ロッテが圧勝。1回に井口の犠飛で先制、3回には金泰均の適時打などで5点を追加した。渡辺俊が崩れて1点差に詰め寄られた直後の4回に7長短打で8得点して突き放した。2番手の川越が3勝目。楽天は投手陣が総崩れだった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 6 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 5 | 8 | 1 | 0 | 1 | 0 | x | 16 |
一塁ベースを回ったロッテ西岡剛内野手(26)は、右拳を強く握り締めた。6回1死走者なし。楽天川岸の139キロ直球をたたきつけた。打球は高いバウンドで投手の頭を越えていった。3本目の安打で、今季21度目の猛打賞。50年に別当薫が打ち立てた球団記録を塗り替えた。「積み重ねた結果。60年間、破られなかった偉大な先輩の記録を更新できたのはすごく光栄です」と喜んだ。
8月上旬に左手首を痛めたが、弱音を一切吐くことなく、チーム内で唯一、全試合フルイニング出場を続けている。1番遊撃手として守りの要でもある主将は、投手が打ち込まれて苦しい場面では、マウンドに駆け寄り声を掛ける。「CSではなくて、シーズン1位を目指す」。毎日のミーティングでも全員に強く呼びかけている。
先頭の8回には中前打で4安打の固め打ち。「イチローさんの持つ26回の日本記録に、チームプレーの結果近づければと思います」と言った。首位ソフトバンクとは1ゲーム差。5年ぶりの優勝を勝ち取るため、安打を重ねていく。
パのシーズン猛打賞21回以上 | ||
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回数 | 選手名(所属) | 年 |
26 | イチロー(オリックス) | 96 |
23 | 小笠原道大(日本ハム) | 01 |
22 | 張本勲(東映) | 72 |
21 | 松井稼頭央(西武) | 98 |
〃 | 西岡剛(ロッテ) | 10 |
ロッテ唐川侑己投手(21)が1日、右ひじの張りで出場選手登録を抹消された。8月26日の西武戦(千葉マリン)に登板後、右ひじ内側に張りを訴え、痛みが引かなかった。先発予定だった2日の楽天戦を回避することになった。今季6勝3敗。8月12日に右手中指の骨折から復帰後は、完封含む3連勝で、チームの首位争いに貢献した。「そんなに重症ではないです。10日間で戻ってこられそうです」と患部の状態について話した。
今後は2軍施設で調整する。復帰は再登録が可能となる11日の西武戦(西武ドーム)以降となる見込みで、西村監督は「1回(ローテーションを)飛ばすなら、抹消して治させるということです。痛いけど、10日後の登板を優先してのこと」と説明した。
西岡が、ロッテに新たな歴史を刻んだ。6回、川岸から中前打を放って今季21度目の猛打賞。毎日時代の1950年に別当薫氏が打ち立てた20度を抜き、実に60年ぶりに球団記録を更新だ。「長い間、破られていなかった偉大な先輩の記録を更新できて光栄です」。
20安打16得点の大勝劇を鮮やかに演出した。1回に失策で出塁後、二盗に成功して永井を揺さぶり、井口の犠飛で先制のホームを踏んだ。その後は中前打、左前打、中前打、中前打と4安打に3得点。首位のソフトバンクを再び1ゲーム差にとらえた。
主将はリーグ優勝を見据えている。ミーティングで「目標はクライマックスシリーズ出場ではなくリーグ優勝」とチームを鼓舞。「追う方が楽。土壇場で抜けるようにやっていく」と言葉に力を込めた。
そのためには西岡自身の活躍が必要不可欠。イチロー(当時オリックス)が1996年に成し遂げたプロ野球記録の「26度の猛打賞」を視野に、残り22試合を戦う。
「記録を目指すつもりはありませんが、チームプレーの結果としてイチローさんの記録に近づいていければ」と西岡。西村監督は「すごい記録。この勢いで抜いてもらいたい」と後押しした。
9月に入っても“猛暑”が続くパ・リーグ。1日も早く、左うちわで涼しくなるために、西岡は打ち続ける。
今江が5打数5安打2打点で大勝に貢献した。1試合5安打は自身4年ぶり。サブローが右太もも裏肉離れで登録抹消されてから6番に座り、最近5試合で19打数9安打。打率を.324に上げた。「6番はチャンスで打席が回ってくることが多い。目指している勝負強い打撃ができてよかった」と会心の笑みを浮かべた。
ロッテ・唐川侑己投手(21)が1日、右ひじの張りのため出場選手登録を抹消された。
同投手は右手中指骨折から8月12日の日本ハム戦(千葉マリン)で復帰。ここから3連勝していたが、自己最多の6勝目をあげた8月26日の西武戦(千葉マリン)後に右ひじに張りを訴え、ローテーションを1度飛ばすことになった。
この日、千葉マリンスタジアムで調整した右腕は「重症ではありません。(再登録が可能な)10日間で1軍に戻ってこられると思うので、気持ちを切らさずやっていきたい」と前向きに話した。
歴史の扉をこじ開けた。10点リードの6回1死。ここまで2安打の西岡の当たりが二遊間を抜け、中前に達した。今季21度目の猛打賞で、50年に別当薫がマークした球団記録(当時は毎日)を60年ぶりに塗り替えた。しかし、表情を緩めることはなかった。
「プロ入りして8年間、一生懸命やってきて、偉大な先輩が作られた記録を超せたことはすごく光栄だし、嬉しいです」。8回にも中前打し、今季5度目の4安打とした安打製造機は、殿堂入りも果たした先人に敬意を表しつつ、謙虚に喜びをかみ締めた。
昨秋、就任直後の西村監督直々に主将に指名され、生まれ変わった。トレードマークだった茶髪を黒髪に戻し、規律を重んじる「西村ロッテ」の象徴としてチームを引っ張った。ピンチになれば、誰よりも早くマウンドに行き、投手に声をかけるようになった。「試合中でも自主的にミーティングをしたり、本当に助かるよ」と青山総合コーチ。今季はチームで唯一、全122試合フルイニング出場を続けている。
「猛打賞を狙う訳ではないけど、ヒットを打てばチームに貢献できるということだと思う。チームプレーの結果として、イチローさんの持つ猛打賞26回(96年)の記録に近づいて行ければ」と西岡は言う。選手ミーティングでは「シーズン1位通過でCS(クライマックスシリーズ)に出よう」とナインを鼓舞した。キャプテンはチームの勝利のために安打を重ねていく。
優勝争いの正念場で、ロッテの西村野球が積極的な攻撃スタイルへと変貌している。
先制点が欲しい初回無死一塁はセオリーなら送りバント。だが1ボールからの2球目、2番・清田に出したサインはヒットエンドランだった。結果は空振りだったが、西岡が二盗成功。すると一転して清田にバントで送らせて1死三塁とし、井口の右犠飛で先制した。
西村監督は「早い回で(無死一塁では)バントはさせたくない。終盤はさせるけど序盤は大量点を狙う攻撃をしていきたい」と意図を説明する。3回無死一塁でも西岡が二盗成功。そこから打線がつながり一挙5点を奪うと、打線が20安打16得点と爆発した。
小技を絡めて確実に1点を取るのが西村監督が掲げる野球。前半戦は初回無死一塁が32回あり、バント失敗を含め23回が送りバントのサインを出した。だが後半戦は10回中バントは2回だけ。強攻策が増えた大きな理由は
の3点だ。
西岡は4安打し今季21度目の猛打賞。毎日時代の1950年・別当薫と並んでいたシーズン最多の球団記録を更新し「60年間も破られなかった記録を超えて嬉しいし光栄」と胸を張った。この勝利で、首位・ソフトバンクに再び1ゲーム差。セ・リーグ首位の阪神は初回無死一塁でバント以外の作戦を敢行したのは今季わずか1度だけだが、西村ロッテは逆転Vへ強気な攻撃で波に乗っていく。
ロッテ・唐川侑己投手(21)が1日、右ひじの張りを訴えて出場選手登録を外れた。
右手中指骨折から8月12日に戦列復帰後は3戦3勝だった同投手だが、前回登板となった同26日の西武戦(千葉マリン)後に張りを感じたという。ただ症状は軽く、唐川自身も「投げようと思えば投げられる状態」。西村監督も「チームとして痛いけど、抹消明けに何試合か先発する方を優先した」と説明。最短で11日の西武戦(西武ドーム)で復帰する。先発陣は成瀬、吉見、ペンの登板予定を繰り上げ、5日の日本ハム戦(千葉マリン)は2軍調整中のコーリーが先発する。
ロッテの西岡が4安打を放って今季21度目の1試合3安打以上をマーク。1950年に別当薫がつくった20度を上回る、球団新記録となった。
3得点とチームに勢いをもたらしたリードオフマンは「60年間、破られなかった記録を破れたのは光栄」と喜んだ。イチロー(マリナーズ)がオリックス時代の1996年につくった26度のプロ野球記録も視野に入る。とはいえ、西岡は「記録は狙ってやるものではない。チームプレーの結果として、近づいていければ」。
ロッテが20安打で16得点を奪い大勝した。先発の渡辺俊介投手(34)が4回途中5失点で降板も、打線が爆発した。中でも西岡剛内野手(26)が4安打で今季21度目の猛打賞。1950年に打ち立てた別当薫の球団記録を60年ぶりに塗り替えた。試合後は「光栄だし嬉しいです。猛打賞狙って打ってる訳ではないけど、それだけ打てれば勝ちにつながる」と納得の表情だった。
久々に見せる猛攻だった。ロッテ打線が20安打で、7月11日以来の2ケタとなる16得点。西村監督は「まさしく全員で取った」と声が弾んだ。
3回までに6−0とするも、4回に1点差に詰め寄られる。直後の攻めが圧巻だった。西村監督も「普通、向こうに流れがいく。しっかり点を取ってくれた」。火のついた打線は、早いカウントから積極的に振った。
1死一、二塁から4連続単打に押し出し四球で4点。さらに西岡の左前適時打と続く清田の2点二塁打で一挙8点を奪った。不振が続いた金泰均も3安打2打点。「今まで何度も好機で凡退してきた。頭を真っ白にして、気楽な気持ちで打席に入った」と勢いに乗せられていた。
唐川が故障で抜けるなど、先発投手陣には不安が付きまとう。頼りになるのは、やはり打線。指揮官は「勢いはつくと思う」と控えめながら、手応えを語った。
ロッテ金泰均内野手(28)が、6−5の4回、2打席連続の適時打を放った。直前に3番井口の飛球が風に流され、楽天の捕手・嶋の失策を誘い1死一、二塁のチャンス。その直後の初球を左前に運んだ。期待にしっかりと応えた4番は「今日は色々な雑念を振り払って頭を真っ白にして打席に入った」と無心の打撃だった。
ロッテの唐川が1日、右ひじの張りで出場選手登録を外れた。前回登板(8月26日)の後に張りを感じたといい「自分では10日間で(戻る)と思っている。重傷ではない」と説明した。
唐川は右手中指の骨折から復帰後、3戦3勝と安定した投球を続けていた。西村監督は「チームとして痛いが、抹消期間(10日間)を空けた方がいいとなった」と話した。2日以降は、2軍の施設で調整する。