ロッテ唐川侑己投手(21)が中日との日本シリーズ(30日初戦)で先発起用される可能性が出てきた。9月1日に右ひじ痛で登録抹消され、リハビリを続けていたが、順調に回復。発熱により1日合流を見送ったものの、23日に宮崎入りした。フェニックス・リーグは悪天候で中止となり、室内練習場で調整。ブルペンで直球、スローカーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜ77球投げ込んだ。
キレと伸びのある直球は健在で、西本投手コーチも「(唐川が)8月に3連勝した時の形になっていた」とうなるほど、絶好調時を思わせる投球だった。西村監督は「チームにとってはかなり大きい。無理だけはさせたくない。(起用法は)これから話し合って決めます」と話した。
この日、投球練習を行った6人の中では最多の球数。中継ぎ陣が40〜50球の調整法であることから考えると、先発起用の可能性は高い。実戦登板は26日以降となる見込みで、順調なら中6日で11月2日の日本シリーズ第3戦(千葉マリン)での復帰が見えてくる。期待の右腕が「シリーズの秘密兵器」になりそうだ。
ロッテの日本シリーズ(30日開幕)の相手は23日、中日に決まった。すでに進出を決めている西村監督は「うちの野球をするだけ。今までやってきたことをそのまま出せばいい。CSと日本シリーズは全然違うので、みんなでまた1つになって戦うしかない」と5年ぶりの日本一へ向け、気合を入れ直した。
相手は中日に決まった。宮崎でシリーズ前合宿を行っているロッテの西村監督は「どこが来ても一緒。うちの野球をやるだけです。ここまで厳しい戦いをしてきたけど、それ以上に厳しい戦いになる」とコメント。CSでは史上初めてリーグ3位から勝ち上がった。チャレンジャーとしてセの王者に挑む気持ちは変わらない。
指揮官は既に必勝ローテーションを頭に描く。初戦はエース成瀬の先発が確実だが、第2戦は渡辺俊が有力となった。シーズン終盤は不振で2軍調整が続いたが、ソフトバンクとのファイナルSでは第4戦に先発し8回0/3、2失点で勝利投手。復活の理由はカーブだ。企業秘密のため多くは語らないが「細工しました。思ったよりも球が来ないと思います」。CSでは打者が待ちきれず泳ぐシーンが目立った。第2戦の舞台はナゴヤドームで、下手投げで「風の魔術師」と呼ばれるサブマリンには不利とされるが、本人は「今はドームのほうが得意」と宣言する。
対中日は通算5勝1敗と相性も抜群。風が吹かなくても緩急自在のサブマリンが西村ロッテの切り札となる。
右ひじ痛で戦列を離れていたロッテの唐川が1軍に合流。ブルペンで変化球を交えて77球を投げ込み「感触は悪くない。大丈夫です」と話した。「貴重な戦力」と先発要員に期待する西村監督は24日から3試合行うフェニックス・リーグで実戦復帰させる方針だ。
5月中旬に右手中指を骨折。2軍で1試合(4イニング)投げただけで復帰した8月12日の日本ハム戦(千葉マリン)から3戦3勝している。唐川は「1回経験があるのでプラスに考えてやっていきたい」と1度だけの調整登板にも前向きだった。
3位からCSを突破したロッテに、中日相手の日本シリーズ第5の男が現れた。右ひじ痛のため戦列を離れていた唐川侑己投手(21)が23日、宮崎で合宿中の1軍に合流。さっそくブルペン入りし、77球を披露した。西村監督は「日本シリーズでの登板?考えられます。先発か中継ぎかは分からないが、貴重な戦力です」と明言した。
静かなブルペンにミットの音が響いた。9月1日に右ひじの張りで出場選手登録を抹消されてから初めての全力投球。捕手を座らせ、キレのいい直球にカーブ、スライダー、チェンジアップを交えて77球を投げた。「投げた感触は悪くない」。前日(22日)に発熱で合流が1日遅れたが、全快をアピールした。
西本投手兼バッテリーチーフコーチは「いいボールを投げていた」とニヤリ。受けた松井ブルペン捕手も「けがする前と比べても違和感はない」と復活に太鼓判を押した。
コマがそろうリリーフ陣とは対照的に、先発はエース成瀬、渡辺俊の好投が光ったが、マーフィー、ペンがもう1つ。チーム事情と適性を考えれば、唐川が先発5番手に入る可能性は高い。今後はフェニックスリーグで登板し、指揮官が状態を最終チェックする。
「いることで選択肢が広がるし、チームとして大きい」と西村監督。唐川も「(シーズン中は)迷惑をかけた。何とかチームに貢献したい」と気合十分だ。遅れてきた21歳が、日本一に貢献する。
ロッテ清田育宏外野手(24)が23日、千葉マリンで初の本塁打に意気込んだ。CSではパ・リーグ初の新人本塁打を放ち、第5戦では9回に貴重なダメ押し2ランなど、存在感を見せつけた。この日、室内練習場で打撃練習を終え「CS男?全然ですよ。まぐれです」と苦笑い。それでも、千葉の市立柏高出身のため「ビジターでしか打ってないし、(日本シリーズでは)千葉マリンでホームラン打ちたいです」と、意欲をみせていた。
右ひじの張りで2軍で調整を続けていたロッテの唐川が23日、日本シリーズに向けて宮崎で合宿を行う1軍に合流した。この日は秋季教育リーグが雨で中止となり、室内で練習した。
唐川は変化球も交えて投球練習を行った。「感覚は悪くない。迷惑を掛けているんで(シリーズで)何とか貢献したい」と力強かった。
教育リーグで登板し、出場登録をするか首脳陣が判断する。西村監督は「うちにとっては貴重な戦力。ただ、無理だけはさせたくない」と話した。
日本シリーズ第1戦に先発予定のロッテ・成瀬は22日、ショートダッシュやキャッチボールなどで約3時間汗を流した。日本シリーズの相手はまだ決まっていないが「どっちが来ても一緒。やることは変わらない」。24日に行われるフェニックス・リーグのオリックス戦で、実戦登板する予定だ。
中日対ロッテのカードで30日から行われるプロ野球日本シリーズで、第1戦、第2戦と第5戦が地上波で全国中継されないことが23日、決まった。地上波放送がないのは、1953年(昭28)の中継開始以来初めて。
巨人が進出すれば第1戦と第2戦は日本テレビが全国中継する予定だった、中日が勝ち、同2試合はテレビ愛知が名古屋ローカルだけで放送する。キー局のテレビ東京は、バラエティー番組の放送を選択、全国中継がなくなった。
中日―ロッテで30日に開幕する日本シリーズで、ナゴヤドームで開催される第1戦と31日の第2戦は地上波での全国中継が行われないことが23日、分かった。11月4日に予定されている第5戦(千葉マリン)も中継がない可能性があるという。
プロ野球界の最高峰イベントである日本シリーズで、地上波での全国中継がされないのは極めて異例。第1戦と第2戦は地上波のローカル放送とBS、CSで中継される予定となっている。今年出場する中日の試合は全国的な高視聴率を望めない状況にあり、中日が推薦した局と、シリーズ主催者の日本野球機構(NPB)との交渉がまとまらなかったという。