ソフトバンクが今季3度目のサヨナラ勝ちで貯金を最多5に伸ばした。3−3の延長11回に柳田が西野から右翼ポール際に5号ソロを放って3連勝。ロッテは6回にクルーズの6号2ランで追いついたが勝ち越せず、借金が最多5。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
福岡ソフトバンク | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 4x |
ロッテは救援陣の奮闘で延長に持ち込んだが、11回に守護神・西野がサヨナラ被弾。9連戦の負け越しが決まり、借金は今季最多の5に膨れた。伊東監督の不満の矛先は、好機をつくりながら勝ち越せなかった打線に向けられ、「明日は打線を少し動かします。4番(デスパイネ)も目覚めてくれないとね」と口を真一文字に結んだ。
最後の砦が崩れた。延長11回1死、ロッテの守護神・西野が柳田に右翼席上段まで運ばれた。
プロ7年目にして初のサヨナラ被弾に「直球が甘く入った。もったいない」と悔しがった。先発の唐川が5回で降板し、リリーフ陣5人をつぎ込んだ総力戦だったが、今季2度目のサヨナラ負けで借金は今季最多の5。伊東監督は「ブルペン陣がよく頑張った。やることをやって、西野が打たれるならしょうがない」とサバサバと振り返った。
ロッテはサヨナラ負けで、借金が今季最多の5。伊東勤監督のコメント。
「しょうがない。やることやって粘った。唐川も悪いなりに3失点。ブルペン陣も頑張った」。
心配の種は、デスパイネ。いずれも走者のいる場面で5打席凡退。
「本人も必死だが、つながらない」。
敗戦の中でも、2番手で登板した矢地健人投手(27)の好投が光った。
3−3の6回に登板。李大浩、松田、明石を危なげなく3者凡退に抑えた。7回も続投。先頭に四球を出したが、続く鶴岡のバントを素早く処理。二塁封殺で併殺に仕留め、ピンチを脱した。2回無安打無失点だった。
昨季限りで中日を戦力外となり、テストを経て入団。前日4日に移籍後初登板し、1回を3者凡退だった。2日続けて結果を出し「いい緊張感の中で投げられています。先頭の四球は気をつけたい」と話した。
伊東勤監督(52)は「かなり、戦力として使えるかな」と評価した。
ロッテがサヨナラ負けを喫した。
3−3の延長11回、1死走者無しで西野が柳田にサヨナラのソロ本塁打を打たれた。カウント1−0からの2球目、直球が高めに入り強振された。右翼席上段へ飛び込む完璧な当たりだった。
粘りも実らなかった。打線は2度のビハインドを追いつき、6回からは中継ぎ陣が無安打リレー。ただ、最後に守護神が打たれた。
伊東勤監督(52)は西野を責めなかった。「しょうがない。みんな、やることをやった」とチームの粘りを評価した。最後は「明日で9連戦が終わる。勝って締めくくりたい」と、気持ちを切り替えるように話していた。
ロッテのルイス・クルーズ内野手(31)が一時同点に追いつく適時打を放った。
0−1の4回2死二塁でソフトバンク寺原のスライダーを捉えた。中前に運び、二塁走者をかえした。
「甘いボールが来たらフルスイングで狙っていたけど、良い方向へ飛んでくれたよ」と話した。
ロッテ先発の唐川侑己投手(25)は、5回8安打3失点で降板した。
この日に1軍再昇格。4月2日以来の登板だったが、5回以外は毎回、先頭打者に安打を打たれた。
「同点にしてもらった次の回(4回)にホームランを打たれてしまったのが反省点。久しぶりのマウンドでしたが、感じは悪くなかった。しかし、先頭打者を出して慎重になり球数も多くしんどい展開にしてしまった。先発として最低でもあと1回投げなくてはいけないですね。あとはチームの勝利を願って応援します」と話した。
ロッテのルイス・クルーズ内野手(31)が同点となる6号2ランを放った。
1−3の6回2死三塁で、ソフトバンク森の真っ直ぐを左翼席へ放り込んだ。0−1の4回にも同点の中前打を放っており、再びリードを許した後の打席で、今度は同点2ランを放った。
「芯で捉えることができたけど、マリンではホームランではない感触。でも、しっかり振り抜くことができたから、よく飛んでくれたのかな。次は勝ち越し。ガンバリマス」と話した。
ロッテは打線がつながりに欠け、借金が今季最多の5に膨らんだ。7回無死一、二塁で加藤がバントファウルを重ね、遊直に終わるなど終盤には拙攻も目立った。伊東監督は「また練習が必要」と嘆いた。
3番角中が3安打を放ち、5番クルーズが全3打点を挙げる中、主砲のデスパイネが1併殺打を含む5打数無安打。伊東監督は「4番がもう1回、目覚めてくれないと。明日(6日)は打順をいじるかもしれない」と話した。
今季2度目の先発となったロッテの唐川は5回3失点。4月2日に4回途中8失点と崩れ、その後は2軍で調整を続けた背番号19は「もっと先発として(イニングを)投げないといけない」と反省した。
毎回走者を出す苦しい投球だった。伊東監督は「悪いなりにゲームをつくってくれた」と一定の評価をしたが、唐川は「ずっとボールが高かった」と納得していなかった。