わたしはかもめ2015年鴎の便り(10月)

便

10月14日

CSファイナルS:福岡ソフトバンク3x−2千葉ロッテ(ヤフオクドーム)

ソフトバンクがサヨナラ勝ちで接戦を制した。0−2の3回に柳田の2ランで同点。その後は継投にかわされたが、延長10回1死満塁から内川が決勝の右前打を放った。5回1死満塁を連続三振でしのいだ千賀ら救援陣の奮闘も光った。ロッテは4回以降、再三の得点機を生かせず流れを悪くした。10回は内が先頭打者への振り逃げ暴投からつかまった。

12345678910R
千葉ロッテ00200000002
福岡ソフトバンク0020000001x3x

◇先発大嶺祐、3回降板

千葉ロッテの先発、大嶺祐は3回6安打2失点。「大事な第1戦を任されたのに、早い回でマウンドを降りてしまい申し訳ないの言葉しかない」とうな垂れた。

今季は当初、中継ぎ要員だったが、駒不足で4月26日の楽天戦から先発に回った。ローテーション入りし、9年目で自己最多の8勝をマークした。しかし、この日は立ち上がりからピンチの連続と苦しかった。3回には柳田に外角の直球を逆方向の左翼席に運ばれて2失点。味方の得点直後に背信の投球となった。

◇清田が先制打

千葉ロッテの清田が3回に先制点をたたき出した。2死一、二塁から右翼ホームランテラス直撃の2点二塁打を放った。

縦に割れるカーブが特長だが、直球も140キロ後半の武田との対戦。「速い真っ直ぐに(タイミングを)合わせてファウルできるか。甘い球がきたら(仕留めたい)」とポイントを話していた。3ボール1ストライクからの外角低め145キロはカット。そして、直前より真ん中寄りにきた148キロを捉えた。

3割1分7厘、リーグ4位の打率を挙げてブレークした29歳はファーストステージの第2、3戦は安打がなかった。「コンパクトに振ることができた。1打席目(右飛)の方が当たりは良かったが、今は結果です」と振り返った。

◇「悲観することはない」

王者ソフトバンクには、レギュラーシーズンで18.5ゲーム差を付けられた。直接対決も10勝15敗。地力は相手が圧倒的だろう。

「1人1人の力は知れている。全員で束になってかかっていきたい」。試合前に力を込めた言葉通り、伊東監督は積極的に手を打った。先発大嶺祐が不調とみれば、3回で交代。4回から藤岡に2回を投げさせると、ここのところフル回転の救援陣を惜しみなくつぎ込んでいった。

益田、松永とつなぐ。8回1死で右打者の4番内川を迎えると、大谷。ファーストステージで打たれていたが、監督は「ボールは悪くない」と口にしていた。背番号14はイニングまたぎで9回もマウンドへ。救援陣の献身が、CSに進出できた大きな一因だった。証明するように、6回以降は強力打線を完璧に封じて延長に持ち込んだ。

しかし、10回。6番手内が先頭打者を振り逃げ三振で出塁させると、最後は1死満塁で4番内川に右中間打。サヨナラ負けとなってしまった。

「しょうがない。1点がなかなか取れなかった」と伊東監督。5回1死満塁で、デスパイネとクルーズが連続三振。2死から清田が二塁打を放った7回は、ファーストステージで7打数4安打の大当たりで今季初めて4番に入った福浦が凡退した。8、9回は荻野貴、伊志嶺が盗塁で二塁を陥れて好機を築いたが、あと1本が出なかった。

リーグ優勝による1勝のアドバンテージがあるため、2歩差をつけられたことになる。それでも「悲観することはない。相手を苦しめた」と指揮官。「まだまだ残りはある」。

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ロッテまずい拙攻拙守、好機に三振、走塁ミスに暴投[ニッカン]

サヨナラ負けの瞬間を目にしたロッテ伊東勤監督(53)は、しばしベンチで腕組みしたままだった。選手たちが引き揚げてくると、腕をほどき、ねぎらうように出迎えた。「しょうがない。再三、得点のチャンスがあったのに1点が取れなかった。選手は一生懸命やっている」と早口に言った後、「しょうがない」と繰り返した。

3回に2点を取り合い、4回からは我慢の展開だった。4回、5回、7回、8回、9回と計5イニングで得点圏に走者を進めたが、1本が出ない。4回1死二、三塁では鈴木、田村が連続空振り三振。5回は1死満塁を作ったが、デスパイネ、クルーズが連続空振り三振。伊東監督は「チャンスでバットに当てられない。質の高い投手陣に三振でやられた」と脱帽した。

もったいないミスもあった。8回1死二塁では、今江の三ゴロに二塁走者の荻野が三塁を狙って飛び出し。捕球した三塁松田にタッチされ、打者走者の今江もアウトで併殺となった。荻野の足なら、2死二塁でもワンヒットで生還できる可能性は十分あった。延長10回のサヨナラは、先頭上林への暴投が振り逃げとなったことから招いた。

それでも、伊東監督は「誰も責めない」と個々の指摘は避けた。「悲観することはない。相手を苦しめた。1つ間違えば勝ちが来ていた」と、王者相手に延長まで互角に戦ったことを良しとした。もちろん、アドバンテージを考えれば、下位チームの初戦黒星は痛い。残り最大5試合。勝っていくしかない。

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伊東監督「しょうがない」サヨナラ負けも切り替え[ニッカン]

ロッテがサヨナラ負けを喫した。2−2の延長10回、1死満塁で、内が内川に右前へサヨナラ打を打たれた。

打線は3回、清田の2点適時二塁打で先制したが、4回以降は再三のチャンスで、あと1本が出なかった。先発大嶺祐は3回2失点で降板したが、中継ぎ陣は4回からは0でつないだ。最後に抑えの内がつかまった。

伊東勤監督(53)は「しょうがない。再三のチャンスで1点が取れなかった」と話した。ファーストステージを突破し、CSもこの日が4試合目。最後は「嫌なムードはなくなっている。明日からまた」と気持ちを切り替えていた。

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ロッテ清田2点先制打「コンパクトに振れた結果」[ニッカン]

ロッテ清田育宏外野手(29)が2点先制打を放った。

3回2死一、二塁。148キロの直球をすくい上げ、右翼フェンス直撃の二塁打とした。「コンパクトに振ることができた結果です。(右飛だった)1打席目の方が当たりは良かったんですけどね。今は内容より結果です。どんな形であれ、先に点を取ることができたのは良かった」とコメント。直後の裏の守備で、2ランで同点に追いつかれ「また取り返します」と話した。

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ロッテ大嶺祐3回2失点で降板「大事な第1戦を…」[ニッカン]

ロッテの先発、大嶺祐太投手(27)は3回2失点で交代を告げられた。

味方が2点を先取した直後の3回裏に、1死二塁からソフトバンク柳田悠岐外野手(27)に同点2ランを被弾。6安打1奪三振1四球で、この回限りで降板した。

今季はホークス相手に防御率2.42を記録していたが「大事な第1戦を任されたのに、こういう形で早い回にマウンドを降りてしまい、申し訳ないの言葉しかありません。点を取ってくれた直後にホームランで同点…。本当に申し訳ありません」と反省した。

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ロッテ伊東監督「リラックスしている」下克上手応え[ニッカン]

ロッテ伊東勤監督(53)は試合前の練習を終えると、手応えを口にした。

日本ハムとのファーストステージは、第3戦までもつれた。接戦を制し、ファイナルステージに進んだ。伊東監督は「ファーストステージが良い経験になっている。選手も自信になった。余裕とは違うが、今日はだいぶリラックスしている。良いものを出してくれると思う」と話した。

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ロッテ、CSファイナル第1戦PVに1743人[ニッカン]

ロッテは14日、QVCマリンでソフトバンクとのクライマックスリーズファイナルステージ第1戦のPV(パブリックビューイング)を行い、1743人の観衆が集まったと発表した。

天気は晴れで、午後6時の試合開始時の気温は21度だった。

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勢い止められた…ロッテ痛恨サヨナラ負けも伊東監督「まだ先ある」[サンスポ]

5年周期で日本一の「ゴールデンイヤー」に挑むロッテは延長10回、2−3で王者ソフトバンクにサヨナラ負け。勢いを止められた。アドバンテージを含め2敗となった伊東勤監督(53)は「ミスはあったが、誰を責めることもない。まだ先はある」とチームの粘りを評価。このままでは終わらない、と誓った。

金時代の西武で正捕手だった「短期決戦の鬼」伊東監督に、延長10回のサヨナラ負けの悔しさはなかった。むしろ“何か”をつかんだ満足感すら漂わせた。

「こればかりはしようがない。再三、チャンスがありながら1点を取れなかったのが響いたけど、選手は一生懸命やってくれた。誰を責めることもないですよ」。

王者ソフトバンクを追い詰めた。3回に清田の2点二塁打で先制。直後、柳田の一発で同点とされたが、その後は自慢のリリーフ陣がスコアボードに「0」を並べた。圧巻のリレーだった。

悔やまれるとすれば攻撃陣。5回無死二、三塁で清田が三ゴロ。続く福浦が歩いて満塁とするも、デスパイネ、クルーズが連続三振に倒れた。さらに8回は先頭・デスパイネの四球から代走・荻野が二盗に成功。しかし、直後、今江の三ゴロで飛び出し、タッチプレーで併殺となった。

「自分の判断ミスです」と荻野は肩を落とし、三塁コーチの清水外野守備走塁コーチも「せっかくいい盗塁を決めたのに、何で三塁に走ってきたのか分からない」と首をひねった。

それでも指揮官は「ソフトバンクの投手陣はいい。簡単に1点はくれない。でも、まだゲームは続きます」。前回、2010年の下克上も最終第6戦までもつれ込んだ末に勝ち抜いた。5年周期で日本一になる「ゴールデンイヤー」の輝きは失われていない。

「自分が抑えきれなかった。」(10回に登板し、内川にサヨナラ安打を許し)

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ロッテ・清田、先制打も凡打に反省「短期決戦はミスした方が負け」[サンスポ]

清田が3回、右翼フェンスを直撃する先制2点適時二塁打。「あの打席はうまく打てた」と振り返った。7回にも右中間フェンス直撃の二塁打を放ったが、本人は5回無死二、三塁でスライダーを引っかけて三ゴロに倒れたことを悔やんだ。「短期決戦はミスをした方が負け。点を取れる場面で取れなかった方が負ける」と厳しい表情だった。

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ロッテ・古谷、3週間ぶりマウンドへ「チームに貢献したい」[サンスポ]

ロッテ・古谷が14日、キャッチボール、ダッシュなど軽めのメニューで調整した。入団10年目の今季は11試合の登板にとどまり3勝4敗。今回は9月21日の楽天戦(QVCマリン)以来のマウンドになる。左腕は「気持ちだけは切らさずやってきた。投げる機会を与えてくれたチームに貢献したい」と力を込めた。

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ロッテ・清田の二塁打、審判団の判断でビデオ判定[サンスポ]

ロッテ・清田が7回2死から放った右中間への二塁打で、ビデオ判定が行われた。打球はフェンスに直撃してグラウンドを転々としたが、審判団の判断で映像を確認し、判定通りに二塁打で試合が再開された。

9月12日の阪神−広島(甲子園)で、ビデオ判定で三塁打とした打球が本塁打の誤りだったと誤審を認めたケースもあり、責任審判員の柳田球審は「(フェンスに)当たっているが僕の判断でリプレーの検証をした。(今後も)十分に時間をかけて見る」と説明した。

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ロッテ、総力戦を落とす…伊東監督「2つ負けられる」[サンスポ]

ロッテは6投手をつぎ込む総力戦で星を落とした。4回以降は藤岡、益田、松永、大谷と中継ぎ陣が踏ん張ったが、延長10回に登板した抑えの内が1死満塁で内川にサヨナラ打を許した。

パ・リーグ覇者のソフトバンクに1勝のアドバンテージがあり、ロッテに許されるのは3敗まで。伊東監督は「2つ負けられる。そこまで切羽詰まった感じではない」としながら「もちろん勝ちにはいきたい」と意気込んで臨んだ初戦を落とし、苦しい星勘定に追い込まれた。

伊東監督
「再三得点のチャンスがあったが、1点を取れなかった。残りはまだあるし、何も悲観することはない。自分たちの野球はできている。」

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ロッテ・福浦、4番で3三振「気持ちを切り替えていく」[サンスポ]

今季初めて4番に座った福浦は4打数3三振と振るわなかった。3回に清田の二塁打で2点を先制し、なお2死二塁で空振り三振。同点の7回2死二塁では中飛に打ち取られた。

打線は4回以降、5度も得点圏に走者を置きながら無得点に終わった。ベテランの左打者は「しょうがない。明日から気持ちを切り替えていく」と淡々と話した。

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ロッテ・大嶺祐、3回2失点「抑えないといけない」[サンスポ]

第1戦のマウンドを任されたロッテの大嶺祐は失投を悔やんだ。「ストライクを投げることはできた」と言うように、1回と2回はピンチを招きながらも無失点で切り抜けたが、2点を先制してもらった直後の3回、柳田に同点2ランを許した。

リーグ屈指の強打者に初球の137キロを完璧に捉えられ「2点取ってもらった後で、どうしても抑えないといけない」と反省を口にした。プロ9年目で初めてほぼ1年間ローテーションを守った右腕は、3回6安打2失点と役目を果たせなかった。

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清田悔やみきれない一振り、5回また来たスライダー引っかけ三ゴロ[スポニチ]

5回までに7残塁。拙攻を重ねたロッテ打線の象徴的な場面が、同点で迎えた5回無死二、三塁での清田の打席だった。3ボールから、ソフトバンク先発・武田が投じた4球目の外角スライダーを引っかけて三塁ゴロ。走者は動けず、1死となり、後続も凡退した。

「今考えれば、“やってしまったな”という感じ」。1球待てば、という後悔ではない。ベンチも「打っても良い」のサインだった。伏線は3回2死一、二塁の打席にあった。この打席でも3ボールから、清田は4球目のワンバウンドのスライダーを空振りしている。結果的にフルカウントからの直球を右越えに先制2点二塁打したが「あの打席でノースリーからスライダーが来たことで、今度は真っ直ぐが来ると思った」と言う。同じカウントで、同じ配球はしてこない。ましてや四球で無死満塁にはしたくないから直球の可能性が高い、と読んだ。しかし、5回の打席でも再びスライダーがきた。140キロ台後半の直球の球威に負けまいと「引っ張る意識が強かった」と、狙いとは違っていた外角スライダーにバットは止まらなかった。

この場面、ソフトバンクは特殊な守備陣形を敷いていた。三塁、遊撃、一塁は前進守備で二塁だけが定位置。ソフトバンク・鳥越内野守備コーチは「おっつけてきたら(清田の場合)右方向に強い打球が飛ぶ。それでヒットゾーンが広くなるのが嫌だった」と説明。3回の適時打、ビデオ判定となった7回の右中間フェンス直撃の二塁打が顕著な例だった。そのため、頭を抜かれるよりは二ゴロで1点は仕方ないというシフトだった。「もう少し右方向に意識があったら結果は違っていたと思う」。清田にとっては悔やみきれない一振りとなった。

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振り逃げから黒星…伊東監督、0勝2敗でも「悲観することはない」[スポニチ]

アドバンテージを含めて0勝2敗となったロッテ・伊東監督だが「誰を責める訳でもない。相手を苦しめたし、悲観することはない」と前を向いた。

先発の大嶺祐を3回で降板させ、4回以降は藤岡−益田−松永−大谷の継投で無失点でしのいだ。しかし、延長10回から登板の内が先頭の上林に振り逃げを許したのをきっかけにサヨナラ負け。記録は暴投だったが、振り逃げの際にワンバウンドの投球を止められなかった捕手・田村は試合後、目を真っ赤にして「今日はノーコメントで」とうな垂れていた。

福浦
「しょうがない。明日から気持ちを切り替えていく。」(今季初の4番に座ったが4打数3三振)

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清田の打球でビデオ判定、柳田球審、今後も「十分に時間をかけて」[スポニチ]

ロッテ・清田の7回の右中間二塁打でビデオ判定が行われた。打球はフェンスに直撃してグラウンドを転々としたが、審判団の判断で映像を確認し、判定通りに二塁打で試合が再開された。

9月12日の阪神−広島(甲子園)でビデオ判定で三塁打とした打球が本塁打の誤りだったと誤審を認めたケースもあり、責任審判員の柳田球審は「(フェンスに)当たっているが僕の判断でリプレーの検証をした。(今後も)十分に時間をかけて見る」と説明した。

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大嶺祐、3回KO猛省も…落合投手コーチ“もう使わない”[スポニチ]

初戦先発を任されたロッテ・大嶺祐が3回6安打2失点で降板した。2回まではピンチを切り抜けたが、味方打線が2点先制した直後の3回、柳田に左中間越え同点2ランを被弾した。

レギュラーシーズンの疲れもあって肘と肩に強い張りを感じていたそうで「大事な第1戦を任されたのに早い回でマウンドを降りてしまい申し訳ない」とうな垂れた右腕に、落合投手コーチは「このシリーズで(大嶺祐を)使うことはない。中継ぎでもない」と厳しかった。

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総力戦実らず…ロッテ・伊東監督「誰を責める訳でもない」[スポニチ]

大事な初戦で、総力戦は実らなかった。ロッテは6投手を起用する執念を見せたが、最後に抑えの内が力尽きた。延長10回1死満塁から、内川にサヨナラ打を許し「自分が抑え切れなかった」と責任を背負い込んだ。

先発の大嶺祐が3回限りで降板する苦しい展開で、中継ぎ陣をつぎ込むことを余儀なくされた。4回以降は味方も無得点で試合が進む中、藤岡が2回をしのぎ、益田、松永、大谷は1人の走者も許さない投球でつないだ。ただ、延長10回から登板した内が先頭打者の振り逃げ(三振と暴投)をきっかけにピンチを招き、粘り切れなかった。

日本ハムと3試合を戦ったファーストステージでも、救援陣の投球に助けられてきた。それだけに、伊東監督は「投手陣もずっと抑えてくれた。誰を責める訳でもない」と言葉を強めた。

相手にはアドバンテージの1勝があり、3位からの「下克上」を狙うには苦しい状況に追い込まれた。それでも、伊東監督は「残りはまだある。何も悲観することはない」と落胆することなく、第2戦以降を見据えた。

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伊東監督「切り替える」ロッテ“2敗”[デイリー]

苦しめはしたものの、最後はリーグ覇者の力に屈した。ロッテが守護神・内を送り出した延長10回。ソフトバンク先頭の上林に許した振り逃げが痛恨となり、結局サヨナラのホームを踏まれた。アドバンテージと合わせ、2敗の星勘定となった。

3回、先制した直後に追い付かれた。その後は早めの継投で相手打線を抑えた。しかし打線は、得点圏に走者を進めながらあと1本が出ない、もどかしい展開の末の敗戦。シーズンで18.5ゲーム差をつけられた王者は、簡単に勝てる相手ではなかった。

試合後、会見場に現れた伊東監督は「しょうがないです。再三、得点のチャンスはあったけど、1点が取れなかった。でも選手達は一生懸命やってくれた。投手陣もよく抑えてくれた。誰を責める訳じゃない」と、強い口調で振り返った。1勝のアドバンテージを考えると、何としても初戦を取ってタイに持ち込みたかったはずだ。だが、そのダメージを口にしても、何の意味もない。

「今日は今日で切り替える。何も悲観することはない」。短期決戦だ。下は向いている時間などない。指揮官は自らに言い聞かせるように、敗戦のショックを振り払った。

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伊東監督、延長サヨナラ負けに悔い[デイリー]

リーグ3位から勝ち上がり05年、10年に続く“下克上”日本一を目指すロッテは、リーグ2連覇のソフトバンクに延長サヨナラ負けした。

3回2死一、二塁から3番・清田の右越え2点二塁打で先制しながらその裏に追いつかれ、競り負けた。伊東監督は「しょうがない。選手は一生懸命やってくれて、どちらに転んでもおかしくなかった。ただ1点が遠いな」と、選手をいたわりつつもあと1本が出なかったことを悔やんだ。

2点リードの3回裏にソフトバンク・柳田に同点2ランを浴び、3回6安打2失点で降板した先発・大嶺祐には「肘と肩に張りがある中でのマウンド。あの重圧の中でよく投げてくれた」とねぎらった。

リーグ優勝チームには1勝のアドバンテージがあり、ソフトバンクは2勝、ロッテは1敗となった。先に4勝したチームが、24日から始まる日本シリーズに進む。

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ミスで敗れ、伊東監督天仰ぐ…再三の得点機生かせず[報知]

勝敗が決し、ベンチで思わず天を仰いだ。延長10回の死闘の末にサヨナラ負け。伊東監督は「しょうがないです。再三の得点チャンスで、なかなか1点が取れなかった」と言葉を絞り出した。

同点の8回1死二塁、今江の放った三ゴロで、二塁走者の荻野が「判断ミス」と飛び出してしまいタッチアウト。その後、一塁に送球されて併殺となり、勝ち越しのチャンスを逃した。10回の守りでは先頭の上林を空振り三振とするも、低めの変化球がワンバウンドして振り逃げとなり、失点につながるなどツキもなかった。「ソフトバンクとやるときはミスした方がやられる」。戦前の指揮官の言葉通りとなってしまった。

レギュラーシーズンは25試合中で3点差以内の接戦を21試合も演じたが、その内訳は7勝14敗。CS初戦でもわずかな差が勝敗を分けた。それでも互角の戦いを見せた伊東監督は「悲観することはない。相手を苦しめたし、1つ間違えば勝ちが転がり込んでた」と前を向いた。リーグ3位からの下克上は諦めていない。

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清田がフェンス直撃2点二塁打「コンパクトに振った結果」[報知]

ロッテの清田育宏外野手(29)が14日、CS最終S第1戦のソフトバンク戦(ヤフオクD)で先取点となる2点二塁打を放った。

両軍無得点の3回2死一、二塁から、低め148キロの直球をとらえた。右翼フェンス直撃の一打に「コンパクトに振ることが出来た結果です。どんな形であれ、先に点を取ることができたのはよかった」と振り返った。

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大嶺祐、同点2ラン浴び降板「本当に申し訳ありません」[報知]

ロッテの大嶺祐太投手(27)が14日、CS最終S第1戦のソフトバック戦(ヤフオクD)に先発するも、3回6安打2失点で降板した。

レギュラーシーズンから中10日での登板だった。味方が2点を先取した直後の3回、1死二塁から柳田に左中間への同点2ランを被弾した。

「大事な第1戦を任されたのに、こういう形で早い回にマウンドを降りてしまい、申し訳ないの言葉しかありません。点を取ってくれた直後に本塁打で同点…。本当に申し訳ありません」とコメントした。

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古谷、最終S第2戦へ問題なし「雰囲気はつかめてる」[報知]

ロッテの古谷拓哉投手(34)が14日、CS最終ステージ第2戦のソフトバンク戦(15日・ヤフオクD)に向け、同球場で調整した。

キャッチボールやダッシュなどで汗を流した左腕。実戦の登板は9月21日の楽天戦(QVC)以来となるが「1軍にずっと帯同させてもらっているし、試合の雰囲気はつかめている」と問題なしを強調した。

今季ソフトバンク戦の登板は無かったが、10年9月から6連勝中の相手。「(相手は)優勝するだけの力はある。自分が苦しむような投球はしないように」と、ストライク先行の投球を誓った。

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[千葉魂]涌井が見せつけた精神力、落合コーチ「ありがとう」[千葉日報]

小雨の中での出発となった。北の大地で行われたクライマックスシリーズファーストステージの激戦を終えたマリーンズは決戦の地に向うべくバスに乗り込んだ。激闘の疲れのせいか、車内は静寂に包まれていた。その中で投手陣を束ねる落合英二投手コーチは、いまだ興奮冷めやらぬ表情で、前日12日、エース・涌井が見せた143球の力投を振り返った。

「3回無死満塁の場面をしのいだ時に、勝てるのではと思いました。これは勝利の女神がこちらにほほ笑んでいるのかなと。そういうお告げなのかと思いました。もう、あの試合はエースと心中。その気持ちは揺るがなかった。彼の精神力の強さをあらためて見せつけられた試合でした。あの場面で動じることなく抑える気持ちと気迫。それが勝利を呼び込んだのですよ」。

これぞエースの粘りだった。1−1で迎えた3回無死満塁。絶体絶命の場面。打者・近藤は投ゴロ。併殺に打ち取れるピッチャー前への最高のゴロだったが、涌井の送球が高く逸れ、ホームで1死を取るのがやっとだった。1つのアウトを取れたものの、自らのミスで2つ目のアウトを取れるチャンスを失った。並みの投手なら動揺してもおかしくない場面。涌井は違った。

「あの場面、最悪1点はいいと思っていたのですが、1アウトをとれたので絶対にゼロでと気持ちを込めました。そこから、もう1つギアを上げようと集中した」。

レアードを空振り三振。続く矢野は二飛。無失点で切り抜けると珍しくグラブをたたいて、ガッツポーズをした。その瞬間からだった。ファイターズに向いていた勝利への流れが明らかにガラリと変わった。チームの誰もがエースの魂の投球に奮い立ち、勝利を疑わなくなった。

7回途中まで1失点。リードを保ったまま、マウンドを降りると落合投手コーチは、すかさず声をかけた。「ありがとうございます」。思わず出た言葉だった。試合が終わり、冷静になってから、自然と発した、その言葉の意味を探った。

「投手コーチとして『ご苦労さま』と声を掛けるのが普通です。『ありがとう』と言ったことは記憶にないですかね。でも、思わずそう声が出ましたし、それが私の心からの叫びでした。最高の仕事でした」。

15勝目を挙げた6日の楽天戦(コボスタ)では137球、延長10回まで投げた。そこから中5日での登板。周囲はコンディショニング面を不安視する声があった。それでも指揮官と落合コーチは、不安は微塵も感じていなかった。信頼、そして誰よりもその能力を評価しているからこそ、勝った方がCSファイナルステージに進むというこのゲームで、鬼神のような投球を見せてくれると試合前から確信していた。

「しっかりと調整をすることが出来たし、万全な状態でした。とにかく、監督、コーチの期待に応えたいという気持ちだけ。疲れとかよく聞かれましたけど、気持ちがあれば体は動くもの。短期決戦とはそういうものです」。

当の本人は相変わらずの涼しい表情でそう振り返った。中3日でクライマックスシリーズファーストステージの初戦すらいけると自信を口にしていた男は、その言葉の通りのピッチングを見せてくれた。不言実行。多くを語らないがゆえにマウンドで魅せた。

「ファイナルステージでは、いったいどんなピッチングを見せてくれますかね。私には期待しかありませんよ」。

落合コーチは窓から見える北の大地の壮大な景色を眺めながら、つぶやいた。小雨が降っていた空も、空港に近づくにつれて、いつしか晴れ間が見えるようになっていた。それは、まるで勝利の女神がマリーンズの勝利を祝福しているように感じた。マリーンズナインはそれぞれが吉兆を感じながら、空路、移動した。

舞台は福岡に移る。今年、マリーンズが開幕戦を戦った場所。涌井が魂の投球で勝利を呼び込んだマウンド。背番号「16」で始まり、引っ張り、鼓舞したチームはいよいよ決戦の地に降り立った。はたして、ここではどんなドラマが待っているのだろうか。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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