ロッテが約1ヶ月ぶりに連勝。渡辺俊は8安打2失点で今季2度目の完投勝利を挙げた。打線は1回に井口の2ランで先制し、3回に1点、4回には適時打3本で4点を加えた。ソフトバンクは2失策がいずれも失点につながった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
千葉ロッテ | 2 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 7 |
ロッテ渡辺俊介投手(33)は冷静だった。1回1死一塁で、3球目を投げる前に牽制球でリーグトップ35盗塁の本多を刺すと、流れに乗った。外の緩いカーブやシンカーを効果的に使い、連打は得点を許した6回だけ。9回2失点で、4月3日以来、今季2度目の完投で6勝目を挙げ「やっといいピッチングができました」と納得の表情を見せた。
特別練習が実を結んだ。5月24日阪神戦(甲子園)の3回、捕手の城島にモーションを見破られ、二盗を許した。その後リズムを崩し3失点。防げたミスに納得がいかず、同28日に千葉マリンのマウンドを使って、一、二塁の牽制の動きをチェックした。顔の動かし方、投げるまでのリズムなど、投球の“間”を意識した。打者に集中すると一定のリズムで投げがちだが、「本多は絶対に走ってくると思った。ゆとりがないと刺せなかった」と言うほど余裕があった。
ベテランの好プレーが流れを呼び、井口の2ランで先制するなど、投打がかみ合って6月2日以来の連勝。先制して勝つというロッテらしさが戻り、2ゲーム差で追う首位西武との3連戦に臨む。
2試合連続無安打と調子を崩していた井口が、1回に先制の7号1ランを放った。試合前、炎天下の中、約30分間の特打で「自分の中でも“これだ”というのがあった」という。第1打席で外角の直球をとらえ、右方向へ6試合ぶりとなる1発。「納得のいかない打席が続いていた。この一打で調子を上げていけたら」と手応えを感じていた。
井口の先制弾が効いて約1ヶ月ぶりの連勝。1回1死二塁で7号2ランを右翼席に運び、チームを勢いづけた。11打席連続無安打と不調だったが、試合前の特打が奏功し「手応えをつかんで試合に入れたのがよかった」。2日からは首位・西武との3連戦。「そんなに離されてはいない(2ゲーム差)し、まず初戦をとりたい」と力を込めた。
力を抜き、ゆったりしたフォームで自分の投球を心掛けた。ロッテ・渡辺俊が今季2度目の完投で6勝目。自身は9試合連続で負けがなく4連勝だ。負ければ3位転落の危機を救い、首位・西武に2ゲーム差と迫った。
「気持ち良く投げられました。冷静に、気持ちを動かさずに投げた結果です。自分らしい投球ができたと思います」。初回1死。左前打を許した本多を絶妙な牽制で刺してピンチの芽を摘んだ。続く松中は空振り三振。直球とシンカーは120キロ前後でも90キロ台前半のカーブで緩急をつけて翻弄。ここまでの14試合中、7試合で2回までに失点していた課題の立ち上がりを無難に切り抜けて波に乗った。
周到な準備があってこその好投だ。6月28日の千葉マリンでの練習。本来のブルペンではなく、球場マウンドで投球や牽制練習を繰り返した。「試合と同じ状態で練習したかった。ブルペンだと後方が狭く、投げる先が分かりやすい。でも試合では景色、捕手との距離感が変わってくる」。それを「地面の白線の上を真っ直ぐ歩くのは簡単でも、それが100メートル上空だと景色や重圧が加わって困難になる」と例えた。地上5センチの世界一低いと言われるリリースポイント、独特のフォームを序盤から崩さないような入念な調整が実った。
同日は恩師の国学院大・竹田監督から電話で「気持ち良く投げていないだろ。お前の投球をしろ」と助言を受け、力みも抜けたという。チームにとって6月2日以来の連勝、完投も同日の成瀬以来約1カ月ぶり。チームは6月は負け越したが、月が替わっての再浮上にサブマリンが勢いをつけた。
初回、先頭のロッテ・西岡が遊ゴロで一塁にヘッドスライディング。アウトになったが、これでナインの闘志に火がついた。直後に井口が先制2ラン。試合前の特打の成果を出し「ツヨシ(西岡)のヘッドスライディングで目が覚めた。最近、打てていなかったけど特打で感触がつかめてきた」。
4試合ぶりの2ケタ安打で快勝し、西村監督は「(西岡は)よく引っ張ってくれている。井口の2ランで先制したのが大きい」と目を細めた。
快進撃の再来を予感させた。ロッテが6月1、2日の巨人戦(千葉)以来の連勝をマーク。実に8カードぶりの勝ち越しに、西村監督は「7月の最初のゲームをものにできて、気分も乗っていける」と笑顔で手応えを口にした。
1ヶ月ぶりに白星を並べたのは、サブマリン・渡辺俊だ。120キロ台の直球とシンカーに、90キロ台のカーブを織り交ぜる緩急の効いた投球で8安打2失点完投で6勝目。4月3日のオリックス戦(京セラ)以来の完投勝利に「やっといい投球ができた。気持ち良かった」と胸を張った。
前回5勝目を挙げた6月24日のオリックス戦(千葉)は5回1失点も、6四球を与え104球を要したが、この日は9回で128球。初回には俊足の本多をけん制で刺すなど、リズム良く打ち取り、西本投手兼バッテリーチーフコーチも「別人のようだ」と褒めちぎった。
練習日の21日、右腕は通常ブルペンで行う投げ込みを「本番に近い状態でやりたい」と千葉マリンのマウンドで行った。「ブルペンとマウンドでは景色が違う。例えば、パターゴルフはゴールが真っ直ぐ見えているから入る。外に出ると、ギャラリーもいるし、傾斜もある。それと同じ」と説明。ブルペンとマウンドでは、捕手からバックネットまでの距離感も異なり、微妙に感覚が変わってしまうのだという。「いい方向に出た。次もマウンドで?空いてればね」と継続する方針だ。
打線も4盗塁など機動力を駆使して7得点。中堅の南がダイビングキャッチを披露するなど、守備も光った。「走攻守、全てにいいものが出ていた。春先の勢い?昨日、今日でそういうものが出てますね」と指揮官。再び勢いに乗ったロッテが、満を持して2日から西武との首位攻防戦に挑む。
ロッテが6月2日以来となる連勝を飾った。先発の渡辺俊介投手(33)が、9回8安打2失点で、4月3日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来、約3ヶ月ぶりの完投。「やっといいピッチングができました」と納得の投球だった。打線も7点を奪い、投打ががっちりかみ合っての勝利に「俊介が投げきってくれたし、勢いにのるでしょう」と西村監督も目を細めた。
常に余裕があった。西本コーチが「別の渡辺俊が投げているよう」と言えば、渡辺俊は「打たれていたのが別の僕。恭賀本当の僕」と笑顔で返す。右腕の4月以来の完投で、ロッテは約1ヶ月ぶりの連勝となった。
先発マスクの的場と多めにカーブを使うことを確認し、マウンドに。90キロ台のカーブが緩急を際立たせ、相手打線を悩ませた。4回無死一、二塁では低めのシンカーで多村を併殺打に仕留めるなど、走者を出してからも慌てない。四球は1つだけで、連打も得点を許した6回だけ。2失点で投げきり「やっといい投球ができた。気持ち良く投げられた」と声が弾む。
打たれる日々が続き、気持ちの持ちように苦心した。前回は気迫を全面に出したが、力みが体の動きを鈍くした。そんな時、国学院大時代の恩師、竹田監督から「おまえはいつも冷静に投げていただろ」と助言をもらう。冷静沈着な本来のスタイルを思い出し「周りを見て投げられた。自分らしさが出た」。
失速の原因だった先発陣が奮起しての2連勝。勢いをつけ、首位西武との3連戦に臨む。
ロッテの井口が1回に先制の7号2ラン。外角の直球を右越えに運び「うまく打つことができた」と自賛した。
最近は不調に苦しんでいた。この日は炎天下の中「強引に打ちすぎていた」と、早出特打ちで35歳はバットを振り込んだ。「自分の中でも“これだ”というのがあった。うまく修正できた」と第1打席で結果に結び付けた。
今季初めてソフトバンク戦で勝ち越し、2日からは西武戦。「何とか明日、と思っている」と気合を入れた。
ロッテ井口資仁内野手(35)が1回1死二塁から先制の右翼越え7号2ランを放った。2試合連続で無安打と調子を崩していたが、11打席ぶりに出た安打がチームに勢いをつける先制弾。井口らしい右方向への打球に「最近ずっと調子の悪い打席が続いていた。この一打を機に調子を上げていきたい」と話した。
セントラル・リーグ | 守備位置 | パシフィック・リーグ | ||||||
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選手名 | 球団 | 得票数 | 投手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | 前田健太 | 広 | 351 | 1 | ダルビッシュ有 | 日 | 230 | |
2 | 東野峻 | 巨 | 188 | 2 | 杉内俊哉 | ソ | 139 | |
3 | チェン | 中 | 38 | 3 | 岸孝之 | 西 | 129 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 捕手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | 阿部慎之助 | 巨 | 385 | 1 | 嶋基宏 | 楽 | 221 | |
2 | 城島健司 | 神 | 35 | 2 | 里崎智也 | ロ | 209 | |
3 | 谷繁元信 | 中 | 47 | 3 | 細川亨 | 西 | 148 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 一塁手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | ブランコ | 中 | 244 | 1 | 金泰均 | ロ | 281 | |
2 | ブラゼル | 神 | 127 | 2 | 小久保裕紀 | ソ | 108 | |
3 | 高橋由伸 | 巨 | 108 | 3 | カブレラ | オ | 93 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 二塁手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | 井端弘和 | 中 | 174 | 1 | 片岡易之 | 西 | 236 | |
2 | 東出輝裕 | 広 | 141 | 2 | 井口資仁 | ロ | 174 | |
3 | 平野恵一 | 神 | 123 | 3 | 田中賢介 | 日 | 153 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 三塁手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | 小笠原道大 | 巨 | 329 | 1 | 中村剛也 | 西 | 366 | |
2 | 森野将彦 | 中 | 186 | 2 | 今江敏晃 | ロ | 119 | |
3 | 村田修一 | 横 | 126 | 3 | 小谷野栄一 | 日 | 97 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 遊撃手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | 坂本勇人 | 巨 | 474 | 1 | 中島裕之 | 西 | 353 | |
2 | 鳥谷敬 | 神 | 82 | 2 | 川崎宗則 | ソ | 194 | |
3 | 荒木雅博 | 中 | 44 | 3 | 西岡剛 | ロ | 147 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 外野手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
1 | 青木宣親 | ヤ | 415 | 1 | 稲葉篤紀 | 日 | 311 | |
2 | 和田一浩 | 中 | 389 | 2 | 鉄平 | 楽 | 290 | |
3 | ラミレス | 巨 | 331 | 3 | 糸井嘉男 | 日 | 265 | |
4 | マートン | 神 | 248 | 4 | 大松尚逸 | ロ | 182 | |
5 | 長野久義 | 巨 | 200 | 5 | T−岡田 | オ | 156 | |
6 | 松本哲也 | 巨 | 120 | 6 | 多村仁志 | ソ | 144 | |
7 | 金本知憲 | 神 | 80 | 7 | 坂口智隆 | オ | 129 | |
8 | 亀井義行 | 巨 | 49 | 8 | 栗山巧 | 西 | 123 | |
9 | スレッジ | 横 | 45 | 9 | 荻野貴司 | ロ | 111 | |
DH | 選手名 | 球団 | 得票数 | |||||
1 | 山崎武司 | 楽 | 117 | |||||
2 | カブレラ | オ | 106 | |||||
3 | オーティズ | ソ | 84 |