ロッテが今季2度目のサヨナラ勝ちで、横浜戦4戦全勝。0−0で迎えた延長11回、1死から里崎が右越えに7号ソロを放ち、試合を決めた。9回を無得点に抑えた渡辺俊の好投も光った。横浜は好投の加賀を援護できず、4連敗。
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横浜 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 1x |
前回は4回4失点と崩れた千葉ロッテの渡辺俊は、9回無失点と好投し「次につなげられるように頑張りたい」と言った。制球が抜群で、きっちりと高低に投げ分けた。最大のピンチだった9回2死一、二塁では「今日は状態がいい。自らの球を信じて投げた」と、内川を外角のスライダーで右飛に打ち取った。
ロッテの8番里崎智也捕手(34)が、プロ12年目で初のサヨナラ本塁打を放った。0−0の11回1死、横浜山口の147キロの外角直球を右翼ポール際へ運んだ。本塁周辺で歓喜の輪がほどけると、ベンチ前で連続試合安打が22で途切れた1番西岡にジョークで小突かれた。お立ち台では「剛(西岡)に『ツーベースで良かったのに』とはたかれた。記録を途切れさせて申し訳ないけど、僕も精一杯なんで」と、ファンを笑わせた。
ロッテの今季交流戦ホーム全勝を継続させたヒーローだが、チーム愛に満ちた自虐トークに徹した。今季最多タイの貯金12には「僕が足を引っ張ってなければ20はいってる。今日を機にあまり三振しないようにするので、広い心で応援をお願いします」。ベンチ裏に戻っても、2割台前半の打率に「周りは3割(打者)ばかり。僕が2割8分くらい打っていれば、チーム打率3割はいっている」と謙虚な姿勢を崩さなかった。
守備では2盗塁刺。「盗塁は投手との共同作業。(渡辺)俊ちゃんがしっかりやってくれた」。投手を立て、最後まで自らを誇ることはなかった。
里崎がプロ入り初のサヨナラ本塁打。1−0のサヨナラ本塁打は今年5月8日和田(中日)が記録しているが、延長戦では95年4月27日田中(日本ハム)が近鉄戦の延長10回に打って以来、15年ぶり。ロッテで1−0のサヨナラ本塁打は通算4本目。過去3本は全て9回に記録しており、延長戦での1−0のサヨナラ本塁打は球団史上初。
先発渡辺俊が、9回を無四球で4安打無失点に抑えた。低め、両コーナーを丁寧につき、常にストライク先行。「今日はボールの失がよく、ストライクゾーンの中で勝負できた。自分のボールを信じていた」と満足そう。西本投手コーチは「(前回登板と)目つきが違った。粘ることができた」と評価していた。
ロッテ早坂圭介内野手(25)が横浜4回戦(千葉マリン)の4回に退場した。二盗を試みた際、左ひざを痛めた。千葉市内の病院でMRI検査を受け、左ひざ前十字靭帯損傷および 内側側副靭帯損傷と診断された。近日に再検査を受け、手術の有無などについて検討する。車椅子が必要な状態で、出場選手登録抹消の見込み。
ロッテ薮田安彦投手(36)が、横浜4回戦の11回、右手親指付け根部分に打球を受けた。試合後は球場でアイシング治療を行い、31日に検査を受ける予定。西本投手コーチは「(右手が)腫れていた。骨に異常がないことを祈るだけ」と心配そうに話した。
大歓声とともに、白球が右翼席へと吸い込まれた。ロッテ・里崎は何度も右手でガッツポーズをしながら、本塁にできたチームメートの輪に満面の笑みで飛び込んだ。「チームが勝てて本当に良かった。まさか本塁打になるなんて」。
相手先発のドラフト2位・加賀(住金鹿島)に、8回まで散発4安打と完全に抑えられた。里崎も3回の第1打席こそ右前打を放ったが、その後は2連続三振。それでも0−0で迎えた延長11回1死、3番手でこの回から登板した山口の直球を一振。自身初のサヨナラ弾で、試合を決めた。
この日の勝利で横浜戦は4戦全勝。千葉マリンで行われた交流戦は6戦負けなしだ。6月1日からは本拠地に巨人を迎え撃つ。次も負けない。
サヨナラ弾のロッテ・里崎は、本塁で待ち構えていたチームメートから手荒い祝福を受けた。この日米大リーグでは、松井秀喜が所属するエンゼルスのモラレスがサヨナラ満塁弾のあと同じような祝福を受け左足首を骨折。里崎は「ほんとにそんなことがあったの?そんなんありえへんやろ。今までケガをしそうになったことがあるかって?ないない。ありえないよ」と驚きの表情を浮かべていた。
女房役らしいコメントだった。0−0の11回1死、ロッテ・里崎が右越えにサヨナラアーチ。横浜戦4連勝を決める自身初の劇弾にも、「俊ちゃんをもっと早い回に援護してあげたかった。勝たせてあげられなくて申し訳ない」。お立ち台で、9回無失点ながら白星を逃した渡辺俊に真っ先に頭を下げた。
この試合までの打率は、パ・リーグ規定打席到達者35人中30位の2割3分4厘。得点圏打率も2割8厘にとどまり、かつては4番も務めた男は勢いを失っていた。「今季最多タイの貯金12?僕が足を引っ張ってなかったら、もう20くらいはいっている」。それでも土壇場での勝負強さは健在だ。
これで、マリンでの交流戦は今季無傷の6連勝。この日も早坂が左ひざを痛めて離脱するなど故障者が続出しているが、「1人1人が体を張ってチームのために頑張ります」と里崎。全員野球で1日からは王者・巨人を迎え撃つ。
本塁上に歓喜の輪が広がった。0−0で迎えた延長11回1死、ロッテの里崎が右翼席に自身初のサヨナラ弾。好リードとバットで劇的勝利を呼び込んだ正捕手は、お立ち台で「ケガ人が多いけど、1人1人が体を張って、チームのために頑張っていきたい」と声を張り上げた。
今季2度目のサヨナラ勝ちで今季最多タイの貯金12。だが、素直に喜べない現実がある。4回、右前打で出塁した早坂が二盗失敗の際、スライディングで左ひざを負傷。自力で起き上がることができず、担架で運ばれた。そのまま千葉市内の病院に直行。MRI(磁気共鳴画像装置)検査を受け「左ひざ前十字靭帯損傷および内側側副靭帯損傷」と診断された。近日中に再検査を受ける予定で全治は不明だが、今季中の復帰は絶望的だ。
延長11回には復帰後初勝利を挙げたセットアッパー・薮田が右手親指付近に打球を受けた。幸い骨には異常はなく、打撲とみられるが、今月に入って打球を利き腕に受けた投手は3人目。相次ぐアクシデントに石川球団副代表も「(ベンチに)塩を盛ろうかな…」と深刻な表情を見せた。
主力に負傷離脱者が続出する中でも白星を積み重ねていることは救いだが、打線に一時期の勢いが消えているのは気掛かり。このままではチームが失速しかねない危機に直面している。
ロッテの里崎が延長11回に自身初のサヨナラ本塁打。1−0サヨナラ弾は中日・和田が8日ヤクルト戦の9回に放っているが、延長戦では日本ハム・田中幸が95年4月27日近鉄戦で10回にマークして以来15年ぶり。
また、ロッテの1−0サヨナラ弾は56年9月9日南海戦で小森、94年5月10日近鉄戦で初芝、00年5月2日近鉄戦でボーリックがいずれも9回に記録したのに次ぎ4人目。延長戦では里崎が球団史上初めてだ。
ロッテは快進撃の原動力となっていたドラフト1位・荻野貴が21日のヤクルト戦(千葉マリン)で二盗の際に右ひざ外側半月板を損傷。その代役として穴を埋めていた早坂まで離脱することになり、中堅手不在の非常事態に陥った。
試合後、早坂の状態を質問された西村監督は表情を一変させ「その話には触れられたくない。もういいでしょう」と早々に会見を打ち切った。
ロッテの西岡は、4打数無安打で連続試合安打が22で止まった。
68年にロペスがマークした26試合連続安打の球団記録に届かず。延長11回、5度目の打席が回ってくる直前に試合を決めた里崎は「ツヨシ(西岡)から二塁打で良かったのにと言われた。記録を途切れさせて申し訳ない」。それでも西岡は「(自分の記録は)関係ないです」とチームの勝利を素直に喜んだ。
ロッテ里崎智也捕手(34)がサヨナラ本塁打を放った。0−0で迎えた延長11回、右翼ポール際へ値千金の1発。「塁に出ることだけを考えていた。ホームランでよかったです」と喜んだ。今季の交流戦、千葉マリンでは全勝を継続させ「千葉の水が合っている。でもビジターでもしっかり勝ちたい」と話した。西村徳文監督(50)は「本当によく打ってくれた」とほめていた。
息詰まる投手戦に、一振りで決着をつけた。0−0の延長11回、ロッテの里崎が、右越えに自身初となるサヨナラ弾を運んだ。
147キロの外角直球を振り抜くと、打球は力強く伸びていった。「塁に出ることしか考えていなかった。まさか本塁打になるとは思わなかった」と喜びが体中にあふれる。2人後には、22試合連続安打中で、この日は無安打だった西岡が控えていた。「剛(西岡)の記録を途切れさせて申し訳ない。僕も精一杯なんで」。冗談で、観客の笑いを誘った。
先発の渡辺俊が9回無失点。3番手の薮田は11回2死一、二塁で自らの右手に当てながら、打球が中前に抜けるのを防いだ。投手陣の踏ん張りは、マスク越しに痛いほど感じていた。「けが人が多い中、薮田さんも体を張って(打球を)止めてくれた。俊ちゃん(渡辺俊)も、もっと早い回で援護できていれば」。女房役としての思いもこもった、一打だった。
好調な打線にあって、打率が2割4分台で50三振。「今日を機に、三振しないように結果を残したい」と、高らかに復調を宣言した。
前回は4回4失点と崩れたロッテの渡辺俊は、9回無失点と好投し「次につなげられるように頑張りたい」と言った。
制球が抜群で、きっちりと高低に投げ分けた。最大のピンチだった9回2死一、二塁では「今日は状態がいい。自らの球を信じて投げた」と、内川を外角のスライダーで右飛に打ち取った。
自身に勝ち星は付かなかったが「負けていたら悔しいけど、チームが勝ったので」と笑顔だった。
ロッテの早坂が4回に盗塁を試みた際に左ひざを負傷し、途中交代した。千葉市内の病院で「左ひざ前十字靱帯損傷および、内側側副靱帯損傷」と診断された。近日中に再検査を受ける。
また、薮田は11回に打球を右手親指付け根付近に受けた。アイシングだけで、この日は病院には行かなかった。
ロッテは30日、荻野忠が6月1日に右ひじの遊離軟骨除去手術を受けると発表した。荻野忠はプロ4年目で、過去3年間は救援として50試合以上に登板していた。今季は1、2軍ともに登板なしだった。
何かとビジター球団泣かせのロッテの本拠地、千葉マリンスタジアム。強い海風、老朽化した人工芝に加え、最近はベンチ裏にも悩みの種が!?
今季のロッテはロードが16勝14敗に対し、ホームは15勝6敗1分と圧倒的に勝率がいい。その背景として、本拠地の地の利も見逃せない。
風速10メートルを超す不規則な「マリン風」、老朽化してデコボコの人工芝に足を取られ、ケガをする危険とも隣り合わせだ。さらに29日、交流戦でマリンを訪れた横浜ナインを襲ったのは、困ったニオイだった。ビジター側のベンチ裏トイレからは、激しくむせる声や「オエ〜」という悲鳴が響いた。
翌30日も状況は変わらず。選手会長の村田修一内野手(29)は試合前に「メッチャ臭いですよ。やばくないですか」と顔をしかめた。3月のオープン戦はいなかった“第3の敵”。主砲は「まあ(マリンでは)2試合しかないんでいいですけど。パ・リーグじゃなくてよかった」と、あと1日の我慢を自らに言い聞かせたが…。
試合は延長11回にサヨナラ負け。マリン2連戦は1点も取れず連敗に。村田も4タコに終わった。とはいえ、この日の風速は4メートル程度。人工芝に惑わされる場面もなし。だとすれば敗因は、やっぱりベンチ裏の…。
尾花監督は「(渡辺俊の)対策はちゃんとしてるけど、(野手が)技術的に追いつかない。バント失敗、飛び出しアウト…。細かいことがなかなかできない」と自軍をバッサリ。決してニオイのせいではありません。