楽天の田中が力強さと丁寧さを両立させ、無四球で今季2度目の完封。自身5連勝で8勝目を挙げた。打線は3回に、ガルシアと岩村の適時打で2点を奪った。ロッテは先頭打者の出塁を得点に結び付けられなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
東北楽天 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
ロッテの今江が左ふくらはぎの張りで欠場した。2日の出場は当日の様子を見て決める。
田中のスプリットに翻弄され、ロッテが今季5度目の0封負けを喫した。5回以降は3度も得点圏に走者を進めたが、決定打を奪えなかった。西村徳文監督(51)は「スコアリングポジションで1本が出ない」と苦い表情だった。
150キロ超の直球と鋭く曲がる変化球。特に要所で決まったスプリットに手を焼いた。5回2死一、二塁と8回無死二塁の2度の好機で空振り三振。どちらもスプリットにやられた岡田は「振りにいったら落ちる。あんな球を投げるのは他にいない」と脱帽。好調の伊志嶺も「こちらがチャンスの時ほど、低めに決まる」とあきれた。
前夜がダルビッシュ、この日が田中。球界を代表する投手と2夜連続で対戦し、連敗した。4番大松は「僕に1本出ていれば流れも良くなった」と責任をかぶったが、ロッテにとっては何とも不幸な巡り合わせだった。
ロッテの成瀬が、田中との4度目の対決で初めて敗れた。3回に2点を先制されたが、許した得点はそれだけ。8安打を許しながらも7回を粘り強く投げたが、「先に点を与えちゃいけない状況で与えた時点で負け。今日はそういう試合だった」と振り返った。
打線は今江が左ふくらはぎの張りで今季初の欠場となる中、今季5度目の零敗。前日の日本ハム・ダルビッシュに続く難敵相手で連敗を喫した西村監督は「何回かチャンスはつくったが、あと1本ですね。低めに投げられた最終球(勝負球)を何とかできなかった」と話した。
ロッテ成瀬善久投手(25)が田中とのエース対決に敗れ、今季6敗目を喫した。「先制点を与えてはいけない状況で与えた時点で負け。今日はそういう試合です」。
相手に先制点を与えたことで、結果的に田中にも楽な投球をさせた。「僕が先制点を与えていなければ、完封される展開にもなっていなかった」。エースの責任を果たせず、厳しい表情だった。
ロッテ大松尚逸外野手(29)が完封負けの責任を背負った。2点を追う6回。無死一、二塁の絶好機で併殺打。同点のチャンスをつぶした。前日もダルビッシュに3三振の4番は「チャンスはつくっている。僕に1本出ていれば、当然だが流れも良くなっていた」と反省した。
ロッテ・成瀬は7回8安打2失点で、田中とのエース対決に敗れた。「先に点を取られてはいけなかった。先制点を与えた時点で負けです」。3回に、ガルシアに先制打を許し、その後も岩村に適時打を浴び「1点で食い止めなければいけなかった」と唇をかんだ。これで6敗目(5勝)となり、ついに黒星が先行する形となった。
ロッテは1日、巨人にトレード移籍した大村三郎外野手(35)=旧登録名サブロー=がQVCマリンの一塁側内野席に設けていた『サブローシート』を引き継ぐことと発表。名称は変更するが、今後も千葉県内の少年野球チームを招待、入場券代を球団が負担する。
ロッテ打線は、田中にまったく歯が立たないという状態ではなかった。5、6、8回にいずれも先頭打者が安打で出塁。好機をつくったイニングはあったが、決定打が出なかった。 西村監督は田中について「低めに制球できている」と評した上で「そこを何とか見極めたり、ファウルで粘ったりするところを見せていかないと」と打線に奮起を求めた。
ロッテの成瀬は7回2失点と粘った。しかし投げ合った相手が楽天の田中とあって「先に点を与えられない状況で点を与えた時点で負け。そういう試合だった」と悔しそうに振り返った。
3回に2失点。ガルシアに許した先制打は、意図した通り低めに配した変化球を捉えられたので割り切れた部分があったという。悔やんだのはその後に岩村に許した適時打。成瀬は「1点で食い止めなければいけなかった」と自分を責めた。
ロッテが田中を攻略できず、今季5度目の完封負けを喫した。終盤にチャンスをつくりながらもあと1本が出なかった打線に対し、西村徳文監督(51)は「田中はしっかり低めにコントロールしていた。そこを何とか見極めるか、ファウルにしていかないと…」と注文した。
ロッテが7月にQVCマリンで行われる12試合を対象に、チャリティーチケットを発売する。チケットとベア型ブロックタイプフィギュア「BE@RBICK(ベアブリック)」の千葉ロッテ2011年バージョンをセットにしたもので、売上金の一部が「千葉県災害義援金」に寄付される。
名刺代わりというには、あまりに鮮烈なデビュー。同点の8回。巨人・大村は先頭の内海に代わる代打で登場すると、1ボール1ストライクから中日・吉見が投じたスライダーを左翼席へ運んだ。移籍初打席、それも最初のスイングで大仕事をやってのけた。「地に足がつかない感じだった。まぐれでも当たってくれて、最高の結果になって良かった」。
原監督は敗戦の中でも「久しぶりに興奮した」と称えた。サブロー改め大村が、巨人の救世主となれるか。その予感は十分に漂っている。