わたしはかもめ2010年鴎の便り(10月)

便

10月18日

福岡ソフトバンク2−5千葉ロッテ(ヤフードーム)

ロッテは0−1の7回、井口の二塁打と暴投で無死三塁とし、サブローが同点二塁打。さらに1死三塁から代打福浦の右前打で勝ち越し、里崎の二塁打で3点目。9回は清田が2ランを放った。救援陣も粘り強かった。ソフトバンクはファルケンボーグ、摂津がつかまり、好投の大隣から早めの継投が裏目に出た。打線も好機で畳み掛けられなかった。

123456789R
千葉ロッテ0000003025
福岡ソフトバンク1000000102
福浦
「打った瞬間ヒットになると思った。明日(19日)は絶対勝てるようみんなで力を合わせたい。」(決勝打)
ロッテ・西村監督
「みんなよく打ってくれた。ホークスの必勝継投を崩したのは大きいね。」
ソフトバンク・秋山監督
「うーん…。大隣はよかった。継投は予定通りだが、(7回無死二塁でファルケンボーグの)暴投が痛かったね。明日は総力戦で頑張ります」(淡々と)

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ロッテ逆王手、3位初進出に挑む/CS[ニッカン]

ロッテが5年ぶりの日本シリーズ進出へ逆王手をかけた。0−1の7回、サブロー外野手、福浦和也内野手と里崎智也捕手、34歳トリオの適時打で3点を奪って逆転した。9回には清田育宏外野手(24)がダメ押しの2ラン。早めの継投や福浦の代打など西村徳文監督(50)の采配もさえた。ソフトバンクに王手をかけられてから2連勝で対戦成績は3勝3敗。19日の最終第6戦で、レギュラーシーズン3位のチームとしては史上初となる日本シリーズ進出に挑む。

逆転を信じていた。逆王手をかけたロッテナインは、はちきれんばかりの笑顔でハイタッチをかわした。主将の西岡剛内野手(26)は「向こうが先に動いてくれたんで、結果はどっちに転ぶか分からないけど、試合が動くと思った」と振り返る。初回の1失点で中盤までリードを許したが、先発の大隣から2番手のファルケンボーグに代わった6回から、流れはロッテへと傾き始めた。

0−1の7回。「2イニング目に入っていたので、ベンチで『何かあるぞ』と言っていた」という先頭の井口が、二塁打でファルケンボーグ攻略の突破口を開いた。無死二塁で打席には4番サブロー。バントのサインが出ていたが、2度のファウルで追い込まれた。ところが、その直後にファルケンボーグが暴投で無死三塁。カウント2−3から同点適時打を放ち「やっと当たりました。必死でした」。さらに1死三塁からは「いつかチャンスは来る。準備はしていました」と話す代打福浦が、右前へ勝ち越し打を放って一気に流れを呼び込んだ。

土壇場に滅法強い。レギュラーシーズン終盤、CS進出をかけた負けられない3連戦で3連勝。西武とのファーストステージでは9回に4点差を追いつくなど「つなぎの野球」で勝ち上がってきた。このファイナルステージでも初戦を制しながら、2連敗で王手をかけられた。それでも2連勝で最終戦へ持ち込んだ。追い込まれても焦らない。第4戦まで1安打だったサブローは「これ以上落ちることはないし、開き直ってますよ」。7回に適時打を放ったサブロー、福浦、里崎は、いずれも05年に日本一を経験したメンバー。大舞台を経験したベテランが、大一番で力を発揮した。

西村監督の決断も早かった。1回に1失点した先発の大嶺を2回で諦めて継投を選択した。3回から小野、内、伊藤、小林宏とつないだ。8回には1点差に詰め寄られたが「先発が降板しても、後のピッチャーがよく投げてくれた」と目を細めた。中でも3回1/3を無失点と好救援した2番手小野は攻撃陣に流れを呼び込んだ。失点を最小限に抑えるため、決断した継投策が逆転につながった。

ソフトバンクの鉄壁救援陣を打ち崩した価値ある勝利。勝敗は五分だが、勢いはロッテに傾いた。7回に適時打を放った里崎は「甲子園に行っていた風がようやく到着したかな。あとはキャッチできるか」とナインの気持ちを代弁した。5年ぶり日本シリーズ進出は目の前だ。それでも、西村監督は「まだ五分じゃない。引き分けたらウチは負け。王手とかじゃなくいつも通りやります」と冷静だった。

◇初の3勝3敗

ロッテが連勝で3勝3敗のタイ。4戦先勝のCSで3勝3敗となったのは初めてだ。5試合制のプレーオフ、CSでは2勝2敗が過去5度あり、逆王手をかけたチームを出すと、73年阪急●○●○→●、77年阪急○●●○→○、04年ダイエー○●●○→●、05年ソフトバンク●●○○→●、07年ロッテ●○●○→●。最終戦も勝ったのは前後期の優勝チームが対戦した77年の阪急だけ。日本シリーズでは3勝3敗が19度あり、逆王手のチームが11度優勝している。これまでアドバンテージの1勝をはね返して勝利したチーム、公式戦3位からシリーズ出場したチームはなく、ロッテが「史上初」に挑戦する。

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ロッテ救援陣つないだ!成瀬決める/CS[ニッカン]

ロッテの救援陣が踏ん張って、逆転勝ちを呼び込んだ。先発大嶺祐太投手(22)は2回1失点で降板したが、小野晋吾(35)内竜也(25)伊藤義弘(28)ら中継ぎ投手が好投し、9回を小林宏之投手(32)が3者凡退で締めくくった。リーグ優勝したソフトバンクの強力救援陣を上回る活躍で、19日の最終第6戦に先発する成瀬善久投手(25)にバトンを渡した。

代打李の打球が三塁今江の頭上に上がった瞬間、マウンドの小林宏と遊撃西岡が、両手を天に突き上げた。逆王手を決めた守護神は「集中力、スゴイですね」と、まずは出番を与えてくれた打線に感謝した。昨季まで先発の軸だったが、今季はストッパーに転向。負けられない試合で3者凡退に仕留めた。マウンドではクールな表情だが、「重圧はスゴイ。初めての経験なので、スゴイですよ」と何度もうなずいた。

打力が注目されるロッテだが、今CSでは救援陣が奮闘している。ポストシーズンの救援陣は、6試合(1試合は完投)28回1/3で被安打18、失点2。防御率は0.64。ファイナルステージだけでは16回1/3、被安打7の1失点。防御率は0.55。その中心が投手リーダーの小林宏。開幕以来、西村監督、西岡、サブロー、フロントのメンバーで月1回集まってチーム向上を図っていた会談に、途中から小林宏も参加。チームの結束を高めてきた。そのリーダーの2セーブ目で、土俵際で踏みとどまった。CSは楽しめたか?という質問に小林宏は「楽しいもんじゃない。でも、明日も最後に投げられれば、楽しめるかもしれない」と、リーグ3位から日本シリーズ進出に意欲を見せた。

守護神までつないだのが、結束力満点の救援陣だ。先発大嶺は2回1失点で降板。「一回りのつもり。想定内」と西本投手コーチが言うように、2番手の小野は1回から準備していた。3回に登板し、6回1死、小久保に安打を許すまで、無失点に抑えた。「今日はブルペンの勝利ですね。向こうは崩れたけど。ウチのブルペンが相手を上回ったということですね」と、ソフトバンク自慢の「SBM」を粉砕し胸を張った。

3番手の内は、10日西武戦に続くポストシーズン2勝目だ。6回1死一塁で小野からマウンドを譲り受けた。「足が震えてました」と緊張の出番を振り返る。ただ「マウンドで里崎さんや、西岡さんが『置きに行くな。腕を振れ』と言ってくれて、冷静になれた。腕を振ることだけを考えました」。7回まで無失点。打線の援護を呼び込む好救援だった。19日は同級生の成瀬が先発。「同級生ですし、成瀬の後に投げたい気持ちはある。刺激しあう仲というより、どちらかがチームに貢献できればいい」。成瀬の完投でもよし、継投でも結束よし。ロッテ投手陣の充実度は本物だ。

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ロッテ清田新人4人目ポストS2発/CS[ニッカン]

レフトスタンドの片隅、わずかな黒い集団が、ロッテ清田育宏外野手(24)の打球を呼び込んだ。1点差とされた直後の9回2死二塁、左翼に高々と上がった打球は、静まりかえる中を飛び、ロッテファンの元へと届けられた。「7回のチャンスで凡退していたんで、もう1回回ってこいって思っていた。(西岡)剛さんが出てくれて嬉しかった」。強い気持ちで打った1発だった。

開幕快進撃の立役者だった荻野貴が右ひざを負傷し、その代役として1軍に定着。ある日、千葉マリンでの試合前練習に荻野貴の両親が来た。息子はケガでそこにはいなかったが、バッティングケージから出てくる清田を待っていた。「息子の分まで頑張ってね」と言われ握手をかわした。「はい」と力強く返事して、活躍を誓っていた。

前夜の9回、守備で西岡と激突して右ひざを強打した。患部はテーピングで固め、痛み止めも服用している。それでも気持ちの強さを保てるのは、荻野貴の分もと思っているからかもしれない。先日、CS前に会った時「もうお前より速く走れるぞ」とリハビリに励む俊足の荻野貴が笑わせてくれた。この日の一打は、その冗談への強烈な返礼になった。

ポストシーズン2発はルーキーでは巨人長嶋、原、仁志に次いで4人目の快挙だ。「スーパースターに並んだ?でも、僕だけCSなんで。日本シリーズで打てるように頑張ります」。真の意味で肩を並べるには、あと1つ勝って、次の舞台で打つことが必要だと分かっている。

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ロッテが逆王手!34歳トリオで7回逆転[サンスポ]

ロッテ、逆王手!パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦(6試合制)は18日、ヤフードームで行われ、ロッテがソフトバンクに5−2で逆転勝ち。3勝3敗とし、日本シリーズ進出へ逆王手をかけた。7回、福浦和也内野手(34)が勝ち越し打を放つなど、サブロー、里崎の生え抜きトリオの3適時打で勝利をゲット。ロッテは19日の最終戦に勝てば、日本シリーズ進出。ソフトバンクは引き分けでも進出が決まる。

だてに年は重ねていない。ロッテ一筋の生え抜き34歳トリオが、チームを逆転勝利&逆王手へと導いた。「もう必死というかどうにかせんとあかんという気持ちだった。やっと当たりました」。執念の一打を見せた4番のサブローが、ホッとした表情を浮かべた。

7回だ。マウンドには今季1点も奪えていないファルケンボーグ。無死二塁から犠打を試みるも、2球ともファウルで失敗。相手の暴投で無死三塁となり、フルカウントからの7球目。ど真ん中に来た151キロの直球を、左中間に同点二塁打だ。

一死三塁からは、代打の福浦が摂津から右前適時打で勝ち越し。続く二死一、三塁からは里崎が右越え適時二塁打を放ち、この回一挙3得点。相手に傾いていた流れを、05年の日本一戦士たちが一気に引き戻した。

前日17日までのCSファイナルステージ4試合。サブローは12打数1安打と不振を極めたが、西村監督は決して4番から外さなかった。2試合連続サヨナラ負けを喫し迎えた9月20日の楽天戦(Kスタ宮城)。右太もも裏の肉離れが完治していないサブローが、西村監督にこう直訴した。「僕を守備に就かせてください。そうすれば、右足甲を怪我している福浦さんを指名打者で出せるでしょう」。

再発の恐れもあったが、チームの勝利を優先した。自分を犠牲にしてまで勝利に執念を燃やす男であることは、西村監督が誰よりも知っていた。絶対に打ってくれる。信じて4番に起用し続けたサブローが、ここ1番で期待に応えた。

「(7回は)本当に強い気持ちの表れ。打ってくれると思っていた」。西村監督も納得の表情で試合を振り返った。

この日の勝利でついに逆王手。19日の最終戦に勝てば、史上初となるシーズン3位からの日本シリーズ進出が決まる。リーグ戦最後の3連勝を含め、ここ10戦で8勝の勢いなら夢も膨らむ。

「元々3位。負けて当たり前」とサブロー。決戦の日10・19といえば、1988年に近鉄とのダブルヘッダー第2戦(川崎球場)で引き分け、近鉄の優勝を阻んだ日。22年前は脇役だったロッテが、今度はパの主役になる。

福浦
「チャンスは来ると思ってしっかり準備していた。何とか打てればと打席に入った。」(7回に代打で勝ち越し打)
里崎
「自分の調子はずっと悪くなかった。やっとまた風が吹いてきた。」(右越え適時二塁打で3点目を挙げた)

◇データBOX

(1)
ロッテが勝ち対戦成績を3勝3敗(ソフトバンクのアドバンテージ1勝を含む)とし逆王手。CSファイナルステージが6試合制となった2008年以降で、6戦目まで行うのは今回が初。
(2)
日本シリーズ進出のかかったプレーオフ、CSで、逆王手した過去5度のうち、進出したのは1977年の阪急だけ(突破率20%)。4戦先勝の日本シリーズで3勝3敗になったケースは過去19度で、逆王手チームは11度日本一になっている(V確率57.9%)。

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西村ロッテ、執念の継投!鷹のお株奪った[サンスポ]

ロッテは18日、西村徳文監督(50)の執念の投手リレーが実を結んで、日本シリーズ進出へ逆王手をかけた。2番手の小野晋吾投手(35)が3回1/3を無失点と好投し、3番手の内竜也投手(25)が1回2/3を無失点で勝利投手。ソフトバンクが誇るSBMのお株を奪う救援陣の力投が逆転劇を呼んだ。

これぞ勝利への執念采配。西村監督の早め早めの投手リレーがズバリ的中し、痛快な逆転劇を呼びこんだ。「早めに代えて、後の投手がよく抑えてくれた。みんな試合をあきらめていない証拠です」。

不安定な投球だった大嶺を2回で諦めて、次々とカードを切った。まずは2番手の小野が3回1/3を無失点。ほころびを見せたソフトバンク救援陣のお株を奪う必勝リレーは、35歳のベテランの力投から始まった。「向こうは崩れたけど、こっちはみんないい仕事ができました」。

3番手の内は6回2死一、三塁で松田を三振に仕留めてピンチを断ち切ると、7回も長谷川、川崎から2三振。1回2/3を無失点で、7回の逆転劇を呼び白星が転がり込んできた。

ラッキーボーイの誕生だ。3連勝したシーズン最後の3試合で2勝をあげ、3位死守の原動力となり、西武とのCSファーストステージ第2戦でも勝利投手。25歳の右腕が、ここ10試合で4勝の荒稼ぎだ。エースの成瀬と同期でドラフト1巡目。度重なる右肩痛が影響し、同6巡目の成瀬とは大きな差がついたが、肩に不安がなくなった今、ようやく才能が花開いた。

「足が震えたけど気持ちで負けず、しっかり腕を振れまた。明日(19日)は成瀬に頑張ってもらいたいし、成瀬の後に投げて勝てたら最高です」。ロッテファンからの声援が日に日に高まってきた内は言い切った。

3回から4投手を繰り出して手にした逆王手。指揮官は自らに言い聞かせるように口を開いた。「逆王手とかではなく、いよいよ最後の試合。これまでと同じように力を合わせて戦うだけ」。ロッテにはソフトバンクの摂津(S)、ファルケンボーグ(B)、馬原(M)に勝るとも劣らない救援陣が控える。総力戦、望むところだ。

◇井口、逆転口火

7回の逆転劇で口火を切ったのは井口。ファルケンボーグから右中間二塁打を放ち、続くサブローの適時二塁打で同点のホームを踏んだ。米大リーグ・ホワイトソックスで世界一も経験しているベテランは「相手が前倒しで救援陣を投入してきたので焦りを感じたし、何か起きると思った。明日に向けていい勝ち方ができたね」と笑顔だった。

西岡
「9回の得点は大きかった。良い当たりではないが、出たら嬉しい。(9回2死から二塁打)
小林宏
「最終戦も出番があれば必死に投げるだけ。」(9回を3人で締めた)
大嶺
「1回を無失点で抑えられれば、もっと長い回を投げられたはず。悔しいです。」(2回1失点)

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ロッテ・清田が大仕事!新人PS2号[サンスポ]

ロッテD4位・清田(NTT東日本)が大仕事だ。9回2死二塁で森福から左翼席へ、第2戦に続く2号2ラン。シーズン2本塁打の24歳は「外野が前進守備だったので抜けると思ったけど、まさか入るとは」と驚きの表情。第4戦(17日)の守備で西岡と交錯し右ひざを強打。痛み止めを服用しての出場だが「あと1試合。必死にやります」と意気込んだ。

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ロッテ7回逆転で逆王手!ソフト方程式粉砕[スポニチ]

逆王手だ!ロッテは18日、ヤフードームで行われたCSファイナルステージ第5戦でソフトバンクに逆転勝ち。1点を追う7回に不振の4番・サブロー外野手(34)が同点適時打。さらに代打・福浦和也内野手(34)が決勝打を放ち、ソフトバンクが誇る「勝利の方程式」を攻略した。崖っ縁からの連勝で、対戦成績は3勝3敗(ソフトバンクのアドバンテージ1勝を含む)のタイ。19日の第6戦で、3位から史上初の日本シリーズ進出をつかみ取る。

「つなぎの4番」は必死だった。1点を追う7回無死二塁。サブローは送りバントを2球ファウルにして追い込まれた。ここから粘り、暴投もあって走者は三塁に進塁。そしてフルカウントから同点二塁打を放った。

ここからが逆転のロッテの真骨頂だ。1死三塁とし、代打・福浦が摂津から右前に勝ち越し打を放った。「どんな球でも振っていくと、ボールにがっついていった」。さらに里崎も適時二塁打して「(千葉からの)風がやっと到着した」。9回には森福からも2点を奪った。05年の日本一を知る生え抜きのベテラン勢がソフトバンク自慢の強力救援陣を打ち砕いた。

スローガン「和」の通り、最後まであきらめない一丸となった姿勢で劣勢をはね返して逆転勝ち。負ければCS敗退という瀬戸際から連勝し、逆王手をかけた。「本当にみんなの強い気持ちが表れていた。よくああいう場面で打ってくれた」と西村監督。シーズン終盤は負ければBクラスの瀬戸際から3連勝して3位。CSファーストSは9回に追いつき、2試合連続の延長戦を制した。このファイナルSも崖っ縁からの連勝。ここまできたら、リーグ3位から史上初となる日本シリーズ進出を決めるしかない。

西岡
「どんな形でもヒットを打てたのは良かった。(前日負傷した両ひざは)違和感はあるけど、ここまで来たら、そんなことは言っていられない。」(9回に二塁打)

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清田CS2号だ!初球打ちで9回2ラン![スポニチ]

初球打ち。ロッテのルーキー清田は、大舞台でも自らの打撃スタイルを貫いた。2三振を喫するなど、4打席凡退で迎えた1点リードの9回2死二塁。左腕・森福の内角直球を強引に引っ張った。打球が左翼席で弾むと、一塁ベースを回りながら小さく右拳を握った。「7回にボール球で凡退していたので、もう1度回って来いと思っていた。西岡さんが出てくれたので、何とかしたいと思っていた」。

前日の9回、左翼守備で遊撃・西岡と激突し右ひざを負傷。痛み止めを服用し、テーピングで患部を固めて出場した。15日の第2戦で和田から一発を放った。シーズン64試合で2本塁打だった男が、短期決戦で変わった。新人のポストシーズン2本塁打はパ・リーグ初の快挙だったが「僕は本塁打を打つタイプではないのでたまたまです」と謙そんした。

プロ入り後は本塁打を打った3試合チームは全て敗れていた。通算4本目での初勝利に「あ、勝ったんだと思いました。本当に良かった」。シーズン中は初球打ちで23打数12安打、打率.522だった。ルーキー・清田が痛みをこらえながら、初球アーチでチームを乗せた。

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小野ピシャリ!西村采配ズバリ、執念リレー[スポニチ]

逆転勝利への流れをつくり、日本シリーズへの道をつないだ。3回から登板したロッテの2番手・小野が3回1/3を2安打無失点。こだわりを持つ先発ではなくとも「第2先発」として役割を果たした。「必ず自分に出番が来ると思っていた。(ソフトバンクの)流れを止めることができてよかった。集中して、気持ちを込めて投げたんです」。

先発・大嶺が2回1失点。出番は0−1の3回からだった。先頭・本多にはカットボールの連投で空振り三振。続くオーティズもスライダーで右飛に仕留めてリズムに乗った。長い回を任される先発時は多彩な変化球で緩急をつけて勝負するベテランだが、救援では投球スタイルが変わる。「中継ぎは1点もやれないし、いけるところまで自信のある球で攻めの投球をしないと」。シュートとともに自信のあるカットボール、スライダーを優先的に使ってソフトバンクに傾きかけていた流れを止めた。

故障に苦しんだ今季。4月のでん部痛から復帰した5月は打球が右肩を直撃した。7月は背部痛に苦しめられた。8月に1軍に復帰したが、与えられた役割は中継ぎ。「もちろん先発をやりたい気持ちはある」という本音は押し殺してチームのために投げ続けた。ファイナルS第2戦は4回から2イニングを無失点。この日は4回2死三塁で長谷川の投前への打球に体を投げ出して止めるなど気迫十分の43球でチームを救った。

3番手・内も1回2/3を無失点。7回に逆転すると、8回からは伊藤、小林宏とつないで逃げ切った。小林宏は「シーズンと違った緊張感があって楽しめるものじゃない」と言うが、難解な勝利への方程式を解いたのはロッテだった。

「早めの交代だったがよく投げてくれた」と西村監督は言った。19日の最終戦は成瀬に託す。だが、託せるのは成瀬だけではない。

「震えましたけど、抑えられて良かった。気持ちを入れて、腕を振ることを心掛けた。明日も投げる機会があれば抑えたい。」(6回途中から好救援)
西本投手兼バッテリーチーフコーチ
「みんなで助け合いながら勝つことができた。」(救援陣の好結果に)

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小久保の進塁打封じた里崎の頭脳的リード[スポニチ]

ロッテ・里崎の頭脳的リードが窮地を救った。8回に4番手の伊藤が本多、オーティズに連打され、1点差にされた。なおも無死二塁で小久保を迎えた。ここで里崎は4番でも、まず送りバントを警戒。そのため初球を投げる前に二塁に牽制させた。

「小久保さんは微動だにしなかった。打ってくると判断した」。さらに右方向への進塁打を狙って「右打ちを徹底してくる」と予測した。右狙いの打者はポイントを遅らせるため変化球は見極められる。球威ある直球で押すのがセオリー。本多、オーティズに高めに抜けたスライダーを打たれたことも頭にあって、直球を続けた。見逃し、さらにファウルで稼いだ。

2ストライク。ここで里崎は1球内角直球をブラッシュ気味に投じさせた。小久保は踏み込んだため慌てて避けた。右打ちへの意識が変わっていないことを確信し「絶対に引っ張らない」と勝負球を内角に決めた。それもスライダー。通称「インスラ」と呼ばれ、甘く入れば長打にされるケースが高く、滅多に使わない球だ。

それでも里崎は「一歩間違えば危ない球だけど打ち取れる確信があった」。予想していない内角からの変化球。コースはやや甘く入ったが、小久保は完全にタイミングを外され、バットは空を切った。三塁に進塁されれば同点にされる確率は高まったが、里崎のリードが勝利を呼び込んだ。

伊藤
「里崎さんのリードのおかげ。1点で済んで良かった。」

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成瀬「全力で」再び中4日で杉内に勝つ[スポニチ]

再びの中4日でロッテのエース成瀬が日本シリーズ切符をつかむ。自身初の中4日で先発した14日の第1戦は1失点完投で杉内とのエース対決を制した。「今度は相手も同じイメージでくると思う。配球も変えていかないと」。シーズンで16勝1敗とブレークした07年はCS第2S(札幌ドーム)の最終第5戦で日本ハム・ダルビッシュと投げ合って敗退。「あの時は第2ステージ初登板だったけど今回は1試合投げているし状況は違う」という雪辱の舞台に「初回から全力でいきます」と強い決意で臨む。

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30センチで運命ガラリ、超スランプのサブロー、難敵はこうして攻略[スポニチ]

「やっとバットに当たった。ただ打つだけが攻撃じゃないし、ホンマはバントを決めたかったんやけど」。同点打を放ったロッテ・サブローのこの一打がヤフードームの空気をガラリと変えた。

西武とのファーストS(西武ドーム)は2試合で9打数1安打。ファイナルSも第4戦まで12打数1安打で8三振と不振を極めていた4番は「ボールが前に飛ばない」と苦しんでいた。この試合も2打席目まで凡退。その2打席目で試した工夫が7回に生きたという。

バントを2度ファウルした後、サブローは打席の位置を変えた。普段はバッターボックスの中央に構えるが、直球に差し込まれるケースが続いたため、右足の位置を最も捕手寄りまで約30センチも下げた。「ちょっとでも(投手との)距離を稼げたらと思った。ファルケンボーグは速いし、デカイし、近いんで」。バットのヘッドが外回りしていた点も矯正し、体の内側からインパクトまで最短距離で出す意識で臨んだ。その結果、151キロ直球に振り遅れず、左中間にはじき返した。この一打でレギュラーシーズン11試合11回1/3で1点も奪えていなかった難敵・ファルケンボーグをついに攻略。マウンドから引きずり降ろした。

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史上初!3位のロッテが逆王手!ミラクル再び!![報知]

ミラクル・ロッテがファイナルステージ(最終S)突破へ逆王手をかけた。1−1に追いついた後の7回1死三塁から、代打・福浦が右前へ決勝適時打。さらに里崎も右翼へ二塁打で加点。西武とのファーストステージ(第1S)で活躍したベテラン2人が勝利に導いた。リーグ優勝で1勝アドバンテージのあるソフトバンクに3勝3敗としたロッテは19日、史上初となるシーズン3位からの日本シリーズ進出をかけた最終戦に臨む。

ラッキーセブンに強烈な追い風が吹いた。1点を追う7回、眠っていたロッテのマリンガン打線が、ファルケンボーグと摂津に襲いかかった。先頭の井口の右中間二塁打を足がかりに4安打で逆転に成功すると、とどめは里崎だ。2死一、三塁から摂津の直球を右中間に運ぶ適時二塁打。「風がやっと到着したね。遠かったから、なかなか来なかったね。多分、甲子園に寄ってたんじゃないの?」。ソフトバンクの必勝パターンを打ち砕く逆転劇に、ヒーローのジョークがさえ渡った。

長い沈黙を破った。背筋痛からぶっつけ本番で復帰したCS第1S。いずれも途中出場ながら、2戦連続で9回に同点打を放つなど4打数4安打4打点の大暴れ。抜群の勝負強さに「風が吹いている」と豪語したが、最終Sでは一転、快音が消えた。13打席目で飛び出した初安打だった。

これぞベテランの味だ。「ヒットは打ってなかったけど、感じ自体は悪くなかった」。精神面が大きく左右する短期決戦。05年の日本一、06年のWBC制覇など数々の修羅場をくぐってきた34歳は、ノーヒットという結果に一喜一憂せず、“追い風”が吹くのを待ち続けた。

もう1人のミラクル男も目を覚ました。福浦だ。同点の1死三塁から代打で登場すると、右前に勝ち越し適時打。「チャンスで回ってくると思って、準備だけはしていた。自分の役割を果たすだけだから」。CS第1S第1戦、延長11回に勝ち越しソロを放ったベテランも、これが最終Sでは初安打。パ・リーグでは05年CS第2S第5戦の西武・犬伏がダイエー(現ソフトバンク)相手に打って以来、5年ぶりの『代打V打』となった。

6回までは散発2安打。毎回の8三振を奪われるなど、敗色濃厚だった。しかも、6回からはレギュラーシーズンで1点も奪えなかったファルケンボーグが登板していた。それでも、ナインには余裕があった。「普段と違う。何かあるぞ」とベンチでささやきあっていた。セットアッパーの早すぎる登場に、“何か”を感じていた。

7回だけじゃない。9回には、こちらもシーズン無得点と苦手だった森福から清田がダメ押し2号2ランを放った。西村監督も「みんな、本当に強い気持ちが表れていた」と満足そうに目を細めた。

1勝3敗からの逆王手。レギュラーシーズン3位から日本シリーズ進出なら史上初だ。「僕らはしょせん3位。失うものは何もない。明日のプレッシャーは向こうの方が大きいでしょ」と里崎。試合後には、CS突破時に宿舎ホテルで行うビールかけの打ち合わせが行われるなど、準備は万端。次なる奇跡で新たな歴史を刻む。

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清田2号!9回とどめの一撃、初めて打って勝った…ロッテ[報知]

これが求めていた快感だった。9回2死二塁。清田の打球は前進守備の左翼手を悠々と越え、スタンドに飛び込んだ。プレーオフ、CSを通じて新人初となるシリーズ2号は、勝負を決定づける2ラン。レギュラーシーズンでの2本塁打と合わせて、初めて勝利につながったアーチに「終わった瞬間、勝ったんだなと思いました」と喜びが全身を突き抜けた。

雪辱のチャンスを天に願っていた。逆転した7回、西岡が敬遠気味の四球で歩かされ、なおも2死満塁に右飛で凡退。ベンチで「もう1度回ってこい」と念じ、見事に名誉を挽回した。

17日の試合では9回の守備で西岡と交錯したが、強打した右ひざをテーピングで固め「全然大丈夫です」と気丈にふるまい、第1SからCSにフル出場を続けている。ベテランが引っ張るチームにあって「(CSは)緊張するけど、わくわくしますね。最後の試合なので、またチームの勝利に貢献したい」とはつらつプレーを続ける新人もまた、ロッテの勢いの源だ。

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西村監督継投ズバリ!また勝った!“福”は内!…ロッテ[報知]

躍動感いっぱいに腕を振り抜いた。ストライクのコールが響き渡ると、内は力強く拳を握った。1点ビハインドの6回2死一、三塁。松田をスライダーで見逃し三振に仕留めた。「置きにいくようなことだけはしないよう、気持ちで負けたくなかった」。強気の投球が7回の逆転劇を呼んだ。今CS2勝目も転がり込み、大舞台でもラッキーボーイは健在だ。

150キロを超える速球が自慢の本格派だ。リードを奪った7回は3人で片付けて相手の反撃ムードを消し去った。スライダーなどで緩急もいかし、3三振を奪うなど1回2/3を無失点でつないだ。「マウンドにいる時は足が震えてました。抑えたことが1番嬉しい」と充実の汗をぬぐった。

プロ初勝利を挙げた昨季に3勝(1敗)をマークした。飛躍が期待された今季は、春先に右肩を痛めた影響で開幕を2軍で迎えた。シーズン終盤の9月に今季2度目の1軍昇格を果たすと、“CS切符”をかけた大事な最後の3試合で2勝をマーク。西武との第1S第2戦(西武D)も6番手で登板し、わずか2球で白星をゲット。「大事な場面で結果を残せば、おのずと結果(白星)はついてくる」と25歳は自信をにじませた。

甲子園出場経験はないが、高い素質で県川崎工から03年ドラフト1巡目で入団した期待の星だった。同期の6位には、横浜高でセンバツ準優勝した成瀬がいた。今ではエースの同期生に先を越されたが、「お互いにうまくいけたらいい」と、同じ舞台に立てる喜びをかみしめた。

西村監督の大胆な継投策がはまった。「大嶺を早めに代えたが、後のピッチャーがよく頑張ってくれました」。制球に苦しむ先発右腕を2回1失点で見切りをつけた指揮官は、3回から小野を投入。好投のベテランに続き、迷わず指名されたのが内だった。西本投手兼バッテリーチーフコーチが「彼(内)は上がってから、100%に近いピッチングをやってくれている」と話したように、信頼に応えてみせた。

救援陣の要に成長した内は、「成瀬は同級生なので。1戦目で投げてよかったので、自分も負けない気持ち。頑張って欲しい」と力を込めた。実力で強運と勝利をたぐり寄せ、エースに“奇跡のバトン”を手渡した。

ラッキーボーイ・内
負ければ4位確定となる先月28日の楽天戦(千葉)で5回途中から2回1/3を無失点で今季初勝利。同じく負けられない29日のオリックス戦(千葉)では、同点の6回から2イニングを無失点に抑え、勝ち越しを呼んで2勝目。10日の西武とのCS第1S第2戦(西武D)。延長10回1死一、二塁のサヨナラ危機で佐藤を併殺打に仕留め、わずか2球で勝利投手になった。
内竜也(うち・たつや)
1985年7月13日、神奈川・川崎市生まれ、25歳。県川崎工3年夏には県大会ベスト8で敗退。03年ドラフト1巡目でロッテ入団。ルーキーイヤーの04年、先発で4試合登板も白星なし。09年に3年ぶりに1軍に昇格すると、中継ぎとしてプロ初勝利を挙げるなど3勝をマークした。182センチ、75キロ。右投右打。年俸は1500万円。独身。

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ロッテ、ベテランパワーで逆転!7回に集中打[サンスポ]

1点を追う7回だった。強力な救援陣で逃げ切りを図るソフトバンクを、後がないロッテが打ち砕く。何度も煮え湯を飲まされた難敵を前にしても、ベテラン達は冷静だった。

今季、ロッテには1点も与えていないファルケンボーグがマウンドにいた。ただ、右腕はレギュラーシーズンと異なり、早くも6回から登板している。井口は「いつもと違う。何かあるぞとベンチで言っていた」と余裕を持って先頭で打席に入る。外角の直球に逆らわず右中間にはじき返し、二塁打で突破口を開いた。続くサブローはバントを2度失敗し、暴投で無死三塁となった後のフルカウントからだった。

「相手はでかくて(球が)速い。詰まってもいいと思った。振り遅れないようにだけ意識した」。好機で心を沈め、直球を狙い通りに左中間に運ぶ同点の二塁打。さらに、代わった摂津から今江が送りバントを決めて1死三塁。続く代打の福浦が右前へ、勝ち越し打を放った。「みんながチャンスをくれた。気持ちしかない。ボールにがっついていった」。

サブローは「摂津からも点を取った。内容のある勝ち」と自信を深め、井口は「シーズンのいいところがずっと出ている。思い切って、1年間の締めの試合をしたい」。土俵際からの2連勝。5年ぶりの日本シリーズ進出へ、大一番を迎える。

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「たまたま」ロッテ・清田が貴重な2ラン[サンスポ]

ロッテのルーキー清田が9回に2ランを放った。1点差とされた直後の9回2死二塁で、森福の初球をとらえると、打球は前進守備の外野手の頭をはるかに越えて左翼席に。相手にダメージの大きい一発となった。清田は「外野手は越えると思った。本塁打を打つタイプではないのでたまたま」と照れ笑い。今ステージ2本目で、レギュラーシーズンの2本を含め、打った試合でチームが初めて勝った。「勝ったーと思いましたね」。何より嬉しそうだった。

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ロッテが逆王手!終盤の集中打で見事逆転[サンスポ]

日本シリーズ進出へ負けられないロッテは1点を追う7回に3本の適時打が飛び出して逆転に成功。9回にはルーキー・清田が貴重な2ランを放ち、対戦成績を3勝3敗として逆王手をかけた。

クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ突破へ、必ず逆王手をかける。ロッテ・西村監督の選手起用に、勝利への強い執念がにじみ出ていた。先発の大嶺をわずか2回で見切りをつけ、3回から小野をマウンドに送ったのだ。

大嶺は7月20日の日本ハム戦以来、約3ヶ月ぶりの1軍マウンド。1回は制球が定まらず、本多に四球を与え、2死二塁から小久保に左翼フェンス直撃の適時二塁打を浴びて先制を許した。ソフトバンクには通算5勝1敗、2完封と大嶺は抜群の相性。だが、不調でシーズン後半を2軍で過ごした右腕には荷が重いと判断。早めの投手リレーを選択した。「引き分けも許されない。我々は勝つしかありませんから。シーズン終盤の粘りをここでも発揮して欲しい。選手を信じて戦うだけです」。

西村監督の言葉通り、選手はレギュラーシーズン終盤の壮絶な戦いを展開。最後の3試合に3連勝し、日本ハムとの熾烈な3位争いを制した。「ボクらは苦しい状況の中で3位になった。追いつめられても、それを跳ね返すだけの底力がある。勝って逆王手をかけたい」と主将の西岡。指揮官の期待に応え、2番手の小野が粘投。3回1/3を2安打無失点に封じて試合をつくっった。

そして7回。沈黙していた打線が2番手のファルケンボーグをとらえた。井口、サブローの連続二塁打で同点。さらに代打・福浦の適時右前打で逆転。里崎のタイムリーなどでこの回、計3点を奪った。1点差に詰め寄られた9回には、2死二塁からルーキー・清田が決定的な2ランを放ち、5−2と突き放した。最後は小林宏がきっちり抑えて勝利。崖っぷちからの2連勝で、ソフトバンクに逆王手をかけて最終戦に臨む。

ロッテ・西村監督
「終盤に点を取ってくれたのは、みんなの強い気持ちの表れ。(相手の必勝リレーを崩したのは)大きいと思う。明日は最後。やってきたことと同じで力を合わせて頑張る。」
ソフトバンク・秋山監督
「大隣は本当にいい投球をした。(6回からのファルケンボーグ投入に)最初からそういうイメージでいった。明日は最後だから、総力戦で、全員野球でいきましょう。」

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ロッテのブルペン陣、好投で逆転勝ち呼ぶ[サンスポ]

ロッテはブルペンの力を結集し、逆転勝ちを呼び込んだ。大嶺を2イニングで代えると、小野が6回途中まで無失点。3番手の内も好救援で走者をかえさない。打線が7回に逆転し、8回からは伊藤、小林宏と定番のリレーで逃げ切った。小野は「大嶺には『後ろにいっぱいいるから思い切っていけ』と声を掛けていた。流れを止めることができた」と満足そう。西村監督は「早めの交代だったが、よく投げてくれた」と救援陣の踏ん張りをたたえた。

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ロッテ・大嶺は先制され交代「悔いが残る」[サンスポ]

レギュラーシーズンの7月以来の1軍登板となったロッテ大嶺は1回に先制点を許し、2回で降板。1回は四球の本多に盗塁を許し、小久保に適時二塁打を浴びた。2回は四球絡みの危機を辛くもしのいだが、ベンチは交代を判断した。「小久保さんへは悔いが残る一球。初回をしっかり抑えることができれば…」と大嶺。フェニックスリーグなど2軍で必死に調整してつかんだ大舞台には「こういう緊迫した試合は初めて。監督に感謝している」と殊勝に話した。

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清田ダメ押し2号2ラン/CS[ニッカン]

ロッテのルーキー清田育宏外野手(24)が9回、試合を決めるダメ押し2ランを左翼席に運んだ。「前の打席はボール球に手を出して倒れていたのでもう1度、打席が来いと願っていた」と、2死走者なしから西岡剛内野手(26)が三塁線を破る二塁打で出塁。清田は「詰まっていたけど、気持ち良かったです」と、三塁を回る前に自然とガッツポーズが飛び出した。直前まで打率1割5分8厘も、今シリーズ2本目のアーチで勝利に貢献した。

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井口2試合連続猛打賞/CS[ニッカン]

ロッテ井口資仁内野手(35)が2試合連続の猛打賞でチャンスメークした。4回にチーム初安打を放つと、7回は先頭打者で逆転劇の口火を切る右中間二塁打。「(ファルケンボーグには)痛いぐらいにやられていたので、打てて良かった」。9回にも左中間を破る二塁打を放ち「明日につながります」と絶好調で最終決戦に臨む。

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小野「気持ちを込めて」/CS[ニッカン]

ロッテ小野晋吾投手(35)が好ロングリリーフで逆転劇を呼び込んだ。3回から先発大嶺を救援。今年初めて4イニング以上をまたぐ登板になったが、3回3分の1を2安打無失点。「初回から肩を作って準備していた。集中して1球1球に気持ちを込めて投げました」と、ベテランらしい落ち着いたマウンドさばきだった。この日は小野を含め4人の救援陣で、7回を5安打1失点。勝利のリレーで最終戦に望みをつないだ。

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里崎「失うものはない」/CS[ニッカン]

ロッテ里崎智也捕手(34)がリードを2点に広げる貴重な適時打を放った。7回の逆転劇は2死一、三塁で、右越えの二塁打で3点目の走者を迎え入れた。今ファイナルステージは13打席目で待望の初安打。「自分の中で感じは悪くなかったので、あたふたすることはなかった」と自分を信じてバットを振った。公式戦3位からの日本シリーズ進出に逆王手をかけて、「僕達は捨て身の立場。失うものは何もない。プレッシャーは向こうの方が大きいはず」と同じ福岡で、2位から同シリーズに進出した5年前の再現を狙う。

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3勝3敗タイに持ち込む/CS[ニッカン]

パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第5戦は、ロッテ(レギュラーシーズン3位)がソフトバンク(同1位)に5−2で逆転勝ちした。ソフトバンクのアドバンテージ1勝を含め、対戦成績は3勝3敗のタイとなり、日本シリーズ(30日=セ・リーグ本拠地で開幕)進出をかけた決着は、19日に持ち越された。ソフトバンクは勝つか引き分けでダイエー時代の03年以来の、ロッテは勝てば05年以来の日本シリーズ進出となる。試合はソフトバンクが1回に小久保の適時二塁打で先制。ロッテは7回、サブローの同点二塁打、福浦の勝ち越し適時打など5安打で3点を奪い逆転し、9回にも清田の2ランでダメを押した。

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サブローが値千金同点打/CS[ニッカン]

ロッテ・サブロー内野手(34)が、0−1の7回、無死三塁から同点適時二塁打を放った。カウント2−3からソフトバンク2番手のファルケンボーグの直球を左中間へ運んだ。鉄壁救援陣から値千金の同点打で「バントを失敗した後やったからな。何としても打たないとアカンと思っていた」と話した。

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福浦が勝ち越し右前打/CS[ニッカン]

ロッテ福浦和也内野手(34)が、1−1の同点とした7回、1死三塁から勝ち越し適時打を放った。ソフトバンク3番手の摂津のシンカーをとらえ、右前にクリーンヒット。終盤で逆転に成功し「ストライクゾーンに来たら、何でも振ろうと思っていた。気持ちだけで打ったヒット」と気迫の一打だった。

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大嶺2回降板「悔しい」/CS[ニッカン]

ロッテ大嶺祐太投手(22)が、2回1失点で降板した。1回、2死二塁から小久保に左中間フェンス直撃の適時二塁打を打たれ1失点。序盤で降板し、先発の役目を果たせなかった。今季ソフトバンク戦は2勝1敗と相性がよかったが「初回をしっかりと抑えていれば、もっと長いイニング投げられたと思うので悔しい。小久保さんへの1球は甘かった。悔いが残る」と話した。

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勝利もたらす先制弾男に浴びせられた皮肉[ゲンダイ]

◇ほとんど2軍暮らしも9月に早々残留、今岡誠(ロッテ・内野手)

「大事な試合で使ってもらった。その期待に何とか応えたかった」。17日のCSファイナルステージ第4戦(対ソフトバンク)で先制弾を放った今岡が笑みを浮かべてこう話した。

0−0で迎えた2回1死の第1打席。相手先発・陽のスライダーにうまくタイミングを合わせると、バットの芯でとらえた打球は左翼ポール際のスタンドに吸いこまれた。今季公式戦で1本も打てなかった男の移籍後初本塁打だ。08年9月以来、およそ2年ぶりとなる一発に今岡は「(自分の)ホームランよりも(チームの)先制点の方が嬉しい」と謙虚に語った。

今岡は昨オフ阪神を戦力外になり、今春のロッテキャンプに「テスト生」として参加。すぐに合格すると、開幕は1軍スタート。ところが、5月末に2軍落ちすると先月中旬まで1軍からお呼びがかからなかった。

9月上旬頃には「引退」も囁かれだした。そんな噂を一蹴したのがフロント幹部だ。今季の今岡は1軍公式戦で守備機会がなかったにもかかわらず、同幹部は「三塁を守れる野手が足りない。まだまだやれる」と言い、早々に今岡の残留を決めたのである。

この背景をある球界関係者はこう説明する。「今岡のバックには井口がいる。彼は球団幹部の信頼が厚く、将来の監督候補ですからね。元々今岡獲得は東洋に青学と大学こそ違うが、東都大学野球時代に共に汗を流した井口がすすめたといわれています。そんな井口の希望で取った今岡をフロントが1年で見限ることはできないのでしょう。9月の段階で今岡の現役続行が明らかになった際には、『ロッテ一筋の堀(幸一)さんが現役続行を強く希望してるのにあっさり戦力外。なのに、使いモノにならない今岡さんは自動的に現役続行ですから』と皮肉交じりに話す選手もいた」。

負けられない大事な一戦でのアーチに加え、6回には6年ぶりとなる犠打も記録。今岡の奮起は「雑音封じ」になったか。

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