幕張のリアル半沢直樹ことロッテ山室球団社長が、来季ファンサービスの意識が最も高かった選手を表彰するプランを明らかにした。
年間を通じて審査し、最優秀選手には100万円の賞金を出すことも考えているという。ファンサービス改革に意欲的で「2015年は大きな変革期にしたい」と話した。
今季は「年間ファンサービス大賞」を選定。元銀行マンで“マリンの半沢直樹”ことロッテの山室球団社長が2日、明らかにした。どの選手がサービスに徹したかをファンからの意見、掲示板への書き込み、ツイッターなどの反応をもとに選出。グッズの売り上げも加算し、年俸査定に盛り込むという。「ファンと気持ちを一緒にすることが大切。野球だけが仕事じゃないということは伝えています」と新春大号令を発した。
みずほ銀行出身で「幕張のリアル半沢直樹」と呼ばれるロッテの山室晋也球団社長が、新たな社長賞として「ファンサービス年間大賞」を創設するプランを明かした。
「1年間通じて最もファンサービスに貢献した選手を表彰する制度があればいい。賞金100万円ぐらい出してもいい」。今年は球団としてファンサービスの大改革を打ち出しており「毎月ファン感謝デー」の開催なども決定。「ファン投票やネット上でのファンの反応などもチェックして決めたい」とし、大賞受賞者にはポケットマネーで振る舞う考えだ。
ロッテの山室晋也球団社長(54)が2日、今季、「ファンサービス大賞」を設置する考えを明かした。サービス充実へ向けて、新選手会長の岡田幸文外野手(30)らと意見交換をしている。みずほ銀行の元敏腕支店長で“リアル半沢直樹”の異名を持つ山室球団社長は「(ファンとの触れ合いに)最も貢献してくれた人を、表彰するのも面白いね」と話した。
2013年から2年連続で観客動員数が12球団最下位に沈んでおり、「選手にも協力してもらって(球団の)興行全体でいろいろと考えていきたい」とファンサービス改善を現状打破のきっかけにするつもり。今季から選手個人の評価に“ファンサービス査定”を導入する考えもある。
岡田は「選手とファンで壁を作りたくない。(喜ばれるファンサービスが)自然にできるようになれば、おのずと『球場に行こう』となると思う」とファンとの触れ合いの大切さを説いた。4月からは毎月、「ファン感謝デー」を開催する予定。山室球団社長はマスコットの改革を行うことも示唆しており“サービス改革”で今季はにぎやかになりそうだ。
ロッテ人気の球団公式チア・パフォーマー「M☆Splash!!」の2015年新メンバー最終オーディションを一般公開することになった。さらに、この模様はニコニコ生放送でライブ中継するという。
球団関係者によると、公開日は1月12日で、場所は「イオンモール幕張新都心・グランドモール1Fグランドコート」(午前10時30〜午後3時予定)。1月2日午前現在、130人の応募者がおり、最終審査には約40人が通過予定。うち合格者(新規採用)は13〜16人の狭き門だ。
一般公開は2008年以来7年ぶりで、復活の背景には
狙いがあるという。
まさに一石二鳥の企画だが、さらに画期的なのは、審査員としてマスコミ関係者が立ち会うことだ。スポーツ紙のロッテ担当記者、さらにテレビ、ラジオの“ロッテ番”が重要な役目を担うことになった。
マリンのAKB48とも呼ばれ、カメラ小僧の追っかけまでいる人気の『M☆Splash!!』。その一方で昨季、ロッテ担当として舞台裏もみてきた。セ・パ交流戦などではビジター球場にも出撃。華やかなコラボで、試合前のムードを盛り上げるが、相手球団のパフォーマンスも覚えなければならない。リハーサルというリハーサルもなく、基本は各自が動画で研究。真夏にフラフラになりながら練習を積み、それでも笑顔を絶やさない“プロ根性”があった。そんな厳しい世界に挑む覚悟があるかどうかの「判定」も重要なポイントだろう。
そこを見極める“審査のプロ”が当日「審査委員長」を務める。元銀行マンで“リアル半沢直樹”の異名を誇る山室晋也球団社長(54)だ。「銀行時代、企業向けの融資や住宅ローンの審査は毎日のようにしていましたが、さすがにチアの審査は初めてです。韓国や台湾のチアは華やかで有名ですが、ロッテも負けない存在となってもらいたい。名物の1つになれるよう、広く、そして魅力ある人材を求めたいですね」。
1・12決戦!!ご関心のある方は、ぜひ足をお運びいただき、熱き真剣勝負の証人になっていただければと思います。
(産経新聞[話の肖像画]2014年7月9日掲載/聞き手・田中充)