ロッテは1回に金泰均が先制打。2回は里崎が2号ソロ、5回は今江の左前打、6、8回は大松の二塁打で加点した。先発川越が2回途中降板も5投手の継投でしのいだ。2番手の新人・大谷がプロ初勝利。ソフトバンクの大隣は安定感を欠いた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 |
千葉ロッテ | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | x | 5 |
02年センバツの報徳学園V腕を忘れていませんか?ロッテのドラフト2位ルーキー大谷智久投手(25)がソフトバンク戦でプロ初勝利を挙げた。先発川越が負傷降板し、2回から緊急登板。3回1/3を投げ3安打無失点に抑えた。23日にはトヨタ自動車の同期・ヤクルト中沢がプロ初完封したばかりだが、パ・リーグでは新人1番乗りの白星となった。
チームの危機を救ったのはルーキー大谷だった。先発川越が右太もも裏に張りを訴えてわずか16球で降板。2回無死一塁から緊急登板。慌てることなく後続を3人で抑えた。毎回走者を出しながらも5回途中まで無失点で切り抜けた。スライダー、カーブ、チェンジアップを織り交ぜ、バットの芯を外していった。
「準備はしていたので、もう少しいい投球ができた」と満足はしなかったが、お立ち台では涙をこらえながら「ほんと信じられないです。千葉マリンで初勝利を挙げられて本当に嬉しい」と声を上ずらせた。最後は「この海坊主をよろしくお願いします」と声を張り上げ、ファンの笑いを誘った。その後、観戦に訪れていたプロレスラー藤波辰爾から頭をナデナデされると、初々しくはにかんだ。
報徳学園時代の02年センバツで優勝、早大では4度のリーグ優勝、社会人でも日本選手権を2度制し、MVPも獲得した。輝かしい経歴にも「最終的な結果であって、コツコツ積み重ねてきたのが自分の野球人生」と謙虚なのは、悔しさを忘れてないからだ。開幕は2軍。社会人からのチームメート荻野貴は脚光を浴びている。1軍初登板を果たした23日には、同じく社会人時代の同僚、ヤクルト中沢がプロ初完封。「中沢とも仲がいいし、励まし合ってきた。一緒に刺激を受けながら頑張ってきたので」と発奮材料になった。
ルーキーの活躍に西村監督も「よく投げてくれた。頑張った」とニンマリ。2位西武とは1ゲーム差で27日から直接対決だ。9連戦にも弾みをつけた。昨年引退した小宮山悟氏の背番号14を継承する中継ぎ右腕が、フル回転する。
ロッテ川越英隆投手(36)が25日、先発したソフトバンク戦の2回途中で右太もも裏の張りを訴え、16球で降板した。西本投手コーチは「初回(ソフトバンクの2番)本多に2球目を投げた際に、変な動きを見せた」と話した。病院には行かずアイシングで処置した。今後の登板については状態を見ながら決める。
パの新人勝利1番乗りは“海坊主“!!ロッテは25日、ソフトバンク6回戦(千葉マリン)に5−3で勝ち、連敗を「2」で止めた。先発の川越英隆投手(36)がアクシデントで2回途中に降板。緊急登板したドラフト2位の大谷智久投手(25)=トヨタ自動車=が3回1/3を3安打無失点に抑え、プロ初勝利を挙げた。
初めてのお立ち台。トレードマークの丸刈り頭を2打点の大松にナデナデされながら、ロッテの大谷が喜びを爆発させた。「信じられません。(千葉)マリンで14番を背負って初勝利。ここで投げることができて本当に嬉しいです」。
ベンチへ戻ると、今度は重光オーナー代行と親交があり、応援に来ていたプロレスラーの藤波辰爾から頭をなでられた。
突然の登板にも動じなかった。先発の川越が右太もも裏の張りを訴え、2回無死一塁で降板。23日の同カードでプロ初登板したばかりの25歳右腕は犠打で1死二塁とされたが、落ち着いて後続を断ち、5回1死一塁で降板するまで得点を許さなかった。
早大の先輩でもある小宮山が昨年までつけていた「14」を背負う。オープン戦中盤に2軍落ちしたが、より球を長く持つことで打者のタイミングを外す練習に取り組み、昇格を勝ち取った。
センバツ優勝投手に輝いた報徳学園高時代から「セットするのが面倒くさい」と丸刈りを貫く。マイバリカンを持ち歩き入団会見では「海坊主と呼んでください」とアピールしたが、浸透度は今一つ。昨年までトヨタ自動車の同僚で、セの新人勝利1番乗りを果たした中沢(ヤクルト)、開幕戦からロッテのスタメンに名を連ねる荻野貴に後れを取っていた。
「覚えて欲しいので頑張ります」。27日から敵地で2位西武との直接対決を迎えるチームにまた1人、頼もしい新人が現れた。
ロッテ・大松が6回に中越え、8回には左越えの適時二塁打を放ち、大谷のプロ初勝利をアシストした。東海大出身の大松は、早大出身の大谷とは2学年違いで大学日本代表で同じユニホームに袖を通した。「ほっぺたが赤くて、当時と風貌がまったく変わっていない。大谷のためにも何とかしたかった」と笑顔だった。
1985年生まれの3人の若者が、プロ初勝利を手にした。ロッテのドラフト2位右腕・大谷は2回途中から緊急登板も、3回1/3を無失点にソフトバンクを抑えて、パ・リーグ新人の勝利1番乗り。横浜もドラ2右腕の加賀がヤクルトを5回1失点、中日3年目の山内も阪神を7回途中2失点で、それぞれ記念すべき白星を挙げた。
初めてのお立ち台で浴びる大歓声は格別だった。「この声援の中で投げられる幸せを感じました」。2番手のドラフト2位右腕・大谷が3回1/3を3安打無失点。高校球児を思わせる丸刈り頭の25歳が、プロ2試合目で、パ・リーグのルーキーでは1番乗りで初勝利を手にした。
2回無死一塁で、故障降板した先発の川越に代わって緊急登板。自身初の経験だったが、「準備はしていたので、すっと入れた。流れを崩さないように1球ずつ集中した」。直球は140キロに満たなかったが、自慢の制球力に加え、スライダー、カットボールなどの変化球でコースを突き、ソフトバンク打線に凡打の山を築かせた。
キャンプは1軍スタート。チーム4位の2181球を投げこむなど精力的にアピールしたが、オープン戦直前に降格。「自分の未熟さを感じた。2軍で一からやり直した」。トヨタ自動車時代の同僚の荻野貴はレギュラーに定着。ヤクルトに入団した中沢も先に初勝利、初完封をマークしていたが、「焦りはなかった。人より遅れたけど、コツコツいくのが自分のスタイル」。キャンプ中に指摘されたフォームのタメのなさをきっちり修正。西本投手兼バッテリーチーフコーチも「ゆったりしたいいフォームになった。体は大きくないけど、(気持ちの)強さをもってる」とうなった。
兵庫・報徳学園でセンバツ優勝した右腕も、当面は中継ぎで起用される予定だ。「与えられた所で1試合1試合貢献したい」。首位を快走するロッテに、また頼もしい新星が加わった。
ロッテ打線が今季2度目の先発全員安打で、初の3連敗を総力戦で阻止した。プロ初勝利を挙げた大谷のトヨタ自動車時代からの同僚・荻野貴が2安打1盗塁。守備でも中堅後方の当たりを好捕するなど、右腕を“アシスト”した。前日(24日)には1歳年上の先輩のプロ初登板を祝って居酒屋で祝杯をあげたという。快足ルーキーは「大谷さんが勝利投手になって嬉しい」と喜んでいた。
ロッテのドラフト2位ルーキーの大谷智久投手(25)が25日のソフトバンク戦でプロ初勝利を挙げた。先発の川越が2回途中に右太腿裏を痛めて緊急降板。急遽マウンドに上った新人右腕は3回1/3を3安打無失点に抑えて首位軍団を勝利に導いた。自らを「海坊主」と呼ぶ丸刈りのルーキーが、パ・リーグの新人で白星1番乗りを果たした。
寡黙で恥ずかしがり屋なロッテのドラフト2位・大谷が、お立ち台で精一杯の声を張り上げた。「千葉マリンの大声援の中で投げられるのは幸せです!どうか、この海坊主をよろしくお願いします!」。丸刈りのルーキーは潮風を感じながら投げる本拠地でプロ初勝利を挙げると、自ら愛称を売り込んで照れた。「海坊主?覚えていただければ嬉しい。親しみを持っていただければ僕は何でもいいんです」。
突然巡ってきたプロ2度目の登板だった。2回無死一塁、先発・川越が右太腿裏の張りを訴えて降板。マウンドに上がるとミット目掛けて黙々と投げ込んだ。直球の最速は138キロもツーシーム、カットボールなどを駆使して3回1/3を3安打無失点。初回からブルペンで準備を進めていたとはいえ緊急登板、さらには負ければチームは今季初の3連敗という重圧をはね返し、パ新人1番乗りの白星を手にした。
ベンチ裏の通路では、一転してか細い声で「もっといい投球ができたと思う。低めを意識しすぎて球が上ずった」と反省。いつか先発を、という目標も「1年目なんで…」と胸にしまい込んだ。報徳学園では02年センバツで優勝投手となり早大−トヨタ自動車とエリートコースを歩んだ。だが、何度もドラフト候補に挙がりながら、プロ入団は遠回り。社会人時代に左ひざ靭帯を痛めるなど挫折も経験したことで逆境に強くなった。
石垣島キャンプで2181球を投げて猛アピールも開幕2軍。右足にためをつくり、球持ちを良くするフォームに変えて1軍から声がかかると、23日のプロ初登板で1回1/3を完璧に抑えて首脳陣の信頼を勝ち取った。
愛車は「トヨタ・カローラフィールダー」で「活躍しても外車は乗らない。省エネです」と漏らしたことがある倹約家。同じトヨタ自動車出身のヤクルト・中沢、同僚・荻野貴が先に活躍しても「焦りはなかった。コツコツやるのが自分のスタイル」という。雑草のようにたくましく。アマ時代に何度も優勝を経験した右腕が、プロでも大きな戦力となって頂点を目指す。
ルーキーの大谷(ロ)がプロ初勝利。同じトヨタ自動車出身の新人では今季中沢(ヤ)も2勝。同一社会人出身の新人がそろって勝ち星を挙げるのは、07年日産自動車出身の青木高(広=5勝)、高崎(横=2勝)以来。また、この日は横浜の新人・加賀も初勝利。ルーキーの同日勝利は昨年5月20日の摂津(ソ=2勝目)、野上(西=初勝利)以来。いずれも初勝利となると、08年5月11日の篠田(広)、宮西(日)以来となった。
川越緊急降板のアクシデントもロッテ打線が今季2度目の先発全員安打でフォローした。
東海大時代に2学年下の大谷と対戦経験がある大松は2本の適時二塁打を放ち「大谷が頑張っていたし何とかしたかった。(大谷が)丸刈りで、頬が赤いのは昔と何も変わっていない。打てそうで打てないのも変わっていない」。大谷と前日、居酒屋でプロ初登板の祝杯を挙げたという荻野貴は2安打1盗塁で援護し「大谷さんが勝ち投手になって嬉しい」と笑った。
ロッテが6投手の継投で逃げ切った。2回から2番手で登板したルーキーの大谷智久投手(25)が、プロ初勝利を飾った。3回3分の1を投げ無失点で、試合の流れを引き寄せ「ホントに信じられない。千葉マリンで投げることができて幸せです」と素直に喜んだ。西村監督も「よく投げてくれた。頑張った」とルーキーの活躍をねぎらった。
ロッテ大松尚逸外野手(27)が、6回2死二塁、中越えの適時二塁打を放った。1点差に詰め寄られた直後の追加点に「完全に気持ちですよ。何としてもランナーを返したい」と、2試合連続で無安打だった借りを返した。
ロッテ今江敏晃内野手(26)が、5回2死二塁、追加点となる左前適時打を放った。ソフトバンク大隣の初球の甘い直球をたたき「前の打席はチャンスで打てなかったので何とかしたかった。1点加えて試合を優位に進めたかった」。リードを3点に広げる貴重な一打となった。
ロッテ金泰均内野手(27)が先制適時打を放った。1回1死一、二塁から、ソフトバンク大隣の初球の内角直球を左前へはじき返した。2試合連続の打点を挙げ「当たり自体はよくなかったが、いいコースに飛んでくれた。先制打を打つことができてよかった」と喜んだ。
ロッテ里崎智也捕手(33)が2回無死、追加点となる2号ソロを放った。先発の川越が2回途中に、右太もも裏の張りを訴え16球で降板。アクシデント後の1発に「自分がケガしていたときに、みんながカバーしてくれた。今日は自分が何とかするつもりで打った」と頼もしく話した。
ロッテ・香月が1軍に合流した。2年連続でキャンプ1軍スタートも開幕2軍。昨季はイースタン・リーグで最多勝となる9勝を挙げ、今季もここまで3勝0敗と2軍では安定した投球を続けている。
臀部の負傷で離脱中の小野に代わって29日の西武戦(西武ドーム)でプロ初登板初先発が濃厚な2年目右腕は「投げる機会があれば自分の投球をしたい。不安も怖さもあるけど、楽しみです」。目標である兄のオリックス・香月良太との投げ合いに向けても結果を残したいところだ。