ロッテが、来季の新外国人として、カブス傘下3Aアイオワに所属する李大恩(イ・デウン)投手(25)を獲得することが21日、分かった。マイナー通算40勝で、150キロ超の直球が武器の韓国人の本格派右腕。ロッテからFA宣言してヤクルト移籍が決定的となっているエース・成瀬の穴を埋める存在として球団は大きな期待を寄せている。
韓国の高校を卒業後に国内プロを経由せずに渡米した異色の経歴を持つ韓流右腕。複数の球団幹部が「ほぼ合意に達している。ローテーションの一角を担えるだけの力はある」と明かした。速球だけでなく、ツーシーム、スライダー、チェンジアップなど変化球の球種も豊富。すでに本拠地・QVCマリンの施設見学も済ませたとの情報もある。07年8月にカブスと契約し、米国で8年を過ごした。メジャー経験がないために未知数ではあるが、25歳という若さと将来性を買って調査を続けてきた。
4位に終わったロッテの今季のチーム防御率は、リーグワーストの4.14。そこに、通算90勝を誇る成瀬の退団が確実となり、来季の巻き返しのためには先発陣の整備が急務で、伊東監督も「フロントにも先発投手の補強をお願いしている」と話してきた。李大恩は潜在能力もさることながら、韓流スター顔負けの甘いマスクの持ち主で「かなりのイケメンで、女性ファンから間違いなく人気が出るだろう」と球団関係者。活躍すれば、グラウンド内外で大きな注目を集めそうだ。
ロッテは21日、18日間に及ぶ秋季キャンプを打ち上げた。伊東監督が「徹底的に追い込む。地獄をみてもらう」と宣言した練習は、日によって日没後も続けられるハードな内容だったが、ケガによる離脱者はゼロ。指揮官は「やればできるということです。ただ、今日が終わりではなくスタート。ここで作ったものを12月、1月と維持してもらいたい。むしろここからが大事ですよ」と引き締めた。
ロッテの秋季鴨川キャンプが21日、終了した。
少数精鋭で若手の主力を鍛えることに特化したキャンプ。伊東勤監督(52)は「限界に近い形で追い込めた。精神的にも鍛錬できたんじゃないかと思う」と充実して練習に打ち込めたことを評価した。一本締めの音頭を取った鈴木大地内野手(25)は「ここがスタート」と、来季の巻き返しを誓った。
過酷だった秋季キャンプを打ち上げたロッテ伊東勤監督は、期待を寄せる2人の名前を挙げた。
ロッテは21日午前、千葉県鴨川市での秋季キャンプを打ち上げた。
今季、Bクラスの4位に終わった屈辱から、伊東勤監督(53)が「徹底的に追い込む」と宣言した実働15日間。「天候にも恵まれ、雨で丸1日、練習が室内になるということがなかった。(離脱、強制送還となる)ケガ人もなく、大きな成果を上げられたと思います。実りの秋?その答えは来年になるでしょう」と上々の自己採点となった。
同期間中は、今季限りで戦力外通告を受けた前中日・矢地と前DeNA・陳冠宇の両投手に入団テストを実施して、両投手とも採用を決めた。「特に(左腕の)陳は多彩な変化球を持っているし、面白い存在になるかもしれない」と期待を寄せた。
22日のロッテ「ファン感謝デー」(QVCマリン)に、FAでのヤクルト移籍が近日中に発表される成瀬が参加する。「熱く応援してもらったファンに何らかの形で挨拶したい」という左腕の希望に球団が応えるもので、2010年の日本一に貢献するなど通算90勝を挙げた功労者に敬意を込めた演出を予定。ロッテの背番号「17」をつけた左腕のユニホーム姿はこれが見納めになる。
ロッテがドラフト2位の京大・田中英祐投手(22)に“京大式ゆとり育成プラン”を用意した。同校初のプロ選手は、2月に卒論提出を控える。伊東監督は「(2月は卒論が)1番忙しい時期。まずは体づくりからやらないと」と来春キャンプの2軍スタートを示唆し、1軍登板へ焦らず育成していく。
工学部に在学する田中の卒論テーマは「SFA(surface force apparatus=表面力測定装置)における水和構造の逆計算理論」。提出直前の1〜2月は研究等に追われる日々が待ち受け、1月の新人合同自主トレも一部免除が予想される。
指揮官は「学校優先ですっきりした形で飛び込んできて欲しい。普通と訳が違う。本人任せにするしかない部分はある」と卒論を優先させる意向。提出までは一部で自己流調整をさせ、チームに本格合流してから体づくりをさせる。1軍デビュー日は「5〜6月かな、早くて」とゆとりある計画を打ち立てた。
最速149キロを誇る田中。本人は1年目から即戦力として活躍する意気込みがあると聞き「そういう気持ちがあるのは立派。どんな球を投げるのか見てみたい」と対面を待ちわびた。育成の合言葉は“i(愛をもって)P(プロに)S(育てる)”になる?
ロッテは21日、千葉・鴨川で行っていた秋季キャンプを打ち上げた。
今回は少数精鋭で、投手、野手ともに徹底的に体をいじめ抜いた。伊東監督は「限界に近い形で追い込めたと思う。気持ちの持ちようでケガ人も出ず、精神面でも鍛錬ができたと思う」と振り返った。
現状、来春キャンプの1軍は、今回招集されたメンバーを中心に選出する方向だ。「ここからがスタート。ここで鍛えたことを崩さないように、2月のキャンプに臨んで欲しい」と期待した。
プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーは21日、米大リーグ機構(MLB)から2016年の日本開幕戦を申し入れられていることを明らかにした。実施されれば12年以来。
来年1月に就任するMLBのマンフレッド次期コミッショナーと日本で会談した際に打診された。その際に来日チームと日本代表の親善試合も計画しているという。熊崎コミッショナーは「関係先との日程調整等々を図りながら検討したい。侍ジャパンの試合をどう組み立てられるかを含めて広く検討したい」と語った。
16年に大リーグの日本開幕戦が正式決定すれば、侍ジャパンと来日する米球団の対戦が濃厚となる。熊崎コミッショナーは「日本との試合、侍ジャパン等々を含めた試合がどういった形でできるか広く検討していきたい」と話した。侍ジャパンは来年3月にもキューバ、メキシコ、オランダを候補に強化試合を行い、同11月には国際野球連盟(IBAF)主催の国際大会「プレミア12」に出場を予定している。