ロッテが競り勝ち、連敗を3で止めた。3回、金沢とハフマンの連続安打で好機をつくり、角中の適時三塁打で2点を奪った。先発の石川は8回無失点で約1ヶ月ぶりの5勝目を挙げた。オリックスは9回に追い上げたが及ばなかった。
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オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 2 |
五右衛門が釜ゆでの刑から生き返った!ロッテ石川歩投手(26)が首位オリックスに三塁を踏ませず、8回4安打無失点で5勝目を挙げチームの連敗を3で止めた。前回22日の中日戦(ナゴヤドーム)は66年成田以来となる球団ワーストタイの16安打を浴び、6回9失点で負けていた。
1球で感触をつかんだ。1回の先頭打者・平野恵への初球、143キロの内角速球でのけぞらせ、3球とも直球勝負で投ゴロに打ち取った。「あれで力が抜けました」。本来の直球主体の投球がよみがえり、シンカーとカーブも生きるコンビネーションで打ち取っていった。
不安を乗り越えた。「ナゴヤの後は気持ちが切り替えられなくて。次はオレだと…」。開幕1軍の新人仲間が次々に降格し、ただ1人残っていた。しかし5月24日の巨人戦で4勝目を挙げてから4戦勝ちなし。しかも前回は炎上した。
まずは体から変えた。内転筋が硬くなっていたため、自室でも入念にストレッチを続けた。練習では川越投手コーチのアドバイスでシャドーを取り入れた。下半身を重点的にチェックした。「それからはブルペンでいいボールが行くようになり、気持ちも落ち着いた」と振り返った。
伊東勤監督(51)もどん底からの「一発快投」を喜んだ。「背水の陣とまでは言わないけど、危機感が伝わってきた。前回は次につながるためにと、お灸をすえたようなものだから」。プロの厳しさを教えられた石川は、わずか中6日で期待に応えた。ニックネームを売り出すきっかけとなった日曜の勝利は4月27日以来。「サンデー五右衛門」が息を吹き返した。
ロッテのドラフト1位・石川歩投手(26)=東京ガス=が29日、オリックス11回戦(QVCマリン)で8回を4安打無失点。チームの連敗を「3」で止める快投で、自身5月24日の巨人戦(同)以来となる5勝目(4敗)をマークした。
まさに背水のマウンドだった。前回22日の中日戦(ナゴヤドーム)では6回で記録的な16安打9失点。「また駄目だったら…」。この日のマウンドを迎えるまでは眠れぬ夜が続いた。
それでも、最近の鬼門だった1回を真っ直ぐ主体で乗り切ると“五右衛門軌道”に乗る。最速は146キロ。「真っ直ぐが生きて、他の変化球も生きた」と必殺のシンカーもよみがえった。
不調の原因だったのは左肩の開き(真っすぐのシュート回転)。中6日の調整では新たにシャドーピッチングを取り入れ、体質的に固くなりがちな股関節を柔軟に保つべく、ストレッチにも時間を割いた。勝つための地道な努力だった。
開幕1軍に4人いた新人で現状生き残っているのは石川1人。「(一時は)自分も覚悟しましたけど…。最後の砦?今はそのつもりです」。折れかけていた心も白星とともに持ち直した。
クルーズが超美技。9回無死一塁で代打・原拓の打球は一、二塁間へのゴロ。抜ければピンチ拡大だったが、追いついたクルーズがそのまま一塁へ驚異のバックトス(背面送球)で間一髪でアウトにした。「日本人では絶対に無理なプレー」と佐藤内野守備走塁コーチは絶賛したが、本人は涼しい顔でお約束の「タマリンド!」(愛するメキシコ菓子)。ご機嫌で球場を後にした。
1週間前の悪いイメージを拭い去るのに、時間はかからなかった。初回、先頭・平野恵に対し、ロッテ・石川は直球勝負に出た。初球は内角143キロで見逃し。2球目は外角に外れたが、3球目の内角141キロの直球で投ゴロに仕留めた。心の中の不安が消えた。
「いつも初回に失点していたので、最初は不安でした。先頭打者を抑えて、力が抜けた」。
最速146キロの直球と同じ腕の振りで、110キロ前後のカーブと約130キロのシンカーを巧みに織り交ぜた。8回を4安打無失点。球数は94球でプロ初完封も目前だったが、伊東監督に「どうだ?」と聞かれると「もう十分です」と答えた。チームトップタイの5勝目。5月24日の巨人戦(QVCマリン)以来、約1ヶ月ぶりの白星だった。
ドラフト1位右腕は壁にぶつかっていた。22日の中日戦(ナゴヤドーム)は6回を投げ、不名誉な球団ワーストタイ記録となる16安打を浴び「なかなか気持ちを切り替えられなかった」と言う。翌日からタオルを使ったシャドー投球を始めた。「体が開いて直球がシュート回転し、打者に球の軌道が見やすくなっていた」と川越投手コーチ。毎日30分以上かけて正しいフォームを体にしみこませ、本来の直球の切れを取り戻した。
開幕1軍メンバーに名を連ねていた同期入団の井上、吉田、吉原の3人が相次いで2軍に降格した。「次は俺と思っていたので、この試合に懸けていた」と石川。伊東監督も「背水の陣だった。真剣さが伝わってきたね」と安堵の表情だった。
今季5勝のうち日曜日の勝利は4度目。「サンデー五右衛門」は、お立ち台でお決まりの言葉を絶叫した。「絶景です!」。チームの連敗を3で止める快投。何より、失いかけた自信を取り戻した。
左肩を打撲していたロッテ・角中が決勝打を放った。
3回2死一、二塁で右翼線に2点適時三塁打。「同一カードで3つ負ける訳にはいかない。痛みがない訳じゃないけど、試合になれば集中しているので大丈夫でした」。27日のオリックス戦(QVCマリン)で右翼への飛球をフェンスに激突しながら捕球。前日は欠場し、この日は痛み止めを服用しての強行出場だったが、気迫の一打で勝利を呼び込んだ。
ロッテ−オリックス戦の試合前に、第1回テレビ局対抗スピードガンコンテストが開催され、日本テレビの上重聡アナウンサーが121キロをマークして初代王者に輝いた。
PL学園、立大でエースとして活躍した「松坂世代」の同アナは「甲子園出場経験がある元高校球児にとっては負けられない戦い。大人げなくてすみません」。テレビ朝日の三上大樹アナウンサーは108キロ、フジテレビの宮沢智アナウンサーは26キロ、TBS「S1」キャスターの小島瑠璃子は51キロ。テレビ東京はイメージキャラクターの「ナナナ」が登板し、7キロを計測した。
強い気持ちで腕を振った。ロッテのドラフト1位・石川(東京ガス)が、5月24日の巨人戦以来約1カ月ぶりとなる今季5勝目。チームの連敗も3で止めた。
「真っ直ぐが良かったので、他の球種も生きた」。最速146キロの直球は終盤まで球威が衰えず、8回にも144キロを計時。会心の投球で首位オリックスを黙らせた。
背水の陣で臨んだ。「今日ダメだったら、次はもうないと思っていた」。前回登板の22日・中日戦では4回までに7失点。それでも伊東監督から「プロの厳しさを経験させるのも必要」と続投を命じられ、6回16安打9失点と“愛のムチ”を受けた。この1週間は体の開きを修正するため、川越投手コーチの指導でシャドーピッチングを連日敢行。見事に修正してみせた。
お立ち台も1ヶ月ぶり。愛称「五右衛門」の右腕は、「絶景です!」と叫んだ。
大変身を遂げた。1週間前に地獄を見た石川が、ロッテの危機を救った。球団ワーストタイの16安打を浴びた22日の中日戦(ナゴヤD)から一転、8回4安打無失点。負ければ自力Vが消滅する一戦で、三塁を踏ませない快投を披露した。「前回、不名誉な記録を作ってしまったので、1人1人全力で投げました」。1ヶ月ぶりの5勝目を挙げ、大きく息を吐き出した。
試合後、ドラ1右腕は「今日にかけていた」と切り出した。22日に未経験のメッタ打ちに遭い、「次も打たれたらどうしよう」と不安に駆られた。わずか1週間での復活を目指し、最善の準備をしようと決めた。25日には川越投手コーチと下半身を意識してシャドーピッチング。ストレッチにも時間を割いた。
この日は安定したフォームから、24のアウトのうち17を内野ゴロで奪った。8回94球。プロ初完封ペースだった“サンデー五右衛門”は「(続投?)いいえ、西野に任せようと。あと7、8点あったら志願したかも」とおどけた。ルーキー離れした度胸と修正能力で、チームの自力V消滅危機を回避。屈辱を乗り越え、ロッテの新人王候補が、また一回り大きくなった。
ロッテの角中が2試合ぶりに復帰して勝負強い打撃で勝利に貢献した。
27日の守備でフェンスにぶつかった際に右肩を打撲。「痛みがなくはない」と言うが、3回2死一、二塁では、ディクソンの速球を捉えて右翼線に先制の2点三塁打を放ち、流れを引き寄せた。
チームは交流戦後3戦目で初白星となった。一昨年の首位打者は先制打に手応えを口にしつつも、同一カード3連戦に負け越しただけに「最低限の最低限」と笑顔は少なかった。
ロッテの助っ人、ルイス・クルーズ内野手(30)が、超美技でスタンドを沸かせた。9回無死一塁でオリックスの代打・原拓の当たりは一、二塁間へのゴロ。抜けていればピンチ拡大で、勝負の行方も分からなくなるところだったが、打球に追いついたクルーズが、そのまま驚異のバックトス(背面送球)で一塁に送球。間一髪でアウトにした。
「体勢を立て直しての送球では間に合わないという本人の判断だったのだろう。日本人では絶対にムリなプレー。大ファインプレーですよ」と佐藤内野守備走塁コーチも絶賛した。
実は前日(28日)の試合から二塁の守備に入っていた。真相は遊撃で雑なプレーが目立ち始めたからだった。「ちょっと、得点にからむエラーが多くなっていたのでね。コーチ陣と相談して(一時的な)コンバートを決めた。よくなればまた戻します」。伊東監督は、クルーズに少しお灸を据える意味での二塁配転だったことを明かしたが、ある意味、刺激を与えた効果はテキメン。一方のクルーズ本人は涼しい顔でお約束の「タマリンド!」(愛するメキシコ菓子)。ご機嫌で球場を後にした。
ロッテ石川歩投手(26)が8回4安打無失点、三塁を踏ませない好投で5勝目を挙げた。
5月24日の巨人戦以来5試合ぶりの勝利。しかも前回22日の中日戦(ナゴヤドーム)は6回9失点、1966年の成田以来となる球団ワーストタイの16被安打で負けていた。
「切り替えようと思ったけど、切り替えられなくて大変だった」と振り返る。川越投手コーチのアドバイスでシャドーを取り入れ、下半身のチェックを重点的に行った。これが契機となった。「ブルペンでいい球が行くようになり、気持ちも上がっていきました」。
わずか6日で、どん底から一発快投。開幕直後はサンデー五右衛門で売ったが、日曜日の白星は4月27日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来となった。
ロッテ角中勝也外野手(27)が3回2死一、二塁から右翼線へ先制2点適時三塁打を放った。
「打ったのはストレート系だと思います。昨日は休んでしまって、チームに迷惑をかけてしまった。その分、今日は何とかいい所で1本打ちたいと思っていたから、絶好のチャンスで打てて良かった。石川もリズム良く投げてくれているから、先に点を取ってあげたかった。次もしっかり自分のスイングをしたいですね」とコメントした。
試合前にTV局対抗スピードガンコンテストが行われた。
在京キー局のテレビ朝日、テレビ東京、フジテレビ、TBS、日本テレビから代表1人が1球で勝負。勝ったのはメッツ松坂と甲子園で投げ合ったPL学園の元高校球児、日本テレビの上重聡アナで、121キロをマークした。
「甲子園出場経験のある元高校球児にとっては負けられない闘いだったので、思いっ切り投げました。大人げなくてスイマセン…」とコメント。始球式にも再登板し、拍手喝采を浴びていた。
千葉ロッテマリーンズは6月29日のオリックス戦(QVCマリン)での試合前に第1回テレビ局対抗スピードガンコンテストを行った。テレビ各局から代表して選ばれた精鋭の中で優勝をしたのは日本テレビアナウンサーの上重聡さん。PL学園出身で甲子園出場経験を持つ元高校球児だけに貫録の121キロ計測。低めいっぱいにストレートを投じた。
優勝をした上重アナは「甲子園出場経験のある元高校球児にとっては負けられない闘いだったので、思いっ切り投げました。大人げなくてスイマセン…」。
優勝特典として上重アナはその後、始球式に再登板し、111キロを計測した。今回の企画に登場した各局の代表者と球速は次の通り。テレビ朝日・三上大樹アナウンサー108キロ。テレビ東京キャラクター・ナナナ7キロ。フジテレビ・宮澤智アナウンサー26キロ。TBS・小島瑠璃子さん51キロ。なお、女性にはハンデとしてマウンドの前から投げ、40キロのハンデ付きというルールで行われた。
第2回テレビ局対抗スピードガンコンテストにてチャンピオン・日本テレビ上重アナの連覇なるか?ライバルの登場なるか?すでに注目が集まっている。