今季初の3連勝が懸かっていたが、ソフトバンク戦は台風接近のため中止。先発予定だった涌井は13日の試合にスライド登板する。中6日の登板間隔になり、伊東監督は「今週は(登板間隔が1日延びて)楽になる。ちゃんと利用して(体調を整えて)ほしい」と右腕の好投を願った。
球界初の6人組売り子アイドルグループ、マリーンズ・カンパイガールズがお披露目会に臨んだ。この日のソフトバンク戦から活動開始予定も、台風6号の接近で試合は中止。リーダーの今井さやかさんは「デビューの日にたくさんビールを売ろうと意気込んでいただけに残念です。嵐を呼んでしまいました」と苦笑い。今後は本拠地主催試合でビールを売りながらエイベックスからCDデビューする計画だ。
今季初の3連勝が懸かるロッテだが、台風接近のため午後2時半に中止が決まった。
元々今節は4試合しか組まれておらず、この日の中止によって3試合に減った。伊東監督は「全部勝つくらいの気持ちでやってほしい」と選手の奮起を促した。
浮沈の鍵となりそうなのはチームトップの8本塁打、34打点を稼いでいるクルーズの打撃で、伊東監督は「チャンスに打っている。ボール球の見極めもできているし、状態はいい」と期待を寄せた。
球界初となる、ロッテの売り子アイドル・グループ、マリーンズ・カンパイガールズが12日、QVCマリンでお披露目会に臨んだ。
この日のソフトバンク戦から活動開始予定も、台風6号の接近にともない試合中止。リーダーの今井さやかさんは「せっかくのデビューの日に、たくさんビールを売ろうと意気込んでいただけに残念です。嵐を呼んでしまいました。でも、台風の目のような存在になれるという意味だと、いい方向にとらえて明日からまた頑張っていきます。明日の活動初日は、いい天気の下でグループ6人で800杯、売りたいと思います」と意気込んだ。
今後は本拠地主催試合で販売業務を行いながら、エイベックスからCDデビュー、CMやイベント出演などを行う方針だという。
目指せ、3万杯!ロッテがエイベックスと企画・誕生させたアイドルグループ「マリーンズ・カンパイガールズ」のお披露目会見が12日、QVCマリンで行われた。
同球場でビールの売り子として働きながら活動。球界初の試みに、山室球団社長は「球場でいつでも会えるタレントとして売り出したい。ゆくゆくは紅白に」とぶち上げた。今後はボイストレーニングを受け、CD発売やCM出演を目指す。さらに「売り子チャレンジ2015」と題し、8月30日までに6人合計でビール3万杯を売れば、写真集を販売することも決まった。売り子歴8年目、リーダーの今井さやか(25)は1日最高590杯を売った強者。「毎日笑顔で、多くのお客様に覚えてもらう」と“コツ”を披露した。
ロッテは12日、台風の影響を受け、午後2時半にソフトバンク戦(QVCマリン)の中止を発表した。
元々、今カードは2試合しか予定されていない。伊東勤監督(52)は「ソフトバンクには負け越している。2連戦が明日1日だけになった。勝って、次の仙台に乗り込んでいきたい」と、ここまで4勝5敗と負け越しているソフトバンク相手に必勝を誓った。
ロッテの本拠地QVCマリンでビールの売り子をしながらアイドル活動を行う6人組「マリーンズ・カンパイガールズ」のお披露目会見が12日、同球場の左翼スタンドで行われた。
球界初の試みに、山室球団社長は「世界初、球場でいつでも会えるタレントとして売り出していきたい。ゆくゆくは紅白を目指して、全国ドームツアーも。でも、ドームはライバル球団なので、まずはQVCマリンをコンサートでいっぱいにして欲しい」と意気込んだ。
メンバーは、元々同球場で売り子として働いていた人が3人。新たにオーディションで選ばれた人が3人。それぞれ、自分カラーのリストバンドと膝当てをしている。
6人で「今日もみんなで、うー、ぐびぐび!マリーンズ・カンパイガールズです!!」と声をそろえた。
ロッテとエイベックスの共同企画で、QVCマリンのビールの売り子がアイドルとして活動する6人組グループ「マリーンズ カンパイガールズ」が12日、同球場でお披露目された。現役の売り子3人とオーディションで選ばれた3人で結成。売り子をアイドル化するのは球界初の試みだ。
6人は8月末までの主催試合(37試合)で計3万杯を売れば写真集を発売するというチャレンジ企画に挑戦。達成には1日136杯を売らなければならないが、デビュー初日が悪天候でいきなり中止。売り子歴8年のリーダー・今井さやか(25)は「残念。でも(アイドル界の)台風の目のような存在になれるという意味だと捉えたい」。6人は全主催試合に売り子として活動。オリジナル楽曲で球場内でコンサートなども開く。山室晋也球団社長は「紅白を目指して欲しい」と異色アイドルのブレークに期待を寄せた。
台風6号の接近にともなう悪天候で、ロッテ−ソフトバンク戦が中止となった。QVCマリンは午前中から10メートル前後の強風が吹き荒れ、午後2時半に試合開催は不可能と判断した。
これにより、先発予定だった涌井は13日の同戦にスライド登板することが決定。13日に先発予定だったイ・デウンはローテーションを1回飛ばすことになった。伊東監督は「涌井がスライドする。元々中5日だったから問題ないでしょ」と話した。
ロッテとエイベックスの共同企画で、QVCマリンのビールの売り子がアイドルとして活動する6人組グループ「マリーンズ カンパイガールズ」が12日、同球場でお披露目された。現役の売り子3人とオーディションで選ばれた3人で結成。売り子をアイドル化するのは球界初の試みとあって、個性豊かなメンバー達は「おのののか越え」を誓った。
リーダーは売り子歴8年という“ベテラン”の今井さやか(25)。過去に590杯という記録を持つ「売り子界のレジェンド」で、12月13日生まれは元売り子の人気タレント・おのののかと同じだ。今年は売り上げの自己ベスト更新を狙っており「1日700杯売りたい。いつか、おのののかさんとビールの販売対決をしたい」と挑戦状を叩きつけた。
現役大学生で秋葉原でアイドルとして活動していた朝倉なおこ(21)は「おのののかさんは高校の先輩なんです!」と“元祖”との共通点を明かし、さらに特技というオタ芸も披露した。ほかにも、QVCマリンの現役の売り子で昨年7月以降は皆勤で出勤し、1日370杯を売り上げた「売り子界の鉄人」大宮愛香(23)、ミュージカルや舞台に出演経験のある「売り子女優」平山美沙樹(22)、現役大学生で高校時代はやり投げの選手として活躍したという「肉体派売り子」前田美里(20)、関西の2球場で売り子だった「浪速からの刺客」外塚歩(22)といった個性派メンバーがそろう。
今後は、全員が全ての主催試合に売り子として活動する一方で、アイドルとして楽曲の作成やライブ活動も行っていく。球団は来客者の増加につなげたい考えで、山室晋也球団社長は「世界初の球場で会えるタレントです。これからビールのおいしい季節。話題作りも含めて、大いに活躍して欲しい。ゆくゆくは紅白を目指して欲しい」と期待を込めた。
ロッテは12日、総合エンターテインメント企業「エイベックス」と共同プロデュースする球界初の売り子アイドル「マリーンズ カンパイガールズ」の発表会見をQVCマリンフィールドで行った。
ファンサービスの一環として企画され、メンバーは現役の売り子3人に、オーディションで選出の新人売り子3人を加えた6人編成。山室球団社長は「大いに活躍してもらいたい。いずれはQVCでコンサートをやって、ドームツアーに出てもらいたい」と壮大なプランを明かした。
8月30日までにQVCマリンで開催される試合で、6人合計で3万杯のビールを販売できれば写真集を発売。さらに7月にはCDデビューの予定もある。
売り子出身ではタレント・おのののかが有名だが、リーダーで1日最高590杯を売り上げた実績を持つ今井さやかは「いつか、ビールの販売対決をしたい」と話し、高校の後輩・朝倉なおこは「負けないように頑張りたい」と“おのののか超え”を宣言していた。
ロッテがプロデュースする球界初の売り子アイドルグループ「マリーンズ カンパイガールズ」の発表会見が12日、QVCマリンフィールドで行われた。
ファンサービスの一環として、音楽業界大手のエイベックスの協力を得て実現した企画。メンバーは現役の売り子3人に、オーディションで選ばれた新人売り子3人を加えた6人編成。会見に出席した山室球団社長は「球界初の試みで、大いに活躍してもらいたい。いずれは紅白出場を目指してもらいたい」と期待を懸けた。
5月12日から8月30日の間にQVCマリンで開催される試合で、6人合計で3万杯のビールを販売できれば写真集が発売される。リーダーで1日最高590杯を売り上げた実績を持つ今井さやか(25)は「ビールを売るコツは毎日試合に来て、顔を覚えてもらうこと。いつも笑顔でいることです」と目標達成へ意気込みを語った。
売り子出身としてはタレント・おのののか(23)が有名だが、今井は「いつか、ビールの販売対決をしたいです」と話し、高校の後輩という朝倉なおこ(21)は「負けないように頑張りたい」と“おのののか超え”を宣言していた。
売り子アイドルグループ「マリーンズ カンパイガールズ」が12日、QVCでお披露目された。プロ野球の千葉ロッテとエイベックスがタッグを組み、6人組グループを結成。8月30日までの主催試合で3万杯のビールを販売できれば、写真集が発売できる。CDデビューも予定されており、ロッテの山室球団社長は、QVCコンサートに加え、全国ドームツアーの開催も目標に掲げた。
異色の売り子アイドルが華やかに始動した。QVCでお披露目された「マリーンズ カンパイガールズ」の6人は、売り子姿で登場。「今日もみんなで〜う〜 グビグビ! マリーンズ カンパイガールズです!」と元気よく声をそろえた。
メンバーは既存の売り子3人に、オーディションで選出した3人を加えた6人構成。年間来場者の増加を目指すロッテと、売り子のタレント化を希望するエイベックスの思惑が一致した。6人には1人1色のカラーが設定され、まずは13日から8月30日までに6人で計3万杯のビールを売る「売り子チャレンジ2015」に挑戦。達成すれば写真集デビューがかなう。
1人あたりの目標は5000杯。雨での中止なども予想され、試合数は流動的だが、1試合おおよそ135杯以上の売り上げが求められる。
売り子業務と並行して、タレント活動や歌手活動も行う。グラビアにも挑戦し、7月までのCD発売を目指す。かねて紅白歌合戦出場を目標に掲げてきた山室球団社長は「QVCのコンサートを満員にしたら、全国ドームツアーをやって欲しい」とさらなる野望を明かした。
元売り子では、おのののかがタレントとしてブレイク。秋葉原で地下アイドルだったという朝倉なおこ(21)は「おのののかさんは高校の先輩でもあるので、負けないように頑張ります」と高らかに宣言した。
この日のソフトバンク戦(QVC)は台風接近で中止。嵐の船出(?)となったが、リーダーの今井さやか(25)は「台風の目のような存在になれるという意味だと、いい方向にとらえて頑張っていきます」と、どこまでも前向きだった。
球界初の売り子アイドルグループが、ついにベールを脱いだ。ロッテとエイベックスが手がける6人組売り子アイドル「マリーンズ カンパイガールズ」のお披露目会が12日、QVCで行われた。
昨季までQVCでビール売り子をしていた3人に、新たにオーディションで選抜した売り子3人を加えた6人組。秋葉原の地下アイドル出身の朝倉なおこ(21)や、1日最高590杯を販売した今井さやか(25)らのメンバーは、今季のQVCでの主催試合でビールの売り子をしながらアイドル活動を行っていく。
売り子では、おのののかがタレントとしてブレイクしており、朝倉は「おのののかさんは高校の先輩なんです。負けないように頑張ります」と意気込みを語った。 6人のプロフィルは以下。
ロッテとエイベックスが手がける売り子アイドルの正式名称が11日、「マリーンズ カンパイガールズ」に決定した。球界初の売り子アイドルグループは、12日のソフトバンク戦(QVC)でデビューする。
グループは昨季までQVCでビール売り子をしていた3人に、オーディションで選抜した3人を合わせた6人組。「ももいろクローバーZ」のように、1人ずつカラーが設定された。それぞれピンク、レッド、オレンジ、イエロー、ブルー、グリーンの膝当てとリストバンドを着用し、12日からビールを売る。
山室球団社長は「目指すは紅白出場」と野望を掲げ、早期のCD発売を検討中。球団関係者は「彼女たちのビールで乾杯して、盛り上がっていただければ。間違っても完敗ガールズではありません」と念押しした。
NPBは12日、昨年戦力外通告を受けた選手と現役引退した選手の進路調査結果を発表した。130人のうち7割の91人が、他球団や独立リーグで現役を続行したり、コーチや球団職員になったりするなどして、野球に携わる道に進んだ。
NPBの12球団で現役を続けるのは31人で、裏方のスタッフや球団職員として働くのは27人。一般企業などに就職したのは17人だった。
日本野球機構(NPB)は12日、昨年限りで戦力外通告を受けた選手と現役を引退した選手(日本人の支配下選手130人)の進路調査結果を発表した。
130人のうちコーチ契約、球団職員などでNPBに残ったのは63人(48%)。日本の独立リーグ(14人)、社会人野球(8人)などを含めると、例年並みの7割に当たる91人が野球関係に進んだ。
一般企業や自営業への転身は17人(13%)。昨季までオリックスに在籍していた庄司龍二氏と西川拓喜氏が、大阪府警に採用されるなど間口が広がる傾向もあり、NPB関係者は「野球に関係していたいと思う強い気持ちもあるだろうが、もう少し外(の社会)にも出て欲しい」と話した。130人の平均年齢は29.1歳で、NPB平均在籍年数は8.5年だった。
メジャー通算2586安打を記録し、ロッテでもプレーしたフリオ・フランコ内野手(56)が、今季から独立リーグ、ルートインBCリーグの石川ミリオンスターズの選手兼任監督に就任した。48歳254日のメジャー最年長本塁打記録も持つ野球界のレジェンドは今季10試合に出場し、チームトップの打率.333と打撃好調だ。8月には57歳となる中で現役を続けられている秘訣とは?調整法や日本に対する思い、将来の目標などに迫った。
石川の端保(たんぼ)聡球団社長は「野球人、人間としての考え方…。その一挙手一投足が、間違いなく選手にいい影響を与えてくれるはず」とフランコ兼任監督を獲得した理由について語った。
これまでチームトップの打率.333をマークし、同社長の「まさに生きた見本」という期待に応えている。北陸新幹線開通に沸く石川。端保社長は「夏になったら新幹線でフランコを見に行こう、という声も聞こえてくる」と多くのファンの来場を心待ちにしている。
ロッテの元同僚は当時を振り返り、口をそろえて「ストイック」と表現した。堀打撃コーチは「真面目な男で、何事にも手を抜かなかった。野球人としてとても尊敬できた」と振り返る。
入団1年目だったサブローは「ナイターなのに朝5時には起きて室内練習場でずっとトレーニングしていた。よく“節制しろ”と言われた。最高の状態で試合に臨むための準備の方法をフランコから教わった」とプロ意識の高さを肌で感じたという。「人間性も含めて素晴らしい選手を育てられるはず。プロを超えた職人だからね」とサブローは期待を込めて話した。
今季初の3連勝が懸かる千葉ロッテだが、台風接近のため午後2時半に中止が決まった。
元々今節は4試合しか組まれておらず、この日の中止によって3試合に減った。伊東監督は「全部勝つくらいの気持ちでやって欲しい」と選手の奮起を促した。
浮沈の鍵となりそうなのはチームトップの8本塁打、34打点を稼いでいるクルーズの打撃で伊東監督は「チャンスに打っている。ボール球の見極めもできているし、状態はいい」と期待を寄せた。
ロッテ浦和球場を訪れると、京大初のプロ野球選手として注目される千葉ロッテの田中が黙々と汗を流す姿がある。4月29日の西武戦で先発してプロ初登板を果たしたが、3回5失点と打ち込まれた。1軍に登録されたのはわずか3日だけ。「もっとできるかなと思っていたから悔しかった」とは偽らざる本音だ。
プロの壁にはね返されたショックは隠せず、2軍降格当初は周囲から「もう1回ここからだ」と励まされたという。ただ、今は気持ちの整理もついた様子で「やるべきことをしっかりやろう」と前だけを見ている。
制球が悪く、先頭打者から2者連続で四球を与えてつまずいた。中日で463試合に投げた経験を持つ落合投手コーチは「僕も最初の登板は7球連続ボールだった」とデビュー戦の難しさを語る。もっとも田中は「どんな状況でも、いい球を投げられるのが技術。それが身に付いていなかった」と言い訳することなく正面から受け止めている。
腕が遠回りする癖を直し、バランスを改善した投球フォームも「自分のものになり切っていない不安はあった」と率直に明かした。自信を持ち切れなかったことが「打者じゃなく、自分自身と勝負していた」という余裕のなさにつながったと分析している。
常に蓄えた力を発揮できれば1軍の打者にも通用するという信念は変わらない。本拠地で3万人を超える観衆の前での登板を経験した。「球場の雰囲気が違う。上で抑えられるレベルになって、もう1度勝負したい」と決意を込めた。
思った。5月10日、母の日。今江敏晃内野手は2009年に亡くなった母親のことを思い、プレーをした。いつものように自宅に置かれている遺影に両手を合わせ、球場に向かった。そしてグラウンドに飛び出した。
「オカンには本当に感謝です。小学校の時からいつも試合だけではなく、練習も見に来てくれていた。応援してくれた。負けん気の強い元気なオカンでした」。
子供の頃は、なかなか気づくことができなかったこと。今、小学校4年の息子を持つ今江にはそれが痛いほど感じ取ることができる。母親の大変さ、ありがたさ。春の陽気に包まれたベンチ前で、あの日の情景を思い出すように振り返った。
中学校の時。自宅から車で片道1時間半ほどかかるボーイズリーグのチームに入部をしたいと申し出た。強いチームでプレーをして、もっとうまくなりたい。そんな息子の思いを母は応援してくれた。送り迎えをするためにと、教習場に通い、わざわざ車の免許を取ってくれた。朝早く、お弁当を作って毎日のように、慣れない運転で送迎をしてくれた。今、振り返ると、そのありがたさが身に染みる。
「してもらっていることを子供の時にはそれが当たり前のように感じてしまって、感謝の気持ちを伝えることはできなかった。でも、今となると感謝の気持ちを本当に強く感じる。オカンの運転で練習グラウンドに行った日々を懐かしく感じる」。
母親のありがたみを強く感じるようになったのはPL学園入学後のことだ。親元を離れての寮生活。厳しい規律、上下関係に戸惑った。入寮してから1ヶ月ほど経った時に、母から手紙が届いた。「寮生活は大変だろうけど、頑張ってね」。細かい内容を思い出すことができない。しかし、涙が止まらなかったことだけはハッキリと覚えている。母を思い、あれだけ涙したのは初めての経験だった。母の優しさ、愛情を思い、泣いた。今までどれほどその愛に包まれて過ごしてきたのかをその時、初めて強く感じることができた。
親への恩返しの思いで頑張り、プロに入った。順調に成長する姿を見せることができた。順風満帆な日々の中、別れの時が近づいている事を知った。08年。母が、ガンであることを聞かされた。それ以来、大阪遠征がある際は、毎回、京都駅に途中下車し、実家に寄った。母との時間を大切にした。しかし、やはり元気だった母の闘病生活を見るのはつらく、悲しかった。
「明るくて元気なオカンで、人の子でも悪い事をしたら、厳しく叱る人だった。野球では10打席があったら、10回ヒットを打ちなさいというような人。負けん気が強い人。そんな人が寝転んでもなかなか起き上がれない。大好きなご飯も食べられない。何て声を掛けていいか分からないぐらいつらかった」。
09年のシーズン前、50歳の若さで亡くなった。ガンという病気の過酷さを知った今江はそれ以降、毎シーズン1打点につき1万円を「NPO法人ミルフィーユ小児がんフロンティアーズ」へ寄付するようにした。「社会に役に立つ人になって欲しい」との母の思いを忘れずにグラウンドに立つことを心がける日々を過ごしている。
試合後、誰もいなくなった食堂で話の続きを聞いた。母の日だからこそのメッセージを子供達に送るとしたら?との問いに、少し間を置いて、答えた。
「お母さんが作ってくれたご飯を残さず、たくさん食べて欲しい。美味しく食べて、しっかりと『ご馳走様でした』と言って欲しいですね。それだけでもお母さんは喜んでくれると思う」。
子供目線の優しい答えだった。今江にとってのおふくろの味。それはサラダスパゲティだ。ハム、キュウリを千切りにして、マヨネーズと塩とコショウで味付けする。今でも、その味は鮮明に思い出すことができる。その度に心が、母の優しさに包まれるよう懐かしい気持ちになる。5月10日、母の日。今江は右翼へ二塁打を打った。優しく、元気で、正義感の強かった母のことを思いながら、必死に打った。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)