ロッテが逆転勝ちし、開幕カードを勝ち越した。0−3の4回に3四球を足がかりに2点。5回に井口の適時二塁打などで3点を奪った。イ・デウンは6回1/3を4失点で来日初勝利。ソフトバンクは中田が制球を乱したのが誤算だった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
福岡ソフトバンク | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
幕張の40歳も元気だ。ロッテ井口資仁内野手(40)が勝ち越し二塁打を放った。3−3の同点に追いつき迎えた5回1死一、二塁。ソフトバンク二保に対し、経験が勝利した。カウント2−1となり「バッティングカウント。打てる球をしっかりはじき返す」と腹をくくった。4球目。外角146キロを右翼線に運んだ。「外が多い投手。逆らわずに打って良いところに飛んでくれた」と狙い通りだった。1年前は開幕から3連敗を喫した相手に、カード勝ち越しを決めた。
日本球界に復帰して7年目を迎えた。チーム最年長だが、練習量は若手に負けない。1月には沖縄で走り込み「体の出来は本当に良い」と、万全でキャンプを迎えた。ベテランへの配慮から2軍スタートだったが、若手と同じメニューをこなした。準備万全で、開幕から5番に鎮座する。
そんな井口に、今季は新たなモチベーションができた。広島に同学年の黒田が戻り「同級生は1人1人、いなくなりましたからね。交流戦で対戦できたら」と歓迎した。通常は年を重ねるにつれ、同い年の選手は減っていく。逆に増えたことを素直に喜んだ。青学大4年だった96年春には専大・黒田から神宮通算22号を放ち、当時の神宮記録だった法大・田淵に並んだ。08年には、パドレスでドジャース黒田と対戦。実力を知る好敵手との再戦を楽しみにしている。
試合後、黒田が復帰勝利を挙げたことを聞くと「良かったですね!」と笑った。3点を追う4回には四球を選び、逆転の足がかり。若手が多いチームで、欠かせない仕事をした。
ロッテのイ・デウン投手(26)が初登板初勝利を挙げた。
最速151キロの真っ直ぐを軸に、力で押した。ソフトバンク打線を相手に6回1/3、9安打4失点。打線の援護もあり、嬉しい白星だ。
スタンドには、韓国から駆け付けた両親もいた。「昨日、電話で『ベストを尽くしなさい』と言われました。この後、会います」と親孝行ができたことを喜んだ。
伊東勤監督(52)は「先制されたけど、粘って、あそこまで良く投げてくれた」とねぎらった。ソフトバンクは、1年前の開幕カードで3連敗を喫した相手。1年後の開幕カードで2勝1敗と勝ち越したことに、「良い試合だった。非常に良い形で乗り切れた。本拠地に戻っても良い形で、気持ちをつないでやっていく」と話した。
ロッテが2−3の5回に3点を奪い逆転した。
まずは無死二、三塁で角中勝也外野手(27)が同点の二塁内野安打を放った。「自分のバットで何とかチームに貢献したかった」と喜んだ。
さらに1死一、二塁で井口資仁内野手(40)が右翼線に適時二塁打を放ち、1点を勝ち越した。カウント2−1から、外の直球を捉え「バッティングカウントだったので、自分の打てる球をしっかりはじき返すことを考えていた。外のボールをうまくはじき返すことができたね」と話した。
続くルイス・クルーズ内野手(31)も左前適時打で続き、この回3点目を加えた。
ロッテが連続適時打で2点を返した。
0−3の4回、ソフトバンク先発の中田から3四球を選び、1死満塁を作った。ここで、まずはルイス・クルーズ内野手(31)が左前打を放ち1点目。なお1死満塁で、根元俊一内野手(31)が中前打を放ち、2点目を加えた。どちらも、甘く入ったスライダーを捉えた。
クルーズが「相手にもらったチャンス。とにかく、ファーストストライクを狙っていたよ」と話せば、根元は「チャンスで回ってきたので打てて良かった。とにかく勝ちたいです。勝ち越して千葉に帰りたい気持ちだけです」と口元を引き締めていた。
ロッテ新加入のイ・デウンが来日初勝利を手にした。最速151キロの直球を軸に初回は3奪三振。2回に長谷川に2ランを被弾し、7回1死から1点を失ったところで降板したが、打線の援護もあり4失点で白星を挙げた。
韓国から応援に駆けつけた両親から「緊張せずにベストを尽くせ」と激励されたそうで「ウイニングボールは自分で持っているか、家族にプレゼントする」と笑顔だった。試合後にはカメラマンに「格好良く撮って」とイケメン右腕らしいリクエストも。開幕カードを2勝1敗で勝ち越し伊東監督も「デウンはかなり力のある球を投げていたね」と満足そうだった。
ロッテ・ドラフト2位の田中が、イースタン・リーグのDeNA戦(ロッテ浦和)でプロ初勝利を飾った。
公式戦初登板ながら「力みなく腕がスムーズに振れた」と7回2安打無失点で6奪三振。球速もプロ入り後最速タイの147キロを計測し「練習でやってきたことをそのまま出せた」と満足げ。今後の課題に決め球の制球力を挙げた秀才右腕は「しっかり力をつけて1軍で投げられるようにしたい」と力を込めた。
ロッテが、5回に逆転に成功し、開幕カード勝ち越した。
1点を追う5回、角中の内野安打で同点とすると、井口の適時二塁打とクルーズの左前適時打で逆転。1点差に詰め寄られたが、益田、西野のリレーで逃げ切った。先発の新外国人イ・デウンは、制球に苦しんだが、最速の151キロの直球主体に5回1/3を9安打9奪三振4失点でで来日初勝利を挙げた。
ソフトバンクは長谷川の2点本塁打などで先制、試合を優位に進めたが、先発の中田が崩れ、リリーフ陣も踏ん張り切れずに開幕カードを負け越した。
ロッテ・ドラフト2位の田中が30日、ロッテ浦和で行われたイースタンリーグのDeNA戦で公式戦初登板を果たした。
DeNA先発三浦との投げ合いで83球を投げ、7回2安打無失点、6奪三振1四球と上々の内容。チームも2−0で勝ち初勝利をマーク。最速は147キロだった。
田中は「全体的に直球が低めに決まってよかった」と語りながらも「ただ、変化球が高めに抜けたのが課題。これからの課題として詰めていきたい」と次への課題を口にしていた。
端正なマスクが少しだけゆるんだ。イ・デウンは7回途中9安打4失点ながら、初登板初勝利。ウィニングボールを手に「とにかく嬉しい。でも、制球があまりよくなかったので悔しい」と反省しつつも笑顔を見せた。
初回に3三振を奪うなど、最速151キロの直球とフォークを軸に9奪三振。右手中指にまめができた2回には、長谷川に左越え2ランを浴びたが、「元々(本塁打を)よく打たれる方なので」と気持ちを切り替えた。ロッテの外国人投手の初登板初勝利は、10年のペン以来4人目の快挙だ。
オープン戦では計13イニングを1安打無失点と結果を出し、私生活でも三山通訳が「聞いたら使いたがるので、すぐに日本語を覚える」と評するほど順応。落合投手コーチは「中6日じゃもったいないかも。中5日でいけるなら」と示唆した。
開幕カードで3連敗した昨季の雪辱を期して乗り込んだ敵地で、王者ソフトバンクに勝ち越した。キャンプの頃から開幕3連戦の重要性を口にしていた伊東監督は「本当にいい形で乗り切れた。3試合とも粘りのある試合だった」と表情を緩めた。
ロッテの“アジャ”こと井上晴哉内野手(25)が、左手の人さし指を骨折していたことが29日、分かった。検査結果次第では、手術をする可能性もある。井上は「4番・一塁」で出場した28日のイースタン・DeNA戦(ロッテ浦和)の試合中、走塁で二塁に帰塁しようとした際に左手人さし指を痛めた。完治するのは5月以降だという。
昨年は球団の新人では64年ぶりに開幕4番を務めるも、打率2割1分1厘、2本塁打、7打点に終わった。リベンジを誓った今季は開幕2軍スタートだったが、イースタン・リーグでは9試合で打率3割4分6厘と好調をキープしていた。3月には結婚を発表し、飛躍を誓っていただけに、アジャにとって痛すぎる故障となった。
京大出身のロッテ2位右腕・田中英祐投手(22)が29日、イースタン・DeNA戦(ロッテ浦和)で公式戦初先発。7回2安打無失点、6奪三振に抑え、公式戦デビューを白星で飾った。
立ち上がりから2者連続三振。直球を低めに集め、テンポよくアウトを重ねた。4回は7球、5回はわずか5球で料理。最速は147キロをマークし、プロ入り最長の7回を83球で投げ抜いた。「力みなくスムーズに腕を振れました。取り組んできたフォーム修正は進歩も見えたかな」。大ベテラン・三浦との投げ合いにも動じず、堂々のプロ初勝利だ。
早ければ4月30日の西武戦(QVC)先発が期待される。報告を受けた落合投手コーチは「ゴールデンウィークの連戦で、田中の名前が上がることを期待したい」と話した。1軍デビューに向け、文句なしの一発快投だった。
ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=が、29日のイースタン・リーグ、DeNA戦(ロッテ浦和)で先発として公式戦初登板。7回2安打無失点、6奪三振で“プロ初勝利”を挙げた。プロ入り最長となったイニングをわずか83球で投げ抜き、完璧な内容で公式戦デビューを飾った。
球速は自己最速タイとなる147キロをマーク。荒波に2安打されたものの、スライダーやフォークを交えてDeNA打線にスキを与えなかった。首脳陣から期待されている4月30日の西武戦(QVC)での1軍デビューを、自らの好投で大きく引き寄せた。
ロッテが天敵を食った。昨季4勝を献上した中田を、中盤に粉砕。昨年の開幕カードで3連敗を喫した鷹軍団に勝ち越し、リベンジした。キャンプのころから開幕3連戦の重要性を説いてきた伊東監督は「本当にいい形で乗り切れた」と表情を緩めた。
0−3の4回、中田が制球を乱し、3四球と暴投が絡んで2点を返した。「ストライクとボールが、かなりはっきりしてきた」(鈴木)と変化が生じた。
中田の変化を見た立花打撃コーチは、選手に
をあたらめて意識、の3点を指示。5回は荻野の四球と鈴木、角中の連続長短打で同点とし、中田をKO。なおも1死一、二塁で、井口が二保から右翼線を破る適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功した。
同じ相手に何度も負ける訳にはいかない。鈴木は「今年もたくさん戦う相手。勝ったという結果で少しは自信がつきます」と話せば、立花コーチは「選手達に、しつこさが出てきた」と成長を認めた。
ロッテのドラフト2位・田中(京大)が、イースタン・DeNA戦(ロッテ浦和)で公式戦初登板初先発し、7回2安打無失点で勝利投手となった。
「直球は全体的に低めに決まって良かった」と振り返った。落合投手コーチは「(9連戦がある)ゴールデンウイークには名前が出てくるのを期待している」と話した。
ロッテが29日、ソフトバンク3回戦(ヤフオクドーム)に5−4と逆転勝ちした。
開幕カードで3連敗した昨季の雪辱を期して乗り込んだ敵地で、王者に勝ち越した。キャンプのころから開幕3連戦の重要性を口にしていた伊東監督は「本当にいい形で乗り切れた。3試合とも粘りのある試合だった」と表情を緩めた。
3点の先行を許したが、中盤に中田が制球を乱した隙を見逃さない。4回に2点を返すと、5回無死二、三塁で角中がしぶとく二塁への内野安打で同点とした。内野ゴロでも1点が入る状況で、狙い通りに右方向に転がし「あの状況ではベストだった」とうなずいた。
中田を引きずり降ろし、1死一、二塁からは井口が決めた。二保の外角の速球を右翼線にはじき返し、勝ち越しの適時二塁打。「逆らわずに右に、と思っていた。いいところに飛んでくれた」と技ありの一打だった。
2勝1敗とし、勢いに乗って本拠地に戻る。31日からの日本ハム戦に向け、伊東監督は「いい形で帰れるから、よりホーム開幕戦が大事になる。気持ちをつないだままやっていきたい」と意気込んだ。
ロッテD2位・田中(京大)が29日、イースタン・リーグのDeNA戦に初登板。先発で7回を83球、2安打6三振1四球無失点で初勝利を飾った。最速147キロを計測した右腕は「直球は全体的に低めに決まってよかった。ここまで取り組んできたフォームの修正やクイックも、だいぶ良くなりました」とコメントした。
今季からロッテに加入した韓国出身の右腕イ・デウンが公式戦初登板で白星。7回途中まで4失点と大崩れせずに投げ「とにかく嬉しい。特別な日になった」と相好を崩した。伊東監督も「今年1年、ローテーションで頑張ってくれれば」と期待を込めた。
武器の速球は7回にも150キロをマークして球威を保ったが、背番号38は「もっと上がってこないと駄目」と自分に厳しい。変化球の制球にも改善の余地があっただけに「神経を使わないといけない」と課題を口にした。
ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=が29日、イースタン・リーグのDeNA戦(ロッテ浦和)に初登板。先発で7回を2安打6三振無失点で初勝利を飾った。
最速147キロを計測し、83球を投げて、1四球に抑えた。右腕は「ストレートは全体的に低めに決まってよかったです。ここまで取り組んできたフォームの修正やクイックも、だいぶ良くなりました。ただ、変化球は抜けたり、高めにいったりしている。もっともっと、その辺の精度を上げていきたいと思っています」とコメントした。