ロッテが3連勝。2回に今江の二塁打や伊志嶺の2点右前打などで4点を先制。5回は伊志嶺の二塁打、6回は田村の右前打で加点した。涌井は速球に力があり、8回3安打1失点で6勝目。西武の反撃は中村の29号ソロだけだった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 6 |
埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
涌井が8回3安打1失点で6勝目(11敗)を挙げた。中村に一発を浴びたほかは文句なしの内容で、移籍後古巣の本拠地で初勝利。「直球が走っていた。投げていて手応えを感じて、いい投球ができた」と満足げだ。本来は勝ち数と負け数が逆でないといけないが「それは自分が1番思っている。投げる試合は全部勝ちたい」と巻き返しを誓った。
ロッテの涌井が、移籍後初となる元本拠地での勝利をつかんだ。慣れ親しんだマウンドから投げ込む直球には切れがあり、4回の森との対決では最速147キロをマークした。
移籍後初の完投勝利は逃したが、8回3安打1失点の快投。今季6勝は全て敵地で挙げており「(QVC)マリンで勝つことを自分も願っている。残り試合は全部勝ちたい」。沢村賞右腕にとって、自信を取り戻す白星になった。
伊東監督 涌井の球はうなっていた。こういう投球を望んでいた。古巣相手によく投げたね。
ロッテ・涌井が8回1失点、9奪三振で、古巣の本拠地で移籍後初勝利を挙げた。中軸を中村の一発のみに抑え「浅村をしっかり抑えられて、4、5番も集中できた」と振り返った。伊東監督は「久々にいいときの真っすぐを見た。こういう投球ができるんだから、もうちょっと早くやってほしかった」と苦笑い交じりに話した。
“今季最高の涌井”だった。8回3安打1失点、今季最多の9奪三振で6勝目。移籍後初完投は逃すも、7回以上を投げた試合では被安打、失点共に今季最小に抑えた。「(抑えだった)去年の最後の1〜2週間のような球がいっていた」と納得の投球で、西武Dでの移籍後初勝利を手にした。
ブレーク中の西武の新人、森に対して「捕手が打つと波に乗る」と、この日最速の147キロを投じるなど全力投球。捕手の田村は、光星学院高時代、森が正捕手を務める大阪桐蔭に2度甲子園決勝で敗れている。バッテリーが息を合わせ、スーパールーキーを3打数無安打に封じた。
田村は「真っ直ぐはうなっていたので、真っすぐとシュート系を多めに使った」と強気のリードで押した。普段からよく話しかけてくる田村に「試合前は(集中したいから)できるだけ話しかけるな」と指導している涌井も、「今回は適時打も打ってくれてるし、言うことないんじゃないですかね」と20歳の女房役を褒めた。
チームを3連勝に導いた右腕だが、今季ここまで11敗。「ここから投げる試合は全部勝ちたい」と悲壮な決意を語った。涌井の復調は、逆転のCS進出へ大きな武器になるはずだ。
ロッテは序盤に打線がつながった。伊東監督は「2死からの点が大きかった」と4点を奪った2回の攻撃を褒めた。
2死三塁から今江の二塁打で1点を先制。田村が左前打でつなぎ、加藤の二ゴロが失策を誘い、2点目を挙げた。さらに四球で満塁とし、伊志嶺が右前に2点適時打を放った。前日は先発するも、2打数無安打で代打を送られていた伊志嶺は「今日は絶対に打つ気持ちだった」と悔しさをぶつけた。
ロッテの涌井は速球で相手を抑え込んだ。8回1失点で6勝目を挙げ、かつての本拠地での移籍後初白星。「(残りの)投げる試合、全部勝ちたい」と気を良くしていた。
「去年の最後ぐらいの球がいっていた」と自ら言うように、抑えを任されて好調だった昨季終盤に匹敵するほどの球威だった。下半身に意識を置いた投球フォームが、140キロ台後半の速球へと結び付いた。「下半身を使えていたので、いつもより疲れた」と充実した笑顔だった。
ロッテ涌井秀章投手(28)が8回1失点で6勝目をマークし、チームを3連勝に導いた。
「下半身がしっかり使えた。久しぶりに下半身を使えたので、ちょっと疲れたかな」と、フォームのバランスに納得の表情。「1年目ですし、キャッチャーが打つと波に乗るので」と、ルーキー森は3打席全て抑えた。
伊東勤監督(52)は「今日はボールがうなっていたらしいよ。どの球も良かったみたい。特に真っ直ぐ。真っ直ぐで(打者が)振り遅れていたから、かなりの威力。ワク(涌井)のいいときの真っ直ぐを見た。こういう投球ができるんだから、もっと早くやって欲しかった」と喜んだ。
ロッテ今江敏晃内野手(31)が、2回に先制の適時二塁打を放った。2死三塁、初球の高め直球を左中間のちょうど真ん中にはじき返した。
「打ったのはストレート系ですかね。よく分からないです。1打席目に先制のチャンスで、きっちり仕事ができて良かった。昨日は自分のスイングができていなかったので、初球から自分のタイミングで振りにいきました」とコメントした。
ロッテ伊志嶺翔大外野手(26)が2回に2点適時打だ。2点先制してなお2死満塁。外角の球を右方向におっつけて、一、二塁間を破る右前打とした。6月18日DeNA戦以来の適時打に「打ったのは外のカットボールか変化球ですかね。昨日、途中で代えられてしまい悔しかったので、今日は絶対に打つ気持ちでした。まずはいい場面で1本打てて良かったです。今日は最後までいきたいですね」とコメントした。
ロッテ伊志嶺翔大外野手(26)が5回、2打席連続の適時打を放った。1死一塁でカウント2ボール1ストライク。ヒットエンドランのサインに応える左安打を放ち、2回の2点適時打と合わせ3打点をマークした。
「打ったのはシュートです。エンドランだったので、何とか食らい付いてバットに当てました。結果としてタイムリーになってくれて良かったです。とにかく、気持ちで打ちました」と話した。
ロッテ田村龍弘捕手(20)が6回1死一、三塁から適時打を打った。カウント2−1からの速球を右前にはじき返した。西武先発レイノルズから6点目を奪い、KOするヒットだった。
「打ったのはツーシームの引っ掛けですね。チャンスだったので、どんな形でも点に結び付けたかった。ヒットという最高の形になって良かったです。レイノルズには、何故かいい感じでバットが振れていますね。後は、このリードをしっかり守っていきたいです」とコメントした。