ロッテの益田が、シート打撃でドラフト4位・寺嶋(創価大)に投じた初球だ。球速は135キロ。ツーシームに似た軌道から手元で外角低めに鋭く落ち、空振りを奪った。大松への2球目も135キロの「魔球」を内角低めに決め、またしてもバットが空を切った。
魔球の正体を「ワンシームです」と明かした。「実は昨季の終盤から投げ始めました。落ちるシュートという感覚です」。
体感したことのない軌道に打者も困惑した。大松は「ツーシームのような回転だけど、どっちに変化するか分からない。(捕手の)田村に“今の何?”って聞いちゃいました」と証言。寺嶋も「いきなり手元で落ちた。あんな変化は見たことない」と目を白黒させた。
元々得意にしているシンカーは変化が大きく球速は130キロ前後。ボール球に手を出させる狙いで投げている。だが、ワンシームは速い上に変化が小さい。昨季終盤には直球とほぼ変わらない145キロ前後をマークしており「走者がいる場面で右打者に食い込ませて引っかけさせたいときに投げる」と説明。捕手の田村も「ストライクゾーンを大きく外れないので、打者も手を出してくる。直球を待っている場面で効果的」と話す。
打者から見て、縫い目(シーム)が1本線に見える「ワンシーム」は習得が難しい球種とあって、日本人投手でも使い手はレンジャーズのダルビッシュや巨人の菅野ぐらい。益田の場合、縫い目にかけるのは親指だけで人差し指と中指の間に縫い目がくる複雑な握りだ。「昨年8月ぐらいに、サブローさんに教わりました。最初は遊びで投げていたんですけど、9月から試合でも使うようになった」。遊びから生まれた魔球。今キャンプではブルペンで精度アップに取り組んできた。
1年目の12年はセットアッパーとして新人王、翌13年はセーブ王に輝いたが、昨季は抑えの座を西野に譲り、タイトルなしに終わった。「今季は任されたところでタイトルを獲りたい」。新たな武器を備えた救援のスペシャリストが、3度目タイトル獲得を狙う。
ロッテのドラフト6位・宮崎(広島国際学院大)がシート打撃に初登板し、打者6人に対して1安打と好投した。
直球の最速は140キロで、2種類のカーブも披露し「直球はカウントが取れた。変化球の精度をもう少し上げたい」。手薄な左の中継ぎ候補として期待されており「思ったよりもストライクが取れていた。次が楽しみだね」と伊東監督。15日の紅白戦に登板を予定している。
ロッテの香月良仁投手(31)が11日、石垣キャンプのシート打撃に登板。打者2人のバットをへし折るなど、6人を無安打に抑える投球を見せた。
今キャンプのブルペンではブルペン入りの回数を増やす代わりに、1回の回の投球数を減らすなど工夫。この日は直球、シュート、ツーシーム、スプリットを投げ分け打者を翻弄した。「これまでにやってきたことが出せたと思う」と満足げな表情を浮かべた。
巨人に所属している兄・良太(32)とは、今オフに地元の熊本で5日間ほど練習をともにしてきたという。「『外国人とか、本塁打打者の方が打ち取りやすい』と言っていた。堂々と言えるのはすごい」と昨季41試合に登板した兄から刺激を受けていた。
今季は徹底したウェートで肉体改造。ダンブルプレスは当初16キロの重さだったが、現在は28キロの重りでトレーニングしている。昨季ファームでセーブ王を獲得した右腕は「目標は40試合は登板」と意気込んだ。
ロッテの隠し玉新人が“大谷キラー”を目指す。ドラフト6位左腕・宮崎敦次投手(22)=広島国際学院大=が11日、シート打撃に登板。打者7人を1安打に抑えた。伊東監督は「もっと(球が)暴れると思ったが、制球も良かった。次が楽しみ」と期待した。
チームは昨季、日本ハム・大谷に1試合で2被弾するなど痛打を浴びてきた。指揮官も「左のワンポイントとは言わないが、重要なところ」と信頼できるリリーフ左腕の重要性を痛感。この日、直球とカーブを制球良く集めた宮崎にも“大谷キラー”の役割が期待されるが、「本番じゃないし、今日の結果じゃ何とも言えない」と冷静だった。
「彼もライバルだし、負けたくない」と、ドラフト2位の田中にも闘志を燃やす。中継ぎ陣を支える益田がドラフト4位から新人王に輝いたように、ひっそりと栄光を狙いにいく。
ロッテの清田育宏外野手(29)が11日、誕生日に“フルシーズン1軍”を誓った。
29歳の誕生日を迎え、石垣キャンプの練習後に報道陣から誕生日ケーキを送られた。「1年間フルに働いたことがないので、頑張るとは(簡単に)言いたくないけど、頑張りたい」と笑顔で目標を掲げた。
チームの外野レギュラー争いは激しいが「今年はチームも優勝して、いいオフを迎えたい」と強い決意をにじませた。
ロッテの両ベテランが、今キャンプ初の特打を行った。
沖縄・石垣島での2軍キャンプで調整を続けている福浦和也内野手39)とサブロー外野手(38)が第3クール初日の11日、ランチ特打で“共演”。82スイングで3本のサク越えだったサブローは「コースによって打ち分けを意識した」と説明し、96スイングで6サク越えの福浦は「この時期にバットが振れるだけでもいい」と、腰痛のためまともにスイングできなかった自身の昨年と比較して笑顔を見せた。
プロ3年目のロッテ・川満寛弥投手(23)が11日、地元の沖縄で行われている石垣島2軍キャンプで210球の投げ込みを行った。
直球、カーブ、チェンジアップ、フォークを投げ分けた左腕は「真っ直ぐもまだだし、クイックもまだ良くはない」と満足していない様子で振り返った。14日の1、2軍合同の紅白戦で登板が予定されていて「結果よりも自分の投球をしっかりしたい」。2年間で1軍での登板はないが、まずは焦らずフォーム固めに取り組むつもりだ。
ロッテ・井口資仁内野手(40)が第3クール初日、1軍キャンプに合流した。シート打撃では2打数1安打と早速結果を出し、昨年12月に不惑を迎えたベテランが健在ぶりをアピールした。
独自調整を任せられ2軍キャンプでスタートしたが、若手に交じって連日フルメニューをこなしてきた。昨季途中に痛めた右手指の状態も良好で、シート打撃では益田から投手強襲の安打。「状態はいいです。若手に負けないように元気を出していきたい」と充実の表情を浮かべた。
伊東監督も「彼なりにしっかり調整してきた。動きは悪くない」と太鼓判。日米通算19年目となった今季も、チームの支柱であり続ける。
ロッテ・清田育宏外野手が11日、29回目の誕生日を迎え、報道陣からお祝いのケーキとバースデーソングが贈られた。
ろうそくを照れくさそうに吹き、笑顔を浮かべた清田だが、“29歳の誓い”を口にすると一転、真面目な表情に。「ケガのないようにやります。今年は頑張りますとかは言いたくない。1年間、フルでやれたことがないので、自分のことをしっかりやって、良いシーズンを送って、いいオフを迎えたいと思います」と、かみ締めるように話した。
ロッテの強心臓ルーキーが、セットアッパーに名乗りを上げた!最速146キロ左腕のドラフト6位、宮崎敦次投手(22=広島国際学院大)が11日、初のシート打撃に登板した。
投球練習5球目。右足が土に引っ掛かり、球がすっぽ抜けた。先輩たちに「お〜い!」と冷やかされても動じなかった。「あれで逆に緊張が取れました」と、涼しい顔で思い切り左腕を振り、先頭の大嶺翔を遊ゴロに打ち取った。最速は140キロ。縦、横に変化するスライダーを武器に打者6人を1安打に抑え、堂々の“プロデビュー”を飾った。「縦のスライダーは自分の中ではカーブなんです。真っ直ぐはいい球もありましたが、まだ変化球でカウントを取れないのが課題です」と、自己採点は辛口だが、指揮官には好印象を与えた。伊東監督は「コントロールが良かった。左の中継ぎは重要視されるところで、その中に入れていけたらいいかなと思って見ている。次も楽しみ」と期待を寄せる。15日の紅白戦で登板が予定されている。
ロッテのドラフト1位中村奨吾内野手(22=早大)と、2位の「京大くん」こと、田中英祐投手(22)が12日、石垣島キャンプで一足早いバレンタインデーのチョコレートをプレゼントされた。
フジテレビ系「テラスハウス」で人気になったタレントでモデルの筧美和子から、4つ葉のクローバーをモチーフにしたチョコレートを手渡された田中は、筧の印象を聞かれ「めっちゃ可愛い!」と満面の笑み。筧から「頭がいいんですよね?」と問われると「野球とそこはあまりつなげずに考えています」と恐縮していた。
歯の白さについて聞かれた中村は「ロッテのキシリトールガムを毎日かんでいます」と、しっかり自社製品のアピールをすることも忘れなかった。
ロッテ福浦和也内野手(39)と、サブロー外野手(38)の両ベテランが今キャンプ初の特打を敢行した。
福浦は「順調にやって実戦に合わせていきたい」と感触を語った。サブローは「最後はインコースが多かったので、あえて右方向を狙った」と、互いに広角に打ち分けていた。
ロッテ清田育宏外野手が11日に、29歳の誕生日を迎えた。
報道陣からケーキをお祝いにわたされると、大の甘党は満面の笑み。「ケガのないように頑張ります。自分は頑張るって言うのが好きじゃないけど、頑張って、チームが優勝していいシーズンオフを迎えたいです」と、抱負を語った。
「京大くん」こと、ロッテのドラフト2位田中英祐投手(22)は11日、ブルペン入りし自身の投球に「辛口評価」した。
「今日はずっと外の真っ直ぐだけ投げました。フォームのバランスが悪くて、なかなか(思った球が)いかないことで焦って悪循環になってしまいました。次は落ち着いて切り替えていきたいです」と、修正点を挙げた。
ロッテ西野勇士投手(23)が11日、今キャンプ初のシート打撃に登板し打者6人を完璧に抑えた。
先頭の角中勝也外野手(27)を一ゴロに打ち取ると、その後の5人もきっちり仕留めた。「真っ直ぐがある程度良かったです」と、侍ジャパンのクローザーがさすがの存在感を見せつけた。
ロッテの井口資仁内野手(40)が11日、沖縄・石垣島キャンプで、第3クールの初日から1軍に合流した。
これまで2軍で調整していたベテランは「例年と比べて仕上がりが早い。第1クールからでも1軍でできる準備はしてきた。体調も万全です」と話していた。
日本ハム・大谷翔平投手(20)が11日、沖縄・名護キャンプでの阪神との練習試合に「5番・指名打者」で先発出場。2回の第1打席で金田和之投手(24)の146キロ速球をとらえ、左翼席にたたき込んだ。
ネット裏で視察したロッテ・高木スコアラーも「こすった感じの打球なのに飛距離は健在。体も大きくなってパワーも増したかな」と大谷の一発に舌を巻いた。とはいっても相手は敵。昨年も『打者・大谷』にはパ・リーグでは対戦別ワーストの4本塁打を浴びている。「(大谷が)投手という意識から、どこのチームも内角を攻め切れない。思い切り踏み込まれている。厳しく攻めないと、もはや抑えられないですよ」。いよいよ宣戦布告のムードを漂わせた!?