今季最多の17安打を放った阪神が、サヨナラ勝ちで3位に浮上した。8−8の10回に1死満塁とし、鳥谷が決勝の左犠飛。9、10回を無得点に抑えた呉昇桓が2勝目。ロッテは7回に8点差を追い付いたが、最後にロサがつかまった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0 | 0 | 0 | 8 |
阪神 | 2 | 1 | 1 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1x | 9x |
勝たなければ意味はない−。それは事実。だがロッテ打線は「恐怖」という見えない力を、阪神に、今後対戦するセのヤクルト、中日、巨人に、さらにはパの5球団に知らしめた。
「できれば勝利が1番よかった。最後は総力戦になったから仕方がない。みんなよくやってくれた」。
伊東監督の言葉が、手応えを物語る。0−8の7回、一気に8点を奪って虎の尻尾にかみついた。その中心になったのは、4番・今江だ。
先頭で藤浪から右前へ強い打球を放った。右翼・伊藤隼がバウンドを合わせられずに後ろへそらす三塁打。後続が藤浪に33イニングぶりに失点させ、ついにKOに追い込むと、打者一巡。今江は2死一、三塁で、松田からバックスクリーンに値千金の1号同点3ランをたたき込んだ。
サイクル安打がかかった9回2死三塁では、単打で達成&勝ち越しとあって「めっちゃ意識していた。シングルでよかったのに。感触がよすぎた」と左翼へ大飛球。5月23日のオリックス戦(京セラドーム)では本塁打が出ず快挙を逃した。「あの時は『シングルを残さないと』と言っていたのに。持ってない…」と肩を落とした。
前日2日には角中が9回に逆転満塁弾。2夜連続のミラクルはならなかったが、指揮官は「それぞれに雰囲気が出てきた。相手にプレッシャーをかけられた」。今年のロッテはどんなに負けていても、来る。きっと来る…。
ロッテは7回に8得点して追い付く粘りを見せたものの、最後は延長10回に7人目のロサがつかまり、力尽きた。総力戦で敗れ、伊東監督は「最後はしょうがない。みんなよくやってくれた」と選手をねぎらった。
大量リードを許す展開から接戦に持ち込んだことには意味がある。7回に一時同点とする3ランを放った今江が「8点差を追い付くのはなかなかない。勝てれば良かったけど、切り替えていきたい」と言えば、指揮官も次戦へ「いい試合ができるかなと思う」と手応えを口にした。
8−8の9回2死三塁。二塁打、三塁打、本塁打の順で3安打していたロッテ・今江は「めっちゃ意識してました」と、サイクル安打を狙いに狙っていた。左翼への大飛球は、無情にもマートンのグラブへ。「持ってない。シングルだけ残しておいて、あの当たりを打っちゃうんだから」と苦笑いした。
一挙8点を奪った7回の主役も務めた。先頭で三塁打を放つと、5−8の2死一、三塁で回ってきた2度目の打席でバックスクリーンに今季1号となる同点3ラン。それだけに「最後(9回)あそこで自分が打たないとね」と悔しがった。
ロッテは7回に8得点して追い付く粘りを見せたものの、最後は延長10回に7人目のロサがつかまり、力尽きた。総力戦で敗れ、伊東監督は「最後はしょうがない。みんなよくやってくれた」と選手をねぎらった。
大量リードを許す展開から接戦に持ち込んだことには意味がある。7回に一時同点とする3ランを放った今江が「8点差を追い付くのはなかなかない。勝てれば良かったけど、切り替えていきたい」と言えば、指揮官も次戦へ「いい試合ができるかなと思う」と手応えを口にした。
ここまで来たら勝ちたかった。ロッテが7回に一挙8点差を追いつく驚異の同点劇。9回2死から角中の逆転満塁弾で勝利を収めた前夜に続き、ミラクル再現かと思われたが、最高のシナリオにはならなかった。
3点差とした7回2死一、三塁。今江のフルスイングした打球は、虎党の悲鳴を乗せてバックスクリーンで弾んだ。「まさか、こういう流れで今季1号が出ると思わなかった」。連夜の奇跡を予感させた豪快なアーチだった。
9回2死三塁。またも今江だ。単打が出ればサイクル安打達成となる打席で、大飛球は左翼フェンス際で失速。「詰まっていた。でもマートンが動かなかったので、もしかして…とは思ったけど…」と悔しがった。
だがサヨナラ負けにも下は向かなかった。伊東監督も「みんなよくやってくれた。明日もいい試合をしてくれるでしょう」と奮闘をたたえた。
連夜の劇勝まであと一歩だった。0−8の7回。5安打で3点差とし、なおも2死一、三塁から今江が中越えに同点3ラン。8点差を追いつく今季1号で“超ビッグイニング”を完結させた。だが、チームはサヨナラ負けし「あそこまで行ったら勝ちたかったですね…」と無念の表情だ。
この回、相手失策で1点を返すなど4−8としたところで藤浪をKO。3打数無安打、2三振だった角中のところで2番手・高宮に代わった。「藤浪のままだったら打てる気がしなかったが、交代して気持ちもリセットできた」と角中。前日(2日)の9回2死から逆転満塁弾を放った男が中前適時打でつなぎ、4番の劇打を呼んだ。
今江は、単打が出ればサイクル安打だった9回、大きな左飛に終わった。それでも「8対0から追いつくのは、明日につながる」と前を向いた。
ロッテの植松優友投手(25)が3日、プロ初登板に向けて甲子園で調整した。
8年目左腕は、4日の阪神戦(甲子園)でプロ初登板初先発する。「地元の子とか、高校の時にお世話になった人も見に来てくれる。プロのスタートラインに立った姿を見せることで、恩返しできれば」と意気込んだ。
今季からナックルを解禁したが「だだの球種の1つ。ストライク先行で行きたい。(ボール先行は)自分の自滅のパターンなので、リズムを作っていけたら」と“魔球”に頼りすぎない投球を誓った。
ロッテのイ・デウン投手(26)が3日、阪神戦(甲子園)で3回6安打4失点でKOされた。
初回に自己最速タイの154キロ直球を、ゴメスに中堅右への2ラン本塁打とされ先制を許す。2回には相手先発の藤浪、3回には福留に適時打を許した。
前日は1点ビハインドの9回2死満塁2ストライクから、角中の逆転満塁本塁打で勝利。チームは勢いに乗っていただけに「申し訳ない気持ちだけ。昨日の劇的な勝利の流れを壊してしまった。このような結果になってしまい悔しい」と話した。
ロッテはサヨナラ負けで、勝率が5割に戻った。
6回までに0−8と大量リードを許していたが、7回に打者12人で8点を奪う猛攻で追いついた。
最後は、延長10回、ロサが鳥谷にサヨナラの犠飛を打たれた。
伊東勤監督(52)は、敗れはしたが「8点差を追いついたから勝てるのが1番だったけど、序盤の失点がこたえた。みんな、よくやってくれた」と、熱戦を演じた選手達をねぎらっていた。
ロッテ今江敏晃内野手(31)がサイクル安打を逃した。
4回に二塁打。7回には、先頭で三塁打を放ち、さらに同点の3ラン。この回8得点の猛攻の立役者となった。
9回には、2死三塁で打席が回ってきた。単打でサイクル達成の場面。呉昇桓から放った打球は高い角度で左翼へ飛んだ。抜ければ勝ち越しだったが、マートンのグラブに収まった。
5月23日のオリックス戦では、最後に本塁打を放てばサイクルという試合だった。その時は「単打を残しておかないと」と、サイクル達成の難しさを口にしていた。
この日は、先に長打3本を放っていたが、最後に単打が出なかった。「持ってないですね。あれだけ、シングルを残さないと、と言っていたのに」。勝ちも逃し、悔しそうだった。
それでも、一時は8点差を追いついた。「なかなか、ないこと」と、気持ちを切り替えていた。
ロッテ先発イ・デウン投手(26)は、3回6安打4失点で降板した。
毎回安打を打たれ、毎回失点を重ねた。前日の試合は9回に逆転勝ちしたが、その勢いに乗れなかった。序盤でKOされ「チームに申し訳ない気持ちだけ。昨日の劇的な勝利の流れを壊してしまった。このような結果になってしまい悔しい」と話した。
ロッテが0−8の7回、打者12人で一挙8点を奪い同点に追いついた。
阪神のまずい守備にも助けられた。敵失による1点、代打井口の2点適時二塁打、鈴木、角中の連続適時打と続き、3点差。最後は、今江敏晃内野手(31)が阪神3番手の松田からバックスクリーンへ飛び込む1号3ランを放った。
今江は今季ここまで本塁打が出ていなかった。「こういう流れで、まさか1号が出るとは思っていなかった。これで振り出し。ここからが勝負。しっかり気を引き締めて、この試合を取りにいきたい」と話した。
一気呵成の攻撃で敗色濃厚の試合を振り出しに戻した。千葉ロッテは0−8の7回、打者12人を送り込み、7長短打を集めて一挙8点を奪った。
6回までわずか2安打と攻略できずにいた阪神の藤浪を一気に打ち崩した。先頭の今江が右翼への三塁打で出塁すると、1死後に根元のゴロを上本がはじく失策で1点目をもぎ取った。さらに代打井口が2点二塁打、鈴木が適時打を放って4−8とし、ここで藤浪をマウンドから引きずり下ろした。
まだ終わらない。角中が代わった高宮から中前適時打を放って3点差に詰め寄ると、仕上げは4番に戻って6試合目の今江だ。2死一、三塁。3人目の松田の速球が浮いたところを見逃さず、思い切り振り抜いた打球はバックスクリーンに吸い込まれた。値千金の今季1号3ラン。悠々とダイヤモンドを1周した。
今江は「こういう流れで、まさか1号が出るとは思っていなかった」と話した。9回2死無走者から逆転した前夜の流れを思い起こさせる粘り強さだった。