ロッテが競り勝って今季初の連勝を飾った。2−2の7回、角中の二塁打を足掛かりに1死三塁と攻め、鈴木の犠飛で勝ち越した。7回を無得点に抑えた新人の吉原が初勝利。9回を締めた西野はプロ初セーブ。日本ハムは3連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | x | 3 |
4番・中田を迎え、ロッテのドラフト4位・吉原の闘争心に火が付いた。2−2の7回2死二塁。ベンチからの指示は「歩かせてもいい」。しかし、勝負を選んだ。
「(中田は)同学年なので突っ込むところは突っ込まないと。しっかり腕を振ろうと思って投げた」。1ストライクから内角に直球を2球続けた。ボールになったが、慌てない。3ボール1ストライクから高めの141キロ直球で二ゴロに仕留めた。中田を打ち取る前には、3番・大谷をチェンジアップで遊邪飛に。無失点で切り抜け、直後に味方が勝ち越した。
「最後は気持ちの乗った球がいった。ただ結果的に抑えたけど甘かった」。反省した新人右腕に対し、伊東監督も「中田と勝負する必要はなかったし、結果オーライでは駄目」と厳しい。ただ「内角を厳しく突いていたし、打者に向かっていく姿勢はいい」と続けた。
1回無失点でプロ初勝利を挙げ、パの新人一番乗りとなった。前回1日の西武戦(QVCマリン)では2本塁打を浴び3失点。崖っ縁の状況で同じ失敗は繰り返せなかった。「僕は他の新人とは置かれている立場が違う」。24歳。昨年4月に亜由美夫人(24)と結婚し、9月19日には長男・悠惺(ゆうせい)君が生まれた。日本生命での安定した生活を捨て、子連れでプロの厳しい世界へ。その悠惺君はおもちゃのバットやボールを握るようになった。家族を養うために必死だ。
日本生命時代から仲がいい同期入団の井上がオープン戦で先にブレークしたが「悔しさはない。これから2人で貢献していきたい」。初のお立ち台で大歓声を浴び「突発的で面白いことが言えなかった。トークも磨きます」と言った後、ウイニングボールについて「西野もプロ初セーブだし、2人で半分にします」と笑わせた。存在感ある新人はアジャ井上だけではない。
新人の吉原(ロ)がプロ初勝利。今季の新人勝利は九里(広)、岩崎(神)に次ぎ3人目だが、パではルーキー一番乗りとなった。また、この日の捕手は同期の吉田。新人同士のバッテリーでプロ初勝利を挙げたロッテの投手は、97年4月19日のダイエー戦で、竹清が清水捕手とのコンビでマークして以来17年ぶりだ。
ロッテのドラフト4位・吉原正平投手(24)=日本生命=が5日、日本ハム2回戦(QVCマリン)で同点の7回に2番手登板。1回を無失点に抑え、その裏にチームが勝ち越し、パ・リーグ新人一番乗りとなるプロ初勝利をマークした。前日4日にプロ初安打初打点の同5位・井上晴哉内野手(24)=同=に続き、今度は子連れルーキーがお立ち台をゲットした。
勝ちに不思議な勝ちあり−。「長く野球やっていますけど、こんなのありませんよ」。伊東監督も首をひねった2安打勝ち。勝利投手となったのが吉原だった。
「初勝利まで紆余曲折あると思っていたので、これほど早く勝ってしまい、お立ち台では何も言えんかった。トークも磨かないといかんです」。
無我夢中の出番は同点の7回。四球絡みで1死二塁のピンチを招いたが、3番・大谷をチェンジアップで遊邪飛、4番・中田を真っ直ぐで二ゴロに仕留めた。その裏に鈴木の犠飛で勝ち越し。リーグ新人一番乗りのプロ初勝利だ。
福岡・水巻町の出身。北九州市に近く、言葉のイントネーションに「北九(キタキュー)男」の誇りが漂う。闘志に火をつけたのは同じ九州、大分・津久見市出身の川崎投手コーチ。1日の西武戦(QVCマリン)で2発を浴び、3失点を喫した試合後だった。
「気持ちで負けるな。『北九男』が勝負せんでどうする。ぶつけて何かが起こっても、みんなが助けてくれる」。この日は中田に2球続けて内角攻め。「逃げずに投げられた」と胸を張った。
その吉原に試合後、難題が持ち上がった。プロ初セーブを挙げた西野とのウイニングボールをめぐる“所有権”だ。「そうなんですよ。自分としては真っ二つに割るしかないと思っています」。実力、キャラとも文字通りの即戦力だ。
ロッテのドラフト4位・吉原正平投手(24)=日本生命=が5日、日本ハム2回戦(QVCマリン)で同点の7回に2番手登板。1回を無失点に抑え、その裏にチームが勝ち越し、パ・リーグ新人一番乗りとなるプロ初勝利をマークした。
バリバリの「北九男」、吉原も生後6ヶ月の長男、悠惺(ゆうせい)君の話になるとデレデレになる。「最近、おもちゃのバットを振り回したり、ボールで遊んだり、動きが出てきました」と目尻は下がりっ放しだ。入団後は家族を福岡県の実家に残して寮生活していたが、東京・江戸川区内に新居も決まり、近日中に引っ越しも終える。「子供がオヤジをプロ野球選手と認識するまで投げ続けます」。これが吉原にとって何よりの励みだ。
1点差の9回をピシャリと締めた西野がプロ初セーブ。「苦しい中で打線が1点を勝ち越してくれた。絶対に抑えてやろうと思ってました」と胸を張った。気になるウイニングボールは「いやいや、勝ったのは吉原さんですから、吉原さんに差し上げます」と年長者に敬意。これにて一件落着−。
ロッテのドラフト4位伝説は今年も生きていた。吉原正平投手(24)がパ・リーグの新人勝利に一番乗りを果たした。2−2の同点で迎えた7回に登板。無失点に抑え、その裏の勝ち越しを呼んだ。前夜(4日)は同じ日本生命の井上晴哉内野手(24)がお立ち台に立った。開幕から5連敗を喫したロッテだが、連日の新人パワーで巻き返しへの弾みをつけた。
試合後のヒーローセレモニーで吉原は、スタンドから温かいブーイングと笑いを呼んだ。左翼席にいるファンにもボールをプレゼントしようと中堅まで走って投げ込んだ…はずがフェンスに当たって落ちたからだ。「届きませんでした」と言って苦笑い。勝利も9回まで知らなかった。何もかもが初々しい。
だが、マウンドは違う。7回2死二塁で迎えた同い年の主砲中田との対決。ベンチからの指示は「歩かせてもいい」だった。しかし真っ向勝負を挑んだ。直球で内角をえぐる。最後はど真ん中高めの141キロ直球で二ゴロに抑えた。「気持ちは乗っていたけど、高めでは精度が悪い。打たれても後悔はしないけど、打たれちゃいけない。反省しないと」。
1日の西武戦で2回3失点と打ち込まれた。その試合後、川崎投手コーチからお目玉を食った。同じ九州男児だ。「北九(州)男が気持ちで負けるな。ぶつけて何かなったら、みんなが助けてくれる」と尻をたたかれた。その言葉が中田への直球に乗り移っていた。
前夜(4日)は井上で、この日は自分がお立ち台に立った。「晴哉(井上)は本当にすごいんで。晴哉がヒーローになれるように僕が0点に抑える。2人で力を合わせて1勝に貢献したい」と力強く言った。QVCマリンへのアクセスがいい東京・葛西への引っ越し準備も進めている。もうすぐ7ヶ月の長男も野球に興味を示し始めた。野球に集中できる環境が整いつつある。ロッテは新人パワーで息を吹き返した。
グラブを思い切りたたいて、ほえた。同点で迎えた7回2死二塁。吉原は主砲・中田に敢然と立ち向かった。カウント3−1からの5球目、141キロの外角直球で二ゴロに仕留める。ピンチ脱出だ。7回から2番手登板し、1回を無安打無失点。その裏にチームが勝ち越し、パの新人で勝利投手第1号になった。ドラ4ルーキーはお立ち台で「井上にキャラで負けているので、結果で勝てるように頑張っていきます!」とファンを沸かせた。
前日4日のヒーロー、“アジャ”こと井上とは日本生命時代からの同僚だ。寮からQVCまでの移動では、吉原の車に井上が同乗してきた。「(井上)晴哉がお立ち台に上がって、自分のことのように嬉しかった」と刺激を受けた。前回登板の西武戦(1日・QVC)では2被弾したが、同じ九州出身の川崎投手コーチの「北九(北九州)の男が遠慮したらダメ。気持ちで負けるな」という熱い言葉を好投につなげた。
昨年4月、幼なじみだった亜由美夫人と結婚。9月には長男・悠惺(ゆうせい)くんが誕生した。直後にドラフト指名を受け、大企業から安定を捨ててプロ入りした。関東での新生活に向け車を購入する際に「中古車以外はダメ!」と厳命される、カカア天下だ。だが「気心が知れてるし、何かええやん?プロ入りも、背中を押してくれたしね」とプロ野球選手への道を後押ししてくれた妻の期待に応えようと、奮闘する日々だ。
伊東監督は「打者に向かっていける。中田にもインコースのかなりいいところを突いていた」と度胸満点の新人に目を細めた。チームは開幕5連敗後に2連勝。話題ではアジャに後れを取ったが、大砲とセットアッパーの「日生コンビ」が、チーム浮上のカギを握る。
2−2の7回に登板したロッテ・ドラフト4位の吉原が無失点に抑え、その裏、チームが勝ち越し。嬉しいプロ初勝利を挙げた。
お立ち台に上った吉原は「ヒヤヒヤして生きた心地がしなかった」と吐露。そして「この前(2発を浴びた1日の西武戦)もやってしまったので、借りを返そうと思って一生懸命やりました」と初々しく続けた。
四球、犠打で1死二塁のピンチを迎えたが、3番・大谷を遊邪飛、4番・中田を二ゴロに打ち取ってセットアップの役目を果たした。「クリーンアップが相手だったが…」と聞かれ「球は甘かったけど、気持ちで押せた分、アウトが取れた」とハートで負けないところを強調する。
「初勝利を誰に伝えたい」には「とりあえず親に言おうかな…」と言って間を置いた後「野球を教えてくれた皆さんに!恩返しの気持ちもあるので」と答えた。
そして最後に「(同じ新人のアジャ)井上にキャラで負けてますけど、結果で頑張っていきますのでこれからもよろしくお願いします」と言って笑わせた。こちらのキャラも十分に立っている。
ロッテD4位の吉原正平投手(24)=日本生命=がプロ初勝利を挙げた。チームも日本ハムに競り勝ち連勝。
吉原は同点で迎えた7回にマウンドに上がると、先頭の陽に四球と犠打で1死二塁にされたが、続く大谷を遊邪飛、中田を二ゴロに抑えた。
チームは2−2の同点で迎えた7回、先頭の角中が二塁打を放つなど1死三塁にすると、鈴木が右犠飛を放ち勝ち越しに成功した。
ロッテ西野勇士投手(23)が、プロ初セーブをマークした。1点リードの9回に登板すると2三振を含む3者凡退に抑え込んだ。3日の日本ハム1回戦で初めて9回のマウンドに立ったが、その時は7点差。しかし登板を命じられた8回の攻撃前セーブポイントのつく3点差だった。「その時は緊張しました」と、“予行演習”効果で大仕事も難なく勤め上げてみせた。
昨年は先発が中心で9勝を挙げたが完投はなかった。「勝った瞬間にマウンドにいるのは初めて。嬉しかった。これからも今日みたいに勝敗を左右するイニングをしっかり投げていきたい」と、力強く話した。
ロッテ井口資仁内野手(39)が、今季1号ソロを放った。1点リードで迎えた3回2死走者なしから、139キロの外寄り高めストレートを左翼席ポール際中段へ運んだ。
「打ったのはストレートです。完璧だったね。変化球を待っていたんだけど、体が反応してうまく回転で打つことができた」とコメントした。
2014年より千葉ロッテマリーンズの本拠地・QVCマリンフィールドに新たな座席としてワイドシートが新設された。
魅力は何といっても座るスペースが広いこと。1人あたり幅約55センチというQVCマリンフィールド内の席では最大だ。さらに2人分の座席の真ん中に肘掛けなどさえぎるもの無く、カップルなどからも好評。「広くゆったりと観戦をしたい」、「ぴったり寄り添って観戦したい」。今までの野球場にはあまりなかった、そんな方のニーズに応えた特別席となっている。
ワイドシートは一塁側4席、三塁側4席の限定8シートの販売で、定価7000円(阪神、巨人戦は8000円)。実際に席に座ってみた新人の井上晴哉内野手は「このワイドシートはボクみたいな大きい人でもゆったりと観戦できますね。とても居心地の良さを感じました。ファンの皆様もぜひ味わって欲しい」と絶賛していた。