ロッテは7−7の延長10回、代打の福浦が2号ソロを右翼席へ運び、決勝点とした。5人目の小林宏が今季初勝利。4点差を追い付いた日本ハムだったが、勝ち越し点が奪えず、延長戦に入って抑えのウルフが打たれた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 |
北海道日本ハム | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 7 |
乱打戦にピリオドを打ったのは代打福浦和也内野手(34)の一発だった。延長10回表1死、的場に代わって登場。マウンドには日本ハム6番手のウルフ。カウント0−1から144キロの高め直球を完ぺきにとらえた。打球はロッテファンの待つ右翼スタンドに放り込まれ、ゆっくりとダイヤモンドを回った。値千金の2号ソロに「真っ直ぐを狙っていた。最高のホームランです」と素直に喜んだ。不屈の男の一撃だった。9日西武戦の第1打席で右ヒザに自打球を当て、悶絶。そのまま途中交代し、2試合欠場していた。打撲の診断で重傷ではなかったが、完治はしていなかった。お立ち台ではアイシングをしながらの受け答え。「痛みはないと言えばうそになる」。チームのためにグッとこらえた。
福浦の劇的アーチに、西村監督は「最後の最後までとっておいたのが勝因。ベテランの味?そうですね」と喜んだ。救援陣が崩れたとはいえ、打線は好調を持続。今季初の先発全員安打を記録したチームは、これで今季最多の貯金8。ベテランの活躍が光り、首位をがっちりキープした。
唐川が5回1/3、5安打4失点で降板した。1、3、4回は全て四死球から始まる失点。日本ハムの3番田中には3安打を浴びた。「調子のいいバッターにやられた。野手が打ってくれて感謝しています」と試合後は浮かない表情だった。中継ぎ陣も薮田が8回に同点打を浴びるなど3失点した。
一振りで決めた。福浦は悠々とベースを一周してナインとハイタッチ。「積極的にいったのがよかった。会心の当たりでした」。ベテランが最高の仕事をやってのけた。
最大4点のリードを追いつかれる苦しい展開で迎えた延長10回1死、代打で登場。「真っ直ぐ狙い。負けないようにした」。ウルフが投じた2球目、144キロの高めの直球をとらえ、右翼席へ2号決勝ソロアーチ。西村監督も「最後でいい働きをしてくれた」と絶賛した。
9日の西武戦(千葉マリン)の初回、自打球が右ひざを直撃。カウント1−1で交代し、代打の神戸が3ランを放ったが、この日は自分が代打で決勝弾。この試合を含め、3試合スタメンを外れていた。この日からようやく打撃練習を再開。試合前に指揮官は「頭(スタメン)では出ないけど、ここぞってときに使いたい」と重要な局面での起用を示唆していた。結果、2人しかいない捕手の的場のところで起用。勝負をかけた采配だった。「ひざ?痛みがないと言ったらウソになるけど、練習はできたから」と福浦も不屈の闘志で、指揮官の期待に応えた。
今季打順を固定しているロッテの中で唯一、「7番・指名打者」で今岡との併用が続く。過去3度のゴールデングラブ賞を誇る一塁守備も金泰均に譲っている。それでも「自分は言われたところでやるだけ。1番大事なのは準備をすること。チームが調子がいいし、貢献できれば」。14日からはスタメンに復帰予定。強いハートを持つ17年目の34歳がチームに今季最多の貯金8をもたらした。
最大4点のリードを追いつかれ、迎えた延長10回1死。指揮官は捕手の的場に代え、福浦を代打で起用した。ベテランは期待に応えて右中間へ決勝の2号ソロ。「しっかり準備して、1球でも振れるようにと思っていた。真っ直ぐ狙い。最高のホームランが打てた」と喜んだ。
福浦は9日の西武戦(千葉マリン)で右ひざに自打球を当て、その後の2試合を欠場。まだ痛みが残る中、この日の試合前に打撃練習を再開したばかりだった。そんなベテランを、ベンチに2人しかいない捕手を代えてまで起用。西村監督は「あそこは勝負。福浦が残っていたのが勝因。いい働きをしてくれた」。残る捕手は斉藤1人だけ。延長戦が続いた場合のリスクとはかりに掛けた上で、福浦のバットに懸けた。結果は会心。貯金は今季最多の8と、さらに勢いをつける白星だった。
延長10回にロッテ・福浦が代打で登場し、ウルフの144キロ速球を右翼席に2号ソロ。ベテランのバットが試合を決めた。「直球を狙った。負けないように振った」。9日の試合で右ひざに自打球を当てて以来の打席で「痛くないと言ったらうそになる」と、気迫の一撃だった。西村監督は「福浦が残っていたのが今日の勝因」と、満足そうだった。
ロッテには、とっておきの切り札が残っていた。延長10回に福浦が代打で登場。ウルフの144キロ速球を狂いなくとらえ、右翼席に2号ソロ。ベテランのバットが一閃し、乱戦を制した。
福浦は「直球を狙った。負けないように振った」と語る。9日の試合で右ひざに自打球を当てて以来の打席で「痛くないと言ったらうそになる」。しかも2人しかいない捕手の代打、という二重の重圧もはねのけた。
西村監督は「福浦が残っていたのが今日の勝因」と喜ぶ。終盤に崩れ、延長戦にもつれる原因となった救援陣もこれで救われた。
ロッテ福浦和也外野手(34)が劇的な決勝勝ち越し本塁打を放った。延長10回に的場の代打で登場。「1球でも振れるように準備していた。真っ直ぐを狙っていた」と笑顔で話した。打線が中盤までに4点リードしながらも救援陣が崩れた。嫌な流れを吹き飛ばす一発に「最高のホームラン」と素直に喜んでいた。
ロッテ井口資仁内野手(35)が6回、1死一、二塁から右翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。リードを一時4点に広げる一打に「よく伸びてくれた。すごくベンチの雰囲気がよくて、そのムードにのせられて打つことができた」と好調3番の勢いが止まらない。
ロッテサブロー外野手(33)が5回、1死一、二塁から左翼線へ逆転となる適時打を放った。これで4試合連続となる安打。選手会長は貴重な逆転打を「押せ押せムードだったので、その流れに乗ることだけ考えた」と振り返った。
ロッテ金泰均内野手(27)が5試合ぶりに打点を挙げた。1回、2死から3番井口の二塁打で得たチャンスに、日本ハム先発の多田野から先制の左前適時打を放った。「ここの先制点は大事だと思っていた。打ててよかったよ。札幌ドームは広いね」と満足そうだった。
9日の西武戦で自打球を右ヒザに当て、2試合欠場していたロッテ福浦和也外野手(34)が、試合前練習でフリー打撃を行った。欠場後の打撃練習はこの日が初。西村監督は「スタメンではいかないけど、出場の可能性はある。大丈夫でしょう」と、展開次第での代打起用を示唆した。