ロッテが乱打戦を制し、4カード連続の勝ち越しで7月3日以来の貯金1とした。序盤から点を取り合い、8−8の8回無死一、三塁で清田の右犠飛で1点を挙げ振り切った。オリックスは3度、追い付く粘りを見せたが及ばなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 8 |
千葉ロッテ | 3 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | x | 9 |
一塁ベースを回ったところで右拳を握った。自らがやり遂げた仕事の重みをかみしめるかのように。3回。千葉ロッテの鈴木が、チームを鼓舞する一打を放った。
大松が勝ち越し打を放って、オリックス先発の近藤をKO。畳み掛けたい、なお2死一、二塁の好機で打席に立った。代わったばかりの左腕前田に対し、3ボール1ストライクからの直球を振り抜いた。「完璧な当たりだった」。打球は大きな放物線を描き、ロッテファンの待つ右翼席中段に飛び込んだ。
前夜は鈴木の三塁打と捕逸で1−0のサヨナラ勝ち。一転、この日は序盤から試合が目まぐるしく動いた。ここのところ、安定していた先発陣。ところが、古谷が表の守りで追い付かれて早々と降板していた。
3カード連続勝ち越し中。主将を務める鈴木は前夜、こうチームの雰囲気を話していた。「誰かのミスをカバーできている。束になって戦うことができている。続けていけば上位に食らいついていける」。今季4号は、まさにそんな言葉を体現したものだった。
千葉ロッテ先発の古谷は3回途中に早々とマウンドを追われた。
3−1の3回。先頭の糸井にストレートの四球を与えると、直後の4番中島に初球の変化球を捉えられて左翼席に同点被弾。続くカラバイヨに四球を与えたところで降板となってしまった。
1回に先制点を献上したが、直後に味方が逆転してくれた。だが、制球に苦しみピリッとせず。被安打は4ながら、5つも四球を与えた。左腕は「見ての通りです…。情けないです…」と肩を落とした。
試合時間4時間33分の大乱戦を1点差で制した伊東監督は開口一番、「最低の試合。先発が崩れるとこうなる」と疲労感をにじませた。それでもチームは7月3日以来となる貯金1。7日からは首位ソフトバンクと本拠地での3連戦。「向こうは楽々、こちらはヒーヒーいいながらの勝ちですけど、何とか意地をみせたい」とタカ狩りを誓った。
ロッテは9回にもかかわらず4時間33分に及ぶ戦いを辛うじて制した。伊東監督は「負けなくて良かった。負けると後に響く」と胸をなで下ろした。7回、細谷に代打を送ったことで内野手が不足し、指名打者を解除してクルーズを二塁の守備に就ける総力戦だった。
先発の古谷が3回まで持たず、中継ぎ陣も失点を重ねた。伊東監督は「不安の残る勝ち方」と渋い表情。それでも7日からの首位ソフトバンク戦に向け「チャレンジャー精神はみんな持っているし、意地は見せないと」と力を込めた。
ロッテは6日、7日のソフトバンク戦(QVCマリン)に先発登板する涌井秀章投手(29)の登場曲がサザンオールスターズの「希望の轍」に決定したと発表した。8月分には620件の応募があり、うち3件の“推薦”があった同曲に決まった。
球団関係者によると、ファンからの声は「とにかく盛り上がる曲」「夏と言えばサザン」「日本一奪回へ“希望の轍”はピッタリ」などだったという。
抽選の上、1人を涌井が内野指定席に招待(当選は発送をもって代える)。また、9月分の応募は8月10日から同30日まで行う予定。
ロッテ伊東勤監督(52)は、勝って良し、とはしなかった。オリックスに4時間半を超す打ち合いで競り勝ったが、開口一番「最低の試合だったな」。7月3日以来の貯金1にも、喜べなかった。まずは「先発が試合を作れないとこうなる」と、3回途中降板の古谷に向いた。5四球を出した。3回は先頭糸井に四球を与え、続く中島の初球に同点を許す2ランを打たれた。ベテランらしからぬ内容だった。
負の連鎖は続く。2番手香月良は0でつないだが、6回にロサと藤岡で3失点。さらに、7回は益田が2死から1失点で、4点リードをはき出した。7回裏にいったん勝ち越すも、8回は大谷が先頭糸井に同点ソロを許す。最後は相手の失策にも助けられ寄り切ったが、後味が悪すぎた。
伊東監督は「負けなくて良かったが」と前置きした後、一気に続けた。「ひどすぎる。不安の残る勝ち方。攻撃もミス。投手もミス」。常に完璧な継投はないとしても、この日は四球がらみ、2死無走者から、先頭の1発など、失点を防ぐ余地はあった。残りまだ50試合近く。結果オーライは第4コーナーを回ってからでいい。2連勝で、2位日本ハムに4.5ゲーム差。さらに浮上の望みはある。今日からは、指揮官自ら「王者というか、鉄壁の投手陣」と認めるソフトバンクが相手。同じ戦い方は通じない。
ロッテが4時間半超の打ち合いを制し、2連勝で7月3日以来の貯金1を手にした。
8−8の8回無死一、三塁で、清田育宏外野手(29)が右翼へ決勝の犠飛を放った。1回には先制の2点三塁打を放っており、2安打3打点と活躍。
お立ち台で「いつも投手に助けられている。こういう試合で勝てたのは大きい。貯金1ですけど、もっともっと貯金をためられるよう頑張りたいです」と話した。
ロッテ先発の古谷拓哉投手(34)は、2回0/3、4安打3失点で降板した。
5四球と制球が定まらなかった。1回、四球で出した走者をカラバイヨの左前打でかえされた。3回は、先頭糸井に四球を出し、続く中島に初球を左翼席へ運ばれる2ラン。さらに、次打者カラバイヨにも四球を与えたところで降板した。
「見ての通りです。情けないです」と話した。
ロッテが3−3の3回に4点を勝ち越した。
まずは、2死一、二塁で大松尚逸内野手(33)が左前打を放ち、1点を勝ち越した。外寄りの直球を逆らわずに打ち返し、「気持ちだよ。気持ち。それだけ。以上」と話した。
さらに、鈴木大地内野手(25)が4号3ランで続いた。直球を引っ張り、右翼席へ放り込んだ。「自分の中では完璧な当たりでした。みんながつないでくれているので、何とか自分がかえせてよかった。ゲーム展開はまだ分からないと思うけど、今日も勝てるように最後まで全力で頑張ります」と話した。
ロッテが0−1の1回、幸運な形で逆転した。
無死一、二塁で、清田育宏外野手(29)の打球は左翼への大飛球となった。左飛と思われたが、カラバイヨが目測を誤り、捕球できずに三塁打に。2点を奪った。さらに、大松尚逸内野手(33)が中堅への犠飛を放ち、3点目を加えた。
清田は「打った感触は良かったのですが、高く上がりすぎて風に戻されました。打ったら何があるか分からないので、しっかり三塁まで行けました。すぐに逆転できたことが1番です」と話した。
ロッテは6日、涌井秀章投手(29)のQVCマリンでの次回先発登板での登場曲が、8月分の620件の応募の中から、3件の応募があったサザンオールスターズの「希望の轍」に決まったことを発表した。
推薦者の理由として「とにかく盛り上がる曲だから」、「夏と言えばサザンだと思います」、「日本一奪回へ、希望の轍はピッタリかと思いました。涌井投手のピッチングでマリーンズを日本一へ」があった。
涌井は「推薦していただいた方の期待と希望に応えられるよう、しっかりと準備をして備えたいと思います」と話した。
9月分の応募は8月10日より開始し、8月30日まで行う予定。
ロッテのドラフト2位、田中英祐投手(23)が6日、埼玉のロッテ浦和球場でブルペン入りし、約80球を投げた。
直球には力があり、本人も「良かったですね。アウトローに、まとまってました。外れても、真ん中低めに集められたと思います」と納得の表情だった。
1年目の今季は、4月末に1軍デビュー。2試合に登板したが、ともに打ち込まれ、再び2軍となった。この日はワインドアップで投げるなど、投球フォームを試行錯誤しながら、徐々に目指す形が見えてきたようだ。
ロッテの西野勇士投手(24)が6日、オリックス戦(QVC)で今季24セーブ目を挙げた。
1点差の9回は2死一、二塁とされるが、最後は安達を見逃し三振に打ち取った。今季は2敗しているが、セーブ機会では24登板で1度も失敗していない。セーブ成功率100%の男は「セーブ失敗していないから抑えられるという、勝手な思い込みはしないようにしたい」と気を引き締めていた。
ロッテは6日、オリックス戦(QVC)に勝利して7月3日以来の貯金1とした。オリックスに3度同点に追いつかれるゲーム展開で、9回終了の試合ながら4時間33分のロングゲームだった。伊東監督は「最低の試合だったね。負けなくてよかったです」と苦笑いだった。
先発の古谷が3回途中3失点で降板するなど、好調だった投手陣が崩れた。最後は8回に清田の犠飛で勝ち越し、4カード連続の勝ち越しを決めた。「攻撃、投手のミスが多かったが、選手は最後まで集中力を切らさずに戦った」と勝利に一安心だった。
ロッテは6日、涌井秀章投手(29)が7日のソフトバンク戦(QVC)での先発時に流す入場曲が、サザンオールスターズの「希望の轍」に決まったと発表した。
涌井は今季、本拠地での先発時の入場曲をファンから毎月公募し、自身で選曲することにしている。今回は620件の応募の中から、3件の推薦があった同曲を選んだ。推薦したファンからの理由は「とにかく盛り上がる曲だから」「日本一奪回へ、希望の轍はピッタリかと思いました。涌井投手のピッチングでマリーンズを日本一へ」などだった。
この日、QVCで調整した涌井は「推薦していただいた方の期待と希望に応えられるよう、しっかりと準備をしたいと思います」とコメントした。推薦者の中から抽選で1名は、涌井から内野指定席に招待される。
ロッテが乱打戦を制して7月3日以来の貯金1。立役者は清田だ。
8−8の8回無死一、三塁で決勝の右犠飛。初回の2点三塁打など2安打3打点の活躍だった。「貯金をもっとためられるように頑張りたい」と笑顔。伊東監督は「(総力戦を)落とすと後にひびく。最後まで集中力を切らさなかった」と選手を評価した。
4時間33分の死闘の末に、7月3日以来34日ぶりの貯金1を獲得。ロッテの伊東監督は「最低の試合だったな。負けなくて良かった」と吐き捨てた。
先発・古谷が3回持たずに3失点でKOされると、乱打戦に突入。オリックスに3度追いつかれながら、最後は8−8の8回無死一、三塁で清田が勝ち越しの右犠飛を放った。「(6回2死)満塁で(遊ゴロに)凡退していたので、何とか1点を取りたかった」。連勝で4カード連続の勝ち越しを決め、7日からは首位ソフトバンク戦。指揮官は「チャレンジャー精神で意地を見せたい」と言った。
4時間半を超える激闘を制したのはロッテ清田のバットだった。
オリックスに三度追いつかれ8−8で迎えた8回。四球と相手エラーによる無死一、三塁でこの日5度目の打席にたった清田がセンターへの犠牲フライを放って乱戦を制した。
「その前の打席は満塁で凡退していたので、何とか1点取ろうと打席に入った」と清田。
1点を先制された直後の初回にはラッキーな逆転三塁打も放った。先頭打者の中村、角中が連続安打。無死一、二塁で迎えた第1打席。先発近藤の2球目を叩いた打球は左翼方向への高い打球に。これを左翼手のカラバイヨが見失い、打球はレフト線にポトリ。2人が生還するラッキーな2点三塁打となった。
これで勢いがついた清田は3回にもヒットで出塁し、大松のタイムリーで勝ち越しのホームを踏むなど2安打3打点2得点で勝利に貢献した。前日に続く複数安打。“安打製造機”の快進撃が再び始まった。
ロッテは6日、涌井秀章投手(29)のQVCマリンフィールドでの8月先発登板時の登場曲がサザンオールスターズの「希望の轍」に決まったことを発表した。応募620件中3件の応募があった。
推薦理由として「とにかく盛り上がる曲」「夏と言えばサザン」「日本一奪回へ、希望の轍はピッタリ」などがあった。涌井は「推薦して頂いた方の期待と希望に応えられるよう、しっかりと準備をして備えたいと思います」とコメントを発表した。
かすかに面影は残っていた。今夏の高校野球福岡大会初戦。元ロッテ監督の山本功児氏の長男で、九州国際大付の4番・山本武白志(むさし=3年)は、1メートル87、85キロにまで成長していた。会ったのは14年ぶり。当時はまだ4歳だった。覚えているはずはないと思うが「何となく覚えていますよ」なんて言えるあたりもすっかり大人びた。だが、クリッとした可愛らしい目は昔と変わらなかった。
記者1年目の01年。ロッテ担当になった。まだ取材のイロハも分からぬ駆け出し時代。神奈川・川崎市の山本監督の自宅に何度もお邪魔した。武白志少年にとっては面白くなかったかもしれない。たまにしか家にいないお父さんを取られてしまうのだから。それでもそんな素振りは少しも見せず「見て、見て。初芝」と当時ロッテの主力打者だった初芝らのモノマネをして笑わせてくれた。優しい子だった。
中学卒業後、お父さんの法大時代の先輩・若生監督(現埼玉栄)が率いる九州国際大付へ進学。だが、初めての寮生活に馴染めず一時体重が15キロ近く減った。そこで立ち上がったのが父・功児氏。妻と2人で福岡への「移住」を決断した。「俺はもう、どこに住んだっていいんだよ。息子が困っているんだったら近くに住もうと。ただそれだけだよ」。事もなげに言うが、子供のためとはいえ生活の拠点を見知らぬ土地にパッと移すなんて、簡単にはできないことだと思う。だが、寮を離れ両親の元から通うようになった息子の体重は、すぐに戻ったという。決断は正解だった。
九州国際大付は昨夏甲子園に出場後、若生監督に代わり、元楽天編成部長の楠城徹氏が監督に就任した。早大出身の楠城監督は、功児氏とは同学年。ともに東京六大学リーグで活躍し、日米大学野球では大学日本代表として米国遠征もした仲だ。気心は知れているだけに、今年1月に学生野球資格回復が認められた功児氏にその気があれば、手続きを踏んだ上で息子をグラウンドで指導することだってできたに違いない。それでも「俺は昔から教えたことはない」と黙ってネット裏から見てきた。ロッテの監督、コーチ時代は熱心な指導に定評があったが、息子に対しては父親としての立場に徹している。
甲子園は6日に開幕した。家族3人で歩んできた山本家にとっては集大成とも言える夏。武白志は、7日の第3試合に出場する。功児氏は妻とともに、その姿をアルプス席から静かに見守る。
ルーキーの脇本直人外野手が8月6日のイースタンリーグ・巨人戦(ジャイアンツ球場)で、6月24日の楽天戦(ロッテ浦和)以来となる3号ソロを放った。2−1と1点リードの9回無死から5番ハフマンの代打で登場。巨人5番手の香月から放った打球は左翼に突き刺さった。
脇本は「最近全く打てていなかったので、絶対に打ってやろうと思った。ポイントを前にして力強く振ることだけを考えてました。僕はホームランを打つ選手ではないので、この感覚を忘れずにヒットを増やしていきたいです」と笑顔で話した。
母校の健大高崎高校は甲子園出場が決定。大会第5日の第1試合で、藤井学園寒川(香川)と対戦する。後輩達に負けじとファームでアピールの日々は続く。