ロッテがサヨナラ勝ちした。5−6の9回2死から井口のソロで追い付き、延長10回2死一、二塁で加藤が3ランを放った。涌井が6回につかまったが、7回以降は救援陣が無失点でしのいだ。ヤクルトの連勝は6で止まった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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東京ヤクルト | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 |
千葉ロッテ | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3x | 9x |
劇的1発男だ!ロッテ加藤翔平外野手(23)が交流戦初戦のヤクルトを相手に、延長10回2死一、二塁から左翼席へサヨナラ1号3ランを放った。これがプロ通算2本目。1本目は新人の昨年5月12日、楽天戦で史上2人目のプロ初打席初球アーチという離れ業を演じており、今度は人生初のサヨナラ弾。自身の1軍定着とともに、チームの目標である06年以来3度目の交流戦優勝へ向け、大きな弾みをつけた。
加藤は二塁ベースを回って、やっとホームランに気付いた。「外野の頭は越えたかなとは思ったんですが…」。本塁付近に集まったナインの中に、歓喜のジャンプをしながら飛び込んで行った。「サヨナラは人生初です。何度もチャンスをもらいながら裏切ってきて…。色んな人の思いに応えたかった」と感無量の面持ちで話した。
9回の井口の同点弾で延長に入った10回2死一、二塁でチャンスが回ってきた。カウント3−2からの7球目。真ん中に入ってきた133キロ直球を強振すると、ライナーで左翼席に届いた。「久古さんはスライダーがいいので頭に入れながら、いい感じで真っ直ぐに反応できました」と快打を振り返った。 スイッチヒッターだが、左右とも調子がいいことはあまりない。今は右打席が好調だ。6回に左腕岩橋の時に代打で初球を左翼線に二塁打し、そのまま中堅の守備に就いた。最後も左腕の久古だから、持っているのかもしれない。
今季は2軍スタートだった。4月1日に昇格したが同13日に降格。5月13日に再び1軍に上がった。伊東監督からは「行ったり来たりするなよ」と言葉をかけられた。結果を求めるあまり、ボールを迎えに行く悪い癖がついていた。2軍では、すり足をやめて、足を上げてフルスイングするスタイルに戻した。「打率はもういいやと。当てに行くんじゃなく、しっかり振らないと1軍の投手は打てない。時間はかかってもそれを身に付けよう」と考えた。
バットは890グラムから重くした。左は920グラムに。右は900グラム。「伊東監督から下に(振り)落とす感じにしたらいいとアドバイスを受けたんです」。6回の二塁打は初球を強振。サヨナラはフルカウントでフルスイング。自分のスタイルを身に付けた加藤が、進化の兆しを見せ始めた。
加藤がプロ入り初のサヨナラ本塁打。加藤の本塁打は、プロ初打席の初球で記録した13年5月12日楽天戦に次いで2本目。初打席本塁打は今年5月15日メヒア(西武)まで56人いるが、プロ1号が初打席本塁打で2号がサヨナラ本塁打は99年ボーリック(ロッテ)以来2人目となり、日本人選手では初めて。ボーリックは4月14日オリックス戦で初打席本塁打、翌15日オリックス戦でサヨナラ本塁打を放った。
4時間22分の熱戦にピリオドを打ったのは加藤だった。延長10回2死一、二塁から左翼に1号サヨナラ3ラン。「人生初」のサヨナラ弾で、「何度もチャンスをもらいながら裏切り続けてきたので、何とか期待に応えたかった」と興奮のお立ち台。試合前、伊東監督は選手を前に「ペナントレースはひとまず忘れ、交流戦の優勝を目指そう」とハッパをかけ、期待の星が開幕戦で応えた。
「持ってる男」が大仕事をやってのけた。今季1号が値千金のサヨナラ弾。ロッテ・加藤は先輩達がつくった本塁ベース上の歓喜の輪に、自ら飛び込み体を委ねた。
「人生初です。まさか入るとは思わなかった。今まで何度もチャンスをもらいながら期待を裏切ってきたので良かった」。
まさに、どんぴしゃの一撃だった。5−6の9回2死から井口の同点ソロで追いつき、延長戦に。10回も2死から、今江の四球と金沢の左前打で一、二塁とした。6回に代打で出場し、ここまで2打席は左打席に立っていたスイッチヒッターの加藤は、左腕の久古に対し、この試合初めて右打席に立った。不安はなかった。「左も右もどっちも調子がいいというのはない。今は右の方が状態がいいので」。その自信が結果に表れた。
新人だった昨年5月12日の楽天戦(QVCマリン)でプロ初打席初球本塁打という鮮烈デビューを飾った。新人では50年の塩瀬盛道(東急)以来、63年ぶり2度目の快挙。さらに10月12日の西武とのCSファーストステージ第1戦(西武ドーム)でもポストシーズン初打席で本塁打を放った。レギュラーシーズンでは2本目のアーチとなったが、インパクトでは負けていなかった。
この日は弟・隼太(しゅんた)さん(18)が今季初めて観戦に訪れ、気合が入っていた。東京・八王子市内から1人で球場に駆けつけていた隼太さんは、兄の一発を目の当たりにし号泣。試合後は抱き合い、喜びを分かち合った。「去年の初本塁打も母の日でしたし、本当に凄い。嬉しいです」。そんな弟を横目に13日に1軍に昇格したばかりの加藤は「今まで1度もケンカしたことないんです。弟の前で打てて嬉しい」と目尻を下げた。
9回2死からの同点弾&サヨナラ弾は、球団では91年以来、23年ぶり。ロッテが本拠地での交流戦開幕戦をど派手に飾った。
ロッテの井口が土壇場で同点本塁打を放った。1点を追う9回2死走者なしから秋吉の初球のスライダーを捉え、中越えに6号ソロを運んだ。
チームの窮地を救う一打に「甘く入ってきたから、完璧に打つことができた」と喜んだ。右手の指の腫れから5試合ぶりに先発に復帰し、いきなり大仕事をやってのけた。頼りになるベテランは「チームに迷惑を掛けてきたから、貢献できる一発が打てて良かった」と話した。
ロッテの加藤が人生初のサヨナラ弾で試合を決めた。延長10回、右打席で左越え1号3ラン。1年目の昨季、プロ初打席初球弾を放った23歳は「何度もチャンスをもらっては裏切ってきた。色んな人の気持ちに応えられた」と感無量の様子でプロ2号を振り返った。両打ちだが、現在は右打席が絶好調。左腕相手に勝負所が巡ってくる点も、“持ってる男”らしかった。
ロッテがサヨナラ勝ちで延長戦を制した。6‐6で迎えた延長10回、2死一、二塁の好機を築き、途中出場の加藤が左翼へ今季1号のサヨナラ3ランを放った。
ロッテは1点を追う9回2死走者なしから、井口が同点アーチ。延長戦へ持ち込み、勝利をたぐり寄せた。
加藤は試合後のヒーローインタビューで「(外野の頭を)越えるとは思ったんですが、まさか入るとは思わなかった。最高です!」と興奮気味に振り返った。
4時間22分の激戦を制したのはロッテ・加藤翔平外野手(23)のバットだった。
6−6の同点で迎えた延長10回2死一、二塁。フルカウントからの真っ直ぐを、ヤクルトファンで埋まる左翼スタンドにライナーで突き刺した。1号サヨナラ3ラン。交流戦開幕ゲームに相応しい劇的な幕切れだった。
「サヨナラ本塁打は“人生初”です。スライダーも頭に入れながら、真っ直ぐに反応できました。(左翼手の頭を)越えたとは思いましたけど、まさか入るとは思いませんでした。いままでチャンスをもらいながら、期待を裏切り続けてきたので、何とか打ててよかったです」。
加藤にとってはお立ち台も今季初だった。開幕後、上体が前に突っ込む悪癖が修正できず、すぐに2軍落ち。苦闘の日々が続いたが、ここに来てようやく上向きになっていた。
スイッチヒッターで、特にいまは右打席の調子がよく、伊東監督からも「右投手でも右で打て!!」と指令が出ていたほど。最後に仕留めたのは左腕・久古だったが、加藤にとってはより有利な状況で迎えた打席だった。
試合前のミーティングでは、伊東監督が輪の中心にいた。「ペナントレースはひとまず忘れ、交流戦で優勝しよう!!」。その猛檄に若手期待の星が真っ先に応えてみせた。
ロッテは井口が土壇場で同点本塁打を放った。1点を追う9回2死走者なしから秋吉の初球のスライダーを捉え、中越えに6号ソロを運んだ。チームの窮地を救う一打に「甘く入ってきたから、完璧に打つことができた」と喜んだ。
右手の指の腫れから5試合ぶりに先発に復帰し、いきなり大仕事をやってのけた。頼りになるベテランは「チームに迷惑を掛けてきたから、貢献できる一発が打てて良かった」と話した。
ロッテのサヨナラ勝ちの主役は3ランを放った加藤だったが、交流戦黒星スタートの危機を救ったのは井口のバットだった。
9回2死無走者、6連勝中と勢いに乗るヤクルトに崖っぷちに立たされ、打席に立った井口。初球を叩くと打球は左中間への6号同点ソロとなった。右手に腫れが出て、4試合ぶりの先発復帰でこれ以上ない結果を残した。「久しぶりに芯に当たった。貴重なホームランになってよかった」と振り返り、「(欠場して)迷惑をかけた。集中していた」と、万全ではないが今後の巻き返しを期した。
このベテランの働きに伊東監督は「(井口の)ホームランでよくなった。最後もよくつないでくれた」とチームの粘りを称賛した。
そして、自身初の劇的な一打を放った加藤は「今までチャンスをもらってきて裏切ってきた。その人達の気持ちに応えられて良かった。最高です」と笑み。「1試合1試合集中してこのまま首位まで行きたい」と高らかに宣言、昨年はプロ初打席初球本塁打で話題をさらった23歳の大仕事でロッテは最高の交流戦スタートを切った。
ロッテ加藤翔平外野手(23)が、延長10回2死一、二塁から左翼席へサヨナラ1号3ランを放った。
二塁まで全力疾走したあと、本塁付近で待つナインの輪の中へ歓喜のジャンプで飛び込んだ。「サヨナラは人生初です。何度もチャンスをもらいながら裏切り続けてきたので、色々な人の思いに応えたかった」と感無量で話した。
スイッチヒッターだが、右と左が両方とも調子がいいことはあまりない。今は右が好調で、左腕の久古だったことも幸いした。フルカウントから7球目の133キロ直球を強振。「(外野の)頭は越えると思ったんですが、入るとは」。結果を求めるあまり当てに行っていた悪い癖を矯正し、足を上げてフルスイングするスタイルで結果が出てきた。
ロッテ吉田裕太捕手(22)が2回1死一、三塁から中前に勝ち越し適時打を放った。
「打ったのはスライダーです。変化球が頭にあったので、うまくスライダーに対応できました。その後のホームへの走塁は、初めていい走塁ができましたね」と笑顔を見せた。2死満塁から鈴木の中前打で二塁から間一髪で生還した。
ロッテは20日から交流戦終了までの限定商品として「交流戦挑発ポスターチョコチップクッキー」(税込990円)を発売する。
ポスターデザインが描かれた小箱にチョコチップクッキーが16枚入っている。また、ヤクルト公式キャラクターのつば九郎とロッテ公式キャラクターのマーくんがデザインされたTシャツ(税込3200円)、フェイスタオル(税込1650円)、トートバッグ(税込2600円)も発売される。いずれも球団グッズショップで販売している。