ロッテが一発攻勢で快勝した。1回に井口の3ランで先制し、3回には井口が2打席連続の4号ソロ。5回にも西岡が7号本塁打を放ち、6回は大松が10号ソロ。マーフィーは7回1失点11奪三振で3勝目。広島は投打で精彩を欠いた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千葉ロッテ | 3 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 9 |
広島 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ロッテ西岡剛内野手(25)が20試合連続安打をマークした。1回、広島高橋の初球の直球をとらえ、右前へ運んだ。「積極的にいこうと思った」とチームを勢いづけた。5回には左翼越えに7号ソロ。今季10度目の猛打賞も記録した。連続安打には「個人的な記録はあまり興味がない」と無関心も、勢いは止まりそうにない。
ロッテ井口資仁内野手(35)が汚名返上の2打席連発だ。まずは1回無死一、二塁から3号3ラン。「初回に点をとれて、いいときのチームの雰囲気に戻った」と先制攻撃で流れを呼び寄せた。2点リードで迎えた3回にも、4号ソロで追加点。1人で4打点の活躍を見せた。
25日の阪神2回戦(甲子園)では4打数無安打で、併殺打を2つ記録した。チームも初の完封負け。それだけに「阪神に連敗した嫌なムードを取り返したかった」と強い思いがあった。この日の試合前に金森打撃コーチと話し合い「(25日は)ひっかけ気味のスイングで、軌道が悪い」と指摘を受けて修正。すぐに結果を出してみせた。
井口が打線をけん引し、チームは14安打で完勝した。今季12球団で唯一3連敗がないが、またも阻止。西村監督は「井口の2打席連続も大きかった。今日は何も言うことないですよ」と満足そうに話した。
ロッテは26日、荻野貴司外野手(24)が千葉県船橋市内の病院で「右ひざ外側半月板部分切除術」を行い、手術が成功したことを発表した。今後は1週間の入院後、2軍本拠地の浦和球場でリハビリを行う予定だ。西村監督は「持病になってしまうのが一番怖い。しっかり治してもらわないと」と、無理はさせないことを強調した。
ロッテ小野晋吾投手(35)が26日、右肩の打撲で出場選手登録を抹消された。前日25日の阪神2回戦(甲子園)の1回、2死一塁からブラゼルの打球が右肩を直撃し、16球で降板。兵庫・尼崎市内の病院で打撲と診断された。西村監督は「10日間以上はかかるだろうということ。どれくらいで復帰するかは様子を見ないと分からない」と話した。この日小野はチームに同行せず、代わりに中継ぎ要員として橋本健太郎(30)が昇格した。
3番井口が、同じ元大リーガーの高橋を打ち崩した。1回、甘く入った変化球を左翼席へ先制3ラン。3回は2打席連続の4号ソロを左越えに運んだ。試合前に「打球が上がりにくい。引っ掛け気味」とフォームを修正。右手がスムーズに出るように確認した。7回は両リーグトップの48個目の四球で出塁。「全員でつなぐ意識でやっている」と9得点での連敗ストップを喜んだ。
ロッテ・荻野貴司外野手(24)が26日、千葉・船橋市内の病院で「右ひざ外側半月板部分切除術」の手術を受け、成功した。約1週間の入院の後、2軍でリハビリを始める。ランニングができるまで約1ヶ月半、プレー再開には約2ヶ月かかる見込み。
荻野は21日のヤクルト戦(千葉)の初回、二盗した際に右ひざを負傷。23日に出場選手登録を抹消された。2番打者として打率3割2分6厘、リーグトップの25盗塁(25日現在)をマークしていただけに、戦力ダウンは否めない。
西村監督は「中途半端では(1軍に)上げない。ルーキーで、この先何年もやってもらう選手。しっかり治して欲しい。それまで待ちます」と話した。
2発で3連敗阻止!ロッテの井口資仁内野手(35)が26日、広島戦で自身今季初の1試合2本塁打を放ち、チームの連敗を2で止めた。同じくメジャー帰りの広島・高橋建投手(41)から初回の先制3号3ランに続き、3回にも4号ソロ。ここまで今季2本塁打でつなぎ役に徹してきた井口だったが、苦しいチーム状況の中で日米通算216本塁打のスラッガーとしての本領を存分に発揮した。
苦しいチームを救ったのは井口のバットだった。今季初の1試合2発。しかも序盤の2打席連発という、最高の形で勝利を決定づけた。
「チームが2連敗していたし、3連敗は絶対したくなかった。ケガ人も出てきたし、何とかしたかった。いい形で先制できてよかった」。ルーキーの荻野貴や小野ら負傷者が続出する中、負ければチーム今季初の3連敗。苦境に井口の集中力は高まった。初回無死一、二塁から先制3ランを放つと、3回も先頭でソロアーチ。2本塁打で、初先発した高橋との元メジャーリーガー対決に完勝した。
右方向への強い打球が井口の最大の特徴。今季は3番に固定され、つなぎ役に徹してきたが、チームの窮地にスタイルを変えた。いずれも引っ張って左翼席へ。それも2ストライク1ボールと追い込まれながらフルスイングに徹した。「本塁打はたまたま。阪神に連敗した嫌なムードを消し去りたかった」。2本のアーチは沈滞ムードを振り払い、4発9得点の大勝劇につながった。
反省も生かされた。25日阪神戦(甲子園)では2併殺打で「引っ掛け気味になっていた」。練習ではダイエー時代からの師匠・金森打撃コーチにチェックしてもらい、スイングの軌道や打つポイントを後ろに修正。1本目は外角シンカーを拾い上げ、2本目の高め直球は軸回転でスタンドまで運んだ。
西村監督は「打線がよく打ってくれたし、特に井口の2打席連発が大きかった」と感謝。井口は最後にこう言った。「チームスローガンの“和”を表すように、明日からつなぐ意識でやっていきます」。つなぎ役もいいが、スラッガー井口も魅力たっぷりである。
ロッテ先発左腕のマーフィーが来日最多の7回を投げ、3安打1失点。同じく最多の11奪三振で3勝目を挙げた。
右打者を7人並べた広島打線に鋭く落ちるカーブで翻ろう。11三振中9三振を奪い「カーブがよく落ちたし、狙ったところに投げられた」と振り返った。先発では無傷の3連勝で西村監督も「先発になってから、いいものを出してくれている」と絶賛した。
ロッテドラフト1位の荻野貴が千葉県船橋市内の病院で右ひざ外側半月板の部分切除手術を行った。今後1週間の入院を経て、2軍のロッテ浦和球場でリハビリを始める予定。ランニング再開まで1ヶ月半、プレー再開まで2ヶ月かかる見込みで「早く戻ってきてほしいが新人で何年もやってもらう選手。きっちり治すことが大事」と西村監督。
また25日阪神戦(甲子園)に先発し、ブラゼルの打球で右肩を打撲した小野は26日出場選手登録を抹消され、西村監督は「次の登板は無理と判断した」と語った。
来日3度目の先発となったロッテのマーフィーが7回1失点。「いい方向に向かっている」と先発で3連勝となった。
低めのカーブがさえ渡り、11三振を奪った。許した安打も3本だけ。「カーブがよく落ちた。いいものを見せられた」と胸を張った。先発陣に故障者が多いだけに、西村監督も「十分に戦力になってくれている」と喜んだ。
前日の零敗のムードを消し去った。ロッテの井口が1回に先制の3ランを放ち、3回にも2打席連続のソロ。「いい時の雰囲気が戻った」とベンチは活気にあふれた。
試合前に「打球が上がりにくい。引っ掛け気味」とフォーム修正に取り組んだ。右手がスムーズに出るように、何度も確認した。1回は甘く入った変化球を逃さず左翼席へ。3回もボール気味の高めの直球を、うまく上からたたいて左越えに運んだ。井口の一発で勢いに乗った打線は9得点し、連敗を2で止めた。
「1打席、1球。どれだけ多くチームのために自分を犠牲にできるか」。井口の言葉だ。チームを第一に考える姿勢はぶれない。今は故障で離脱したが、前を打つ2番の荻野貴に開幕前、「オレのことは気にしなくていい。どんどん走れ」と声を掛けた。新人はその言葉で一気に気が楽になったという。自らのカウントを悪くしながら、献身的に盗塁をバックアップしていた。
両リーグトップの48四球に、打点も41。「全員でつなぐ意識でやっている」と話す井口が打線の「心臓」だ。
ロッテが14安打で9点を奪い、連敗を2で止めた。1回、井口資仁内野手(35)が、先制の3号3ラン。3回にも2打席連続となる4号ソロ。井口の活躍が光り、チームはまたも3連敗を阻止した。西村監督は「絶対に阻止しようという気持ち?その通りのものを出してくれた」と目を細めた。
ロッテ井口資仁内野手(35)が、1回無死一、二塁から先制の3号3ランを放った。さらに3回には、無死から2打席連続となる4号ソロ。序盤の3回までに1人で4打点を稼ぎ「入ってくれと願いながら走ったよ。3連敗は絶対にしない気持ちを持って、みんながプレーしている」と力強かった。
ロッテの西岡が絶好調だ。1回に先頭で初球をたたいて右前打。「嬉しいことは嬉しいけど、個人的なことなので興味がない」と言うが、早々と20試合連続安打を決めた。
4−1の5回には低めのスライダーを完璧にとらえ、左翼席へ7号ソロ。「自分はホームランを狙う打者ではない。本塁打自体より、追加点を挙げられたことが嬉しい」と喜んだ。
ロッテは26日、小野晋吾投手(35)の出場選手登録を抹消した。25日の阪神2回戦(甲子園)の1回、阪神ブラゼルのライナー性の打球が右肩を直撃して負傷。そのまま尼崎市内の病院で検査を行い、打撲と診断された。抹消理由について、西村監督は「10日間以上はかかるということです」と説明した。
ロッテは26日、新人の荻野貴が千葉県船橋市内の病院で右ひざの手術を行ったと発表した。21日の試合で痛め「右ひざ外側半月板損傷」と診断されていた。
1週間後に退院し、リハビリを開始する予定。プレー再開までは約2ヶ月かかる。西村監督は「中途半端な状態で(1軍に)上げることはない。しっかり治してもらう」と話した。
ロッテの小野が26日、出場選手登録を外れた。25日の阪神戦で1回に右肩に打球を受けて降板。打撲と診断されていた。
西村監督は「どのくらいで回復するか分からないが、次(の登板)は無理です」と話した。左臀部の張りで出場選手登録を外れていた小野は、25日が約1ヶ月ぶりの復帰登板だった。
開幕から好調を続けてきたロッテがおかしくなってきた。
25日の阪神戦に0−8と大敗し、前日のサヨナラ負けに続いて連敗。故障から復帰した先発・小野が初回に打球を右肩に受け、緊急降板するというアクシデントがあったとはいえ、12球団トップのチーム打率を誇る打線も全く元気がなかった。
ただでさえ、先発不足のチームで再び小野が離脱となれば大ピンチ。だが、この2試合の敗戦でそれ以上に深刻な問題が浮かび上がってきた。右ヒザ半月板損傷で離脱した新人の荻野貴がいなくなったことで、ほかの選手がその影響をモロに受け始めているのだ。
最も「被害」を受けているのがロッテ打線の中軸を担う井口、金泰均、大松の3人。ある球界OBがその理由をこう説明する。
「12球団トップの25盗塁をマークしていた足の速い2番の荻野が出塁すれば、相手バッテリーは足を警戒する。必然的に盗塁を阻止しようと直球中心の配球になる。そうなると打者は直球に狙い球を絞りやすい。実際、3番に座る井口は、その荻野の足の『恩恵』を受け、直球待ちの打撃で結果を出していた。4番の金泰均、5番の大松も荻野が走者にいる時は同様で、この3人はそのおかげで高打率をマークできていた。だが、その荻野がいなくなったことで、相手バッテリーは変化球を交えた多彩な攻めができる。これから中軸は苦しむと思いますよ」。
すでに、その兆候は出始めていて、荻野離脱後のこの阪神戦2試合での中軸3人の通算成績は計21打数2安打と散々。25日に限ればこの3人は計11打数無安打に終わり、金泰均、大松は長く維持してきた打率3割を切った(金泰均.296、大松.296)。
その上、井口は荻野の足のおかげで今季の併殺数がわずか「2」だったが、この日1試合だけで2併殺を喫した。加えて、中軸以下の下位打線にはチャンスが回らないことで、得点力も急激に低下。いかに荻野の存在が大きかったかが分かる。
「打撃だけでなく、守備でも弊害は出ている。中堅手の荻野は守備範囲が広く、何度も右中間、左中間の二塁打性の当たりを単打に抑えてきた。だが、荻野がいなくなったことで相手の二塁打も増加傾向にある(2試合で計6二塁打)。荻野の欠場は今後、ボクシングのボディーブローのような形でロッテを苦しめる」とは前出のOB。
ロッテはこの「荻野ショック」を乗り越えることができるのか。