わたしはかもめ2010年鴎の便り(10月)

便

10月19日

福岡ソフトバンク0−7千葉ロッテ(ヤフードーム)

ロッテの成瀬は直球、変化球とも申し分なく、4安打無四球で完封し、第1戦に続く2勝目を挙げた。攻撃は5回2死無走者から満塁として、押し出しの2四死球、今江の2点適時打で4点を奪った。8回には大松の2ランなどで3点を加えた。ソフトバンクは杉内が5四死球と乱れて5回途中で降板。打線はまったく振るわず、二塁すら踏めなかった。

123456789R
千葉ロッテ0000400307
福岡ソフトバンク0000000000
西村監督
「1年目で胴上げは最高の気分。リーグ戦終盤から、負けたら終わりの戦いが続いていた。本当に精神力の強い選手。みんなで1つになって戦った1年の結果だと思う。」

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ロッテ下克上!史上初3位が日本S/CS[ニッカン]

ロッテがクライマックスシリーズ(CS)史上初めて3位から勝ち上がり、5年ぶりの日本シリーズ(30日開幕)進出を決めた。ファイナルステージ第6戦で王者ソフトバンクに7−0で快勝し、王手をかけられてから3連勝の大逆転でCSを突破した。「10・19」の激闘として語り継がれる88年10月19日の近鉄とのダブルヘッダーでは1番二塁で相手チームの優勝を阻止した切り込み隊長が、22年後は西村徳文監督(50)としてチームを大舞台へ導いた。

最後はひっくり返りそうになった。西村監督が3度宙に舞った。9回2死走者なし、ソフトバンク小久保裕紀内野手(39)の飛球が西岡剛内野手(26)のグラブに収まり、歓喜の瞬間が訪れた。「素晴らしい選手、コーチ、スタッフと一緒にやってこれて、しかも1年目に胴上げされて、最高です」と、1年生監督の目には涙が浮かんだ。

シーズン終盤からの快進撃の再現だった。中4日で送り込んだエース成瀬善久(25)が完封。打線は集中攻撃を披露。5回2死走者なしからの猛攻。里崎、西岡の連打と清田の四球で2死満塁。井口の死球で1点先制。続くサブローは押し出し四球。さらに今江の中前2点適時打が飛び出した。8回には大松の2ランでトドメを刺した。1勝3敗の負けられない状況から3連勝。土壇場の強さは強烈だった。

ロッテ愛が結実した。昨年の監督就任時、「僕のような鹿児島の無名選手を育ててくれた球団に感謝しています。1度もユニホームを脱がず、ここまでやらせてくれた。僕はロッテが大好きなんです」と、29年分の恩返しとなるチーム再建を強く誓っていた。生え抜き監督としては初の日本シリーズ進出を果たした。

伝説の舞台はまた「10・19」にやって来た。88年。優勝をかけた近鉄とのダブルヘッダーに、1番二塁で出場。2試合目の10回1死一塁から併殺を完成させ、近鉄の優勝を事実上消したのは西村監督だった。試合前に「10・19」級伝説の再現について問いかけられ「そうなればいいですね」と意気込んだ。22年の歳月を経て“劇場”は川崎から福岡に移ったが、くしくも同じ日にリーグ3位から史上初のCS突破を決めた。

我慢の人だ。「10・19」の2戦目に先発した園川氏は言う。「西村監督は、選手の時代から我慢強い人だなという印象。コーチになってからもバレンタインと選手の間に立って、色んな我慢を強いられていた。CSに入っても、ほとんどオーダーを固定して戦っている。サブローなんか、調子が上がっていないけど、ずっと4番で使ってもらっていれば、意気に感じる部分もあるんじゃないか」。我慢が決戦で生きた。

西村監督は「毎日胃が痛いですよ。監督になって楽しいということはなかった。決断、選択の連続です」と話す。最善策は鬼采配の時もある。その決断力で、用兵、継投など、打つ手はズバリと当たった。

西村監督は「みんなで1つになってスローガン『和』でやってきた結果。千葉に帰って、日本一を勝ち取りたい」と力強かった。さらに「3位でなく、来年はリーグ優勝でシリーズに行きたい」とも話した。5年ぶりの日本一へ。この勢いで、中日でも巨人でも突き破る。

◇今江満塁打

今江は必死にくらいついた。5回、2点を奪い、なおも2死満塁のチャンスだった。外角高めの速球をたたきつけた。打球は今江の執念が乗り移ったかのように、高くはずみながら、二遊間を抜けていった。一塁をまわり、大きくこぶしを振った。2点適時打は、日本シリーズへの切符を大きく引き寄せる一打だった。

今江には、日本シリーズで会いたい人がいる。巨人高橋だ。今季、交流戦の際に、初めて食事をともにした。テーブルを挟んで会話するうち、試合に向けての準備に関する話に感銘を受けた。いくつかある中で、すぐに実践したのがヘルメットのひさしの裏を赤く塗ることだった。

高橋由はメジャーの赤いヘルメットの上に巨人の黒い色を塗って使用しているが、今江は業者に頼んで、今まで使っていた黒いヘルメットに赤い塗料を塗りつけた。「赤くすると、視界が明るくなるって由伸さんから聞いたんです。最初の2試合くらい戸惑いましたが、すぐに慣れました。効果、シーズンの好成績と、この日の活躍が証明していた。

巨人より先に、日本シリーズ進出を決めた。5回の適時打だけでなく、8回にはダメ押しのホームを踏む遊撃内野安打も放った。「由伸さん、僕も赤くしました」。そう言ってヘルメットのひさしの裏を見せるのを楽しみにしている。

◇西岡涙捕り

ラストボールは主将西岡が涙のキャッチだ。9回2死、小久保の力ないライナーを捕球。そのまましゃがみ込んで涙し、しばらく立てなかった。西岡は「嬉しいを超えて、最後は泣いてしまった。今年1年頑張って強いソフトバンクに勝った。勝って成瀬に抱きつきたかったけど。試合前に失礼なことを言ってしまった。監督に向かって『この男を日本一にしよう』とこの男扱いして笑いをとってしまった。でも本当に日本一にしたい」と感慨深そうに話した。

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成瀬THEエース中4日完封MVP/CS[ニッカン]

ロッテ成瀬善久投手(25)がソフトバンク杉内とのエース対決をまたも制し、クライマックスシリーズ(CS)最優秀選手に輝いた。CSファイナルステージ第1戦では、初の中4日の先発で杉内と投げ合い、4安打1失点の完投勝利を飾った。再び中4日の第6戦では4安打完封で、チームの5年ぶりの日本シリーズ進出を決める立役者になった。

ロッテ成瀬は感涙してうずくまる西岡剛内野手(26)を見ながら戸惑っていた。「勝利の瞬間っていうのは真ん中で集まってワイワイやるイメージだったので…。リアクションとりにくかったですね」。想像していた幕切れとは違ったが、喜びはジワジワとやってきた。

MVPに相応しい圧巻の完封勝利だ。最優秀選手に名前が呼ばれると、チームメートの誰からも拍手を送られた。大一番で抜群の集中力を発揮。代名詞の右打者外角へのスライダーが面白いように決まった。「1戦目のデータを考えずに、原点に戻ろうと里崎さんと話したんです」。散発4安打。全く危なげなかった。

誕生日翌日の登板だった第1戦で、完投勝利を飾った。自分でも今までで1番と振り返るほど内容の濃い投球だった。自宅に記念球を並べている成瀬にとって、大事な1球になるはずだったウイニングボールだが、今江の息子、陸斗くんに譲った。「僕も誕生日翌日だったんで、欲しかったんですけど、今江さんの息子さんが誕生日だったのを覚えていたんです。僕はまた勝てばいいと思って、あげちゃいました」。

5回、ウイニングボールのお礼は今江から2点適時打という形で返って来た。成瀬からもらったウイニングボールを手に、第1戦の後、今江は子供の誕生日会を家族で開いた。トイザらスで買ったゴセイジャーのおもちゃと共に、勝利の証しを渡した。このCS中、失策もあり、らしくないプレーが目立った今江だったが、成瀬の気遣いにこたえたい気持ちが、大一番での適時打になった。

この日のウイニングボールもキャプテンとして1年間引っ張って来た西岡にあげた。自分の分は日本シリーズでいい。「欲しいと言ってたんでね」。感極まっている主将に、惜しげもなく譲った。

西村監督から、連続中4日での先発を告げられ、チームの全てを託されたことを意気に感じていた。「託してくれたことで意識が高まった。成長させてくれたと思う。開き直って、自分の投球をした。100点以上」。この日もプレッシャーをまったく感じなかったという。エースの風格か。ロッテには成瀬がいることをあらためて知らしめた。

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重光代行初めての胴上げ/CS[ニッカン]

ロッテ重光昭夫オーナー代行(55)もナインに胴上げされた。ナインの歓喜の様子をベンチの奥で見ていたが、西村監督、西岡、サブローの3人から背中を押され、ナインの輪の中央に導かれた。3度、宙を舞って「胴上げは初めての体験。期待していなかったのでビックリしました」と話した。西村監督の今季の戦いぶりについて「最初にダッシュに成功し、途中落ちましたが最後にまとめてくれた手腕は大したもの」と称賛した。瀬戸山隆三球団社長(57)も3度の胴上げを体験。「気持ちいいものですね」と笑顔だった。

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ロッテ、3位から日本S進出!成瀬MVP[サンスポ]

ミラクルだ!!パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ最終戦(ヤフードーム)は19日、ロッテ(レギュラーシーズン3位)がソフトバンク(同優勝)に7−0で快勝。3連勝で4勝3敗(ソフトバンクはアドバンテージの1勝を含む)とし、3位のチームとして現行制度で史上初めて日本シリーズ進出を決めた。先発の成瀬善久投手(25)が圧巻の4安打完封勝利で、CSのMVPに輝いた。

その瞬間、成瀬は両腕を天に突き上げた。小久保の力ない打球は西岡のグラブへ。エースは、ナインと歓喜の抱擁を交わした。

1失点完投勝利を飾った第1戦に続き、雌雄を決する最終戦でも快投を演じたのは、やはり成瀬だった。わずか4安打で二塁も踏ませない圧巻の投球は文句なしのMVP。鮮やかに“下克上”を完遂し、シーズン3位チームの日本シリーズ進出という新事実を日本プロ野球史に刻んだ。「ボクらは3位でチャレンジャー。負けて当たり前と開き直っていたので、驚くほどプレッシャーがなかったし楽に投げられた。無四球でしたし、120点です」。

2戦連続して中4日での登板だったが、今の成瀬には関係ない。「体は重かったけど1人で投げ抜いてやろうと思った。(4点の援護を得た)5回からはギアを上げていきました」。

その力投に西村監督も「中4日が続いたのに結果を残してくれた。さすがエース。素晴らしかった」と目を細めた。

修羅場をくぐり抜けてきたからこそ、大舞台でも平常心で投げられた。最後の3連勝で3位に滑り込んだレギュラーシーズン。1日の最終戦(対オリックス)は、6回1/3を3失点と苦闘しながら勝利投手になった。それでも表情は青ざめていた。「(登板前夜に)まったく眠れなくて…本当に苦しかった」。

それが、負ければ終わりの試合をモノにしていくうちに、成瀬もチームもたくましくなっていった。CSファーストステージでは西武を連日の逆転劇で破り、ファイナルステージはリーグ覇者に王手をかけられてから、怒涛の3連勝。「貴重な経験をさせてもらって、ステップアップできたと思う」と振り返った。

記念のウイニングボールは西岡に渡した。「主将(西岡)に引っ張ってもらいましたから。ボクにはまだもらう機会があるし、日本シリーズでは1球1球大事に投げて、最低限の投球をしたい」。

5年ぶりの日本一へ。日本シリーズも成瀬が奇跡を起こすキーマンとなる。

里崎
「(コースが)甘くてもいいから低めに投げろと言った。球数が少なかった?それだけ成瀬がよかったということ。」
西本投手兼バッテリーチーフコーチ
「ブルペンから落ち着いていたが、代わらなかった。前回の勝ちで自信がついたと思う。」(成瀬について)

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ロッテ酔った!!西村監督1年目で日本S[サンスポ]

敵地で2度宙を舞った。これまでの苦しさは、一気に吹き飛んだ。選手を信じ続けた就任1年目の西村監督の顔は、喜びで真っ赤に染まった。

「選手を信じてやってきた。それに全員がしっかりと応えてくれた。最後まであきらめない精神的な強さ。さすがです」。レギュラーシーズン3位からの大逆転に、思わず目を細めた。

帽子の裏に小さく書かれている『信は力なり』。今春の石垣島で行われたキャンプで、講演をお願いした高校ラグビーの名将・伏見工高の山口良治総監督(67)から送られた言葉だ。信じることがいつか力に変わる−。この言葉を胸に、苦しい時も辛抱して選手を使い続けた。

CSファーストステージ第1戦で3失点した内を、第2戦でもマウンドに送り右腕は勝利投手に輝いた。CSファイナルステージでも、4番のサブローが4試合で12打数1安打と大不振。それでも4番で使い続け、負ければ終戦の第5戦で貴重な同点打を放った。

「本当に信は力なりです。これで終わりじゃない。パの代表として日本一を勝ち取ります」と指揮官。2008年の西武・渡辺監督以来となる就任1年目での日本一も、夢物語ではなくなった。

◇オーナー代行も舞った

重光オーナー代行が、出張先のシンガポールから急遽封岡入りしチームを応援した。西岡のはからいで、予期せぬ胴上げで3度宙を舞い「生まれて初めての胴上げです。全然聞いてなかったし、びっくりしました」と笑顔。日本シリーズ進出には「監督はまだ就任1年目なのに、本当によくチームをまとめてくれた」と西村監督の手腕を絶賛した。

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マリンガン泣いた笑った!全員野球で「和」[サンスポ]

ロッテは最後も破壊力抜群の“マリンガン打線”で、ソフトバンクを7−0で粉砕。シーズン3位から史上初めて日本シリーズ進出を決めた。打線を、そしてチームを主将として引っ張ってきた西岡剛内野手(26)は、最後の打球をつかんで男泣き。一方、ソフトバンクは、先発の杉内俊哉投手(29)が押し出しで自滅。またしても鬼門のクライマックスシリーズに阻まれた。

こらえきれない。日本シリーズまであと一死。小久保のライナーをグラブに収めた西岡は、そのままうずくまった。感極まって男泣き。泣いた。「『嬉しい』を通り越しました。去年のことを思い出しながら、守っていたので…。心から感動しています」。

昨年はバレンタイン監督の解任をめぐって騒動がぼっ発。9月にお立ち台から「批判の横断幕を下ろして」と涙ながらに訴え、逆に応援ボイコットを受けた。苦しい1年だった。

勝った方が日本シリーズへ進む大一番。試合前ミーティングでは、西村監督の横で叫んだ。「この男を日本一にしよう!」。自身の発案で野手の円陣に投手も集めた。3月20日の開幕戦以来だった。「負けたら最後。悔いのないようにやろう」という主将の声で絆を確かめ合った。

相手が立てたエース杉内をとらえたのは、つなぎの真骨頂ともいえる攻撃だった。5回2死から里崎の中前打で口火を切り、西岡も左前打で続いた。清田の四球で満塁。井口の押し出し死球で先制すると、サブローはファウルで粘って押し出し四球…。二死走者なしから4点を奪った。

王手をかけられてから3連勝の劇的勝利。昨年ソフトバンクを戦力外になり、トライアウトを経て入団した的場も号泣。西岡もチームスローガンの『和』を実感した。「心の中で歯がゆいことはあっただろうけど、選手には見せない。だから、この監督についていこうと思った。本当の日本一にしたい」。男が、男にほれた。3位からつかんだ頂点への挑戦権。主将にはまだ、やるべき仕事が残っている。

◇データBOX

(1)
ロッテが4勝3敗(ソフトバンクに1勝のアドバンテージを含む)でCSファイナルステージ(S)を突破。2005年以来、5年ぶり6度目の日本シリーズ進出。
(2)
レギュラーシーズン3位球団の日本シリーズ進出は、現行制度となった04年以降のプレーオフ(PO)、CSでは史上初。パ・リーグの前後期制(1973〜82年)のPOでは、73年に前期優勝の南海が年間通算勝率3位ながら、後期優勝の阪急とのプレーオフを制し日本シリーズに進出。
(3)
逆王手をかけて日本シリーズに進出したのは、77年の阪急に次いで33年ぶり2度目。
(4)
ロッテがPO、CSを勝ち抜いて日本シリーズに出場したのは、74年、05年に次いで3度目で、ともに日本一となっている。
(5)
新人監督が日本シリーズで指揮を執るのは、08年の西武・渡辺久信監督以来、2年ぶり14人目。チーム(前身を含む)では、毎日時代の50年湯浅禎夫監督、大毎時代の60年西本幸雄監督に次いで50年ぶり3人目。
(6)
前年Bクラスのチームを引き継いで日本シリーズに進出させたのは、75年の広島・古葉竹識監督(前年最下位)、08年の西武・渡辺監督(同5位)に次いで3人目。

◇今江2点適時打

今江の一打で杉内をマウンドから降ろした。5回2死一、二塁から3者連続で四死球を与えた左腕に「ストライクを取るのに苦しんでいる。思い切りいこうと思った」と、2球目をとらえ、中前打で2点をたたき出した。「下位からはい上がったし、捨てる物も守る物もない。開き直って楽しもうと思った」。この言葉はベンチの雰囲気をそのまま表していた。

◇大松CS6打点

レギュラーシーズンは不振に苦しんだ大松が、今シリーズは2本塁打に6打点。「相手が左投手でも使ってくれた。試合でしか恩返しができない」と首脳陣に感謝していた。4−0の8回に1点を奪い、なお1死一塁で右越えに高々と運んだ。この日は大勝だが、競り勝つ試合が続いた。「つなぐ気持ちが、うちの方が(相手より)強かった」と笑顔だった。

井口
「うちらしい攻撃ができた。投手にずっと助けられていたので、今日は打つ方がうまくいってよかった。」(5回、先制の押し出し死球)
金泰均
「何とかしたいと思い、バットを短く持ち、軽く振ることを意識していた。いい結果が出た。」(8回に適時打)
金森打撃兼野手チーフコーチ
「今日は1年の集大成が出た。辛抱、我慢、謙虚な気持ちでみんなが打ってくれた。」(打線について)

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ロッテ祝勝会、3000本が泡に…[サンスポ]

日本シリーズ進出の祝勝会が19日、ヤフードームに隣接するホテルで行われた。鏡開きの後にロッテ選手会長のサブローが「みんなここまで連れてきてくれてありがとう」と挨拶。当初は、西村監督の地元・宮崎県の酒造メーカーが企画した「西村焼酎(芋)」での“焼酎かけ”も検討されたが、球団関係者の「焼酎のにおいがすごそう。ビールだけで十分」との判断で断念。3000本のビールで喜びを爆発させた。

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ロッテリア、セールは日本一で[サンスポ]

5年ぶりの日本シリーズ進出を決めたロッテだが、ロッテ本社関係者は「(ロッテリアで)セールなどを行う準備は今のところありません」と話すにとどめた。一方で球団関係者は「日本一ということになれば色々考えなければいけませんね」と、シリーズ制覇した場合の“日本一セール”開催には期待を寄せていた。

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成瀬、完封!ロッテ、史上初の下克上CS突破[スポニチ]

史上初の下克上だ。ロッテが19日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第6戦でソフトバンクに完勝。通算4勝3敗(ソフトバンクの1勝1勝アドバンテージ含む)とし、5年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。レギュラーシーズン3位からの進出は初めて。胴上げでは就任1年目の西村徳文監督(50)の体が3度宙を舞った。4安打無四球完封のエース左腕・成瀬善久投手(25)は今CS2勝目でMVPを受賞。ロッテは11月30日開幕の日本シリーズで、セ・リーグの代表チームと激突する。

エースが表情を崩し、歓喜の輪が広がった。シーズン3位から史上初の日本シリーズ進出。就任1年目の西村監督の体が3度、宙に舞った。負ければ敗退の土俵際から3連勝。最後は成瀬が4安打完封だ。指揮官自らが指名した新エースを連続中4日で先発させた決断こそが、下克上CS突破につながった。「本当によくやってくれた。さすがうちのエース。頼りになります。監督1年目で胴上げしてもらうのは最高の気分」。

西武とのファーストS(西武ドーム)初戦で118球を投げた成瀬をファイナルS初戦にプロ初の中4日で起用。最終第6戦までもつれ込んだ場合に再び中4日で先発させられる計算からだが、初戦も落としかねない危険と背中合わせの勝負手だった。その期待にエースは1失点完投で応え、続けて無四球完封。文句なしのMVPだった。

初回、先頭・川崎を外寄りの直球で空振り三振に仕留めるなど3回までパーフェクト。的場とのコンビで内角を厳しく攻めた初戦の残像も利用して、外角中心の投球で翻ろう。最後まで二塁も踏ませず、シーズンでは0勝4敗だったソフトバンクを2試合連続で牛耳った。07年の日本ハムとのCS第2S(札幌ドーム)は最終第5戦に中7日で先発したが3回2/3で4失点KOされチームは敗退。投げ合ったダルビッシュは中4日で7回途中1失点だった。あれから3年。頼れるエースに成長した姿を見せ、過去の悪夢も払拭。この日は杉内に投げ勝ち「今日は100点以上。エースとしてはまだ、これからだと思います」と謙遜しつつ胸を張った。

今季はチームトップ13勝も、自己ワーストの29被弾。球種が少なく、配球が単調になったところを狙われたのも一因だった。登板翌日は相手ベンチへ必ず足を運び、打たれた打者に「何で打てたんですか?」「(配球を)読んでました?」と質問攻め。恥を捨て糧を得た。調子を落とすと栃木県小山市に帰郷して先祖の墓参り。精神面の調整も一新した。指揮官は「(成瀬が)エース?誰が!?」と怒声を発した時期もあったが、シーズンでは開幕戦と最終戦、CSでも2度の開幕戦と最終戦に先発。節目にはいつも成瀬がいた。

シーズン終盤からミラクル劇の連続でつかんだ日本シリーズ切符。選手を信じ、スローガン「和」の精神を重視してきた指揮官は言った。「精神力の強い選手達。やるたびに精神力の強さを実感しながら、ここまでこられた」。伝説の88年10月19日、近鉄とのダブルヘッダー(川崎)、ロッテの「1番・二塁」は西村監督。相手の優勝を阻止して敵役となった。それから22年後の10・19。西村ロッテは堂々の主役となった。

2度目の無四死球完封
成瀬(ロ)は07年第1Sのソフトバンク第3戦以来CS2度目の無四死球完封勝利。プレーオフ、CSの完封勝利は延べ9人目になるが、1人で2度は足立(阪急)に次ぎ2人目。無四死球完封を2度は成瀬が初めてだ。また、日本シリーズを含めたポストシーズンでも、2度の無四死球完封は前記の足立(PO、シリーズで各1度)に並ぶ最多タイ記録となった。この日はファイナルS第1戦に続き今季2度目となる中4日の先発登板。PO、CSで先発から中4日以内での先発は延べ30人目だが、同一年に2度は成瀬だけ。中4日以内で完封勝利は、75、77年足立、08年涌井(西)に次ぎ3人目(4度目)で、左腕初の力投だった。

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西岡、泣いた…そして笑顔で言った「次は日本一」[スポニチ]

力のない打球を大事につかんだ。ウイニングボールを手にしたロッテ・西岡は、そのままグラウンドに座り込んで泣いた。

「嬉しいというより、ずっと緊張感のある中で戦ってきてホッとしています。次は監督を日本一の男にしたい」。涙が乾くと、笑顔でそう振り返った。

主将として、大一番を前に選手、首脳陣、裏方スタッフを集めてミーティングを開いた。3月20日のシーズン開幕戦以来の儀式。西村監督の前で声を張り上げた。「この男を、男にしよう!」。笑いを取った後、ベンチ前では全員で手をつなぎ、試合に臨んだ。5回2死から里崎が安打で出塁すると、杉内の内角直球を左翼線に運び、一挙4得点を呼び込むおぜん立てをした。

大舞台でも動じない選手がロッテにはそろっていた。5回2死満塁から2点タイムリーを放った今江は「僕たちは3位からはい上がって失うものはない。開き直って楽しもうと思っていた」と言った。05年の日本シリーズでMVPを獲得した短期決戦男は健在だった。

シーズンの悔しさを取り戻した選手もいる。開幕は5番で迎えながら打撃不振で8番に下げられた大松だ。5点リードの8回、ファルケンボーグの内角低め直球を右翼ポール際にダメ押し弾。初戦の決勝3ランに続く一発に「完璧だった。あれが切れないと自信になります」と胸を張った。

昨年は5位に終わった。西岡は一部のファンと対立し、ブーイングも浴びた。主将に就任した今季はフルイニング出場を果たし、チームを引っ張った。「今年は千葉ロッテの改革1年目。主将をやらせてもらってフルイニング出られて嬉しい。野球の神様は頑張っている人を見てくれていると思った」。成瀬に渡したウイニングボールは、手元に帰ってきた。パ・リーグ最終戦は打線がつながり、7得点を奪った。1番打者の真摯な取り組みが、チームに浸透した結果だった。

金泰均
「何とかしたいと思い、バットを短く持ち、軽く振ることを意識していた。いい結果が出た。」(8回に適時打)
西本投手兼バッテリーチーフコーチ
「ブルペンから落ち着いていたが、変わらなかった。前回の勝ちで自信がついたと思う。」(成瀬に)
里崎
「3位だから負けたって捨てるものがないから、プレッシャーなくやれた。風が吹いたら、つかむだけですよ。」(3安打に好リード)

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杉内を攻略したロッテ「打つだけが打撃じゃない」[スポニチ]

ロッテ・成瀬とソフトバンク・杉内のエース対決。その一方で両チームの打線が相手エースをどう攻略するかも大きなポイントだった。そしてロッテは打たなくても杉内を攻略してしまった。

2死から里崎、西岡が連打。ここからまず清田がフルカウントから外角のボール球に手を出さず、歩いた。満塁にして井口が押し出し死球。さらにサブローも押し出し四球を奪った。フルカウントから2球ファウルで粘り、際どい内角直球を見極めた。制球に苦しむ杉内から3連続四死球を奪い、2点を先制した。

レギュラーシーズンで両リーグトップの546四球を記録し、リーグトップの708得点につながった。それは金森打撃コーチの指導で体の近くまで球を引きつける打撃を実践してきた成果。投球が捕手のミットに到達する間際まで球を見極められれば、必然的に選球眼も良くなる。金森コーチは「打つだけが打撃じゃない」と言った。

杉内に4回まで無得点も63球を投げさせていた。ボールは22球、ファウルは14球を数えた。好球必打で積極性は失わず、ボール球の見極めもできていた証拠。青山総合ベンチコーチは「中4日だったし球数も投げさせて疲労させたね。それが5回につながった」と勝因に挙げた。5回の3四死球には布石もあった。

サブロー
「フォアボールでガッツポーズしたのは初めてだね。」
井口
「得点が入るなら何でも良かった。後ろにつないでいくのがうちの打線ですから。」

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喜び爆発!ビール3000本、20分で“泡”に[スポニチ]

ロッテの祝勝会は福岡市内の選手宿舎駐車場で行われた。05年にソフトバンクとのプレーオフを制してリーグ優勝した当時と同じ会場で、ビールもほぼ同数の3000本を準備。ナインと同じ黒の優勝記念Tシャツ姿で登場した重光オーナー代行が「おめでとう!」と挨拶。サブロー選手会長の「ここまで連れて来てくれてありがとう!」という絶叫で、一斉にビールかけが始まった。シーズンは3位だったため、今季初めて味わう美酒。西村監督は「もう1度できるように頑張ります」。岡田はカエルのかぶり物で大はしゃぎ。用意されたビールは約20分で泡と消えた。西岡主将は中締めで「喜びすぎちゃうか?まだ試合あるぞ。優勝するぞ!」と呼びかけていた。

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重光オーナー代行、生涯初の胴上げに「びっくり」[スポニチ]

観戦に訪れたロッテ・重光オーナー代行は西村監督に続いて胴上げされた。「大変まとまったチームですね。胴上げは生まれて初めてなのでびっくりしました」。日本シリーズ進出が懸かった一戦、急遽出張先のシンガポールから韓国経由で駆けつけた。「大声を出し過ぎて声が出ませんよ」と苦笑い。西村監督には「(就任して)1年目ですけど本当によくやってくれたと思います」とねぎらった。

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成瀬完封!史上初3位から3連勝大逆転突破!…ロッテ[報知]

成瀬で始まり、成瀬が決めた。ロッテはエースが4安打完封劇を演じ、パ・リーグ覇者で1勝のアドバンテージを持つソフトバンクに完勝。対戦成績4勝3敗で05年以来6度目、3位チームとしては初となる日本シリーズ出場を決めた。30日から5年ぶり4度目の日本一をかけ、セ・リーグCS最終S勝者と敵地で戦う。

喜びを爆発させ損ねてしまった。最後の打者を遊直に仕留めた後、成瀬はマウンド上で戸惑いの表情を浮かべていた。ウイニングボールを手にした西岡が、その場にしゃがみ込んでいる。「真ん中でワイワイやるイメージだったので、リアクションが取りづらかったです」。奇跡の逆転CS突破の立役者は、歓喜の輪がワンテンポ遅れてできあがるまで、1人で喜びをかみ締めた。

その左腕で歴史の扉をこじ開けた。CS第1S初戦から最終S第1戦を挟んで、この日の最終決戦。自身初の2戦連続中4日登板だったが「短いイニングを投げるつもりで打者に集中した」。無心で球を低めに集め、4回2死まで完全投球。二塁すら踏ませず、わずか113球で4安打無四球完封を成し遂げた。史上4人目の同一S2勝。文句なしでCS最優秀選手に選出された。

西村監督の思いにも応えた。完投勝ちした第1戦の後、「必ずおまえまでつなぐから、最後にいい思いをしろよ」と声をかけられた。その後、連敗でがけっ縁に立たされながらも、逆王手をかけて迎えた第6戦。ナインが必死につないだバトンを手に、最高の形でゴールテープを切った。

ナインの手で2度、宙を舞った指揮官も「中4日が続いた中で、しっかりと結果を出した。さすがウチのエース。本当に頼りになります」と最敬礼。一時は被本塁打続きの左腕に「誰がエースですか?」と辛辣な言葉も投げかけたが、頼もしすぎる大黒柱をまぶしそうに見つめた。

05年の日本一は入団2年目で2軍暮らし。シーズン16勝(1敗)を挙げた07年は、勝てば日本シリーズ進出が決まるCS第2S第5戦でKOされている。「ここぞという時に頼れて『最後までおまえに託すぞ』という存在が理想のエース。僕はまだまだかな」。日本一の称号を自らの手で勝ち取った時、堂々とエースを襲名してみせる。

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西岡涙、昨季ファンと対立、不振続いたCS…ロッテ[報知]

張りつめていたものがプツリと切れた。西岡はこみ上げてくる、熱いものを抑えきれなかった。9回2死、小久保のライナーを捕球すると、その場にうずくまった。「嬉しいのを超えて、ホッとした。成瀬に抱きつきにいきたかったが、自分の世界に入ってしまった」。人目もはばからず、背番号7はグラウンドに顔をふせて泣いた。

辛かった。苦しかった。シーズンでは206安打をマークし、最多安打と首位打者を獲得。それがCSに入ってからは当たりが止まった。加えて体も満身創痍。17日の第4戦で、守備の際に清田と交錯。強打した両ひざの痛みを抑えるためなら、何でもやってみた。超音波マッサージを受け、アイシングを施し、体にムチを打って開幕戦からフルイニング出場を貫いた。

意地で打った。5回2死一塁から左前安打。チャンスを広げ、ビッグイニングにつなげた。「CSにきてからは悔しい思いばかりしていた。でも最後にいい結果が出た。頑張っていたら、神様がプレゼントをくれるんですね」。

涙にはもう1つの理由がある。昨年9月26日、オリックス戦(千葉)。フロントを公然と批判するファンに対し、西岡はお立ち台で「子供達の夢を壊さないで下さい」と訴えた。すると翌日、今度は西岡個人を中傷する横断幕が掲げられた。「昨年は監督問題や、自分のファンとの対立があって、離れてしまったファンもいると思う」。若きチームリーダーにとっては忘れられない苦い記憶。だから今年、ファンを喜ばすことができて余計に嬉しかった。

戦いは続く。30日から日本一をかけ、セ・リーグの覇者と雌雄を決する。「(西村)監督を日本一にしたいと思っています」。西岡の泣き顔はとびっきりの笑顔に変わっていた。

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ビール3000本20分で泡…ロッテ[報知]

CS突破の祝勝会は、球場に隣接するホテルで行われた。開会にあたって重光オーナー代行が、「日本シリーズでもいい戦いを見せていただきたい」と祝辞。選手会長のサブローが「みんな、ここまで連れてきてくれてありがとう!」と乾杯の音頭を取ってビールかけスタート。初めての美酒に酔った西村監督は「最高ですね。もう1回、できるように頑張ります」と大はしゃぎ。中締めで主将の西岡は「喜びすぎてないっすか?まだありますからね。優勝するぞ」。ビール3000本は約20分で泡と消えた。

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福浦「喜びも一味違う」/CS[ニッカン]

ロッテ福浦和也内野手(34)が、日本シリーズ進出に「スゴイね〜。シーズン最後、負けたら3位にも入れなかったところからだからね。みんなスゴイね〜。前回はリーグ優勝しての日本シリーズ。喜びも一味違うよ」と喜んだ。

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成瀬「鳥肌立った」完封/CS[ニッカン]

ロッテ先発の成瀬善久投手(25)が無四球で4安打完封、第1戦に続く完投勝利でクライマックスシリーズMVPに輝いた。

中4日と休養十分ではなかったが、疲労を感じさせない快投。二塁も踏ませず113球で胴上げ投手になった。9回は「鳥肌が立った」といいながら平常心を失わず、わずか7球でゲームセット。「信じられない。最後は点差もあって余裕を持って投げられたが、違和感があった」と振り返り、「今日の試合が(CSで)1番プレッシャーを感じなかった」と、エースらしく頼もしかった。

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今江は執念のタイムリー/CS[ニッカン]

ロッテ今江敏晃内野手(27)が必死に食らいついた。5回、2点を奪い、なお2死満塁で、外角高めの速球をたたきつけた。打球は執念が乗り移ったかのように、高くはずみながら、二遊間を抜けた。一塁を回り、大きく拳を振った。日本シリーズへの切符を大きく引き寄せる2点打を「相手の方が苦しんでるように見えた。とにかく思い切り打とうと思ってバットを振った。1点でも多く入って良かったです」と喜んだ。

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勝因は「つなぐ意識」/CS[ニッカン]

ロッテ大松尚逸外野手(28)は勝因に「つなぐ意識」を挙げた。2死無走者から4点を奪った5回の攻撃について「後ろにつないでつないで、という意識で1年間やってきたものが出たんだと思う」と胸を張った。自身は5点リードの8回に右翼ポール際へダメ押し2ランを放っており「完璧だった。あれが(ファウルに)切れなかったのは自信になる」と喜びもひとしおだった。

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西岡が涙「監督を男に」/CS[ニッカン]

ロッテ西岡剛内野手(26)は日本シリーズ進出を決め、喜びの涙を流した。7点リードの9回2死、ソフトバンク小久保のハーフライナーをジャンプしてつかむと、そのまま守備位置にうずくまって号泣。5回2死一塁から左前打でチャンスを広げて先制点につなげるなど、主将として最後までチームを牽引。1年間の苦労が報われた西岡は「西村監督を男にしようと誓っていた。(最後に打球が飛んできて)頑張った人には何かがあるんだと思った」と喜びに浸った。

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喜び爆発!ビールかけ!/CS[ニッカン]

日本シリーズ進出を決めたロッテが福岡ヤフードームに隣接するチーム宿舎に設けられた会場で歓喜のビールかけを行った。重光オーナー代行の挨拶に続いて、サブロー外野手(34)が「ここまで連れてきてくれてありがとー!」と喜びを爆発させたのを合図に開始。約3200本のビールが文字通り泡と消えた。

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井口「うちらしい攻撃」/CS[ニッカン]

ロッテ井口資仁内野手(35)が5回、先制点を呼ぶ押し出し死球にガッツポーズした。2死走者なしから満塁とし、井口も2−1と追い込まれたが、ソフトバンク杉内俊哉投手(29)の内角低めを右足に当てた。「昨日から勢いはこっちに来ていた。ようやく、うちらしい攻撃になった」と、8回にはダメ押しの3点を追加。ファルケンボーグを連日で攻略し「シーズンの威圧感は昨日で一掃されていた」と快勝での日本シリーズ進出を喜んだ。

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里崎「後につなぐこと」/CS[ニッカン]

ロッテ里崎智也捕手(34)が先制点をチャンスメークした。3回にチーム初安打、5回は2死走者なしから「僕の仕事は後につなぐこと」と左前に運び、ソフトバンク先発・杉内俊哉(29)をこの回でKOする口火を切った。守ってもエース成瀬善久(25)を巧みにリード。試合前に「力まなくていいから、低めに投げるように」と進言し、「ボールの切れも良く、丁寧に投げていた」と振り返った。

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大松ダメ押し2ラン「無心」[ニッカン]

ロッテが終盤に大きな追加点を奪った。4点リードの8回1死二塁から金泰均の右越え適時打で1点を加えると、続く大松尚逸外野手(28)が右翼ポール際に2ランを運んだ。劣勢にもかかわらずセットアッパーのファルケンボーグを投入してきたソフトバンクの思惑を打ち砕き、この回3得点。今シリーズ2本目のアーチを放った大松は「打ったのは何か分からない。それくらい無心だった。自然とうまく体が反応して打つことができた」と興奮気味に振り返った。

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今江「1点でも多く」/CS[ニッカン]

ロッテが一挙4点を先行した。両軍エース同士の投手戦が続いていた5回に連打などで2死満塁とチャンスをつくると、井口の押し出し死球で先制。続くサブローが四球を選んで1点を追加し、さらに今江敏晃内野手(27)が中前にしぶとく運ぶ2点適時打を放ってソフトバンク杉内をマウンドから引きずり降ろした。今江は「相手の方が苦しんでいるように見えた。1点でも多く取れて良かった」と貴重な一打に胸を張った。

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ビール3000本が泡!ロッテが祝勝会[サンスポ]

5年ぶりの日本シリーズ進出を勝ち取ったロッテの祝勝会が、ヤフードームに隣接するホテルで行われ、恒例のビールかけで盛り上がった。鏡開きの後に選手会長のサブローが「みんなここまで連れてきてくれてありがとう」と短く挨拶。この一言を合図に選手達は喜びを爆発させ、用意された3000本のビールは次々に泡と消えていった。

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ロッテ・大松は首脳陣に感謝「左投手でも」[サンスポ]

レギュラーシーズンは不振に苦しんだが、今シリーズは2本塁打に6打点。ロッテの大松は「相手が左投手でも使ってくれた。試合でしか恩返しができない」と首脳陣に感謝していた。4−0の8回だった。1点を奪い、なお1死一塁で右越えに高々と運んだ。この日は大勝だが、競り勝つ試合が続いた。「つなぐ気持ちが、うちの方が(相手より)強かった」と笑顔だった。

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ロッテ・西岡、思わず感極まって…[サンスポ]

キャプテンとしてチームを引っ張ってきたロッテの西岡は、思わず感極まり、グラブで目元をぬぐった。9回2死となって最後は小久保の打球をジャンプして捕球すると、その場にうずくまって喜びに浸った。西岡は「3連勝しないといけない土俵際だった。嬉しい」と声を弾ませた。4点を先制した5回は2死一塁から左前打でつなぎ、好機を広げた。試合後はグラウンドで見せた涙はなく「西村監督を日本一の監督にしたい」と引き締まった表情で誓った。

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ロッテ・今江が2点適時打「思い切り」[サンスポ]

ロッテは今江の一打で杉内をマウンドから降ろした。5回2死一、二塁から3者連続で四死球を与えた左腕に「ストライクを取るのに苦しんでいる。思い切りいこうと思った」と今江。2球目をとらえ、中前打で2点をたたき出した。土壇場からの3連勝に「何も考えないのが良かった」と言う。「下位からはい上がったし、捨てる物も守る物もない。開き直って楽しもうと思った」。この言葉はベンチの雰囲気をそのまま表していた。

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ミラクル・ロッテ!土壇場から3連勝突破[サンスポ]

何度も窮地に立たされたロッテが、ついにクライマックスシリーズを勝ち抜いた。就任1年目の西村監督の体が選手に押し上げられて宙に舞う。土壇場からの3連勝。「ミラクル・ロッテ」を合言葉に結集し、歓喜のゴールをつかみ取った。

「最高の気分。試合のたびに選手の精神力の強さを実感した」と西村監督。声は震え、顔は上気した。レギュラーシーズン3位からの苦闘がその様ににじみ出ていた。

杉内を相手に2死から4得点した5回の攻撃はスローガンの「和」を象徴した。里崎と西岡が出塁に徹し、井口とサブローが粘って押し出し四死球。試合前、監督を前に、主将の西岡は「この男を日本一にしよう」とナインにハッパを掛けた。みんなが鼓舞され、目指す野球を貫いた。

福岡には無名だった自分をプロに導き、2001年に亡くなった田中スカウトの自宅がある。毎年足を運んで霊前で酒を酌んだ。4月に夫人を招待したこの球場で、最高の報告ができた。「信は力なり」。帽子のひさしに書かれた言葉通り、選手を信じ、信念を通してつかんだ、歓喜の瞬間だった。

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ロッテ、苦しみを力に変えて日本シリーズ[サンスポ]

ロッテはクライマックスシリーズの出場権を得るだけでも疲れ切っていただろう。日本ハムとの3位争いを勝ち取ったばかりか、西武を破り、ソフトバンクを倒している。ここまでの苦しみの繰り返しが潜在力となり、新たな力をもわき上がらせたように見える。チームに本物の結束も生じてきた。

個々の力量を評価するなら、2試合を完投勝利で飾った成瀬の奮闘がすごい。特にこの日はソフトバンクを4安打に抑え二塁も踏ませていない。これだけのエースを抱えているのだから5年ぶりの日本シリーズ出場の値打ちは十分あるだろう。

その日本シリーズまであと10日。しばらくは疲れを癒やす日々があってもいい。タイミングのいいことに、20日から中日と巨人がファイナルステージで戦う。相手の戦力分析をするには格好の舞台が用意されている。しっかりした調整と、より精度の高い敵情視察をし、もうひと踏ん張り願いたい。

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ロッテ・成瀬、大一番で「エース」の本領[サンスポ]

3年前。勝てば日本シリーズ進出が決まる一戦。成瀬は負け投手となり、ロッテの一年が終わった。涙を流し、悔しがった。「あの時と状況が違う」と、雪辱の場で別人の姿を見せた。

2度続けて中4日の登板だったが「投げられる状態。初回から全力でいく」。直球、スライダー、チェンジアップ。少ない球種をコーナーに決め、隙を全く見せない。3回まで完璧に抑える。4回2死から初安打を許したが、小久保を二飛。4点を先制してもらった直後の5回も1死から味方の失策で走者を出すが、後続を断った。

主戦投手を任されながら、勝てない時期を経験した。「エースとは何かを、自分で問い掛ける時もあった」。故郷の祖父の墓前を訪れ、悩む気持ちをリセットしたこともあった。掲げた理想は大一番で勝つこと。レギュラーシーズン最終戦、CSに入って3試合。成瀬が白星へと導いた。

4安打無四球で完封。5年ぶりの日本シリーズ進出を左腕が決めた。西村監督の胴上げに、はじけるような笑顔で成瀬が加わった。

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ロッテ、胴上げされたオーナー代行[サンスポ]

ロッテは重光オーナー代行が試合直前、シンガポールから球場に駆けつけた。勝利の後に選手に胴上げまでされて「初めてでびっくり」。西村監督については「最後までチームをまとめてくれた手腕はすごい」と褒めたたえた。

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いつでもどっしり西村監督、勢い生む土壌つくりだす[スポニチ]

9月下旬。リーグ優勝の可能性が完全に消滅した翌日だった。ロッテの西村監督は全体練習の前に選手、裏方と輪になり「もう1度、全員で戦おう」と訴えた。ただ、指揮官自らが言葉を掛けたのはこの時ぐらい。いつもどっしり構えていた。

レギュラーシーズンを通じ、どんなに連敗が伸びても全体でミーティングを開くことはなかった。負けても「引きずるな。切り替えろ」と言い、西村監督が選手の前で弱気になることは決してなかった。ぶれることのない姿勢に、ある選手は「負けていても、安心感がある」と口にする。

また、厚くはない戦力を適材適所に配した。トレーナー陣にも意思を徹底させ、故障者に無理をさせない。若手を積極的に使い、ベテランは勝負どころで力を発揮した。開幕2軍だった内や新人の清田は欠かせない存在となり、腰痛を抱えていた福浦ら故障がある選手も最後まで戦い抜いた。

今季、ソフトバンクから加入した的場は「楽しむという雰囲気が強い」と違いを口にした。大松は「ベテランの方がピリピリしていないので、僕らや若手はやりやすい」と話す。勢いを生み出す土壌は、整っていた。

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“混パ”を象徴…3位チーム初の日本シリーズ進出[スポニチ]

ロッテが崖っぷちからの3連勝で、日本シリーズ進出の切符を勝ち取った。レギュラーシーズンの3位チームが日本シリーズに出場するのは、史上初めてとなる。

制度への賛否はともかく、プレーオフを導入した以上、「下克上」は起こり得ることだった。特に今季は、レギュラーシーズン最終戦までCS進出3チームが出そろわない、まれに見る大混戦。じっくり腕比べというより、勢いや相性、その時の調子などの要素が展開を大きく左右した。

戦力的に見ると、完成度でずぬけたチームはない。ソフトバンクは得点力、西武は救援陣、ロッテは先発投手などの短所を抱えていた。中でもロッテはレギュラーシーズンから故障者が続出し、短所を補う戦いを強いられてきた。

ファイナルステージの最終戦を前に、サブローは「うちには硬さはない。元々3位だし、負けて当たり前の気持ちがある」と話していた。合言葉は「ミラクル・ロッテ」。勢いに自信が加われば、日本シリーズ制覇も十分になし得る。

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キャプテン西岡、思わず感極まって涙…[スポニチ]

キャプテンとしてチームを引っ張ってきたロッテの西岡は、思わず感極まり、グラブで目元をぬぐった。9回2死となって最後は小久保の打球をジャンプして捕球すると、その場にうずくまって喜びに浸った。西岡は「3連勝しないといけない土俵際だった。嬉しい」と声を弾ませた。4点を先制した5回は2死一塁から左前打でつなぎ、好機を広げた。試合後はグラウンドで見せた涙はなく「西村監督を日本一の監督にしたい」と引き締まった表情で誓った。

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成瀬「百点以上」大一番で完封勝利!…ロッテ[報知]

ロッテの左腕・成瀬は2度続けて中4日の登板だったが、直球、スライダー、チェンジアップと少ない球種をコーナーに決め、すきを見せない。4回2死から初安打を許したが、小久保を二飛。4点を先制してもらった直後の5回も1死から味方の失策で走者を出すが、後続を断った。4安打無四球で完封した。

3年前の勝てば日本シリーズ進出が決まる大一番で負け投手となり涙を流したが、「あの時と状況が違う」と雪辱。「開き直って、自分の投球をした。百点以上」と笑顔で振り返った。

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ミラクル・ロッテが日本シリーズへ!ソフトを投打に圧倒[報知]

ロッテが成瀬の好投と好機での集中打でソフトバンクに完封勝ちし、1勝3敗からの3連勝でファイナルステージを突破。史上初めて、レギュラーシーズン3位チームが日本シリーズに駒を進めた。

ロッテは5回、2死から里崎、西岡の連打と四球で満塁。ここで井口がソフトバンク先発・杉内から死球を受け、押し出しで先制。サブローも2−3から四球を選んで連続押し出しで2点目。さらには今江が中前にしぶとくはじき返して2者生還、一挙4点を先行した。

8回にもソフトバンク4番手のファルケンボーグを攻め、1死二塁から金泰均が右越えの適時二塁打、さらに大松が右翼ポール際へ2ラン本塁打を運んでダメ押し。

先発の成瀬も第1ステージの西武戦から2試合連続で中4日の登板ながら、精密なコントロールで内外角にボールを散らして相手打線に的を絞らせず、113球、散発4安打で完封。最後の打者・小久保の打球をつかんだ西岡がグラウンドに突っ伏して嬉し涙にくれる幕切れとなった。最優秀選手(MVP)には第1戦1失点完投、この日と合わせて2勝を挙げた成瀬が選ばれた。

ソフトバンクは最終戦も打線の不振が目立ち、孤軍奮闘した杉内も踏ん張りきれず4回2/3でKOされた。力尽きた杉内は降板後ベンチで号泣。リーグ優勝で1勝のアドバンテージを得ながら07年以降計6度のプレーオフ、CS出場でまたも敗退し、悲願のシリーズ進出は今季もならなかった。

ロッテ・西村監督
「1年目で胴上げは最高の気分。リーグ戦終盤から、負けたら終わりの戦いが続いていた。本当に精神力の強い選手。みんなで1つになって戦った1年の結果だと思う。」
ソフトバンク・秋山監督
「(最終戦から)長くあいて調整がうまくいかなかったところが1番かもしれない。それ以上に向こうの投手が良かったのもある。短期間決戦で力を出せなかった。」

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西村監督「最高の気分」土壇場から3連勝でCS突破…ロッテ[報知]

何度も窮地に立たされたロッテが、ついにクライマックスシリーズを勝ち抜いた。就任1年目の西村監督の体が選手に押し上げられて宙に舞う。土壇場からの3連勝。「ミラクル・ロッテ」を合言葉に結集し、歓喜のゴールをつかみ取った。

「最高の気分。試合の度に選手の精神力の強さを実感した」と西村監督。声は震え、顔は上気した。レギュラーシーズン3位からの苦闘がその様ににじみ出ていた。

杉内を相手に2死から4得点した5回の攻撃はスローガンの「和」を象徴した。里崎と西岡が出塁に徹し、井口とサブローが粘って押し出し四死球。試合前、監督を前に、主将の西岡は「この男を日本一にしよう」とナインにハッパを掛けた。みんなが鼓舞され、目指す野球を貫いた。

福岡には無名だった自分をプロに導き、2001年に亡くなった田中スカウトの自宅がある。毎年足を運んで霊前で酒を酌んだ。4月に夫人を招待したこの球場で、最高の報告ができた。「信は力なり」。帽子のひさしに書かれた言葉通り、選手を信じ、信念を通してつかんだ、歓喜の瞬間だった。

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成瀬、大一番で「エース」の本領…ロッテ[報知]

ロッテの左腕・成瀬は3年前の勝てば日本シリーズ進出が決まる大一番で負け投手となり涙を流したが、「あの時と状況が違う」と、雪辱の場で別人の姿を見せた。

2度続けて中4日の登板だったが「投げられる状態。初回から全力でいく」。直球、スライダー、チェンジアップ。少ない球種をコーナーに決め、すきを全く見せない。3回まで完璧に抑える。4回2死から初安打を許したが、小久保を二飛。4点を先制してもらった直後の5回も1死から味方の失策で走者を出すが、後続を断った。

主戦投手を任されながら、勝てない時期を経験した。「エースとは何かを、自分で問い掛ける時もあった」。故郷の祖父の墓前を訪れ、悩む気持ちをリセットしたこともあった。掲げた理想は大一番で勝つこと。レギュラーシーズン最終戦、CSに入って3試合。成瀬が白星へと導いた。

4安打無四球で完封。5年ぶりの日本シリーズ進出を左腕が決めた。西村監督の胴上げに、はじけるような笑顔で成瀬が加わった。

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