わたしはかもめ2010年鴎の便り(7月)

便

7月2日

千葉ロッテ7−1埼玉西武(千葉マリン)

ロッテが3連勝。0−0の6回に岡田の2点二塁打などで3点を先取し、7回に大松と福浦の適時打で2点を追加。成瀬は抜群の制球力が光り、1失点の無四球完投で1ヶ月ぶりの勝利。西武は涌井が崩れて今季初の4連敗を喫した。

123456789R
埼玉西武0000000011
千葉ロッテ00000322x7

◇金泰均がチャンスメーク

千葉ロッテの金泰均が過去2試合で5打数1安打と相性の悪かった涌井を攻略した。開幕戦で4三振を喫した相手。「そのイメージが強いと思うが、次の対戦で打った覚えがある」と苦手意識は持っていなかった。その言葉通り、6回、先頭打者で打席に入ると左前打して出塁。きっちりと先制点につなげた。

岡田
「打ったのはストレート。剛(西岡)に『思い切って打ってこい』と言葉をかけられたので、初球から積極的に打ちにいきました。とにかくフェアゾーンに入ってくれと祈りながら、全力疾走しました。久々のスタメンで2安打と結果を出すことができたのは、いつも全体練習の前に金森打撃コーチやスタッフの方々に協力をしてもらって特打をさせてもらっているおかげだと思います。いつも早い時間から付き合ってくれている皆さんに本当に感謝をしています。」(6回2点適時二塁打)

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ロッテ成瀬完投でパ首位攻防先勝1差迫る[ニッカン]

パ・リーグの首位攻防戦はロッテが先勝し、首位西武に1ゲーム差に迫った。成瀬善久投手(24)が9回に1点を奪われたものの5安打10三振の完投勝ちで8勝目を挙げ、西武涌井秀章投手(24)とのエース対決を制した。今季の開幕戦こそ投げ負けたが、これで通算3勝1敗とし、横浜高で1年先輩の意地を見せた。

9回1死一、二塁で、西武の平尾を併殺打に仕留めて試合を終えると、ロッテ成瀬の表情が少しだけ緩んだ。完封も見えていた矢先に3安打を浴びて1点を許した。「西武打線に明日につながる打撃をさせたくなかった」と悔しがったが、重圧のかかる首位攻防戦で、無四球10奪三振で1失点完投。エースにふさわしい意地の快投だった。

1回、1死三塁のピンチで、3番中島を内角のスライダーで捕飛。続くブラウンを外角のスライダーで空振り三振に仕留めて、波に乗った。開幕から15試合に登板して7勝7敗。開幕当初は完投数にこだわり、ストライク先行でリズムよく投げることを意識した。だがそれが裏目で配球を読まれ、被本塁打数はここまで12球団ワーストの21本塁打。5月15日の巨人戦で3本塁打を浴びてKOされた直後は「さすがにへこみました」。だが、結果を受け入れて向き合った。「後ろ(リリーフ)がいいんで、そこにつなげられたらいい。ボール球も使って投げたい」と、投球スタイルを変えた。この日は右打者に内角の直球とスライダーを有効に使い、外のチェンジアップを振らせる幅広い投球術を見せた。

開幕戦のリベンジも果たした。横浜時代の1学年後輩の涌井との今季3度目の対決。「意識はしないけど、よく勝ってるしさすがだなと思う」と後輩の実力を認めていた。レッドソックス松坂が日米通算150勝を挙げた翌日には「すごい先輩が身近にいて目標になるけど、まず僕は涌井に追いつかないと。負けたくないですね」と、ライバル心も見せていた。

首位攻防の初戦を制し、チームは3日も勝てば6月4日以来の首位に立つ。成瀬は「この3連戦で首位を奪いたい」と、チームの思いを代弁した。

西本投手コーチ
「内角のボールが今までは使いきれていなかった。内角は長打もあるけど、勇気をもって投げていた。幅広く内も外も使うことができた。」(1失点完投の成瀬について)

◇岡田が早出特打3安打

岡田が早出特打効果でプロ初の3安打猛打賞だ。1回、涌井のスライダーを中前へ運ぶと、6回には貴重は2点二塁打を放った。本拠地の千葉マリンでは毎日、約1時間早出特打で努力を怠らなかった。首位西武との大事な初戦に7試合ぶりのスタメンで結果を出し「いつも金森打撃コーチやスタッフの方に協力してもらっている。皆さんに本当に感謝している」と感慨深げだった。

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ロッテ、首位と1差!成瀬が完投8勝目[サンスポ]

パだって熱い!!ロッテは2日、西武10回戦(千葉マリン)に7−1で快勝した。エース対決となった首位攻防の第1戦は、成瀬善久投手(24)が今季最多の10奪三振、5安打完投で8勝目をマーク。通算4度目の対戦となった横浜高の後輩・涌井秀章投手(24)に投げ勝ち、首位・西武とのゲーム差を1に縮めた。

息の詰まるような投手戦。首位の座を争い激しく火花を散らす戦いの中心に、成瀬と涌井がいた。「自分が0点に抑えれば負けることはないと思っていた。涌井はいい投手だし、うちも簡単には点を取れないですから」。

いきなりのピンチにも左腕は動じなかった。1回、先頭の片岡に初球を右中間二塁打されても「今日は走っていた」というスライダーで後続を打ち取り波に乗った。9回に3安打され完封こそ逃したが、今季2度目の無四球完投。9カードぶりに初戦を白星で飾った。

心強いデータがあった。涌井との対戦は通算4度目。今季は3月20日の開幕戦(西武ドーム)こそ黒星が付いたが、千葉マリンでは2戦2勝。5回までお互い1点も譲らない投手戦を演じ「先に点を取られる訳にはいかない」と先輩の意地を見せ、本拠地での“連勝記録”をのばした。

西村監督は「今日は成瀬がよく頑張ってくれた。初戦を取ったことで波に乗っていける」とエースの力投に満足げだ。

6月5日に首位の座を西武に明け渡し、一時は3位に後退。最大で4ゲーム差をつけられたが、1ヶ月ぶりの3連勝でチームの貯金を再び10として、西武を1ゲーム差まで追い詰めた。

3日の西武戦(千葉マリン)に勝てばいよいよ首位返り咲き。獅子の背中をとらえた。

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成瀬が10K完投勝利!横浜高対決制した[スポニチ]

獅子のしっぽを捕まえたのは17球のボール球だった。今季2度目の完封こそ逃したが、成瀬が10奪三振、1失点で今季5度目の完投勝利。首位攻防第1ラウンド、高校の後輩・涌井との対決を制した要因は、左腕の一言に凝縮されていた。「無駄なボール球があったけど、それが生きたと思う。今までストライクゾーンに集めすぎていた。今日は勉強させられたし、考えて投げていたので楽しかった」。

普段より左打者が2人少ない、7人の右打者を並べた西武打線。だが右打者が放った安打は5本中2本。象徴的だったのは6回1死一、二塁で中島の打席。4球続けて内角へ直球を投げ、空振り、見逃しボール、ファウルで2ストライク1ボール。最後は外へのチェンジアップで空振り三振に仕留めた。成瀬は「右の内角に投げてそれによって外の変化球が生きた」と振り返った。131球のうち右打者へは計92球。その半数近くの42球が直球とスライダーでの内角攻めで17球がボール球だった。無駄ではなく意図のあった17球が右打線を手玉に取った。

1ヶ月ぶりの白星。前回登板となった6月25日の日本ハム戦(札幌ドーム)は無四球ながら、ボールが甘くなって5回途中7失点で降板。「攻めた結果の四球ならいいと思う。(相手が涌井だったし)先に点を与えないように、強い気持ちだった」。ボール球を駆使した結果が無四球完投となり、涌井とは今季2勝1敗。通算でも3勝1敗とリードした。

西村監督は「成瀬も先輩の意地があったと思う。よく投げてくれた」とエースを称えた。だが成瀬は「明日につながるようなバッティングをさせたくなかった。最後の失点が悔しい」。チームは3日も勝てば、6月4日以来の首位に返り咲く。流れを引き寄せたエースだからこその反省だった。

◇通算3勝1敗、過去の涌井VS成瀬は…

07年5月15日
初対決は成瀬に軍配が上がり「先輩の意地が保てた」。それでも同時に「僕が追っている部分もある」と敬意を込めた。涌井は2失点完投ながら投げ負け「体が切れてなかった」。
10年3月20日
3年連続開幕投手となった涌井は「いい緊張感で投げられた」と金泰均から4打席連続三振を奪うなど8回11奪三振。成瀬は7回に2本のソロ本塁打を浴びて敗戦投手に。試合後、涌井に「さすがです。ナイスピッチング」とメール。
同4月9日
涌井は初回に6失点を喫し、3回で降板。初回に被弾した神戸に3回に死球を与え、乱闘騒ぎに。「試合を壊してしまった」と猛省した。成瀬は8回途中3失点で勝利投手となり「開幕は3安打に抑えて負けて、今日は10安打打たれて勝った」と照れ笑い。
03年センバツ・横浜準優勝
エース番号を背負う3年生・成瀬から背番号10の2年生・涌井への継投で3回戦は明徳義塾に延長12回逆転勝ち。成瀬は準々決勝の平安戦で2安打完封、準決勝の徳島商戦は2人の継投で5年ぶりの決勝進出。広陵との決勝戦は、左手指負傷の成瀬に代わり、涌井が先発。3回2/3を9安打6失点でKOされると、2番手・成瀬も11安打9失点。3−15で大敗し、準優勝に終わった。

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成瀬先輩、涌井に完勝!8勝で首位・西武に1差…ロッテ[報知]

大事なマウンドを、ロッテ・成瀬は最後まで守り抜いた。9回1死一、二塁。平尾を三ゴロ併殺に打ち取り、笑顔を見せた。9回に失点して完封は逃したが、「自分を信じて攻めのピッチングを出来た」と今季3度目の完投勝利で8勝目。リリーフの力は借りない。白星より、ベンチの信頼を勝ち取ったことが大きかった。

エースの自覚が完投を支えた。無四球で9回を5安打1失点で10奪三振。低めを徹底して直球にスライダーを交ぜ、右打者の外角へチェンジアップを沈めた。「今日は全体的に低めにいってよかった」。細心の配球で12球団ワーストの21被本塁打という“一発病”を克服した。5月以降は連勝がなく、好不調の波に苦しんだ。チームの足踏みにも影響した。自信を失いかけ、「エースとは」と自問自答した。

プライドに火をつけたのは、後輩の力投だった。同じ横浜高(神奈川)出身で、1学年下の涌井と今季3度目の先発対決に投げ勝ち、今季の対戦成績を2勝1敗とした。「あまり意識しなかった」と無関心を装ったが、「自分がゼロに抑えれば負けることはないと思って投げた」と発奮材料にしたのは間違いない。

チームは6月1日の巨人戦(千葉)以来、約1ヶ月ぶりにカードの初戦を勝って3連勝。西村監督は「成瀬も先輩の意地があったんでしょう。ピッチャーが本当に頑張ってくれている」と最敬礼した。直接対決で3日も勝てば、6月4日以来の単独首位に立つ。「この3連戦で首位を奪いたい」。信頼を取り戻したエースが、チームを再び追い風に乗せた。

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ロッテ・成瀬、後輩涌井に投げ勝ち8勝目[サンスポ]

ロッテは先発の成瀬が1失点完投で今季8勝目。打線は終盤に西武・涌井を攻略してKO。3連勝で首位西武とのゲーム差は「1」に縮まった。

ここ3試合勝ち星のない成瀬が、鬼気迫る表情でマウンドに上がった。首位西武とは2ゲーム差。この3連戦で1ヶ月ぶりの首位返り咲きも可能なだけに、絶対に初戦は落とせなかった。

「先に点を取られないようにしたい。涌井の成績を見てすごいと思うけど、気にしても仕方がないので自分の投球に集中したい」、1回先頭の片岡に初球を右中間二塁打されたが、後続を断った。2回以降は5回まで安打を許さず、打線の援護を待った。

横浜高の後輩、涌井との投げ合いはこの日で通算4度目。千葉マリンでは2戦2勝と全勝している。唯一黒星が付いたのは3月20日の開幕戦(西武ドーム)。8回3安打2失点と粘投したが、打線が涌井から1点しか奪えず負け投手になった。

この日は、本拠地では負けなしという心強いデータがある。6回1死から振り逃げと栗山の左前打で1死一、二塁のピンチを招いたが、3番中島を空振り三振。4番ブラウンも左飛に打ち取ると、その裏に打線が3点、7回裏にも2点をプレゼントしてくれた。

成瀬は9回に1点を失ったものの、完投で今季8勝目。チームの3連勝に大きく貢献し、西武との首位攻防戦、大事な第1戦を制した。

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ロッテ・岡田、6回に貴重な追加点![サンスポ]

ロッテの岡田が6回に貴重な追加点をもたらした。的場の三塁ゴロの間に先制し、さらに2死二、三塁で左翼線に2点二塁打を放った。

打率1割台と低迷していた男は「とにかくフェアゾーンに行ってくれと祈りながら、全力疾走した」と言う。連日、金森コーチらと早出特打ちに臨んできた。「いつも早い時間から付き合ってくれている皆さんに感謝している」と25歳は頭を下げた。

西村監督
「大きな安打を打ってくれた。」(6回に2点二塁打した岡田に)
的場
「序盤の大量失点を防ごうと思っている。試合をつくれば、何があるか分からない。」(先発マスクで3連勝)

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成瀬1失点完投で8勝…ロッテ3連勝[報知]

ロッテが成瀬の好投で3連勝。成瀬は抜群の制球力が光り、1失点の無四球完投で1ヶ月ぶりの白星で8勝目。打線は0−0の6回に岡田の2点二塁打などで3点を先制、7回に大松と福浦の適時打で2点を追加した。西武はエースの涌井が崩れて今季初の4連敗を喫した。

惜しくも完封は逃したが成瀬は「思い通りに投げられた。楽しかった」首位西武に1ゲーム差と迫る力投を見せた。無四球で10奪三振。ここまで12球団ワーストの21本塁打を浴びた姿はなかった。ボール球をうまく使い「(今まで)ストライクゾーンに集めすぎていた。今日は勉強させられた」とうなずいた。

3日も勝てば、6月4日以来の首位に。成瀬は「この3連戦で首位を奪いたい」とチームの思いを代弁した。

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成瀬完投勝利で首位に1差[ニッカン]

ロッテが3連勝で首位西武に1ゲーム差に迫った。先発の成瀬善久投手(24)が、9回1失点完投で今季5度目の完投で8勝目を挙げた。打っては7試合ぶりのスタメン出場の岡田幸文外野手(25)が3安打猛打賞で2打点と活躍。3連戦の初戦をものにして、西村監督は「久しぶりですね。リズムにのっていけると思う」と話した。

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「パパ、頑張る」約束果たす[朝日新聞]

プロ野球の仕事に携わっていると、なかなか土日祝日に休む機会はない。シーズン中はもちろん、それ以外でも春と秋のキャンプがある。トークショー、サイン会、野球教室などイベントは大体、週末に行われる。好きな仕事をしているので、休みがないことがつらく感じたことはない。ただ、やはり家族に対して、申し訳なく思うことは多い。

それは選手も同じである。6月12日の土曜日。この日、千葉マリンスタジアムで阪神戦が行われた。今江敏晃内野手(26)は、この試合の8回に右翼スタンドに4号ソロを放った。ベンチに戻ってきた今江は私に嬉しそうに話してくれた。「今日は息子の幼稚園の父親参観の日だったけど、試合があって行けなかった。息子には家を出る前に、『行けなくて寂しい思いをさせてしまうけど、パパは野球頑張るからね』と約束していた。だから打ててよかった」。

前日の夜、4歳になる長男に何度も「明日、来てくれるの」と尋ねられたという。息子の気持ちは痛いほど分かった。だから寝る前の息子に何度も言い聞かせた。「ごめん。パパは仕事にいかないといけない。一生懸命頑張るからオマエも頑張れよ」。その気持ちを持って臨んだ試合。この1発は何とも嬉しかったようだ。ホームランを打った選手だけがもらえるマスコット人形を息子にプレゼントするため大事そうに持って帰っていた。

今江の気持ちは私にもよく分かる。同じく4歳になる長男がいるが、幼稚園の行事に出た経験がない。先日も遠征中に父親参観があり、息子に「ウチだけ、いなかった」とポツリと言われた時は正直、つらかった。しかし、こういう仕事に従事している以上は仕方がないと思うしかない。その中でいかに親子のコミュニケーションを取れるかが大事と考えるようにしている。

6月20日の父の日にベストファーザー賞を受賞した西村徳文監督(50)も会見で印象深い話をしていた。「子供達の休日にほとんど家にいてあげることが出来ず、自分がよい父親であるとは思えません。だけど、出来る限りのコミュニケーションをとるように努力したつもりです」。

「ナイトゲームで夜遅く帰ってきた時も次の日、娘達の登校の時間に合わせて起きて一緒に朝ごはんを食べたり、お見送りをしたりしました。1日の中の少しだけど、子供達と顔を合わせる時間を作るように努力してきたつもりです」。

今、2人の娘は立派な成人になった。毎日のように試合観戦するほどの父親っ子であり、尊敬の気持ちを持っている。一緒にいる時間が少ない中で、しっかりと親子の関係を築いたよい手本と言える。

ペナントレースは折り返し地点を過ぎ、いよいよ優勝争いが激しくなる。同時に我々も忙しさが増し、家族との時間が減ってくる。その限られた中で、どんな思い出を作ってあげられるか。絆を深められるか。それはオヤジの腕の見せどころだと思う。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)

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