名前 | 年俸 | 前年比 |
---|---|---|
岡田 | 4000万円 | − |
石川 | 3700万円 | △2200 |
大谷 | 5000万円 | △1930 |
唐川 | 6000万円 | ▼540 |
涌井 | 22000万円 | − |
千葉ロッテは8日、QVCマリンフィールドで契約更改交渉を行い、パ・リーグ新人王に輝いた石川歩投手が2200万円増の年俸3700万円でサインした。
移籍1年目は8勝12敗に終わった涌井秀章投手は2年契約の2年目となる来季の契約を現状維持の年俸2億2000万円で更改した。唐川侑己投手は600万円減の年俸6千万円、岡田幸文外野手は現状維持の年俸4千万円、大谷智久投手は2100万円増の年俸5000万円で契約した。
新人王となって迎えた初の契約更改交渉。「思ったより評価してもらえた」。金額も想定した額だったといい、千葉ロッテの石川は納得の表情を浮かべた。
25試合に登板して、10勝8敗。1年目右腕はシーズン最終戦となった10月1日の西武戦でプロ初完封し、チームでただ1人2桁の勝ち星。林球団本部長は「うれしい結果。監督も来年の計算が立つ」と評価した。
しかし、本人は「納得はできない。負けが多かった」。安定感の向上こそが、来季への課題。そのために、オフに取り組みたいのが体重80キロからの増量。ウエートトレーニングや食事で昨年も7キロアップさせたが「キレが物足りない」。来年2月のキャンプインまでに85キロまで増やし、シーズン中は83キロで臨みたいという。
5年連続で開幕投手を務めていた成瀬がヤクルトへ移籍。大役の候補だが「争えるぐらいの実力になれるようオフに頑張っていきたい」と控えめ。自然と付いてくると言わんばかりに具体的な数字は挙げず「1試合1試合やっていくだけ」と来季をにらんだ。
西武からFAで今季入団した涌井は年俸に変わりはなかったが、8勝12敗と不本意なシーズンだった。QVCマリンでは1勝止まりで「ホームで勝てなかった。期待に応えられなかった1年」と硬い表情で振り返った。
ただ、久しぶりに先発として1年間投げ「あらためていいなと思った」。開幕投手に意欲をみなぎらせ「チームの大黒柱(成瀬)が抜けた。その代わりに自分がなるつもり。チームも若いので、引っ張っていければいい」と力を込めた。
ロッテ涌井秀章投手(28)が8日、来季の開幕投手に向けて、並々ならぬ闘志を燃やした。QVCマリンで契約更改し現状維持の2億2000万円(金額は推定)でサインしたが、気持ちは現状維持ではなかった。「自分が柱になるつもり。開幕投手というのは1年の始まりの大事な試合。他にも狙っている人はいるでしょうが、そこは譲りたくない」と、強気に言い切った。
モチベーションをかきたてることがある。開幕戦の相手、ソフトバンクに松坂の入団が決まった。横浜高と西武時代の先輩は、メジャーに行ってからも、オフにはゴルフや食事に誘ってくれた。ソフトバンク入団が決まりそうだった時はメールで「本当ですか?」と問い合わせたそうで、「近々、24時間以内に会うかもしれません」と親密さもうかがわせた。
伊東監督と工藤監督の考え次第だが、理想は「自分が開幕投手となって、松坂さんにも開幕に投げてもらえれば」と願う。思わぬ形で実現の可能性が出てきた大先輩との投げ合い。「憧れの人と投げ合って勝つのは、チームにとっても自分にとってもいいこと」と、松坂に勝つことで見えてくる景色を楽しみにした。
ロッテ・涌井秀章投手(28)が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、2億2000万円の現状維持(2年契約の2年目)でサインした。西武から移籍した今季は8勝12敗、防御率4.21と不本意な成績に終わったが、来季に向けては「開幕投手を狙いたい。他にも狙っている人がいるかもしれませんが、そこは譲れない」と断言。寡黙な男の激白に会見場がどよめいた。
「実は今年も狙ってましたよ。ただ、ロッテでは1年目ですし、控えていただけです」。来年3月27日からの開幕カードはソフトバンク3連戦(ヤフオクドーム)。米大リーグ帰りで横浜高の先輩・松坂との対決に思いをはせる。「憧れの人。日本に戻って来るのは意外でしたが、投げ合って勝てれば最高。先輩、後輩はありますが、そこも譲れないですね」と早くも“打倒・松坂”を誓った。
今季、10勝(8敗)を挙げてパ・リーグ新人王に輝いたロッテ・石川が8日、契約更改交渉に臨み、2200万円増の年俸3700万円でサイン。また契約金の出来高払い分5000万円のうち、3800万円分をクリアした。「提示金額?絶景でした。すごく高い評価をいただいたと思います。来季は負け数を減らし、さらに安定した成績を残したいです」とさらなる飛躍を誓った。
ロッテは8日、今季途中から加入したキューバ出身のアルフレド・デスパイネ外野手(28)と残留で基本合意したと明らかにした。総額5億円プラス出来高払いの2年契約。前日7日に帰国した林球団本部長が再契約にこぎつけた。
球団はキューバから示された国内リーグ参加や国際試合出場の条件を受諾。来季の来日はキャンプ終盤の2月下旬となるだけでなく、7月にはパンアメリカン競技大会(カナダ・トロント)参加のため、最大約3週間、チームを離脱する。同球団本部長は「キューバは野球中心の国で、国内リーグ、代表試合は国民に向けて大きな意義がある。ある程度は認めざるを得ない」と説明した。
新人王に輝いたロッテ・石川も開幕投手への意欲を口にした。
人生初の契約更改は大幅アップとなる2200万円増の年俸3700万円でサイン。今季はチームトップの10勝を挙げ「思っていたより評価してもらった。(来季の)開幕を争えるぐらいの実力をつけたい」。年俸アップ分の使い道は「食費」。春季キャンプまでに体重を現在の約80キロから5キロ増やす予定で「肉をメーンに食べます。好きな部位は牛タン。自分に投資します」とホクホク顔だった。
ロッテは8日、今季途中に加入したキューバ代表の強打者アルフレド・デスパイネ外野手(28)の残留が決まったと発表した。
2年契約で来季は年俸2億5000万円プラス出来高払いで合意。林信平球団本部長は「後半から参加して大きな活躍をしてくれた。残留してほっとしている」と話した。
7月に加わったデスパイネは45試合に出場して打率.311、12本塁打、33打点。キューバの国内リーグに参加するため、来季の合流は2月後半になる見通しだ。来年7月にキューバ代表が出場する国際大会があるが、林本部長は「ある程度はしょうがない」と招集を認める考えを示した。
「幕張の大谷」も大幅増だった。中継ぎに転向した今季は、主にセットアッパーとしてフル回転。49試合2勝2敗、防御率1.94の成績が評価され、2100万円アップの年俸5000万円でサインした。
同姓の日本ハム・大谷を強く意識しており「大谷君は僕と正反対で背も高くて足も速くてイケメンで…。勝てるものは少ないけど、対戦ではしっかり抑えたい」。来季は「一刀流」でセットアッパーになることと、自己最速を更新する150キロを目標に掲げた。
ロッテ・涌井が大先輩・松坂との対戦を熱望した。03年度に卒業した横浜高の1年先輩で、10年から5年連続でロッテの開幕投手を務めた成瀬がFAでヤクルトへ移籍。この日、その代役に名乗りを上げるとともに、こう話した。
「自分が開幕投手になって、松坂さんにも開幕戦で投げてもらうのが1番いい。憧れの人と投げ合って勝てれば、自分にとって自信になる。そこは先輩とか後輩は関係ないですから」。日本一のソフトバンクとの開幕戦。投げ合う相手には横浜高(98年度卒)と西武の先輩で、9年ぶりに日本球界に復帰する松坂を指名した。
相手にとって不足はない。松坂は母校の偉大な先輩であると同時に、兄のような存在だった。西武時代はもちろん、メジャーに戦いの場を移してからもオフになれば食事やゴルフで交流を深め、「いつも心配して気に掛けてもらっていた」。ソフトバンク入団が決まってからは、同じリーグでプレーできる喜びが日増しに大きくなっている。
この日、QVCマリンフィールドで移籍後初の契約更改交渉に臨んだ。2年契約のため現状維持の年俸2億2000万円でサインしたが、8勝12敗という成績は納得できるものではない。「来季は自分が柱になっていくつもり。開幕投手を狙っている人もいるだろうけど、譲りたくない」。西武では08年から5年連続で開幕投手の大役を務め、10年は成瀬との「横浜高対決」で完勝した。ハマの仁義なき戦いに向け、気持ちは既に3.27福岡決戦に向けられている。
ロッテ・大谷智久投手(29)が8日、日本ハム・大谷の“完封”を宣言した。今季、同姓対決を4打数無安打に抑えた右腕は「打たれないよう、すっっっっっっっっごい気をつけてました」と告白。来季の“大谷封じ”にも並々ならぬ意欲を見せた。
同姓の二刀流への意識を問われると、小さな声で切り出した。「向こうはすごいですから…背が高くて、足も長くて、顔もカッコいい…」。身長176センチ、82キロ、丸刈り頭の大谷は「自分とは正反対…」とうつむいた。ルックスには白旗を掲げたが「来年もいい意味で意識して、しっかり抑えたいです」と誓った。
今季は防御率1.94でセットアッパーに定着し、この日の契約更改では1930万円増でサイン。日本ハム・大谷(1億円)のちょうど半分の年俸5000万円をゲットした“ロッテ”大谷は「勝てるものは少ないけど、対戦したときは抑えたいです」と、謙虚に来季の野望を口にした。
ロッテは8日、アルフレド・デスパイネ外野手(28)の来季残留を発表した。林球団本部長が現地時間5日にキューバ側とハバナ市内で交渉。2年5億円プラス出来高で合意した。
デスパイネは今季7月に途中入団。45試合で打率3割1分1厘、12本塁打、33打点をマークし、4番に定着した。キューバ国内リーグに出場している影響で、チーム合流は早くてキャンプ後の2月下旬になる見通し。また、キューバ代表として国際大会に出場するため、シーズン中に約3週間、チームを離脱することも容認した。
ロッテの涌井秀章投手(28)が8日、ソフトバンク・松坂大輔投手(34)との師弟対決を熱望した。横浜高、西武時代に憧れていた松坂に対し、「先輩後輩だからと言って(勝利は)譲らない」と宣戦布告。早ければ3月27日の来季開幕戦(対ソフトバンク)で実現する初対決の必勝を誓った。
クールな男が珍しくヒートアップした。日本復帰した松坂の話題になると、涌井は目を輝かせ、言葉は一気に熱を帯びた。
「ずっと憧れてきて、追いかけてきた存在。こういう形で対戦することがあるとは…。どんな気持ちになるんでしょうね。でも、憧れだった人と投げ合って勝つことは、チームにも自分にもいいことだと思います」。
松坂は雲の上の存在であり続けた。横浜高で98年甲子園春夏連覇を達成した松坂に対し、「2世」と呼ばれた涌井は03年センバツ準Vが最高。プロでは同じ西武に入団し、師弟関係を築いた。09年には先輩がつけていた背番号「18」を継承。師が乗り移ったような投球で16勝を挙げ、01年の松坂同様、沢村賞を射止めた。
2人の初対決は最速で開幕戦。同じ横浜高で1年先輩だった成瀬がヤクルトにFA移籍し、涌井は「来年は自分が柱になるつもり。開幕投手を狙っていくし、譲りたくない」と言い切った。
この日はQVCで契約更改。今季は8勝12敗、防御率4.21に終わったが、2年契約中のため現状維持の2億2000万円でサインした。「今季後半はしっかり投げられたし、来年への手応えはあります」。ロッテのエースとして臨む15年。師匠・松坂に投げ勝ち、真価を証明する。
ロッテは8日、アルフレド・デスパイネ外野手(28)の来季残留を発表した。年俸は2年5億プラス出来高払いで、最大8億円の大型契約。オリックスなど他球団が大補強を推し進める中、ロッテは破格の提示で“キューバの至宝”の引き留めに成功した。
今季から獲得解禁となったキューバ選手の日本残留は、デスパイネが第1号となった。林信平球団本部長が3日にキューバへ渡航し、ハバナ市内で同国政府と交渉。現地時間の5日に合意に達した。林本部長は「今年の後半から大きな活躍を見せており、残留を決められてホッとしている」と話した。
デスパイネは7月下旬に来日。45試合に出場し、主に4番を務めて打率.311、12本塁打、33打点をマーク。実質2カ月の短期間にもかかわらず、見事に日本野球に適応した。今季のペースを保てれば、来季143試合で38〜39本塁打を量産することになり、期待は膨らむ。
キューバの国内リーグに参加するため、チーム合流は2月後半以降となる見通し。また、7月にキューバ代表が出場する国際大会があるが、シーズン中の離脱も特例で容認する。それでも、伊東監督が「デスパイネの残留が最大の補強」と話していたほどの今オフ最優先課題はクリア。キューバの至宝がV奪回を請け負う。
ロッテの涌井秀章投手(28)が8日、QVCマリンフィールドで契約更改交渉に臨み、2年契約の2年目となる来季の契約を現状維持の年俸2億2000万円で更改した。
西武から移籍1年目は8勝12敗に終わった右腕。来季の開幕投手について「他に狙っている選手はいるでしょうけど、そこは譲りたくない」と意気込んだ。
唐川侑己投手(25)は600万円減の年俸6000万円、岡田幸文外野手(30)は現状維持の年俸4000万円、大谷智久投手(29)は2100万円増の年俸5000万円でサインした。(金額は推定)
パ・リーグの新人王に輝いたロッテ・石川歩投手(26)が8日、QVCマリンフィールドで契約更改交渉に臨み、2200万円増の年俸3700万円でサインした。
今季10勝8敗でチームの勝ち頭となった右腕は「僕が思っていたより評価してもらった」と満面の笑み。伊東勤監督から開幕投手候補の1人に挙げられており、来季へ向けて筋力トレーニングで体重増を目指す。「開幕を争えるぐらいの実力になれるようオフは頑張っていきたい」と語った。(金額は推定)
ロッテは8日、キューバ代表のアルフレド・デスパイネ外野手(28)の残留が決まったと発表した。
林信平球団本部長が今月3日からキューバに渡航、現地時間5日に2年5億円プラス出来高で正式合意したという。林球団本部長は「今季後半から加入して大きな活躍をしてくれた。残留が決まって本当に嬉しく思っている」と話した。
デスパイネは現在、キューバの国内リーグに出場しているため、来春のキャンプインには来日せず、キャンプ終盤からオープン戦にかけてチームに合流する予定。(金額は推定)
ロッテは8日、パ・リーグ新人王に輝いた石川歩投手(26)の「新人王記念・絶景Tシャツ」を来年1月4日に発売すると発表した。
価格は3200円(税込)で、カラーは白のみ。マリーンズストアなどのオフィシャルショップでの発売となる。また、当日に石川の新グッズを数点発売する予定という。
ロッテは8日、今季途中に加入したキューバ代表の強打者アルフレド・デスパイネ外野手(28)の残留が決まったと発表した。2年契約で来季は年俸2億5千万円プラス出来高払いで合意した。
林球団本部長は「後半から参加して大きな活躍をしてくれた。残留してほっとしている」と話した。7月に加わったデスパイネは45試合に出場して打率3割1分1厘、12本塁打、33打点だった。
キューバの国内リーグに参加するため、来季の合流は2月後半になる見通し。また7月にキューバ代表が出場する国際大会があるが、林本部長は「ある程度はしょうがない」と招集を認める考えを示した。(金額は推定)
パ・リーグ新人王に輝いたロッテの石川歩投手は8日、QVCマリンフィールドで契約更改交渉に臨み、2200万円増の年俸3700万円でサインした。「僕が思っていたより評価してもらった」と笑みを浮かべた。
今季10勝8敗でチームの勝ち頭となった。来季へ向けて筋力トレーニングで体重増を目指すという。伊東勤監督から開幕投手候補の1人に挙げられている26歳。「開幕を争えるぐらいの実力になれるようオフは頑張っていきたい」と話した。
移籍1年目は8勝12敗に終わった涌井秀章投手は2年契約の2年目となる来季の契約を現状維持の年俸2億2千万円で更改した。(金額は推定)
ロッテは8日、アルフレド・デスパイネ外野手の残留を発表した。林信平球団本部長が3日にキューバに渡航して交渉を行い、2年5億円プラス出来高で合意に達した。
林本部長は「今年の後半から大きな活躍を見せており、残留を決められてホッとしている」と話した。キューバの国内リーグに参加のため、2月後半以降のチーム合流を予定している。
ロッテ・大谷智久投手が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、2100万増の5000万円でサインした。
大谷は今季途中から“8回の男”として勝利の方程式に定着。49試合に登板し、23ホールド、防御率1.94の好成績を残した。
フル回転したシーズンを振り返った大谷は、「(セットアッパーは)厳しいポジションだが、ファンの声援がどんどん大きくなっていくのが分かって、すごくありがたく、嬉しかった。来年はこの成績を残して優勝できたらと思う」と話した。(金額は推定)
ロッテ・唐川侑己投手(25)が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、600万減の6000万円でサインした。
今季は不調による2軍降格もあり、4勝9敗と不本意な成績に終わった。唐川は「チームに全然貢献できなかった。若いときの苦労を600万で買ったと、後になって言えるように頑張りたい」と、巻き返しを誓った。
ロッテは8日、石川歩投手の新人王獲得を記念した「絶景Tシャツ」を、来年1月4日に発売することを発表した。3200円(税込)で、カラーは白。サイズはS、M、L、XLの4種類。マリーンズストアなどのオフィシャルショップで購入できる。
球団は他にも、石川の記念グッズを発売する予定。
今季パ・リーグ新人王を獲得したロッテ・石川歩投手(26)が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、2200万増の3700万円でサインした。今季は開幕から先発ローテに定着、ルーキートップの10勝(8敗)を挙げて規定投球回数に達し、防御率3・43の成績を残した。
会見場に現れた石川は、「すごく評価していただいた。金額よりも、評価していただいたことが嬉しかった」と笑顔。「来季に向け1年間を通してやることが大事だと思う」と話した。(金額は推定)
ロッテ涌井秀章投手(28)が8日、QVCマリンで契約更改し、現状維持の2億2000万円でサインした。
来季の開幕投手に関して「開幕投手というのは1年の始まり。大事な試合だし、柱となる投手が投げるもの。そこを狙っている人はいるでしょうけど、そこは譲りたくない」と意気込みを口にした。西武の先輩、松坂がソフトバンクに入団し、開幕戦での投げ合いも予想されるが「投げ合って勝てれば、チームにとっても自分にとってもいいこと」と心待ちにした。(金額は推定)
ロッテ唐川侑己投手(25)が8日、QVCマリンで契約更改し、540万円減の6000万円でサインした。
今季は23試合に登板も4勝9敗、防御率4.66に終わった。「がらにもなくやってやろうと必死になったのがいけなかったかもしれない」と話し、来季は気負いすぎずに、自然体で取り組む構えだ。(金額は推定)
ロッテのセットアッパー大谷智久投手(29)が8日、QVCマリンで契約更改し、1930万円増の5000万円でサインした。
球界の大谷といえば、今は日本ハム・大谷。ロッテの大谷にとって、この1年は大谷を意識してやってきた1年だった。2013年7月14日、札幌ドームでの日本ハム戦で、7回に大谷に2ランを浴びた。その時の打球音まで覚えているという大谷は「今年は対戦した時は抑えようと、いい意味で意識してました」。結果は4打数無安打1三振。実を結んだ。「向こうはすごいですからね。僕とは正反対。背も高くて、足が長くて、顔もかっこいい。なかなか勝てる部分がないので、対戦した時は抑えたい」と、大谷との対戦について話した。(金額は推定)
ロッテは8日、アルフレド・デスパイネ外野手(28)の残留が合意に達したと発表した。
現地時間の5日にキューバ・ハバナ市内のスポーツ省で交渉。キューバ人選手としては初の2年契約で、年俸は5億円プラス出来高(金額は推定)での合意となった。
キャンプは2月後半からの合流となる見込みで、国際大会のためにシーズン中の一時離脱を容認している。
ロッテの五右衛門ことパ・リーグ新人王の石川歩投手(26)が8日、QVCマリンで契約更改し、2200万円増の3700万円でサインした。
「1年間やってくれたということと、10勝したことを評価してくれた。来年は負けゲームの中でも試合をつくる数を増やして欲しいと言われた。自分も感じていたことでした」と話した。金額は想像していた以上の額だったそうで、額面を見た時の感想を問われると「絶景でした」と決め台詞で笑わせた。
ロッテ岡田幸文外野手(30)が8日、QVCマリンで契約更改し、現状維持の4000万円(推定)でサインした。
今季は規定打席に到達せず、盗塁数も14個にとどまったが、来季は「ゴールデングラブと盗塁王を目指したい。日本ハムの西川君が今年、取ったので追い越したい」と40盗塁を目標にやっていく。
ロッテは8日、アルフレド・デスパイネ外野手(28)の来季残留を発表した。契約期間は2年で5億円プラス出来高(金額は推定)。林球団本部長はこの日までに来季の契約に合意したことを明かし、「今季後半も活躍してくれましたし、ホッとしている」と胸をなで下ろした。同本部長によると、キューバ国内リーグなどの関係でチームへの合流は早くて2月後半となる見通し。夏場には国際大会出場のため、約3週間チームを離脱することも許可する方針という。
パ・リーグの新人王に輝いたロッテ・石川歩投手(26)が8日、QVCで契約更改に臨み、2200万円増の3700万円でサインした。1年目の今季は10勝8敗、防御率3.43の好成績をマーク。「すごく評価してもらったと思います」と大幅アップに笑顔を見せた。
石川は昨秋のドラフト1位で巨人と競合の末、ロッテに入団。切れのある直球とカーブ、シンカーを武器に、先発としてチームトップの白星を挙げた。来季、開幕投手の候補に挙がっている右腕は「(開幕投手を)争えるくらいの実力になれるよう、オフ頑張っていきたい」と、さらなる飛躍を誓った。
ロッテの岡田幸文外野手(30)が8日、QVCで契約更改に臨み、現状維持の4000万円でサインした。今季は110試合に出場し、打率2割7分5厘、0本塁打、9打点。
デビューから1882打席本塁打なしのプロ野球新記録を打ち立てたが、4年ぶりに出場試合が130試合を割り、「来年はスタメン出場を増やして盗塁王をとりたい」と誓った。
今オフは、ヤクルトにFA移籍した成瀬に代わって選手会長に就任。グラウンド内外のリーダーとして期待される来季に向け、「やりがいを感じている。もっとファンと触れ合っていきたい」と力を込めた。
移籍1年目は8勝12敗に終わったロッテ・涌井秀章投手は8日、QVCマリンフィールドで契約更改交渉に臨み、2年契約の2年目となる来季の契約を現状維持の年俸2億2000万円でサインした。開幕投手について「他に狙っている選手はいるでしょうけどそこは譲りたくない」と意気込んだ。
岡田幸文外野手は現状維持の年俸4000万円で契約した。(金額は推定)
去就が注目されていた“キューバ産”ロッテのアルフレド・デスパイネ外野手(28)が、来季もロッテでプレーすることになった。8日、QVCマリンで林信平球団本部長(53)が「残留に向けてキューバのスポーツ省と基本合意に達した」と明らかにした。
契約条件は2年・総額5億円でプラス出来高。また、国内リーグ、ナショナルチームとしての国際試合出場についても容認。再来日はキャンプ当初には間に合わず、終盤になる模様だ。(金額は推定)
ロッテ・大谷智久投手(29)が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、2100万円アップの5000万円でサインした。また、唐川侑己投手(25)は600万円ダウンの6000万円で更改を終えた。
今季、中継ぎとして49試合に登板、防御率1.94とフル回転した大谷は「来季も与えられたポジションでしっかりと結果を残したい」と宣言。一方、先発で4勝9敗と大きく期待を裏切った唐川は「自分からは何もいうことはありませんでした。もっと下げられると思いましたけど…。来季、巻き返します」とわずか10分程度の交渉での“無条件降伏”だった。(金額は推定)
今季のパ・リーグ新人王に輝いたロッテ・石川歩投手(26)が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、2200万円アップの3700万円で一発更改した。また、入団契約時の出来高5000万円のうち、3800万円分をクリアした。
「提示された金額をみた瞬間?絶景でした。すごい高い評価をいただいたと思います。1年目だから、こんなものでしょう。来年頑張って、また上げてもらいます」。
また、球団では同日、同投手の新人王獲得を記念した「絶景Tシャツ」(税込3200円、S・M・L・XL)を来年1月4日から発売すると発表した。
同投手の今季成績は25試合、10勝8敗、防御率3.43。
ロッテの新選手会長に就任した岡田幸文外野手(30)が8日、QVCマリンで契約更改交渉に臨み、現状維持の4000万円でサインした。
来季、個人の目標については「スタメン出場を増やし、規定打席に立つこと。そして盗塁王を目指したい」と意欲を示した同選手。さらに新選手会長としては、「ファンと一緒に楽しめる、球場に足を運んでもらえるチームにしたい。やりがいを感じています」と充実感を漂わせた。
年明けは1月7日からソフトバンク・本多ら他球団の選手とグアム島で自主トレを行う。(金額は推定)
20年東京五輪へ、野球ファンの夢が広がった。国際オリンピック委員会(IOC)は8日、モナコで臨時総会を開き、改革案「五輪アジェンダ2020」を討議。競技の枠を撤廃し、開催都市の種目追加提案を認めることを承認した。決定を受けて東京五輪組織委員会は追加種目の選定作業に着手。人気と施設面などから08年北京大会を最後に除外された野球・ソフトボール、日本伝統の空手の実施が有力とみられる。
IOCの画期的な改革案が、野球を後押しする。開催都市の種目追加提案権は40項目ある中長期改革案の1つだが、日本にとっては大きな決定となった。昨年9月のIOC総会で20年大会以降の実施競技決定が話し合われ、レスリングに敗れて復帰の道が閉ざされた野球・ソフトボールに、再び可能性が出てきたのだ。
どの種目を追加提案するかは、開催都市に任せられる。選定作業では誰にも分かる基準を設けて進められる見込みだが、組織委の森喜朗会長は「野球やソフトボールを入れることは、ファンも多く追い風になる」と話す。野球・ソフトボールは人気も高く、多くの観客を集めることが可能。大会の盛り上げとともに、入場収入増も期待できる。
既存施設が使えるのも有利な点。東京ドームのほかにも、全国に会場候補がある。札幌で行われるサッカーに対し、ヤフオクドームで野球ができれば北海道から九州まで「オールジャパン」の東京五輪になる。同じく既存施設が使える空手とともに、東京都の舛添要一知事も前向き。野球が実施される可能性は高い。
もっとも、課題もある。改革案では種目数310と参加選手数1万500人を上限としている。種目数は現在306で4種目余裕があるが、選手数はすでに上限を超えている。IOCのバッハ会長は「開催国枠で追加するケースは1万500人を超えてもよい」と柔軟な姿勢をみせているが、多くの人数が必要なチーム競技だけに、運営上の問題などで反発を招く可能性もないとはいえない。
それでも、野球は国民的人気スポーツ。今年も、プロ野球には2300万人が足を運んだ。IOCのヒッキー理事(アイルランド)は「野球とソフトボールは東京から提案されれば確実に入るだろう。開催都市の利益を考えたユニークな改革」と話す。「東京五輪のための改革」とまで言い切るIOC委員もいる。
組織委は「選定のスケジュールは未定」としているものの、種目追加が決まれば会場計画などの見直しもあるため早期の決定が必要になる。誰もが納得する評価基準を設け、選定した追加種目をIOCに提案する。早ければ次のIOC総会(来年7月・クアラルンプール)で20年五輪での野球・ソフトボール実施が決まる。
8日、モナコで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)臨時総会で、夏季五輪で28としている競技数の上限を撤廃し、開催都市が新競技を追加提案する権利を認める案が可決された。これにより、2020年の東京五輪で、野球・ソフトボールが3大会ぶりに復帰することが有力となり、都内で野球・ソフトボールの合同記者会見が開かれた。
全日本野球協会の鈴木義信副会長(71)は「我々としては第1歩を踏み出せた」と、語った。チーム編成や使用球場、一部のルール改正などが今後の課題となるが、「プロとアマが一体となった姿を実現させていけば、十分可能だと思います」と、見据えた。
国際オリンピック委員会(IOC)の臨時総会が8日から2日間、モナコで開催され、28の競技数上限の撤廃や、五輪開催都市が実施種目を提案できる項目を盛り込んだ中長期改革「五輪アジェンダ2020」が審議される。
40項目に及ぶ五輪改革案「アジェンダ2020」の最大の狙いは、開催都市に対する配慮といえる。
莫大な費用に対する危惧が、22年冬季五輪の立候補を2都市のみとしたとIOCは分析。その対策として2つの“目玉策”を用意した。それが
だ。(1)は既存施設の利用推進とともに予算圧縮効果が期待でき(2)は開催地の盛り上がりを考慮したものであることは明白だろう。
すでに、東京五輪パラリンピック組織委の森喜朗会長は野球・ソフトボール、空手、スカッシュの3つを推薦する可能性のある競技に挙げている。野球・ソフトに関しては(2)の盛り上がりに加え、日本のメダル獲得の可能性が高いこともプラス材料。また、空手も発祥国は日本。格闘系競技の多さがマイナスだが、競技人口の多さは野球・ソフトの比ではなく、国際的な支持を得られる可能性が高い。
3競技の推薦も可能だが、参加選手の上限数1万500人を守るのは既定路線。新競技が多くなれば他競技・種目との調整が難航する可能性もある。今後、その決定プロセスが明確になるまで、予断を許さない状況といえる。
IOCは8日の臨時総会で、「アジェンダ2020」を討議。夏季五輪で最大28と定める競技数の枠を撤廃し、開催都市が複数の種目追加を提案できる権利が承認された。
野球・ソフトボールの20年東京五輪での実施は、IOC内でも既定路線。アイルランドのヒッキー理事は「野球・ソフトボールは東京から提案されれば、確実に入るだろう」と話した。
臨時総会には104人のIOC委員のうち96人が出席し、1項目ずつ挙手で採決された。競技数の上限撤廃は五輪憲章の改正を伴うため、委員の3分の2の賛同が必要だったが、無事にクリア。実施競技の改革は「競技」ではなく、「種目」が基準。上限を約310種目、参加選手約1万500人と設定して種目の入れ替えを促進するが、バッハ会長は財政面や運営上の問題を解決できれば、「1万500人を超えてもよい」とした。
今後は来年2月までにIOCに提出する大会開催基本計画の中で、追加種目について何らかの見解が示される方針。早ければ来年7月のIOC総会(クアラルンプール)で追加種目が決まる。
日本野球機構(NPB)は、東京五輪の実施競技に野球が復帰した場合は侍ジャパンのトップチームが出場する方針を固めている。
侍ジャパンについてはNPBと全日本野球協会が「野球日本代表マネジメント委員会(JBMC)」(島田利正委員長=日本ハム球団代表)を組織し、代表チームの活動方針などを決定しており、五輪出場の場合でもプロ側とアマチュア側に障壁はない。また、五輪開催期間中にセ・パ両リーグの公式戦を中断するかなどについては、今後12球団の話し合いで決めることになる。
会見に臨んだ全日本野球協会の鈴木義信副会長は「第一関門を突破した喜びはあるが、いよいよこれからが本番」と引き締めた。
野球について、今後詰めるべき点としては
を挙げた。同副会長は「最強チームをつくる」とプロを中心とした編成を目指すことを示唆。プロ側には、ペナントレースの一時中断を働きかける意向も示した。会場については「予選は(新潟や静岡などの)地方で決勝トーナメントを東京(ドーム)ということも考えられる」とした。
注目の人物や話題に鬼筆記者こと、植村徹也サンケイスポーツ代表補佐兼特別記者がズバリと切り込む「徹也の部屋」。第5回はロッテ・伊東勤監督(52)です。西武黄金期を支えた名捕手が、ロッテでの2年間の指揮で感じた苦悩と現実−。そして来季、3年目での優勝へ静かに牙を研ぐ名将に、鬼筆が迫ります。
22年の選手生活で14度のリーグ制覇、8度の日本一。常勝西武ライオンズの正妻だった伊東監督に、「ロッテの選手はだいぶ違うでしょう」と水を向けると、思わず身を乗り出した。
「そりゃあ、考えられないことばかりですよ」。
普通の練習について来れない。チームのなかでの団結心が薄い。リーグ制覇という当然の目標を漠然としてしか捉えていない…。矢継ぎ早に、伊東監督は“ロッテの欠落点”を列挙した。
しかし、4年間の西武監督時代と今は精神状態が全く違う、とも言った。欠点や弱点を矯正するのはもちろん、たとえできなくても声を荒げたり、短兵急な答えを出さなくなった。ネット裏での評論家生活や、韓国斗山ベアーズのコーチを経験。様々な経験をしたことで我慢を覚えた。
「1つ、1つ改革していきます。それが監督業の面白みでしょう」。
伊東監督は自身に言い聞かせるように話した。卓越した野球理論や、観察眼がある。恵まれない球団環境のなかでも、きっと結果を残すだろう。
「かつてのライオンズに近づきました」。来季、そんな言葉が聞けたら、嬉しい限りだ。
千葉ロッテマリーンズの吉田裕太捕手が地域振興活動の一環として12月8日に市川市立大洲小学校を訪問。4年1組、2組の体育授業(ベースボール型授業)にて直接指導を行い、さらにその後、4年3組にて給食交流を行った。
吉田は「久しぶりに小学校に行って、とても楽しかったです。『この選手、誰?知らない!』と言われないか心配だったけど、歓迎してくれて嬉しかった。もっともっと子供達に喜んでもらえる存在になれるように頑張らないといけないと改めて思いました」とコメント。給食を懐かしそうに食べる姿が印象的だ。
千葉ロッテマリーンズでは来年度より地域・野球振興の一環として千葉県、千葉市、船橋市、市川市などの各教育委員会と連携し、ベースボール型授業の特別講師として当球団OBであり、マリーンズ・ベースボール・アカデミー(通称MBA)コーチが千葉県内約100校の小学校訪問を展開する予定。学習指導案作成の協力、児童に「投げる、捕る、打つ」などの基礎指導方法などを学校側と協議しながら、来年度の実施に向け準備を進めている。
千葉ロッテマリーンズは石川歩投手がパ・リーグの新人王に選ばれたことを記念して来年1月4日にTシャツを販売することになった。今年、ニックネームとして定着した石川五右衛門をイメージしたデザイン。Tシャツは3200円(税込)、サイズはS、M、L、XLとなっている。
石川は「人生で1度しか獲ることが出来ない新人王を獲得できて、それを記念したTシャツを販売していただく事になり、大変光栄です。多くの方に買っていただき、ぜひ私の登板の際に着ていただいて応援していただければと思います」とコメントした。
発売を予定している1月4日にはその他にも話題を集めそうな新人王記念グッズの発売を予定している。
その目は潤んでいた。充血していた。スピーチを終え、戻ってきた成瀬善久投手に背中の辺りをポンとたたかれた。だから私もポンとたたき返した。背番号「17」の大きな背中が、何かいつもより小さく見えた。声を震わせながら、ロッカーへと消えて行った。
「ダメでした。途中でファンの方の声援で胸が詰まってしまって、頭が真っ白になった。言おうと思っていたことが全然言えませんでした。色々なことを思い出して…」。
11月22日、マリーンズのファン感謝デーにFA権を行使していた成瀬は出席した。純粋にファンと触れ合いたいとの思い、そして感謝の気持ちを伝えたいとの思い、選手会長としての責任。とにかく、どうしてもしっかりとファンの方々と向き合いたかった。だからFA宣言中の立場ながら、球団に出席したい旨を伝えた。
ファン感謝デー前夜。夜遅くに成瀬からメールが届いた。「明日、緊張しますね。寝られないです」。短いメールだった。だが、その一文から、真っ暗な寝室で色々なことを考えているのだろうことは容易に想像できた。
「スタンドに挨拶に行きたいです!」。QVCマリンフィールドで行われた2007年のクライマックスシリーズ第1ステージ第3戦。成瀬はソフトバンク打線相手に9回を5安打、無失点、勝利投手になり、第2ステージ進出を決めた。ヒーローインタビューはMVPを獲得したサブローに譲っていたが、一連のヒーロー関連のイベントが終了するのを確認するとグラウンドに飛び出し、ライトスタンドに挨拶に行った。満員の球場が投の若きヒーローの突然の登場に地鳴りのような歓声を上げた。成瀬コールが沸き起こった。忘れられないシーンだ。そして第2ステージ第5戦では札幌ドームでダルビッシュと投げ合い、敗れた。試合後、スタンドに挨拶をすると、涙がポトポトと、こぼれ落ちていた。「ファンの方の期待に応えられずに悔しい」。人目はばからず泣いた。「オマエはよくやったよ」。先輩投手に慰められながら球場を後にした。あれから月日は流れた。そして、この日、愛着のある球場での最後のイベントに臨んだ。
「昨夜はまったく寝られませんでした。色々なことが頭の中を駆け巡った。07年の事とか、色々なことです」。
ゲートでファンとハイタッチをしてお迎えをした。厳しいメッセージを突きつけられることも覚悟をしていたが、優しく声をかけられ、また涙しそうになっていた。最後のスピーチ。言葉に詰まった。頭は真っ白になった。マリーンズファンへの感謝の思い。そしてもっと期待に応えられたのではなかったのかという自戒の思いが、胸の奥底で交錯した。カッコよくは締めることが出来なかったが、それが成瀬という男らしくもあった。
ロッカーに戻ると、今年1年、招待を続けた旭市の子供達からのメッセージボードが届いていた。約500人の子供たちを試合観戦に招待してきた。その中に11年、東日本大震災の時の写真も入っていた。そこには倒壊した建物。津波の被害が写っていた。誰もいなくなっていたロッカーに、ため息が漏れた。
「千葉の中でこんなに被害があったところがあるのに、ボクは3年間もなにもアクションを起こす事が出来なった。情けないです」。
誰もいなくなったロッカーで成瀬は色々と考え事をしているようだった。時間だけが流れた。気持ちの整理をつけて球場を後にしたのは夜遅かった。翌23日、成瀬がFAでのヤクルト移籍を決断した。慣れ親しんだロッカーはいつの間にか空っぽになっていた。1枚の野球カードが残されていた。「ありがとうございました」と書かれた成瀬の投げている写真の入ったカードだった。どこか口下手なところはあったが、どこまでも気の優しい選手だった。その思い出はマリーンズを離れても消えることはない。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)