西武は1回にブラウンの適時二塁打で2点を先制し、4回までに上本のソロ、中村の適時打などで小刻みに加点。リードを継投で守り切った。許銘傑は今季初勝利。ロッテは渡辺俊が2回途中でKOされたのが響き、追い上げも届かず。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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埼玉西武 | 2 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 5 |
千葉ロッテの渡辺俊は7安打を浴び5失点。2回持たずに早々とノックアウトされた。「調子は良かった」ことが、かえって力みを生んだ。立ち上がりからボールが先行し、連続四球などで1死満塁。3点を先制され、2回に入っても修正できず、ソロに3連打と打ち込まれて力なくマウンドを後にした。
ロッテ渡辺俊介投手(33)が今季最短の1回2/3、5失点でKOされた。制球が定まらず、ブラウンには甘く入った直球を痛打され、左越え2点適時打であっさり先制された。1回だけで35球を擁し「変に力んでしまった。チームの勢いを止めることになって申し訳ない」と反省しきり。西村監督も「もう少し自信を持って投げて欲しい」とサブマリンの奮起に期待した。
井口が日米通算1500安打を達成した、3回、カウント0−1から西武許の甘いフォークをとらえた。今季20本目の安打は中堅フェンス直撃の二塁打だった。ダイエー時代で860本。ホワイトソックス、パドレス、フィリーズと3チームを渡り歩いたメジャーで494本。ロッテ移籍後2年目で146本の安打を積み重ねてきた。「あくまで通過点。その先の目標(2000本)がある。あと500本は遠いけど、1本1本打っていきたい」と気持ちを新たにした。敗戦にも3安打と気を吐いた。
9日の試合で1号代打3ランを打った後に「M字開脚」を披露したロッテ・神戸が「7番・指名打者」でフル出場。4打数無安打、1三振に終わり「昨日の(本塁打)は交通事故みたいなもの。今日も1本打たないといけないのに」と唇をかんだ。前夜は午前2時まで祝福の電話が鳴りやまなかったという。試合後は金森打撃コーチとビデオを見て反省会を行い「次、頑張ります」と意気込んだ。
節目の一打を勝利で飾れなかった。
3回、ロッテ先頭の井口がプロ14年目で日米通算1500安打となる中堅フェンス直撃の二塁打を放った。97年にプロ入りして05年にメジャー挑戦。3球団を渡り歩いた末09年に日本球界に復帰した井口は「あくまで通過点。(2000本まで)あと500本は多いですけどね。40歳までやれるように」。猛打賞の活躍だったが敗戦とあって、試合後は笑顔はなかった。
ロッテの井口は30歳で米大リーグに挑戦し、1年目の2005年にはホワイトソックスのワールドシリーズ制覇に貢献した。4年間で494安打を積み上げ、昨年、日本球界に帰ってきた。
海外で通用しなくなった訳ではない。メジャーから「三塁手で」などと誘いはあった。だが、家族の安全面や、二塁手でフル出場できる環境を考え抜いた。「格好悪くないですよ」。答えがロッテだった。
3回、本塁打に少し届かない二塁打で日米通算1500安打に到達した。花束を受け取ったが、笑顔は控えめだった。苦しい展開の中、終盤にも黙々と安打を重ねた。追い上げは届かない。でも「去年と違うところをファンに見せられた」と胸を張った。
ダイエー(現ソフトバンク)時代は豪快な一発に魅せられたものの「当時はそれを求められたが、今は意識はない。走者を進めたり、つなぐのが僕のプレースタイル」と言い切る。節目の記録には「まだ先がある」と素っ気ない。目標は2千本。「40歳までしっかりやりたい。そうなればいけると思う」と井口。35歳。日本での第2章は始まったばかりだ。
ロッテ井口資仁内野手(35)が日米通算1500本安打を達成した。3回、西武許の甘いフォークをとらえると、中堅フェンス直撃の二塁打。今季20安打目は、ロッテ移籍2年目で146安打目。日本通算では1006安打目だった。井口は「ホームランにはならなかったね記録?素直に嬉しいです。もう1つ大きな目標の2000本がある。一歩一歩進んでいきたい」と喜びのコメントにも先を見据えた。
ロッテ大松尚逸外野手(27)がラッキーな適時打を放った。2点を追う1回1死満塁で、西武許のフォークにタイミングをずらされ、打ち取られた当たりが左翼線へのポテンヒットに。1点差とする一打に「先制された直後だったので、1点でも多く返すつもりでした。全員で1点ずつ返していくしかない。それが和なんです」と連日の満塁での打点にも気を引き締めていた。
ロッテの重光昭夫オーナー代行(55)が10日、今季初めて千葉マリンでの観戦に訪れた。重光オーナー代行は、西武戦前のベンチで、選手のウオーミングアップを見つめながら「昨日の神戸くんや、荻野くんですか。若い力が出てきているのが、いいですね。今季の戦いが楽しみです」と話した。
明日11日に先発予定のロッテ小野晋吾投手(35)が、正捕手離脱にも強気で攻める。里崎の登録抹消で、マスクをかぶる的場とは実戦で初コンビを組むが「いろんな球を使って配球してくれるので、いい方向にいければいい。明日は攻めたい」と前向きに話した。
7度目の挑戦で初めて失敗した。3日のオリックス戦で試みた盗塁。完全に読まれていた。「ああ、アウトになったか」と思った。相手バッテリーがうまかった。点差は開いていたが何が何でも盗塁を阻止してやろうという気持ちが伝わってきた。僕の持ち味は足。トップスピードになるまでが早いと自負しているが、スタートのタイミングが課題だ。
打撃面ではキャンプから取り組んできたことが徐々に身に着いてきたと感じる。金森栄治コーチの指導で、下半身を生かして打つ練習をしてきた。バットを拳1つ空けて短く持つのも下半身の力を伝えやすくするためだ。打球がセンター方向中心になり、練習してきたことを意識しなくても体が覚えていて自然にできるようになってきた。
巨人の木村拓也コーチが7日、くも膜下出血で37歳の若さで亡くなった。小さい頃からテレビで見て「いい選手だな」と憧れていた。どこでも守れて相手に嫌がられるような選手だった。身長173センチで体重75キロ。僕も体格が同じでタイプが似ているので、あのような渋い選手になりたいと思っていた。3月のプロ野球新人研修会で、講師の木村コーチが「諦めずにやる」と語った言葉を忘れられない。大切に心に留めて野球に取り組んでいきたい。(まとめ・荻野公一)