中日は新人の井領が2本の三塁打を放ち、長打力を示した。リリーフで登板したルーキーの野村、浜田智は球威がなく、安定感を欠いた。ロッテは先発のチェンが決め球に課題を残し、4回を投げて7安打3失点と振るわなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 |
中日 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 1 | x | 9 |
オープン戦の“開幕投手”を託された千葉ロッテの左腕、チェンは、4回を7安打3失点と安定感を欠いた。追い込んでからの決め球に苦心。「2ストライクまではいいボールがいっているけど、その後が悔しかった」と浮かない表情だった。
投げ急いだ1回は、4長短打を集められて2失点。ゆったり投げるように意識した2、3回は、3人ずつで片付けたが、4回にも四球をきっかけに1点を失った。
DeNAを戦力外となり、テスト入団した台湾出身の24歳。沖縄・石垣島キャンプで見せた真摯な練習態度は評価が高い。伊東監督は「点は取られたけど、まずまずの投球だった。防げる失点だから」と及第点を与えた。
打たれたのは浮いた球が多かった。課題を解消できるかが、先発陣入りへのポイントとなる。チェンは「次は大丈夫」と改善を誓った。
新人バッテリーにとって、ほろ苦い初陣となった。中日戦の7回からロッテのドラフト6位・宮崎(広島国際学院大)と同4位・寺嶋(創価大)がそろって出場し、対外試合デビューを果たした。
だが、宮崎は制球が定まらず1回を4安打、1四球、5失点と大乱調。寺嶋も2盗塁を許すなどアピールできなかった。試合後、伊東監督は「宮崎は23日から2軍に行ってもらう。寺嶋もバタバタしていた」。わずか1試合で2軍降格が決まった宮崎は「力んだところはあったと思う」とうなだれ、寺嶋も「僕が悪いリズムをつくってしまった。反省しかありません」とプロの厳しさを痛感していた。
ロッテドラフト2位・田中(京大)が、22日の広島との練習試合(コザ)で対外試合デビューする。
遠投やランニングで最終調整した右腕は「まだ緊張はしていない。対外試合が始まって、チームもピリっとした雰囲気になっているけど、自分のやってきたことを出したい」と力を込めた。中日とのオープン戦後の投手ミーティングにも参加し、四球からの失点は避けるように指示を受けた。落合投手コーチは「塁を進めさせる四球は駄目。広島戦で投げる投手も我が身のことと思って欲しい」と話した。
ロッテ・清田育宏外野手(29)が21日、中日とのオープン戦(北谷)に「6番・右翼」で出場し、攻守に活躍。右翼のレギュラー争いで大きく前進した。
6回1死二塁から一時は逆転となる右越え2ラン。野村の外角直球を流し打ち「コースに逆らわず逆方向に打てた。調子がいいからファウルにならない」と胸を張った。
強肩も健在だ。2点を先制された1回2死二塁には、福田の右前打を素早く処理して二走・ルナを本塁で刺した。
昨季の出場はわずか24試合。打率.170、4本塁打、10打点と精彩を欠き「1年を通して活躍したい」と鼻息は荒い。
伊東監督は「キャンプから結果を出して目立っている。今年こそ、という気持ちが表れている」と高評価。6年目の男に期待がかかる。
ロッテのD2位・田中(京大)は22日、練習試合の広島戦(沖縄市)に2番手として登板し、2回を投げる予定。21日、実戦デビューを控えて、遠投とランニングで調整し「体調はいいです」と準備万端だ。「とにかく自分の球を投げられるようにしたい」と意気込んだ。
ロッテのドラフト6位・宮崎敦次投手(22)=広島国際学院大=が23日から2軍に降格する。
開幕1軍入りを狙う大嶺翔が持ち味の積極的な打撃で本塁打を放った。「9番・二塁」で先発出場。5回の第2打席で初球の内寄りの速球を左越えに運んだ。「思い切り振ることができた。続けていければ」と手応えをにじませた。
ドラフト1位の中村(早大)が加わり、内野の競争は激しさを増している。第1打席では「気がついたら振っていた」と中途半端なスイングで、投ゴロに倒れていた。存在感を出すため「打つしかない」という思いが、好結果につながった。
ロッテが逆転負けした。角中と大嶺翔のソロ、清田の2ランの本塁打3発で4−3とリードしていたが、7回に3番手の宮崎が乱調。5点を失った。
伊東勤監督(52)は次の通り総括した。
先発して4回7安打3失点のチェンについて。「点は取られたけど、自分の投球はできつつある」。
3本塁打について。「ホームランは出ないより、出た方が良いけど、序盤は真っ直ぐを打ち切れなかった。見逃していたので、2巡目から積極的に振るよう指示した」。
宮崎について。「ほろ苦デビューだね。結果を出せば貴重な左。残しておきたいが…」。
初マスクの寺嶋について。「まだまだ、ばたばたしている」。
2ランの清田について。「キャンプから目立っていた。今年こそは、の気持ちを持っている。結果を出してくれた」。
ロッテ大嶺翔太内野手(23)がソロ本塁打を放った。
1−3の5回先頭で、中日リーバスの初球真っ直ぐを左翼へ放り込んだ。
「何とか1本打てて、嬉しいです。(地元沖縄の応援に)すごく良い感じで打席に入れました」と、地元ファンに感謝していた。
ロッテ先発のチェン投手(24=DeNA)は4回7安打3失点だった。
立ち上がりは決め球のフォークが決まらず、1回だけで4安打2失点。落合投手コーチにテンポが速いことを指摘された後、2回、3回は3者凡退だった。ただ、4回には先頭への四球から、もう1点を失った。
「2ストライクを取った後ですね。今日はダメですね」と反省していた。
ロッテのドラフト1位、中村奨吾内野手(22=早大)が実戦デビューで盗塁を決めた。
6回に先頭の今江が中前打で出塁すると、代走で出場。次打者の2球目で二盗を成功させた。「紅白戦では塁にでる機会がなかったので、走れて良かったです。明日は打てるように頑張りたい」と、バットでもアピールすることを誓った。
いよいよ開幕1軍への最終テストが始まる。ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=が21日、プロ初の対外試合登板となる広島との練習試合(22日・コザしんきん)へ向け、最終調整を行った。
この日、チームはオープン戦開幕となる中日戦(北谷)に臨んだ。「オープン戦が始まって、チームがピリッとしたのを感じた」と生き残りを懸けた戦いが本格派したことを肌で感じた田中。初登板に備え、ダッシュなどをこなした秀才右腕は「自分のやってきたことを、しっかり出したい」と静かな口調で話した。
広島戦には2番手で2イニングの予定。伊東監督は「自滅せず、力まず落ち着いて投げてほしい」と右腕の冷静な投球に期待した。
オープン戦初戦の中日戦では投手陣が四球から失点する場面が目立った。「(ミーティングで)塁を進ませる四球はダメという話をした。ストライクゾーンで勝負して欲しい」と落合投手コーチ。もちろん田中は「自分の球をしっかり投げたい」と攻めの投球で立ち向かう。
ロッテは21日、石垣島キャンプ中の休日を除く全日程で生中継を行ったニコニコ動画の、最終クールの視聴者数と全日程の総視聴者数を発表した。
キャンプ17日間の総視聴者数は、71万2416人
千葉ロッテマリーンズ2軍は22日、13時より薩摩川内総合運動公園内の野球場にて韓国ロッテとの練習試合を行う。注目の先発は地元・鹿児島出身で2年目の二木康太投手(鹿児島情報高校)だ。
「地元で先発をさせていただけるのは嬉しい。プロに入って、鹿児島で投げるのは初めて。この球場は高校の時に練習試合で来たことがあるけど、投げたことがない。明日は日曜日ですし、家族や沢山の人に見に来てもらって、いいピッチングを見せたい」と二木。強い意気込みを見せた。
二木は石垣島で行った1、2軍の合同キャンプでも紅白戦で先発をするなど、期待の若手。187センチの長身から投げ下ろすボールはキレがあり、首脳陣の期待も高い。地元・鹿児島での凱旋登板で結果を出して、今季は1軍デビューへのキッカッケ作りとしたいところだ。なお、24日にも同カードを鹿児島県立鴨池野球場にて13時試合開始で行う。いずれも入場無料。