日本ハムが4カードぶりに勝ち越した。武田勝は6回以外は毎回安打を許しながらも、7回1失点で3年連続となる10勝目を挙げた。打線は0−1の6回に小谷野の2点適時打で逆転した。ロッテは拙攻が目立ち、今季最多の借金14。
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | x | 2 |
ロッテが金森栄治打撃コーチ(54)と来季契約を更新しない方針を固めたことが14日、分かった。昨年、5年ぶりの日本一の原動力となった強力打線が今季は大不振。チーム打率が著しく低下するとともに、新たに導入された統一球への対応も遅れ、最下位に低迷する大きな要因となった。日本一に貢献した同コーチとの契約を更新しないことで、人心一新に着手。来季以降も契約を残す西村監督の下、1、2軍含めたスタッフ再編に乗り出すことになる。
昨季日本一の功労者が、わずか2年でチームを去ることが確実となった。今季が契約最終年の金森コーチに対し、球団側は契約を更新しない方向性を固めた。
金森コーチは就任1年目の昨季、「金森理論」と呼ばれる独特の指導法で打撃陣の大幅強化に成功。前年にリーグ最低の2割5分6厘に終わったチーム打率をリーグ首位の2割7分5厘まで押し上げ、「史上最強の下克上」と称されたリーグ3位からの日本一の原動力となった。
しかし、5年ぶりの日本一から一転、今季のチームは残り30試合を切った時点で最下位。クライマックスシリーズ(CS)への自力進出消滅の危機にある。低迷の要因は打撃陣の深刻な不振だ。ポスト西岡と期待された荻野貴が5月中旬に離脱するなど、シーズン序盤からケガ人が続出。ベストメンバーが組めない試合が続いた影響も大きいが、それ以上に打線の調子が上がらなかった。
リーグ首位だったチーム打率は14日現在、リーグ5位の2割4分4厘。昨季と比較して3分以上も低い。チーム本塁打は38本で西武中村1人分にも満たない。勝負強さが代名詞だった「つなぎの打線」がチャンスで決定打を欠くパターンを繰り返し、投手陣を見殺しにする展開が目立った。
統一球の影響で打撃の数字が下がっているとはいえ、シーズン終盤になってもチーム全体として効果的な統一球対策を打ち出せなかった。昨季は68打点を挙げた大松は統一球への対応に苦しみ、今季はほとんどが2軍暮らし。不動の3番だった井口も長いスランプから抜け出せていない。統一球対策も含めた打線の立て直しという急務に対し、攻撃陣の責任者として金森コーチは役割を果たしきれなかった。
日本一に輝いた昨オフもコーチ陣の入れ替えを敢行したように、ロッテは血の循環を行うことで、チームを強化してきた。今オフも人心を一新することで巻き返しを狙う。昨季の日本一球団が早くも来季へのかじを切った。2軍を含めたコーチ人事再編の大きな動きが一気に加速しそうだ。
ロッテは14日、左背中の違和感を訴えていた里崎智也捕手(35)が都内の病院で精密検査を受けた結果、「左肋間筋損傷」と診断されたと発表、出場選手登録を抹消した。13日の日本ハム19回戦(東京ドーム)の試合前の練習中に痛めた。全治2〜3週間の見込み。
ロッテの唐川が8回5安打2失点で完投したが、主力が相次ぎ離脱した打線は援護できず6敗目を喫した。
5回まで無安打投球。だが、6回2死満塁から小谷野に逆転の2点右前適時打を浴び「1度のチャンスで点を取られてしまった」と肩を落とした。打線は6、8回以外、毎回得点圏に走者を進めたが1点止まり。ここ5試合で平均1.4点と貧打は深刻。2連敗で借金は今季最多14。西村監督は「うちはたくさん好機があった。日本ハムは少ないチャンスをものにした。その違いが出た」と厳しい表情だった。
ロッテの里崎智也捕手(35)が左肋間筋損傷のため出場選手登録を外れた。
13日の日本ハム19回戦(東京ドーム)の試合前練習で痛め、同戦を欠場。この日、都内の病院で精密検査を受け、全治2〜3週間と診断された。また、この日は今江敏晃内野手(28)が初回の走塁で左太腿裏を故障。直後の守備から交代し、都内の病院で左大腿二頭筋筋膜炎と診断された。全治未定で、今後の出場は状態を見て決めるが、病院から戻った際の松葉づえ姿は痛々しく厳しい状況だ。
ロッテの西村徳文監督(51)が、来季も続投することが14日、分かった。就任2年目だが、5年ぶりの日本一に輝いた昨オフに12年まで契約を延長していた。今季は相次ぐ故障者により苦戦を強いられているが、球団は若手育成の手腕などを高く評価。今シーズンの結果にかかわらず既定方針通り、来季も指揮を任せる。
球団首脳は「来季もやっていただくことは決まっている。来年への色々な準備を進めている」と、揺るがぬ信頼を強調した。チームは最下位と低迷しているが、長期的な視野でのチーム作りを期待している。
今季はシーズン序盤から、荻野貴や金泰均、ペンら主力が相次いで故障。苦しいやりくりを強いられる中で、ドラフト1位ルーキーの伊志嶺をレギュラーに抜てき。その高い素質を引き出し、新人王争いの有力候補になるまでに成長させた。投手陣でもチームの若返りを進めている。
すでに球団側は、西村監督から来季も指揮を執る意思を確認済みという。昨年は史上初めてシーズン3位から日本一に導き、今季もけが人の穴を埋める巧みな用兵術で終盤までAクラス争いを演じた。球団首脳は「よくやっていただいている」と来季も全面的にバックアップする方針。その手腕に、チームの再建を託す。
ロッテ今江敏晃内野手(28)が1回、遊ゴロで一塁を駆け抜けた際に左ふともも裏を痛め、1回裏の守備から交代した。都内の病院で精密検査を行い左大腿(だいたい)二頭筋筋膜炎と診断。全治期間は未定だが、試合後は松葉杖を使ってドームを後にした。今江は「(走っている)途中でピリッとした。少しでも早く治したい」とコメントした。
ロッテ清田育宏外野手(25)が、プロ2年目で初めてスタメン4番に起用された。第2打席に二塁強襲の二塁打を放ったが、チャンスでの凡退やバント失敗もあり「いつも通りに打席に立とうと思った。積極的に行けたけど、チャンスで打てなかったし、バントも失敗したから…」と反省していた。
ロッテ唐川侑己投手(22)が8回2失点の好投も報われず、悔しい5敗目を喫した。5回まで日本ハム打線を無安打に抑えていたが、初めて安打を打たれた6回に2点を失い、逆転された。試合後は「武田勝さんは何度もあったピンチを抑えたけど、僕は1度のピンチで点を取られた。もう1つ上に行くためには(6回の)あの場面を抑えないといけない」と勝負どころで踏ん張れなかった自らの投球を反省していた。
ロッテは6回と8回を除く毎回、得点圏に走者を送りながら、1点に終わった。西村監督は「うちはたくさん好機があった。日本ハムは少ないチャンスをものにした。その違いが出た」と力なく話した。
借金は今季最多の14に膨らみ、5位西武とのゲーム差も2.5に開いた。ここ5試合の得点は2、3、1、0、1と得点力不足が深刻。さらに、ケガ人も多い。今江が故障で1回の守備から交代。離脱となれば、開幕時の先発メンバーで残っているのは3人だけとなる。
ロッテ里崎智也捕手(35)が14日、左背中の違和感で出場選手登録を外れた。13日の練習中に痛め、東京都内の病院で「左肋間筋損傷」と診断された。全治2〜3週間。里崎は背中痛で8月28日に登録を外れ、今月7日に復帰したばかりだった。