ロッテが13安打9得点で大勝した。1回、ベテランの大松が満塁弾を放つなど打者一巡の猛攻で7点。2回にも2点を加えた。今年初の対外試合登板となった先発石川は4回を2安打無失点だった。中日は新外国人の先発リーバスが初回に打ち込まれるなど計9失点と不安を残した。打線もロッテの4投手に無得点に抑えられた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 7 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 |
中日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
初のオープン戦で4回2安打無失点だったにもかかわらず、真っ先に反省の言葉が口をついて出た。千葉ロッテの石川は先頭打者に四球を与えるなど、2死一、三塁とされた1回を反省し「不安定。試合の入りをしっかりできるようにしたい」と表情を引き締めた。
1回の投球前に味方が大量7点を奪い、出番を待つ時間が長くなった。投手にとっては難しい条件だったが「悪い時でも試合をつくれるようにしたい」と言う通り、得点圏に走者を背負った立ち上がりを切り抜けて優位を確かなものにした。
先発メンバーに両打ちを含め7人の左打者を並べてきた中日打線に対し、厳しく懐を攻め封じ込めた。伊東監督は「左の内角に力強いボールを投げ込めていた。かなり収穫があった」と手放しでたたえた。
新人王に輝いた昨季、ドーム球場では9試合に登板して1勝5敗と苦手にしていた。敵地ヤフオクドームでソフトバンクと対戦する開幕カードでの登板が見込まれており、屋内球場で好投したのは好材料。石川は「ドームは嫌いじゃないんで」とはぐらかしたが、表情は明るかった。
昨季のパ・リーグ新人王のロッテ・石川が、今季初の対外試合で抜群の安定感を発揮した。先発で4回を2安打無失点。
初回に先頭の大島に四球を与えたが「最初はフワフワしていたけど(2回以降は)感覚が戻ってきた」と最速は146キロで、7人の左打者を並べてきた中日打線に対して、厳しく内角を攻めて封じ込んだ。昨季はドーム球場では9試合に登板して1勝5敗だったが、ナゴヤドームで負のイメージを払拭。敵地ヤフオクドームでソフトバンクと対戦する開幕3連戦での登板が見込まれており、石川は「ドームは嫌いじゃないので」と話した。
「満塁男」の復活を予感させる一発だった。初回だ。1死満塁でオープン戦初打席となるロッテ・大松が、高めの145キロの直球を豪快に右翼席に叩き込んだ。
「好球必打です。満塁の場面は相手の方が苦しい。走者がいると“よし”という気持ちになる」。
球団タイ記録の通算6本の満塁弾を放っている男も近年は不振が続く。過去2年間の出場試合数は計71試合で「危機感しかない。立場上、結果を出し続けるしかない」。悲そうな決意を抱くシーズンに、大きなチャンスが巡ってきた。残留が決まったデスパイネがキューバ国内リーグ出場のため開幕には間に合わない。アピール次第では「開幕4番」の可能性が浮上する。
今春はこの日のオープン戦を含む実戦4試合に出場して14打数7安打8打点。「思い描いていることが形になっている」と手応えを感じている。「大砲がいないだけに、期待は大きい。今日も公式戦なら、あの一発で決まっている」と伊東監督。今年で33歳。11年目を迎える長距離砲は「自分を信じてやる」と自らを奮い立たせた。
貫禄さえ漂わせていた。ロッテ・石川歩投手(26)が今年初の対外試合で、4回を2安打無失点。昨季の新人王が、2年目の進化を予感させた。
力の込もった直球で、左打者の内角をえぐった。宝刀シンカーは今一つだったものの「悪い中でも抑えることが今年のテーマの1つ」と話した石川にとって、自信のみなぎる投球となった。伊東監督は「左(打者)に、あれだけ突っ込めたのは収穫」と大きくうなずいた。
“内弁慶”も克服だ。昨季は10勝のうち、9勝が本拠地での白星。苦手のビジター対策で、移動で疲労がたまる腰を入念にケア。「圧迫感があった」というドーム球場では計9試合で1勝5敗と分が悪かったが、「今年は大丈夫です」と笑顔を見せた。
開幕投手こそ涌井に譲ることが決定的だが、頼もしい2年目右腕が先発陣の軸に君臨する。
昨季新人王のロッテ・石川が、中日打線を相手に4回2安打3三振無失点。1回には先頭の大島に与えた四球から2死一、三塁のピンチを招き「フォームが安定しなかった。試合の入り方をしっかりしないといけない」と反省した。伊東監督は「左打者の内角に、かなり強い球を投げたのは収穫だった」と高く評価した。
ロッテ・大松尚逸内野手(32)が28日、中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)に「6番・DH」で出場。1回1死満塁から右越えに満塁弾を放ち、レギュラー奪取に猛アピールした。
「常に結果を出し続けるしかない。危機感のかたまりです」。
中日の新助っ人、リーバスの6球目、145キロの直球を完璧にとらえたが、笑顔はない。プロ11年目の今季は「あれが駄目ならコレというやり方はしない。コレでだめならもう…」と背水の陣を敷く。
過去2年はいずれも出場40試合に満たず、昨季は打率.183、2本塁打、9打点。左の大砲として期待されたが本来の力を発揮できなかった。
伊東監督は「長打は魅力。自分の立場は分かっているはず」と評価。満塁では通算.333、6本塁打と“満塁男”の異名を持つ男が、勝負強さを生かして定位置を狙う。
ロッテ・伊志嶺翔大(26)、加藤翔平(23)両外野手が、2軍に降格することが28日、決まった。
長打力を武器にレギュラー奪取を狙うロッテの大松が、1回に満塁本塁打を放って存在感を示した。甘く入った145キロを完璧に捉えて右翼席へ運び「しっかり反応できた」と納得顔だった。
この打席は1点を先制し、なお1死満塁で回ってきた絶好機だった。カウント2−2と追い込まれていたが「相手の方がしんどくなる。ストライクを集めて優位に立とうとする」と投手心理を見透かしての一打。伊東監督は「公式戦なら、あの一発で試合が決まっている」と評価した。
塁男が復活だ!フォロースルーの大きな、ロッテ大松尚逸内野手(32)らしいスイングだった。中日戦に「6番指名打者」で先発出場し、1回1死満塁で右翼席にアーチ。過去6本の満塁本塁打を放った男は今季、背水の陣で臨んでおり「好調の要因は危機感です。立場上、結果を出し続けるしかないので」と、険しい表情を崩さなかった。
ここ数年は迷いがあった。「よし、これだっていうのがなかった」と自分の打撃を見失っていた。だが今季は「ある程度、自分を信用して、これでダメだったらしょうがない、っていうぐらいの気持ちで準備してきた」と吹っ切った。崖っぷちにいるという自覚が、満塁男を目覚めさせた。
06年のプロ初本塁打も満塁弾だった。12年には春のキャンプに臨時コーチとして来ていた駒田徳広氏から、満塁で打つ極意を伝授された。歴代4位の13本の満塁弾を放った師匠の「力んで浅くなりがちのトップをしっかりとるように」という金言が、この日の力みのないスイングにもつながった。
休日に行くパチンコでは、大当たりする確率の高い、激アツの赤い保留玉予告をよく外す。ツキに恵まれている方ではない。だが、本業の野球では違う。満塁での勝負強さを身にまとい、強烈な予告を感じさせる打者として復活したい。
ロッテ石川歩投手(26)が4回2安打無失点と好投したが、自分には厳しくダメ出しした。
「ブルペンの感じをそのまま出せるように」とテーマを持って臨んだ。しかし「打者が立つと違うなって思った。次は初回の1球目からしっかり投げられるようにしたい」と、初回の先頭打者に四球を出したことを反省した。
ロッテ大松尚逸内野手(32)が1回1死、満塁本塁打を放った。
2ボール2ストライクからの6球目、145キロの速球を右翼席へ運んだ。
かつて「満塁男」の異名をとり、球団最多タイとなる6本の満塁弾を放っている男。それでも、その後の4打席に凡退したことを悔しがり「危機感しかない。使ってもらっているうちに、しっかり頑張りたい」と話した。