巨人は阿部、村田が本塁打を放つなど主力が順調で、16安打の猛攻で12点を奪った。杉内は速球に切れがなく2本塁打を浴び5回4失点、ロッテの涌井も5回9安打8失点と崩れた。荻野貴がソロを含む3安打1盗塁と存在感を示した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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巨人 | 0 | 1 | 2 | 0 | 5 | 3 | 0 | 0 | 1 | 12 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 |
開幕に向けて不安の残る登板だった。ロッテ涌井秀章投手(27)が巨人打線にめった打ちにされた。5回9安打8失点。フォームに迫力がなく、威圧感もなし。直球はシュート回転し、ことごとく芯でとらえられた。「腕の振りが良くなかった。この1週間で、次につながるよう調整したい」と、立て直しを誓った。
首脳陣の期待を裏切る形となってしまった。これまで練習試合とオープン戦の2試合に投げて計7回を2失点だったが、まだ、いい時の涌井の投球は見られない。この日こそ、と思っていた伊東監督もガッカリした様子で「そろそろ切り替えてもらいたいんだけど、今日の感じだと厳しいですね。ウエートが足に乗っていないし、腕の振りがぬるい」と表情は険しかった。
とはいえ、開幕まで半月あまり。ここからローテーションの再編をすれば大手術が必要になる。指揮官は「今、それをやったら狂う。ローテーションの一角を崩すことはない。悪くてもこれでスタートする」と、内定している4月1日の本拠地開幕戦での登板は変更しない考えを示した。
だからこそ、涌井には立ち直ってもらいたい思いが強い。この日も最速は142キロ。昨季西武で途中から抑えに回ったことが調整に影響している可能性もあり、「このまま開幕したら不安です」と言うのは伊東監督の本音だろう。「結果云々ではなく、自分の持ってる力を出してくれ、という話はします」。力があるのに出せないのか、力がないのか。その判断をしなければいけない時期があるからだ。
伊東監督は最後まで厳しかった。「最後のイニングくらいは、目いっぱいいくかなと思ったけど、それもなかった。今日はなんの収穫もなかったと思います」。それも期待する気持ちが強いから。涌井も「次回からは結果にこだわりたい」と、戦う姿勢を見せた。
ロッテのドラフト5位・井上晴哉内野手(24)=日本生命=が12日、巨人戦に途中出場。7回2死一塁で迎えた打席で、久保から“本拠地初打点”となる左翼線二塁打を放った。この日はわずかに1打席。「その1打席で結果を出してくれた」と伊東監督も惨敗の中に光明を見いだした。
「集中できました。今日は集中できる材料もいっぱいありました」。
試合前、井上の元にテレビ局を通じて女子プロレスラー、アジャコング…つまり“ご本家”から激励のビデオレターが届けられた。日頃から「いつかはご挨拶に伺わなければ、バチが当たります」と気をもんでいただけに、背筋が伸びた。
そして、日本生命の同期、巨人のD1位・小林がティー打撃中に歩み寄ってきた。「元気?そっちは?みたいな…。なんてことない会話でしたが、自分にとっては1番の刺激。やはり負けられないので…」。ライバル心を打席につなげた。
さらに試合後は鈴木、益田と東武百貨店による「開幕PR用ポスター」の撮影。新人では井上が唯一の起用となった。オープン戦の打率は.500(24打数12安打)。「数字は気にしません。自分のできることをやって、開幕1軍に残ることだけです」。アジャの進撃が止まらない。
荻野貴が1回の先頭打者本塁打を含む3安打と四球で、全4打席出塁。四球で出た3回には杉内−阿部のバッテリーから二盗も成功させた。「とにかく積極的にプレーしようと心がけた結果。今季の目標は全144試合に出場することなので…」と満足顔。外野の定位置争いは熾烈だが、今オープン戦はほぼ「1番・中堅」で出場。伊東監督も「あの足(俊足)は魅力です」と“新核弾頭”に指名だ。
本拠デビュー戦で、不安が募った。先発の軸として期待される涌井が5回9安打8失点の大炎上。最速は142キロ止まり。2発の被弾もあり「腕の振りが悪かった。コースを狙った球が甘くなった」とうなだれた。
西武時代からの教え子が、力強い直球で巨人打線をねじ伏せることを期待していた伊東監督も、不甲斐ない姿に苛立ちを隠せなかった。「サインが出されたまま投げているだけ。何の収穫もない。調子が上がってこないので、このまま開幕なら不安だよ」と厳しい言葉を並べた。
今季の初登板は本拠地開幕戦となる4月1日の西武戦が濃厚。開幕まで登板機会は2試合しかない。「次は結果にこだわりたい」と涌井。静かな口調で同じ失敗を繰り返さないことを誓った。
ロッテの荻野貴が本塁打を含む3安打と活躍し、「1番・中堅」の座に大きく前進した。
初回に先頭打者で杉内の速球を左越えに運ぶと、5回は二塁打、7回は左前打を放った。好調が続くが、昨季まで故障に苦しんだだけに「まずは今の調子を維持し、ケガをしないようにケアをしたい」と控えめだった。3回には投球を外されながらも二盗に成功。随所に好走塁も見せた。首脳陣も俊足を高く評価しており「足を生かしたプレーは自分の持ち味」と胸を張った。
8点が刻まれた新天地の電光掲示板を見て、涌井は肩を落とした。「腕の振りが弱く、コースを狙ったところが甘くなった…」。“本拠地デビュー”は阿部、村田に一発を浴びるなど、5回9安打8失点。直球はシュート回転して甘く入り、5回には犠打を挟んで5連打された。巨人打線にメッタ打ちを食らった。
西武からのFA右腕を、先発の軸として期待する伊東監督は「サインが出されたまま(考えずに)投げている。何の収穫もない。このまま開幕を迎えると不安」とバッサリ。川崎投手コーチも「もう少し変わり身を見せて欲しい」と首脳陣が一様に不安を口にした。
不調の一因は昨季、守護神を務めた影響かもしれない。「抑えのリズムが染みついて、体が(先発の時に)戻っていない」と伊東監督も表情を曇らせた。
「次回は結果にこだわりたい」と語る涌井は、本拠地開幕戦の西武戦(4月1日、QVC)での先発が確実視されている。指揮官は「状態が悪くても、(開幕の登板順は)一応これでスタートする」と復調を信じる。古巣との戦いまでに、涌井の“守護神体質”は抜け切るのか。
不安を露呈した。ロッテ・涌井が5回を投げ、9安打8失点の大炎上。最速142キロの直球、キレのない変化球をことごとく打ち返され「滑りだしは良かったんですが…。腕の振りが弱かった」と猛省した。
2回、阿部にはスライダーを右翼席へ、5回は村田に低め直球を左翼席に運ばれた。西武時代、エースと呼ばれた面影はなかった。涌井は「なぜ9番に由伸さんがいるのか…。大変な打線ですね」と苦笑するしかなかった。
年俸2億2000万円で西武からFA移籍。開幕ローテは確約されているが、キャンプから状態が上がらない。伊東監督が「いい球が1球もなかった。今の感じじゃ厳しい」と話したように、信頼は早くも揺らぎ始めた。
ロッテの「アジャ」こと井上がまた結果を出した。5回に左前打で出塁した井口の代走で出場。そのまま一塁の守備に就き、7回2死一塁から久保の投じた内角低め124キロのフォークをうまくすくい上げて左翼線適時二塁打。打率を5割に乗せた。
昨年のセ・リーグ覇者の巨人との初対戦でキラリと光る一打。井上は「内に入ってくる少し沈む球。うまく打ててよかったです」と自画自賛。伊東監督は取材や企画出演のオファーが殺到している井上に対し“取材規制”を指令したが、本人も「(キャラクターとかではなく)まずは野球で目立ちたい」と自覚十分だ。
球界で日本人最重量115キロの体重に加え、女子プロレスラーのアジャ・コング似の容姿と話題性豊富なドラフト5位ルーキー。打撃絶好調でシーズンインがますます楽しみになった。
ロッテの荻野貴が本塁打を含む3安打と活躍し、「1番・中堅」の座に大きく前進した。
1回に先頭打者で杉内の速球を左越えに運ぶと、5回は二塁打、7回は左前打を放った。好調が続くが、昨季まで故障に苦しんだだけに「まずは今の調子を維持し、ケガをしないようにケアをしたい」と控えめだった。
3回には投球を外されながらも二盗に成功。随所に好走塁も見せた。首脳陣も俊足を高く評価しており「足を生かしたプレーは自分の持ち味」と胸を張った。
ロッテの涌井が炎上した。オープン戦2試合目の先発涌井は5回74球を投げ、2本の本塁打を含む9安打を浴びて8失点という散々なものだった。
初回こそ3人で締めて、上々の立ち上がりと見せた涌井だったが、2回2死、阿部に高めの球を右翼にソロ本塁打を浴びた。3回には片岡に右中間二塁打、坂本の左翼線適時打などで2点を献上。さら5回には村田の2点左越本塁打など長短5安打を浴びるなど粘れずに5点を献上する乱調ぶりだった。
FA右腕が大炎上!!ロッテ・涌井秀章投手(27)=西武からフリーエージェントで移籍=が12日、巨人戦(QVCマリン)にオープン戦2度目の先発登板。5回、74球を投げ9安打8失点、2本の本塁打を浴びる散々のマウンドとなった。
1回こそ3人で打ち取る上々の滑り出しだったが、2回1死から阿部に右翼へ一発を浴びると、3回には2本の二塁打で2失点。そして5回には村田の左翼本塁打など5本の長短打を許し、大量5点を失った。 投球に球威、キレとも感じられず、許した安打はどれも完璧な当たり。真っ直ぐの最速も142キロ止まりで、開幕に大きな不安を残す内容となった。
ロッテ涌井秀章投手(27)が5回9安打8失点と炎上した。直球がシュート回転し、甘く入ったところを痛打された。
巨人打線の印象を聞かれた涌井は「なぜ9番に(高橋)由伸さんがいるのかな?と…。非常に大変な打線ですね」と話した。
ロッテ里崎智也捕手(37)が12日、ビックリマンPR大使に就任した。ビックリマンチョコ悪魔VS天使シリーズの発売30周年を記念して、大のビックリマン好きで知られる里崎にPRを任せることになった。
今でも家に数え切れないほどのシールを保管しているという里崎は、大役を任せてもらえたことに感激。「子供の頃、お小遣いが1日100円で、30円のビックリマンチョコを毎日3枚食べてプロ野球選手になれた」と思い出を語った。今後は、現在実施している「オールスターファン投票」のシール化の際にシールの監修をするなどして、30周年を盛り上げる。
ロッテ・里崎智也捕手(37)が12日、親会社の人気商品「ビックリマンチョコ悪魔vs天使シリーズ」の発売30周年にあたり、同商品のPR大使に就任することが決定。同日、巨人とのオープン戦を前にQVCマリンで就任式が行われた。
同選手は大のビックリマン好きと知られ、1個30円(現在84円)の時代だった頃からのお付き合い。「当時のお小遣いが100円で、1日に3個食べてシールを集めた世代。こうやってロッテの選手にもなれて、一途にビックリマンとロッテを思い続けてよかったです」とご満悦の表情を浮かべた。
今後は、現在実施している「オールスターファン投票」のシール化の際にシールの監修などを担当する予定という。