日本ハムは1回に稲葉、小谷野の連続適時打で2点を先制。2−1の7回は稲葉の中前打で加点した。ケッペルが再三走者を背負いながら、8回途中1失点で12勝目。救援陣も好投し逃げ切った。ロッテは拙攻で連勝が3で止まった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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北海道日本ハム | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ロッテはビル・マーフィー投手(29)と小野晋吾投手(35)が好調の中田を4連続三振に抑えたが、勝利にはつながらなかった。3三振を奪ったマーフィーは「打席ごとに初球の入り方を意識的に変えた。緩急をつけて、直球とカーブを交互に、一辺倒にならないように注意した」と対策を明かした。中田の印象についても「力強いスイングをしていたし、実力のある打者だと思った。これからも注意深く投球しなくてはいけない」と話し、今後への警戒も怠らなかった。
不運に泣かされた。1回、稲葉の左翼線にポテンと落ちる当たりが三塁打となり先制を許すと、小谷野の飛球を二塁の根元が見失い、これも適時二塁打となって計2失点。打ち取った当たりで試合の主導権を握られてしまった。結果的に最後までこの2点を追いつけず、西村監督も「ゼロに抑えられるところでしたからね。やらなくていい点を与えてしまった。しっかり守っていかないと」と嘆いた。
ロッテ里崎智也捕手(34)が10日、背筋痛のため出場選手登録を抹消された。8日のオリックス戦(スカイマーク)の試合前練習中に違和感を訴えていた。この日は千葉マリンには来たものの、治療を受けて帰宅。西村監督は「帯同して治させると無理をさせてしまう。きちんと治して戻ってきてもらおうと、チームとしては痛いけれど抹消することにした」と説明した。
ロッテは拙攻拙守で連勝が3で止まった。初回1死一塁から稲葉の左翼線への飛球に大松が飛び込んだが、捕球できず先制三塁打。続く小谷野の二塁後方への平凡な飛球は根元が見失って二塁打にした。
打線も再三好機を築きながらあと1本が出ず惜敗。西村監督は「初回は0点で抑えられるところ。無駄な2点だった。打線も点が取れるところはきっちり取っていかないと」と渋い表情で振り返った。
右手中指の骨折で5月から戦列を離れていたロッテ・唐川が10日、1軍に合流した。12日の日本ハム戦での先発が予想される右腕は「やらなきゃいけない気持ちが強い」と気合を入れた。中田(日本ハム)と1軍で初の同級生対決も注目される。唐川は「しっかり抑えられるようにしたい。勝負なんで」と話した。
ロッテは初回の不運な失点を取り返せなかった。1回1死一塁で、稲葉の左翼線に上がったフライがポトリと落ちる三塁打となると、続く小谷野の二飛を根元が見失い適時打にしてしまった。「不運だけど、それも野球の1つ」と先発マーフィーは振り返ったものの、痛い失点だった。右ひざ負傷の井口以外、全ての野手を使って勝負した西村監督は「ここというところは策を打って出たんですが、あと1本が出ませんでした」と悔やんだ。
ロッテ打線は3回以外は毎回走者を出しながら、1点止まり。1回にはまずい守備で2点を与え、連勝が3で止まった。西村監督は「無駄な点を与えない。点を取るところで取らないと」と嘆いた。
捕手は2人体制だが7回、先発マスクの的場に代打を送り、8回無死一、二塁では5番の大松を代えた。勝負に出たが実らず、指揮官は「策を打って出たけど、点に結び付かなかった」と残念がった。
ロッテ小野晋吾投手(35)が1軍昇格し、7回に2番手としてマウンドに上がった。背筋痛で調整をしていたが完治。ペナント終盤戦に何とか間に合った。「暑い浦和で走り込んできました。先発でも中継ぎでも関係ない。チームのために役立ちたい」という思いで、この日のマウンドへ上がった。2死一、二塁のピンチでの復帰登板で、小谷野を二飛に打ち取った。
ロッテの井口が右ひざの痛みで、今季初めての欠場。8日のオリックス戦で投球を受け、途中交代していた。井口は試合前には「腫れがまだ残っている」と話した。西村監督は「今日休んだら、明日はいけると思う」と見通しを示した。
右手中指の骨折で5月から戦列を離れていたロッテの唐川が10日、1軍に合流した。12日の日本ハム戦での先発が予想される右腕は「やらなきゃいけない気持ちが強い」と気合を入れた。中田(日本ハム)と1軍で初の同級生対決も注目される。唐川は「しっかり抑えられるようにしたい。勝負なんで」と話した。
また、背中の張りのために2軍で調整していた小野が出場選手登録された。中継ぎに回るベテランは「勝ちに貢献したい」と表情を引き締めた。
ロッテの里崎が10日、背中の強い張りで出場選手登録を外れた。8日の試合前の打撃練習中に違和感を訴えていた。西村監督は「どのくらいで戻ってこられるかは分からない」と話した。里崎は4月にも、背中を痛めて登録を外れている。
「己の過失から学べばいい」。2度と同じ石にはつまずかないと野球に専念。ロッテの新人、翔太内野手(18)だ。
入団前に喫煙、飲酒が発覚してあわや入団取り消しの問題になったが深く反省した態度が関係者に認められ球団初の兄弟選手が誕生した。兄は大嶺祐太投手。挨拶、返事、後片付けと新人選手として頑張っている毎日だ。
今シーズンの初出場は3月22日の日本ハム戦で「2番遊撃」で先発出場し1回に糸数と対戦し5球目を空振り三振。3回の2打席目も2球目を打って遊ゴロ。翔太は「緊張の連続でした。感動もしました。スタートした。やる気を持とうと決心した」と振り返る。
4月11日の日本ハム戦も一邪飛、三ゴロ、中飛の3打数ノーヒット。5月7日湘南戦も4打数ノーヒット。5月8日湘南戦の2打目に加賀からプロ入り初の中前打。10打数ノーヒットだった翔太は「一塁ベース上では本当に嬉しかった。この気持ちを一生忘れないと自分に言い聞かせた」と言う。
13打数1安打、打率7分7厘の数字が出た。5月14日日本ハム戦で「9番三塁」でスタートし2回無死一、二塁で土屋の5球目チェンジアップ(126キロ)を右前打し先制のプロ入り初打点。4回土屋の5球目ストレート(137キロ)を中越え二塁打。5回2死一塁でも土屋の4球目ストレート(137キロ)を中越え二塁打で逆転打。9回には四球で出塁後に2番堀の7球目に二盗を成功させてプロ入り初盗塁。翔太は「3安打、盗塁とプロで初めてですからね。今晩はグッスリ寝れるでしょう」と笑顔。
6月11日ヤクルト3連戦では12打数4安打、打点1、打率3割3分3厘。高橋2軍監督は「練習好きだ。打撃コーチにも色々とアドバイスを貰っている。今はしっかりと野球をすれば結果は出る」と言う。佐藤内野守備兼走塁コーチは「今はプロとして1つ1つ消化している状態。しっかりと基本を身に付けることだ。プロで通用する体作りが大切。楽しみな若手だ」と期待。
前半戦最後の試合の7月20日巨人戦で「9番三塁」で先発出場し4回2死一、二塁で黄志龍の3球目スライダーを左中間二塁打で打点。ネット裏では「2ストライクと追い込まれても粘り強い打撃だ」と評価。前半戦を27試合、打率2割2厘、本塁打0、盗塁1、四死球8、三振17、長打率2割9分8厘、出塁率2割6分9厘、守備では二塁打1試合、失策0、三塁手23試合、失策3、守備率9割3分6厘、遊撃手3試合、失策1に翔太は「チャンスを大切にしたい。夢中でした。後半戦は考える余裕で自分を鍛える」と夏場に強い。
後半戦の第1戦の7月27日日本ハム戦では「8番三塁」で先発し6回に運天から左前打。7回に多田野から左越え二塁打しこの日4打数2安打、三振1でスタートを切った。翔太は「30試合で11試合に安打、3安打は2度。今は弱音を吐いたらいけない。チャンスを大切にするだけだ」と前向きだ。
8月6日湘南戦で6回に見せたプレーはスタンドのファンから拍手が起こった。6回6番井手の三遊間の打球は左前打だった。横っ飛びで打球を処理し態勢を整え強肩を見せて先発の小野を援護。素晴らしい闘志のプレーは見事だった。片鱗を見せてくれたプレーだった。
8月7日現在、33試合、打率2割1分2厘、本塁打0、打点8、盗塁1、出塁率2割7分2厘、守備では三塁手1試合、失策0、遊撃手8試合、失策1、三塁手25試合、失策4だが打者としての風格、守備をしての風格を感じさせる大きな逸材だとの声が多い。