楽天の塩見が2失点完投で9勝目。直球を軸に、テンポよく打たせて取った。打線は2−2の4回2死二塁から嶋、聖沢の連打で2点を勝ち越し、5回にも1点追加。ロッテは上野が5回途中5失点と崩れ、打線は2安打に封じられた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
東北楽天 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | x | 5 |
ロッテ伊志嶺翔大外野手(23)がシーズン30盗塁を決めた。区切りの数字は同期のライバル塩見から奪った。1回、四球を選んで出塁すると、二盗を成功させた。「目標にしていた数字。嬉しい」。笑顔というよりも安堵の表情が印象的だった。
チームでは97年小坂以来の快挙に西村監督も「来年以降の自信になる。ルーキーでなかなかできるもんじゃない」と目を細めた。特筆すべきは成功率の高さだ。36回試みて、成功30回。8割3分3厘の成功率は30盗塁以上の7選手で日本ハム糸井(8割3分8厘)に次ぐ。山森外野守備走塁コーチは「失敗が少ない。(投手の癖などを)勉強している」という。この日も塩見が牽制を3球続けた直後。きっちりとモーションを盗んだ。
開幕前から目標に掲げていた公約を果たしたが、これで満足はしない。オフは打力強化に取り組み、さらなる高みを目指す。「来季以降も30盗塁は最低限のノルマ。塁に出ないと盗塁数が増えていかないし、課題を持ってやっていく」。伊志嶺の目は早くも次を見据えていた。
ロッテ伊志嶺が今季30盗塁をマークした。新人のシーズン30盗塁以上は01年赤星(阪神=39個)以来で10年ぶり14人目(1リーグ3人、セ・リーグ5人、パ・リーグ6人)。パでは97年小坂(ロッテ=56個)以来で、ロッテの新人では小坂以来2人目。
ロッテ・伊志嶺が四球で出塁した初回に二盗を決めて、目標だった30盗塁に到達した。新人の30盗塁は01年阪神・赤星以来10年ぶりで、球団では97年小坂以来14年ぶり。
「ずっと目標にしてきた数字。最低限のノルマとしてやってきたので良かった」と笑みを浮かべた。最下位に沈んだチームにとって来季への期待が膨らむ数字に、西村監督は「自信につながる。自慢の足をこれからもアピールしてもらいたい」とうなずいた。新人王レースでもアピールした23歳は「塁に出ないと数が増えないので、打撃の課題を克服したい」とレベルアップを誓った。
ロッテ岡田幸文外野手(27)が、敗戦の中で存在感を見せた。4打数2安打1盗塁。岡田の放った2本が、結果的にはチームの全安打となった。4回には今季38個目の盗塁も成功。「いい形でバットを振れている。残り1試合だけど何とか40盗塁を目指したい」と意気込んだ。
ロッテ伊志嶺翔大外野手(23)が1回、今季30個目の盗塁を決めた。目標に掲げていた数字をクリアし「素直に嬉しいです。来年以降も最低限のノルマとしてやっていきたい」と笑った。
ロッテ先発の上野大樹投手(25)が5回途中5失点で降板した。1回に味方に先制点をもらいながらも、立ち上がりからピリッとせず、楽天打線に9安打を浴びた。今季最終登板を飾れなかった右腕は「最後の登板ということで力みが出て、高めに浮いてしまった」と肩を落とした。
横浜ベイスターズを保有するTBSホールディングス(TBSHD)が、携帯電話向けゲームサイト「MobaGe(モバゲー)」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)に球団を売却することで大筋で合意していることが19日、分かった。DeNAは交渉の事実を認めた。来季も本拠地は横浜に残す方向で、月内をめどに正式な合意を目指す。
TBSHD幹部によると、球団売却の動きは年明けから進んでいたが、3月11日の東日本大震災の影響を受けた企業が多数あり、交渉は難航していた。その中で最終的に残ったのが、ここ数年飛躍的に業績を伸ばしてきたDeNAだった。 DeNA広報部は19日、「交渉中であることは事実ですが、現時点で何ら決定いたしておりません」と初めて交渉の事実を認めた。
一方、TBSHDは「現時点で開示すべき事実はありません」としたが、石原俊爾社長は「複数ある交渉相手の1つ」との認識を示している。02年に水産大手のマルハ(現マルハニチロホールディングス)から140億円で球団を買収。しかし、年間約30億円といわれる赤字を抱える球団運営が続き、昨オフは住宅設備大手の住生活グループと売却交渉を行ったが、不調に終わっていた。
売却額は、日本野球機構(NPB)へ納入する預かり保証金など30億円を含めて、約100億円前後とみられている。
横浜球団の非常勤取締役も務めるTBSHDの武田信二常務取締役は、DeNA社への球団売却に反対する球団があるとされていることに「ナベツネ(巨人・渡辺恒雄球団会長)さんが“反対が出ない”と言ってるから出ないんじゃないか」と見通しを話した。
他球団に対する説明の必要性については「丁寧に説明していくことになる」と話していた。
横浜は横浜市内の球団事務所で常勤取締役会が行われ、加地隆雄社長ら5人が出席した。今季の業績やチーム状況についての報告などが行われた。
加地社長は球団売却問題に触れ「会合ではその話は全く出ませんでした。TBSから話もありません。ただシーズン中にこのような話が出て、ファンや関係者の皆さまに大変申し訳ないと思います。選手もつらいでしょう。心配しているでしょうね」と話した。
横浜市の林文子市長は19日の定例記者会見で、TBSホールディングスがプロ野球の横浜ベイスターズをディー・エヌ・エーに売却することで大筋合意したとの報道について「球団から連絡を受けていない」とした上で「(どこが買収しても)横浜市をホームタウンにすると信じている」と期待した。
球団赤字の要因の1つとされる横浜スタジアムとの契約に関して、林市長は「スタジアムの株主である市として、球団とスタジアム双方に球場使用料の見直しを含めた話し合いの場を設けるよう提言したい」と述べた。
19日の東京株式市場で、携帯電話向けソーシャルゲームサイト「MobaGe(モバゲー)」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)の株式は終値で3135円と、前日に比べ8%近い急落となった。
プロ野球の横浜ベイスターズを保有するTBSホールディングス(HD)と球団買収で大筋合意との報道がきっかけ。買収や球団の経営改善に掛かる費用が負担になるとの懸念で午前中から値下がりし、午後になっても売りが止まらなかった。
球団を手放す側のTBSHDの株式は1.3%高の931円で、明暗を分けた。