日本ハムの斎藤が5回4失点で初登板初勝利。6安打を浴びながらも粘り強く投げ、リードを保って降板した。0−2の1回にホフパワーが満塁本塁打、6回にも糸井が2ランと打線が効果的に得点した。ロッテは大嶺が早々と崩れた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
北海道日本ハム | 4 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | x | 8 |
先発大嶺が2回途中5失点の大乱調で、同学年対決に敗れた。初回に援護をもらいながらも、3四球でピンチを招き、ホフパワーに満塁弾を浴びた。「先制してもらって力んだ。斎藤君を意識したということはない。ゲームを壊して申し訳ない」。西村監督は厳しい表情で「四球3つではお話にならない。球自体はよかったが、それ以外をしっかりしないと」とメンタルの弱さを指摘した。
昨季日本一のロッテ打線が「斎藤マジック」にはまった。井口資仁内野手(36)の活躍などで4点を奪ったが、終わってみればプロ初勝利を献上。打った選手も打てなかった選手も表情は半信半疑。金森打撃コーチも「いい当たりが正面を突く。点を取られてもエラーで自責点がつかない。『佑ちゃんワールド』に引きずり込まれた」とお手上げ気味だった。
オープン戦、練習試合を含めて3度目の対戦。これまで21打数3安打だったことを考えれば攻略した印象だが、選手に実感はない。5回2死一、二塁で凡退した金泰均は「コントロールもいいし、変化球もいいが、これといった特徴がない。打てない原因がよく分からない」と首をかしげた。先制弾など3安打の井口でさえ「ベテランのようなピッチング」と話した。
リードを許す展開で、攻撃陣に気負いもあった。低めに球が集まり、失投もわずか。「みんな打ちたい気持ちが強くて、強引に打ちにいっていた。ボールに手を出し相手の思うツボ」と井口。最初から最後まで、相手の術中にはまっていた印象だった。西村監督も斎藤の印象を聞かれると「それは」とさえぎり、会見を終えた。
日本ハム・斎藤に対し、井口がただ1人、気を吐いた。1回1死一塁から右中間席への先制2ランをはじめ、対斎藤では3打数3安打、4打点。「僕のときは甘い球が来たが、全体的に低めやコーナーに丁寧に集めていた。新人というよりベテランのような投球だったね」。巧みな投球術に感心しきりで「次はしっかりいかないと」とチームとしてのリベンジを誓った。
日本ハム・斎藤と同い年対決となったロッテ先発の大嶺が、1回1/3を5失点の大乱調。初回に3四球で2死満塁とし、ホフパワーに満塁弾を浴びる最悪の展開。わずか41球で降板し「力んで制球が悪くなって、ストライクを取りに行った球を打たれた。ゲームを壊して本当に申し訳ない」とうなだれた。西村監督は「2点取って流れに乗って行こうというときに四球3つで一発でしょう。話になりません」とあきれ顔だった。
ロッテ・井口が注目ルーキー・斎藤にプロ初失点をつけた。
初回1死一塁で、外寄りの141キロ直球を右中間へ先制2ラン。「コンパクトにうまく合わせられた。よく伸びてくれた」とうなずいた。さらに4回に内野安打。5回2死満塁からは左前へ2点適時打を放った。斎藤から3安打4打点。1人でチームの全打点を叩き出した。打線が低めを丁寧につく斎藤をとらえきれない中、意地を見せた不動の3番打者。斎藤については「僕のときは高い球があったけど、低めに制球していた。新人というよりベテランのような投球だった」と評し、「次の対戦が楽しみですね」と話していた。
プロの意地は見せた。初回、1死一塁。井口が斎藤の141キロ、外角直球を右中間へ運んだ。先制の1号2ラン。「追い込まれていたから、コンパクトに打ちにいった。しっかりとらえることができたから、よく伸びてくれた」。5回にも2死満塁から左前2点適時打。対斎藤は3打数3安打4打点の完勝だった。
ベテランらしい冷静さが鍵だった。「全体的には低めに投げられて、ボールに手を出して相手の思うツボになっていた。みんな打ちたい気持ちがあったと思うし、強引になっていた。新人というより、ベテランのようなピッチングをされた」と分析。自身は、やや高く入った直球を逆方向への一発。異様な雰囲気の中でも、普段通りの打撃で老かいなルーキーを攻略した。
チームとしては初回に先制しながら、その裏に満塁弾で逆転され後手に回った。金森打撃コーチは「何かを持ってる。(味方打線は)四球、四球、四球で初球にゴン(満塁弾)。(安打性の打球が)エラーになって自責が付かなかったり…。佑ちゃんワールドに引き込まれたゲームでした」と苦笑。相手のペースで戦ったことを反省し、次回に生かす。
ロッテ井口資仁内野手(36)が1回1死一塁で、日本ハム斎藤から先制2ランを放った。カウント1−2からの5球目。やや甘めに入った141キロの外角直球を見逃さなかった。右中間最深部に飛び込む一撃に「打ったのはストレート。追い込まれていたから、コンパクトに打ちにいった」と振り返った。注目の斎藤の投球については「まだ始まったばかりだから分からないよ」と話すにとどまった。
さらに、5回2死満塁の好機で左前への2点適時打を放った。「満塁だから何とか得点につなげたかった。猛打賞は甘いボールをしっかり捉えることができた結果」とコメントした。
ロッテ先発の大嶺祐太投手(22)が、2回途中5失点でKOされた。味方に2点の援護をもらいながらも、初回に3つの四球でピンチを招き、ホフパワーに逆転の満塁弾を浴びた。「調子は悪くなかったが、変に力んでコントロールが悪くなった。最後はストライクを取りにいったボールを打たれてしまった」。斎藤との同級生対決に気負ったのか、本来の力を発揮できないままマウンドを下りた。
5回に2点を入れたものの、初回の井口の一発以外は斎藤に抑えられた形のロッテ打線。ロッテの金森打撃コーチは、斎藤について「低目低目にボールを集めていい投球をされた。ピッチングの基本ができている。井口にホームランを打 たれてからより低目に意識している」と評価。先制しながら、打ち崩せなかったことに残念そうだった。
ロッテの井口が注目の新人、斎藤にプロ初失点を刻んだ。1回1死一塁で外寄りの直球を「うまく、コンパクトに合わせられた」と右中間席に運んだ。4回に内野安打、5回には2点適時打を放ち斎藤から3安打4打点。開幕から好調を維持している3番打者は「甘い球をしっかりとらえることができた結果」と手応えを口にした。
ロッテ打線は斎藤をとらえきれなかった。3安打を放った井口は「新人というより、ベテランみたい」と投球のうまさを口にした。斎藤への印象として、各選手は低めの制球力、丁寧な投球を認めた。また、初登板にもかかわらず堂々とした姿に、大松は「色々な舞台を経験しているだけに、自分のペースを乱さない」。一塁走者として再三、牽制された荻野貴は「クイックが速い。癖もないし、間の取り方もうまい」と話した。