わたしはかもめ2015年鴎の便り(7月)

便

7月7日

千葉ロッテ3−6北海道日本ハム(QVCマリン)

日本ハムが先発全員の16安打で快勝。2回に大谷の二塁打と西川の右前2点打で3点を先取し、3回に中田の23号ソロで加点。5、9回にも1点ずつ加えた。上沢は7回途中までを3失点で約1ヶ月ぶりの5勝目。ロッテは3連敗。

123456789R
北海道日本ハム0310100016
千葉ロッテ0001002003

◇クルーズ、久々適時打

千葉ロッテのクルーズが4回に6月12日以来の適時打を放った。2死から今江が二塁打で好機をつくると、スライダーを左前に運んだ。1打席目に二塁手と右翼手の間に飛球が落ちる安打を放っていたが、前カードの西武3連戦では無安打に終わっていた。

「久しぶりにバットの芯で捉えられたよ。早出特打でコーチにチェックしてもらったので成果が出たね。あと、気分転換に練習では使っていないバットで打ったのも良かったのかね」。国際大会に出場する主砲のデスパイネが8日にチームをいったん離れるだけに、明るい材料になる。

◇また序盤の失点、4番に被弾

1分け2敗に終わった西武との前カードで見た光景だった。千葉ロッテの伊東監督は「序盤に最近ずっと、投手が点を取られている」と力なく嘆いた。チームの勝ち頭、石川でも悪い流れは止められなかった。

西武戦は4番中村に3戦連続で一発を献上した。乗せてはいけないキーマン。日本ハムなら、リーグで中村に次ぐ本塁打を放っている中田だろう。石川は今季9打数1安打に抑えていたが、この日は違った。

2回、中田に高めの直球を仕留められて左翼線二塁打。ここからつるべ打ちに遭い一気に3点を失った。そして、3回。再び先頭として中田を迎えた。2球で追い込んだが、ファウルで粘られてフルカウントに。10球目の141キロがまた高い。振り抜かれた白球は左中間席に突き刺さった。

日本ハム戦は今季3戦3勝だったが、5回を投げて11安打5失点KO。「ヒットを打たれすぎて、味方にリズムを持ってこれなかった」と肩を落とした。この日は吉田とバッテリーを組んだ。監督は「呼吸があんまり良くなかった。石川は(サインに)首を振る投手じゃないが、今日は見られた」と話した。

8日は6月10日の中日戦でプロ初勝利を挙げてから安定した投球を見せるチェンがマウンドに上がる。テスト入団した台湾出身の左腕が、負の連鎖を断ち切るしかない。

ページトップ

ロッテ石川「打たれすぎ」5敗目、ハム戦連勝4でストップ[スポニチ]

ロッテ・石川が5回11安打5失点で5敗目。昨季から続いていた日本ハム戦の連勝が4で止まり「打たれすぎて味方にリズムを持ってこられなかった」とうな垂れた。

6月6日のヤクルト戦(神宮)以来、1ヶ月ぶりに吉田とバッテリーを組んだが、伊東監督は「序盤の失点がね…。捕手にも余裕がなかった。(石川が)投げたい球のサインが出ていなかった」と険しい表情。チームも3連敗となった。

ページトップ

加藤茶、志村けん似ロッテ江村と“コンビ”始球式[スポニチ]

タレントの加藤茶(72)がロッテ−日本ハム戦の始球式を務めた。口ヒゲがトレードマークのコーヒー飲料を冠した「トリプレッソ・デー」で、おなじみの「ヒゲダンス」のテーマで踊りながら登場。

名前が志村(けん)に似ているという理由で江村とコンビを組み、投げたリンゴをサーベルで突き刺す技に挑んで成功させた。始球式は大暴投だったが「江村選手は、さすがキャッチャーだね!」と満足そうだった。

ページトップ

ロッテ・田中、イースタンで1回1失点、右肘の張りから復帰[スポニチ]

右肘の張りを訴えていたロッテ新人の田中が7日、イースタンリーグチャレンジマッチのフューチャーズ戦(ロッテ浦和)の5回から登板、1回打者6人に1安打3四球1失点(自責1)だった。MAX146キロを計測した。

田中は「久々に投げることが出来たのは良かった。内容には満足をしていない。まだ、ここから球はよくなると思います」と話した。田中は6月23日のイースタンリーグ・楽天戦後で右肘の張りを訴え、その後の登板は回避していた。この日の登板後、もう1度、イースタンで中継ぎ登板後、16日のフレッシュオールスター(倉敷マスカットスタジアム)に出場予定。

ページトップ

ロッテ・吉田、小学校訪問、応援コールに決意新た「頑張らないと」[スポニチ]

ロッテの吉田裕太捕手(23)が7日、千葉市立幕張南小学校を訪問し「マリーンズ算数ドリル」を無料贈呈した。

課外授業のため参加できなかった4年生を除く全校児童467人の前で「夏休みは勉強をしっかりしてください。そして、せっかくなので色々な新しい事にもチャレンジして充実した日々を送ってください。マリーンズの応援も宜しくお願いします」と挨拶。児童達の応援コールを受け「マリーンズを応援していると言ってくれた。頑張らないといけない」と決意を新たにしていた。

ページトップ

ロッテ伊東監督「あそこを1点で…」序盤失点悔やむ[ニッカン]

ロッテが3連敗を喫した。

先発の石川歩投手(27)が5回11安打5失点と打ち込まれ、5敗目を喫した。

2回は、無死二塁で大谷に左越えに適時二塁打を打たれ、1点を先制された。さらに、2死二、三塁で西川に右前適時打を許し、2点を失った。伊東勤監督(52)は「序盤の失点。やられる時はこんな感じ。2アウトからのタイムリーがいけない。あそこを1点で抑えておけば」と悔やんだ。

ページトップ

ロッテ石川5回11安打5失点「打たれすぎ反省」[ニッカン]

ロッテ先発の石川歩投手(27)は、5回11安打5失点で降板した。

連打を許す場面が目立った。「ヒットを打たれすぎて、味方にリズムを持って来られなかった。しっかり、反省、修正して次の登板に生かしたいです」と話した。

ページトップ

ロッテ落合コーチ「注意しても…」石川の被弾に苦言[ニッカン]

ロッテは4試合連続で、相手チームの4番打者に本塁打を打たれた。

前カードの西武3連戦では、中村に3試合連続で本塁打。この日は、石川が3回先頭で日本ハム中田にソロを打たれた。

3回のソロについて、落合英二投手コーチ(45)は「注意しても、ああなってしまう。カウント3−2で、外角低めの真っ直ぐ要求に(高めに)抜けて仕留められた。あそこで、アウトローに投げて四球なら仕方ない。あそこに抜けたら同じこと(本塁打)になる。口酸っぱく、言っていかないといけない」と話した。

ページトップ

ロッテ・クルーズ適時打「早出特打の成果出た」[ニッカン]

ロッテのルイス・クルーズ内野手(31)が適時左前打を放った。

0−4の4回2死二塁で、日本ハム上沢のスライダーを左前に運んだ。1点を返し「久しぶりにバットの芯で捉えられたよ。打点も久しぶりだしね。今日は早出特打でコーチにチェックしてもらったので成果が出たね。あと、気分転換に練習では使ってないバットで打ったのも良かったのかね」と話した。

ページトップ

加藤茶ヒゲダンスで往年ネタ披露[ニッカン]

タレントの加藤茶(72)が始球式を務めた。

ヒゲダンスのテーマ曲に乗って、タキシード姿でリンゴを手にグラウンドに登場した。

江村直也捕手(23)が持つサーベルに向かってリンゴを山なりで投げると、1発で突き刺さった。往年のネタに、スタンドからは笑いと拍手が起きた。加藤は「江村選手は、高めのフライを投げると、うまくやってってくれるはずと思って投げたら、案の定、成功した。さすがキャッチャーだね!」と喜んだ。なお、相棒役に江村が選ばれたのは、名前が「志村」に似ているからだという。

ヒゲダンスを終えると始球式を務めた。ボールが三塁ベンチ寄りに大きくそれてしまい、「投げてもホームベースには(ノーバウンドでは)届かないと思ったので、クシャミでごまかしました」と話した。

ページトップ

ロッテ田中2軍で実戦復帰「まだ球はよくなる」[ニッカン]

ロッテのドラフト2位ルーキー、田中英祐投手(23)が7日、実戦復帰した。

フューチャーズ戦(ロッテ)に5回から登板。1イニングを投げ、打者6人、被安打1、3四球、1失点(自責1)だった。最速は146キロを計測した。田中は「久々に投げることが出来たのは良かった。ただ、内容には満足をしていない。まだ、ここから球はよくなると思います」とコメントした。

6月23日のイースタン・リーグ楽天戦後に右肘の張りを訴え、その後の登板は回避していた。今後は、もう1度、イースタン・リーグで中継ぎ登板を行い、16日のフレッシュオールスターゲームに出場する予定だ。

ページトップ

ロッテ吉田裕太、児童に算数ドリルを贈呈[ニッカン]

ロッテ吉田裕太捕手(23)が7日、千葉市立幕張南小学校を訪れ、児童達に「マリーンズ算数ドリル」(平成27年度夏号)を贈呈した。

同ドリルは「NPO法人ちば算数・数学を楽しむ会」の製作協力のもと、ロッテが製作した、野球やロッテを題材にした自習用教材ドリル。小学校1年生から6年生まで各学年で6種類、それぞれ4ページで構成されている。千葉市内の全小学校114校、全児童約5万2000人に配られる。

幕張南小学校では贈呈セレモニーが行われた。各学年の代表者に手渡した吉田は「算数ドリルで、ぜひ勉強して下さい。でも、夏休みは勉強もいいけど、色んなことに挑戦して下さい」と呼び掛けた。

質問コーナーも設けられ、1年生の男児から「野球が強くなるためには何を食べればいいですか」と聞かれた。吉田は「僕は小学校、中学校と身長は大きかったけど、細かった。中学の時は、家で泣きながらご飯を食べていました。無理にとは言わないけど、たくさんお米を食べて下さい」と答えた。

ページトップ

田中が実戦復帰!2軍戦で1回1失点[報知]

右肘の張りを訴えていたロッテの田中英祐投手(23)が、7日のフューチャーズ戦(ロッテ浦和)で実戦復帰した。5回からリリーフ登板し、最速146キロで1回1安打1失点。3四球と制球に苦しみ、「内容には満足していない。ただ、ここから球は良くなると思います」と振り返った。

京大からドラフト2位で入団した田中は、6月23日のイースタン・楽天戦(ロッテ浦和)後に右肘の張りを発症。NPB選抜として出場予定だったユニバーシアード大学日本代表との壮行試合(6月29日・神宮)の登板を回避していた。今後は、もう一度リリーフで登板したのち、16日のフレッシュオールスター(倉敷)に出場する予定となっている。

ページトップ

吉田が小学生に「マリーンズ算数ドリル」贈呈、「勉強しっかり。応援もよろしく!」[報知]

ロッテの吉田裕太捕手(23)が7日、千葉市立幕張南小学校で「マリーンズ算数ドリル」(平成27年度夏号)の贈呈セレモニーに出席した。同日の日本ハム戦(QVC)前に同校を訪れ、「夏休みは勉強をしっかりしてください。そして、せっかくなので色々な新しい事にもチャレンジして充実した日々を送ってください。マリーンズの応援も宜しくお願いします」と児童にメッセージを送った。

ロッテは「マリーンズ算数ドリル」を千葉市内の全児童5万2000人に無償配布。2011年夏から始まったこの試みは、今回で13回目となる。児童と交流した吉田は「小学生の熱気に圧倒されました。応援コールをしていただき、マリーンズを応援していると言ってくれた。頑張らないといけないと決意を新たにしました」と気合を入れ直していた。

ページトップ

ロッテ・石川、5失点を反省「味方にリズムを持ってこられなかった」[サンスポ]

ロッテは石川が11安打5失点と打ち込まれた。得意のシンカーなど変化球の制球が甘く「ヒットを打たれすぎて、味方にリズムを持ってこられなかった」と反省した。

3失点した2回は、2死から9番西川にフルカウントとし、2点打を許した。伊東監督は「2アウトからのタイムリーが痛かった。あそこを1点で抑えていれば」と悔やんだ。

クルーズ
「久しぶりにバットの芯で捉えられた。早出特打でコーチにチェックしてもらったので成果が出た。」(4回に6月12日以来の適時打で50打点目)
落合投手コーチ
「2回の3点で踏ん張らないと。調子が悪いのですぐに代えるという投手ではない。課題は取られた後に立て直すこと。」(石川に)

ページトップ

ロッテ・田中が2軍で復活登板!最速146キロに「まだまだよくなる」[サンスポ]

右肘の張りを訴えていたロッテのドラフト2位・田中英祐投手(23)=京大=が7日、ロッテ浦和球場で行われたイースタン・リーグのチャレンジマッチ、フューチャーズ戦に5回から登板した。

内容は1回を打者6人、1安打、3四球、1失点(自責1)で、真っ直ぐの最速は146キロを計測。「久々に投げることが出来たのはよかった。ただ、内容には満足をしていない。まだここから球はよくなると思います」とコメントした。

田中は6月23日のイースタン・リーグ、楽天戦後に右肘の張りを訴え、その後の登板は回避していた。今後はイースタン・リーグで中継ぎ登板を1試合挟み、7月16日のフレッシュオールスターゲーム(倉敷マスカットスタジアム)に出場する。

ページトップ

ロッテ・吉田が小学校訪問、算数ドリル贈呈「夏休みは勉強しっかりして」[サンスポ]

ロッテが「マリーンズ算数ドリル」(平成27年度夏号)を千葉市内の全小学校へ無償配布することになり、その贈呈セレモニーを7日、千葉市立幕張南小学校で行った。

贈呈式にはチームを代表して、吉田裕太捕手(23)が出席。課外授業で参加できなかった4年生を除く全校生徒467人の前で「夏休みは勉強をしっかりしてください。そして、せっかくなので色々な新しいことにもチャレンジして充実した日々を送ってください。マリーンズの応援も宜しくお願いします」とメッセージを送った。

「マリーンズ算数ドリル」は「NPO法人ちば算数・数学を楽しむ会」の製作協力のもと、ロッテが製作した野球やマリーンズの問題が満載の自習用教材ドリル。小学校1年生から6年生まで各学年で6種類、それぞれ4ページに渡り問題が構成されています。千葉市内の全児童約5万2000人に配られ、夏休みの自習用教材として活用される。

この試みは2011(平成23)年の夏休みから始まり、冬休み、春休みと同様の規模で配布。今回で13回目となる。

吉田
「小学生の熱気に圧倒されました。応援コールをしていただき、マリーンズを応援していると言ってくれた。頑張らないといけないと決意を新たにしました。」

ページトップ

[球界ここだけの話]乗っているロッテ・清田育宏外野手の素顔[サンスポ]

ロッテの清田育宏外野手(29)が、今夏の球宴に選手間投票で初選出された。 「プロ入りしてからの夢。ようやく舞台に立てる。プロ野球選手が認めてくれたことも嬉しい」。全身から幸せがあふれていた。

ファン投票結果発表日の6月26日。残念ながら、清田の名前は外野手部門から漏れた。練習取材に向かう前、失意のキヨはさぞかし落ち込んでいるだろう。最初の一言は何て声をかけようか?と心配したものだが、同情した自分はあっけに取られた。

清田は人なつっこい笑顔で「オールスターに出たいんですよ!マジで出たい!!どうしても出たい!!」とこのフレーズを何度か繰り返した。落ち込む素振りは皆無。普通の選手であれば、顔で笑って心で泣いて。落選した球宴の話題を自分から持ち出す訳もなく、この男はなんて前向きなんだ、とうなってしまった。

こんな一面も。プロ野球選手の多くは、ドイツ社製などの高級ヨーロッパ車に乗っている。その一方で日本が誇る高級スポーツカーを所有。購入理由を聞くと「性能がいいからです」と、ここまでは想定内の回答だが「高額な外車の1/3の値段でも、同じくらいの速度をたたきだす。そういうのって、いいじゃないですか」。もちろん安全運転だが、質へのこだわりと負けず嫌いがあった。

兄貴分の井口、阪神・鳥谷らと行う1月の自主トレでは、すごみを感じた。午前6時から始まるゴルフ場での40分走では、「カート道は走りやすくて楽じゃないですか」とあえて起伏のある芝の上を走った。バランスボールの上で仁王立ちになり、両手を地面と水平に広げたまま静止。繰り返し行う下半身と腹筋強化などにも「逆に1日でも練習をしないと不安になる。寝る前にそういった気分に陥ると、ついやってしまうこともある」。野球に取り組む姿勢は極めて真摯だ。

仲良しの角中、荻野貴、大嶺翔らと話し出すと、ひな壇の芸人を連想させるほど底抜けに明るい。かつて荻野貴が使用していた、マリーンズ寮(浦和)の部屋には、今でもいたずら書きが残されている。清田は他人の部屋にもかかわらず、備え付けのベッドのヘッドボードに縦横60センチほどのサインを書いた。入室した瞬間に目に飛び込むインパクトだ。

「自分の部屋に書いたら面白くないじゃないですか。荻野の部屋にはよく遊びに行ってましたしね。当時は、もし自分が1軍で活躍できるようになったとき、この部屋に入った新人の刺激になってくれればいいかな、とも思っていました。だから、自分が頑張って結果を残さないといけないということです」。

ロッテファンの中でも、ちびっ子をはじめ幅広いファン層から支持を受けている。7月6日時点で、打率.331、9本塁打、33打点。不動の先頭打者として申し分ない成績を残している。念願の全国区へ−。真夏の祭典でも、その個性とプレーでファンを魅了してもらいたい。

ページトップ

加藤茶、始球式に登場!ヒゲダンスも披露![千葉日報]

ヒゲがシンボルのトリプレッソ・デーとして行われた7月7日の千葉ロッテマリーンズ対北海道日本ハムファイターズ戦(QVCマリン)にて試合前の始球式にタレントの加藤茶が登場した。

投げる直前にくしゃみをしてスタンドの笑いを誘った加藤茶は「投げてもホームベースには(ノーバウンドでは)届かないと思ったので、クシャミでごまかしました」とコメントした。

また、投げる前には加藤茶がリンゴを山なりに投げて、江村直也選手がサーベルに突き刺すという往年のネタを演出として実施。加藤は「江村選手は、高めのフライを投げると、うまくやってってくれるはずと思って投げたら、案の定、成功した。さすがキャッチャーだね!」と計算通りの結果に喜んだ。なお、相棒役に江村選手が選ばれたのは、名前が「志村さん」に似ているからだった。

ページトップ

[千葉魂]苦しむ日々にも負けない、吉田、友人の言葉で気持ち新たに[千葉日報]

キャッチャーだからこその読みだった。6月14日の巨人戦(QVC)。2−2の同点に追いついて迎えた9回2死満塁。打席に入った吉田裕太捕手は冷静だった。カウント2ボール1ストライク。マウンドの巨人2番手・沢村拓一の表情を見逃さなかった。ストレートに的を絞って、振り切った打球は左前に飛んでいった。プロ入り初のサヨナラ打だった。

「あの時、沢村さんは、キャッチャーの出したサインに対して、すぐにうなずいた。瞬時で力の入っているうなずき方だった。キャッチャーの感覚として、これはストレートで押してくると思った。振り負けないように思いっきりいきました」。

読み勝ちの一打でヒーローになった。前日13日は同じ捕手で3歳年下の田村龍弘がプロ初本塁打を放つなど、お立ち台に上がったばかり。報道陣に囲まれた吉田は「悔しくないといえば、嘘になる。悔しかった。次はオレがという思いでチャンスを待っていました」と、ここまでなかなか結果を出せなかった日々について口にした。

昨年は吉田と田村は、それぞれ1軍で50試合の出場。今シーズンは昨年、引退をした正捕手の里崎智也の後継者争いとしてキャンプからし烈なアピール合戦を繰り返した。目標としていた開幕マスクは譲ったものの、本拠地開幕戦となった3月31日の日本ハム戦ではスタメンマスクをかぶり、勝利。意地を見せたが、その後は田村の後塵を拝する形となった。当初、石川歩が先発する際は昨年から続く相性を買って、先発マスクをかぶる機会が多かったが、最近は、その出番もなくなった。悔しさをエネルギーに変え、出番が来た時には結果を出せるよう入念な準備を重ねた。その思いのこもった一打だった。

「自分と田村の違いは、安定感だと思います。自分はまだまだいい時と悪い時のムラがある。田村はそういうのが少ない。その差が1番。それは自分でも分かっている。だから、それが改善できるよう、日々、努力をするしかいない」。

苦しみもがく日々に、大学時代のチームメートの言葉が支えになっている。群馬県出身だが、教員になりたいと、縁もゆかりもない北海道で社会科の教師として私立高校の教壇に立っている。大学時代から「若い人達に教える仕事がしたい」と言っていたのは、ずっと聞かされていた。部活と教育実習を両立し勉学に励み、夢をかなえ、たった1人で知人もいない北海道に旅立った。頑張っている仲間の姿が大きな支えになっていた。そんな友からの言葉が耳から離れない。「裕太(吉田)が活躍する新聞記事を見たりして、オレも頑張ろうと思うんだ。たぶん、(大学時代のチームメートは)みんな、そうだと思う。だから、うまくいかないことも多いだろうけど頑張れよ」。ハッとさせられた。色々な人が自分に対して注目し、応援し、期待している。活躍することを励みにしてくれている。どんな逆境の中でも、弱音を吐く訳にはいかないと気持ちを新たにした。

「学校の先生は大変だと思う。月曜から金曜日は授業。土、日も部活の指導などもある。それでもすごく前向きで『よりよい社会になるような人を育てる手助けがしたい』と夢に向かって頑張っている。絵に書いたような熱血教師で、必死に真っ正面から、生徒と向き合っているんです。励まされているのはこっちの方なのに、勇気をもらっていると言ってもらえた。クヨクヨなんてしていられないと思いました」。

昨年はシーズン中に体重が10キロも落ちた反省から毎日、アーリーワークでのウエートは欠かさない。食事管理にも細心の注意を払っている。ベンチスタートの時は、ベンチから自チーム、そして相手チームの捕手のリード、試合全体の流れを観察し、気づいたことはメモをする日々を続けている。本を好んで読むようにもなった。野球の本から自己啓発の本、最近ではテニス指導者の松岡修造さんの本や、今話題のお笑いタレントの又吉直樹さんの本も読んだ。本屋に行っては、何か自分の人生において糧になるような書物がないかを探すのが日課となった。

「今は毎日の積み重ね。いつ出番が来ても、結果を出せるようにしっかりと準備をして、チャンスが来たら絶対に逃さないようにと考えています。前を向いて必死に食いついていこうと思っています」。

ここまでは思うような結果が出せずに悩み、苦しむ日々が続いている。しかし、吉田はその心の葛藤をエネルギーに変える。負けるものかと思う時に、心の奥から発する熱が、感動を呼び、勝利につながる。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)

ページトップ