まで。日本一になってもそれは変わらない」と説明した。

前代未聞、年が明ける前の通告の背景には球団―監督間の根深い対立がある。万年Bクラスだったチームを04年から再び指揮したバレンタイン監督は大胆な采配と、豊富なデータ分析で翌年、31年ぶりの日本一に導いた。明るいキャラクターに引っ張られ観客動員も急上昇。しかし4年契約を結び直した05年オフ以降、1年5億円の高年俸に加え、フロントの意向を無視する発言が目立ち蜜月関係も消えていった。くすぶり続けた火種が爆発したのは今年9月だ。10年以降の契約再延長を熱望した指揮官は「フロントから辞職勧告を受けた」と発言。だが実情は逆で、その1ヶ月前には瀬戸山社長へ辞任を勧める話をしたという。

そこに韓国・斗山の金東柱(キム・ドンジュ)の身分照会を報告しないまま進めた件が発覚。結局、金東柱獲得も消滅したが指揮官が「間違いを犯した。(退任の)要因になったとも考えられる」と振り返ったように、これをきっかけにフロントが攻勢に転じ、契約更新しないことへ一気に傾いた。瀬戸山社長は15、16日に重光オーナー、重光オーナー代行とトップ会談。指揮官の後ろ盾だった重光代行もフロントを支持した。

どんなに好成績を挙げても、指揮官の退任が決まっている09年。選手のモチベーションに影響するのは必至だ。ファンに理解を得られる行動とも思えない。

22日に帰国する指揮官はこのまま采配を振る意向を示したが、シーズンを全うする可能性は高くない。開幕前にチームを去ることも予想される。その場合は西村ヘッドコーチが監督代行を務めるが、球団はチーム改革と同時に新監督候補の絞り込みも並行して進めなければならない。“新生ロッテ”は何ともいびつな形で09年に突入する。

◇成瀬らロッテナインは“複雑”

バレンタイン監督の来季限りでの退団決定に、選手会イベント「ベースボール・クリスマス2008in横浜」に参加した成瀬は「びっくり。僕が出られたのは監督のおかげ。個人的にはやってもらいたい気持ち」と複雑な表情だった。その一方で大松が「チームが優勝するためにどうすべきか。マイナスはそんなにない」と話せば、今季抑えに抜擢された荻野も「来年1年あるし、気にせず自分のプレーをしたい」と語った。

ページトップ

ボビー「外国人補強の話をするつもりが…」[スポニチ]

◇ボビーと一問一答

≫来季限りでの退任が発表されたが。
バレンタイン監督
「来季の外国人補強の話をするつもりで会談に臨んだが、最初の話が10年のことで驚きました。」
≫異例の時期では。
バレンタイン監督
「ロッテが1番いい方向に向かうために全力を尽くすだけ。最近5年間、いいチームになり多くのシーズンで勝ち越した。観客動員も伸びた。変えていかなければいけないことに非常に驚いたが賛同して向かっていく。」
≫来季へ向けて。
バレンタイン監督
「09年シーズンは球団の方が我々を優勝に導いてくれる。その道についていくつもり。」
≫気持ちの整理は?
バレンタイン監督
「新しいシステムで新しい方向に向かうのかもしれないが、球団への気持ちが変わることは一切ありません。」

ページトップ

球団経営圧迫してきた“ボビーマネー”[スポニチ]

◇ボビー問題解説

この騒動の背景にあったのは球団経営を圧迫してきた“ボビーマネー”がある。発端は日本一に輝いた05年オフ、バレンタイン監督は翌年まで契約を残しながら07年以降の契約延長を要求。メジャー復帰をちらつかせた結果、球団は日本一監督の要求に従い4年20億円の巨額を投じて再契約を結んだ。

監督では現在メジャーを含めてもトップの年俸5億円。その他にも住居賃貸料、ニューヨーク−成田間のファーストクラスをペアで年間25往復分、米国内で経営する飲食店「ボビーズバー」の赤字を補填する付帯条件もあった。さらに指揮官が連れてきたコーチや関係者の年俸なども含めると年間8億円。一方、今年の球団赤字は32億円。“ボビー軍団”への出費は4分の1に相当する。

深刻な不景気は親会社にも影響を及ぼし、球団赤字を広告宣伝費の名目で補うにも限度がある。優勝からも3年間遠ざかり、球団収支は悪化する一方だ。そうした事情も来季限りの退団通告につながった。3年前に4年20億円で再契約を結ばなければ、こんな終わり方にはならなかった。

ページトップ

ロッテフロント主導補強第一弾は井口獲り[スポニチ]

ロッテが、大リーグのフィリーズからFAとなった井口資仁内野手(34)獲得へ正式に乗り出した。日米の複数球団からオファーを受けている井口に対し、ここに来てロッテも獲得を打診。球団関係者は「年俸面もクリアできると思う。日本に戻ってくるなら獲ります」と明かした。

瀬戸山球団社長はこの日、バレンタイン監督に一任していた外国人補強を球団主導に切り替えることを明言。“脱ボビー”の補強策第1弾が井口だ。ネックは今季385万ドル(約3億4000万円)だった高額年俸だが、メジャーとの交渉は難航中で相場が大きく下がることが予想される。井口がダイエー時代、同球団の球団代表だった瀬戸山社長は「補強は井口あたりもある」。井口のダイエー入団を実現させた当時のスカウトが今後、補強の陣頭指揮を執る石川球団副代表だ。井口が日本球界復帰を決断した場合、獲得に全力を注ぐ。

ページトップ

ボビー来季でクビ!超異例!シーズン前に非情通告[報知]

ロッテは21日、来季が4年契約の最終年となるボビー・バレンタイン監督(58)に、2010年以降の契約を結ばないことを通告した後で発表した。05年にアジアNO.1に導いた同監督は、10年以降も長期契約を望んでいたが、9月に契約延長をめぐって騒動に発展するなど、球団との対立が表面化。チームの抜本的な改革を目指す球団側と同監督がこの日、千葉市内のホテルで話し合い、来季限りでの退団が決まった。

突然の発表だった。正午頃に千葉マリンに姿を現した瀬戸山隆三球団社長は、真っ直ぐ前を見据えて会見に臨んだ。「バレンタイン体制は来年まで。監督にも、2010年以降、新しい球団になるということをご了承いただいた」シーズン前に「来季限りで指揮官退団」を発表するのは、極めて異例だ。重苦しい声が、事態の深刻さを物語っていた。

バレンタイン監督は31年ぶりの日本一だけでなく、アジアシリーズ制覇も成し遂げた05年に、総額20億円とも言われる超破格条件で4年契約を結んだ。来季も続投が既定路線だったが、9月に「(7月に)辞任勧告された」と発言したことから、騒動が勃発。指揮官は10年以降の契約延長を求めたが、球団側は来季の成績に問わず、続投については消極的だったこともあり、感情的な対立が表面化した。

来季も指揮を執ることが決まった10月に、指揮官は「監督生活をこのチームで終わらせたいぐらい」と話し、11月に一時帰国。一方の球団側は、11月上旬に瀬戸山社長がダイエー球団代表だった時代の腹心・石川晃氏を球団副代表に招へい。編成部門の整備を図るなど、10年以降の体制を固めていた。

15日に重光昭夫オーナー代行と、続く16日には重光武雄オーナーを加えて今後の球団体制について会談した瀬戸山社長は、「チームも球団も大改革していく必要がある。(来季)優勝しても(契約延長は)ない」と断言した。韓国の金東柱内野手(斗山)の身分照会を、球団を通さず行った指揮官が、19日に異例の再来日。球団側は年明けに通達する予定だったが、この日に緊急会談を行うことになり、今回の“最後通告”となった。

後任監督は、9月に球団とOBの村田兆治氏との接触が取り沙汰されたこともあったが、「人選はこれから」と瀬戸山社長。若返りを目指す球団は、若手OBらを中心として、慎重に進めていく方針だ。いずれにせよ、来季のロッテは開幕前から「監督退任」が決まった、厳しいシーズンを送ることになった。

ボビー・バレンタイン
1950年5月13日、米コネティカット州生まれ。58歳。68年にドラフト1巡目(全米5位)でドジャース入団。79年に引退。85年にレンジャーズ監督に就任。95年にロッテを率いて2位となったが、球団首脳との確執から1年で解任。96〜02年はメッツの監督を務め、00年にナ・リーグ制覇。04年に再びロッテの監督へ復帰。05年に日本一となるなど、ロッテでは通算6年でAクラス3度。

ページトップ

バレンタイン監督に聞く「球団に断ってからやるべきだった」[報知]

≫来季限りでの退団が決定した。
バレンタイン監督
「来年の外国人について話そうと席に着いたが…。多くのシーズンを勝ち越し、観客増も達成した。ファンが誇りを持てる球団になったところで、全てを変えることに驚いた。」
≫球団首脳は11月下旬、10年の契約は09年の成績次第としていた。
バレンタイン監督
「そう言われていた。球団の決断に変化があったことが推察できる。」
≫09年はどんなスタンスで指揮を執る?
バレンタイン監督
「球団が我々を優勝に導いてくれるから、それについていく。」
≫球団は経営難だ。
バレンタイン監督
「今回も自分の年俸を削って外国人獲得の足しにして欲しいと球団に提案した。断られたが…。」
≫球団を通さずに北京五輪韓国代表の金東柱を身分照会した。
バレンタイン監督
「(今回の決定の)要因になったことも考えられるが、あらためて謝罪しておく。球団に断ってからやるべきだった。」
≫意欲が落ちた?
バレンタイン監督
「ベストを尽くして、来季は選手、ファンと過ごす最高のシーズンにしたい。」

ページトップ

ロッテ、ボビー来季限り“解任”通告[サンスポ]

ロッテは21日、ボビー・バレンタイン監督(58)に対し、2010年以降の契約を結ばないことを通告した。06年から「4年20億円」の契約を結んでおり、09年の結果にかかわらず契約延長しない方針。来季開幕前という異例の時期の通告に、バレンタイン監督は「正直、驚きだった」と話した。

チームの“象徴”が、ユニホームを脱ぐ。瀬戸山球団社長らが千葉市内のホテルで、バレンタイン監督と1時間30分にわたり会談。来季が最終年になることを伝えた。

「3年後、5年後のことを考えると、今は改革が必要な時期。バレンタイン体制は来年まで」と同社長は断言した。

今月15、16日に瀬戸山社長は、重光武雄オーナー、重光昭夫オーナー代行と会談。『改革』という意見で一致し、この日の結論に至った。年明けに渡米して伝える予定だったが、監督が補強などの打ち合わせで来日中のため、急遽通告した。

9月には、バレンタイン監督が球団から辞任勧告を受けたと発言し、騒動に発展。選手からは「ああいうのは勘弁して。試合に集中できない」との声も上がった。過去にもフロントと衝突するなど、球団は事実上、引導を渡す結果になった。完全別離を象徴するように、重光オーナーは次期監督候補のリストアップを球団に命じている。

今回の通告に加え、外国人調査など、これまでバレンタイン監督に一任してきた分野も今後はフロントが中心になって行っていく。その上で瀬戸山社長は「井口だって(候補に)ある」と、フィリーズから自由契約選手となった井口資仁内野手(34)をリストアップしていることを明言した。

「選手、ファンとともに最高の1年にしたい」。事実上の“解任”となったバレンタイン監督は、こう話したが、09年シーズンへの悪影響が心配される。

◇無断調査を反省

ロッテ・バレンタイン監督が21日、19日に極秘来日したのは、韓国・斗山の金東柱の身分照会を行ったことへの釈明のため。金の代理人から売り込みがあり、球団に無断で調査したことに「私はミスを犯した。(通告の)要因と考えられる」と反省した。ただ、瀬戸山社長が「元々獲得する予定はない」と話すように、監督も獲得の意思はなかったことを強調した。

ページトップ

[ボビートーク]球団についていく[サンスポ]

≫会談の内容は。
バレンタイン監督
「来年の外国人(選手)について話そうと席に着いたが…。多くのシーズンを勝ち越し、観客増も達成した。ファンが誇りを持てる球団になったところで、全てを変えることに驚いた。」
≫球団は2010年の契約は09年の成績次第としていた。
バレンタイン監督
「そう言われていた。球団の決断に変化があったことが推察できる。」
≫09年はどんなスタンスで指揮を執るのか。
バレンタイン監督
「球団が我々を優勝に導いてくれるから、それについていく。」
≫球団は経営難。
バレンタイン監督
「今回も自分の年俸を削って外国人獲得の足しにして欲しいと球団に提案した。断られたが…。」
≫球団を通さずに北京五輪韓国代表の金東柱を身分照会した。
バレンタイン監督
「(今回の決定の)要因になったことも考えられるが、あらためて謝罪しておく。球団に断ってからやるべきだった。」

ページトップ

ロッテ・バレンタイン監督、無断調査を反省[サンスポ]

ロッテ・バレンタイン監督が21日、19日に極秘来日したのは、韓国・斗山の金東柱の身分照会を行ったことへの釈明のため。金の代理人から売り込みがあり、球団に無断で調査したことに「私はミスを犯した。(通告の)要因と考えられる」と反省した。ただ、瀬戸山社長が「元々獲得する予定はない」と話すように、監督も獲得の意思はなかったことを強調した。

ページトップ

ボビー監督もう“クビ”決定…来季限り[デイリー]

ロッテは21日、2009年で4年契約が切れるボビー・バレンタイン監督(58)に対し、10年以降の契約は結ばないことを通告した。瀬戸山隆三球団社長(55)が、千葉市内のホテルで本人に通告し、千葉マリンスタジアムで発表した。来季、日本一となった場合も契約は更新されない。シーズン前に指揮官の退団が決定済みという異常事態の中、ロッテは来季に臨む。

“ボビー帝国”が終えんを迎える。バレンタイン監督との1時間30分の会談後、会見した瀬戸山社長は「バレンタイン体制は来年までと伝えました。大改革をしていく必要がある」と語った。

球団は15日に重光昭夫オーナー代行、翌16日には重光武雄オーナーに承認を得て、2010年以降の契約を更新しないことを決定。1月に書面で通達する予定だったが、同監督が外国人獲得を含めた編成会議のため19日に緊急来日したことで今回の通告に至った。来季、チームが日本一になっても、方針変更はないという。

異例の決定の背景には、05年の日本一を境に指揮官の影響力が増大し、球団経営を圧迫した現状がある。人気、実力ともにリーグ屈指の球団に育てた指揮官だが、5億円の高額年俸に加え、同監督にかかわる人材への人件費など、球団の負担は年々増えていた。

球団の昨季の赤字は約28億円で、今季の赤字額は30億円を超える。監督との契約を延長しないことで、赤字を削減することもできる。

また、監督の威光は編成、フロント人事にまで至り、球団の健全経営が困難となっていた現実もある。シーズン終盤には、球団と監督の主導権争いが表面化。監督が10年以降の長期契約延長を求めて、去就騒動に発展するなど、CS進出を争うチームに影響を及ぼした。これにより、球団は危機感を募らせ、“解任”への動きを加速させた。

会談後に球場を訪れたバレンタイン監督は「正直、驚いた」とショックを隠せない。1年限りで臨む来季に向けては「球団が我々を優勝に導いてくれるから、それに付いていく」と話したが、早期退団も含めて今後も予断を許さない状況だ。

ページトップ

ロッテが井口を獲得候補に、球団幹部が明言[スポニチ]

ロッテが米大リーグ、フィリーズから自由契約選手となった井口資仁内野手を獲得候補に挙げていることが21日、分かった。球団幹部は「可能性がある限り、取りにいく」と話し、瀬戸山球団社長も「相手があること」としながらも「井口だって(候補に)ある」と述べた。井口は年内に所属先を決めたい意向を示している。

ページトップ

バレンタイン監督は事実上の解任、主導権争い背景に[スポニチ]

バレンタイン監督が2010年以降の長期契約を望んでいたことを考えると、事実上の解任に等しかった。そこに至る過程では、球団の2つの思惑が推進力になっていた。

1つは高額な年俸。確かにバレンタイン監督はロッテを人気、実力ともリーグ屈指の球団に育てた。だが、近年は停滞感も出てきた。長年巨額の赤字に苦しみ、折からの景気悪化で、費用対効果にはシビアにならざるを得なくなった。

もう1つは主導権争いだ。3年前にアジア一に輝いたことで、指揮官の力はグラウンド外に及んだ。今季途中には早くも契約延長を求め、12月には球団を通さずに韓国人選手の身分照会をしたことにも端的に表れていた。対応には手を焼いてきただけに、瀬戸山社長の「現在進行形の外国人(獲得交渉)も、こちらで引き継ぐ」との言葉は、勝利宣言にも聞こえた。

球団は、今回の通告をバレンタイン監督が別件で来日したこの機に合わせたが、元々年明けに渡米して書面で伝える段取りだった。いずれにしてもシーズン前で、間違いなく2009年を戦うチームへの悪影響はある。それでも踏み切った球団には、経営への危機感と指揮官に引導を渡す強固な意志がうかがえた。

ページトップ

ロッテ・バレンタイン監督、通告に戸惑い[サンスポ]

突然の通告に、バレンタイン監督は戸惑いを隠せなかった。

≫千葉市内のホテルで瀬戸山社長と会談した。
バレンタイン監督
「来年の外国人について話そうと席に着いたが…。多くのシーズンを勝ち越し、観客増も達成した。ファンが誇りを持てる球団になったところで、全てを変えることに驚いた。」
≫球団首脳は11月下旬、2010年の契約は09年の成績次第としていた。
バレンタイン監督
「そう言われていた。球団の決断に変化があったことが推察できる。」
≫09年はどんなスタンスで指揮を執る。
バレンタイン監督
「球団が我々を優勝に導いてくれるから、それに付いていく。」
≫球団は経営難。
バレンタイン監督
「今回も自分の年俸を削って外国人獲得の足しにして欲しいと球団に提案した。断られたが。」
≫球団を通さずに北京五輪韓国代表の金東柱を身分照会した。
バレンタイン監督
「(今回の決定の)要因になったことも考えられるが、あらためて謝罪しておく。球団に断ってからやるべきだった。」

ページトップ

ロッテ・バレンタイン監督は来季限り[報知]

ロッテは21日、2009年シーズンが4年契約の最終年となるボビー・バレンタイン監督(58)に対し、10年以降は契約を結ばないと通告。その後発表した。バレンタイン監督は「これまで同様、全力を注いでいくだけ」と来季の指揮に意欲を示した。

球団は昨年も約28億円の赤字に苦しんだ。親会社も金融危機による景気悪化の影響が必至の中、バレンタイン監督の5億円ともされる年俸は懸案だった。05年にロッテを日本一に導いたほか、監督通算6年でAクラス(3位以上)3回の実績を残したバレンタイン監督は2010年以降も長期契約を希望していたが、16日に重光武雄オーナーら球団首脳が来季退団の方針で一本化。21日には瀬戸山隆三球団社長が外国人選手獲得の協議のために来日中の監督に伝えた。瀬戸山社長は「大改革していく必要がある。世代交代」と語った。後任は未定。

バレンタイン監督は1995年にロッテ監督に就いたが、球団首脳との確執から1年で解任。04年に再び就任し、05年には31年ぶりの日本一に導いた。

ロッテ・バレンタイン監督
「(2010年以降の契約は)09年の成績を見てからと言われていた。驚いたが、私はロッテが良くなることに力を尽くしたいので、決定には賛同する。来年もこれまで同様、全力を注いでいく。選手とファンと最高の1年にしたい。」
瀬戸山隆三球団社長
「チームも球団も大改革していく必要がある。決まったことなら、シーズン前に報告した方がいい。多大なる貢献には感謝している。来年は有終の美を飾ってもらいたい。」

ページトップ