順位 | 名前 | 位置 | 所属 |
---|---|---|---|
1 | 平沢大河 | 内 | 仙台育英高 |
2 | 関谷亮太 | 投 | JR東日本 |
3 | 成田翔 | 投 | 秋田商高 |
4 | 東條大樹 | 投 | JR東日本 |
5 | 原嵩 | 投 | 専大松戸高 |
6 | 信楽晃史 | 投 | 宮崎梅田学園 |
7 | 高野圭佑 | 投 | JR西日本 |
ロッテ・チェン・グァンユウ投手(24)が22日、羽田空港発の航空機で台湾に戻った。来季残留は確実となっている。
チェンは、球団広報を通じ「来年はもっと頑張って、ファンを喜ばせたいよ。もっともっと頑張りたいよ。(プレミア12の)台湾代表でも頑張るので見て欲しいよ。疲れていない?チェンチェン、大丈夫だよ!3アウトチェン〜ジ!」とのコメントを出した。
ロッテが正遊撃手候補を手に入れた。ドラフト1位で仙台育英(宮城)平沢大河内野手(3年)を指名。地元・仙台の楽天と競合したが、伊東勤監督(53)が残りくじで交渉権を獲得した。スカウト陣には投手の指名を推す声が多かったが、センターライン強化を訴える指揮官の希望が優先された。伊東監督は、即戦力として、元中日立浪級の評価を与えた。
先に、隣の楽天立花社長が敗北を宣言していた。両手を両膝につけ、ガックリ。それを横目に、伊東監督はくじを引いたのと同じ右手の拳を小さく握った。「最高です。残り物に福がありました。立花さんはくじ運が強い。どうかなと思ったけど、今回は運が向いてくれた」。抽選3連勝中だった強運の持ち主に勝った。顔は少し紅潮していた。
早くから指名を公表した楽天に対し、非公表を貫いた。投手指名の予想が多く、実際、スカウト陣には投手の1位指名を推す声が多かったという。先発のコマが足りず、即戦力を補充したい考えはあった。それでも、伊東監督は「随分早い段階から、二遊間を守れる選手が必要と思っていた」と希望を通し、楽天単独指名の空気を驚かせた。
正二塁手クルーズは退団の可能性が高まっており、補強が急務。遊撃は26歳の鈴木だが「内野陣がなかなか育っていない。選手はいるが、刺激を与えて、相乗効果で若い選手と競争し、その中で勝ち上がってくることがチームに必要」と狙いを口にした。仙台育英カラーの紺色のカバンを手に会場入り。2年前のドラフトで巨人と競合した東京ガス・石川を引き当てた時と同じ、息子の桜色のネクタイを締めて験も担いだ。
高い評価ゆえの指名だ。「3拍子そろう。高校、大学、社会人を含めても全野手でNO.1。即戦力。ショートで」と迷わず言った。来年以降の候補と比べても、平沢ほどの野手はいないという判断があった。「立浪に近い。左打ちだけど、左投手を苦にしない、良いバッティング。まずは、守りから力をつけて。プロのスピードに慣れるのが最初」と、高卒1年目から遊撃の定位置を獲得した名手になぞらえ、来春1軍キャンプのプランも明かした。23日には、自ら仙台へ挨拶に赴く。投手よりも野手。指揮官の決断で、近未来を託す逸材をゲットした。
秋田商の成田翔(3年)はロッテ3位指名に喜びを隠せなかった。
午後6時30分過ぎ。「もう3巡目に入りましたか」。自主練習を終えて仲間達と雑談していた成田が、待機していた報道陣に問いかけた直後だった。船山毅部長(42)からロッテ3巡目指名を告げられると、表情を崩して笑顔をはじけさせた。「指名されるまで不安でしたが、幼い頃からの夢だったプロから高い評価を受けて嬉しい」と話した。
報告に向かった校長室では、鎌田勝校長に「ファンに愛される息の長い選手になってください」と激励された。仲間達から8度胴上げされた成田は「真っ直ぐと縦のスライダーのコントロールを磨いて、100勝できる投手になりたい」と目標を掲げた。
今夏、チームを80年ぶりの甲子園8強に牽引。龍谷(佐賀)戦で秋田県勢甲子園最多の16三振を奪い、“小さなドクターK”と呼ばれた。同じ左腕で、やはり小柄だった高校の大先輩、ヤクルト石川と比較され、「石川2世」と注目された。その石川と高校時代にバッテリーを組んでいた太田直監督(36)は「ほっとしました。縦じまのユニホーム姿を見るのも楽しみ」と監督就任後初のプロ選手誕生を喜んだ。
ロッテ伊東監督は「将来が楽しみ。先発でも中継ぎでもいけると思うが、まずは先発で」と期待している。1位は今夏甲子園をともに沸かせた平沢。「イケメン高校生コンビ」が来季、パ・リーグを盛り上げる。成田は「同じチームで試合をした仲間なので心強い。早く上で活躍できる選手になりたい」と闘志を燃やした。
ロッテは、1位に意中の野手だった仙台育英・平沢大河内野手(3年)を獲得。それにより、2位から7位まで、全て投手を指名した。
伊東勤監督(53)は「上位に評価していた選手が残ってくれていた。スムーズに指名できた」と、満足そうだった。
2位で指名したJR東日本・関谷亮太投手(24=明大)については「もちろん、即戦力。上の評価だった。残ってくれていたのはラッキー。先発で」と話した。
宮崎梅田学園自動車学校日ノ出校で普通車の指導員を務める最速147キロ右腕、信楽晃史(しがらき・あきふみ)投手(23)がロッテから6位指名された。
180センチ、83キロの信楽は日南学園、福岡大を経て同学園で社会人2年目。大学時は未勝利も、入社後の体力強化やフォーム改造などが実り急成長。今年の都市対抗九州予選などで評価を上げた。
キレのある直球に加え、スライダー、ツーシーム、カーブ、フォークも武器にする。抱負を問われ、「1日でも早く1軍で登板できるようにしたい」と意気込んだ。
高校ナンバーワン遊撃手として今夏の甲子園とU18W杯で活躍した仙台育英(宮城)の平沢大河内野手(3年)が楽天、ロッテから1位指名を受け、抽選の結果、ロッテが交渉権を獲得した。
1位指名を宣言していた楽天の戦略を、ロッテが崩した形となった。
平沢は「楽天かと思っていました…」と正直に明かした上で、「すごく期待されていると思う。すごく嬉しい」とロッテからの指名を喜んだ。「宮城を離れるのは寂しいですが、ロッテの選手としてリーグ優勝を目指したい。ファンの方々に1日でも早く認めてもらえる選手になりたいです」と話した。
専大松戸の右腕・原嵩(しゅう)はロッテが5位指名した。
昨年7月3日、母昭子さん(享年50)をがんで亡くした。大会直前の不幸に、2年生エースは調子を崩した。3試合の登板で準優勝に終わり、母と約束した「甲子園」を逃したが今夏の県大会決勝で自ら満塁ランニングホームランを放つなど活躍し、甲子園出場。母との約束を果たした。
秋田商・成田翔はロッテが3位指名した。
169センチと小柄ながらU18(18歳以下)ワールドカップでも活躍した左腕。色白で端正なマスクのイケメンで人気。
ロッテ伊東勤監督(53)が仙台育英・平沢大河内野手(3年)の交渉権を引き当てた。
楽天と競合。先に楽天の立花球団社長がくじを引き、残った1つを伊東監督が右手で引いた。当たりを知ると、右拳で小さくガッツポーズ。「僕の場合は残っているものしかなかったので、残り物に福がありました。ぜひとも、うちのチームに必要な選手。将来的には、野球界をしょって立つスーパースター。仙台には、しょっちゅう試合で行きます。行くたびに、錦を飾ってくれれば」と、仙台にいる平沢に呼び掛けた。
ロッテのチェン・グァンユウ投手(24)が22日、羽田空港発の航空機で台湾に戻った。今季は14試合に登板し、5勝4敗、防御率3.23。来季は再契約の見込み。
地元、楽天に続き、ロッテも1位入札。平沢は引き締まった表情を変えず、抽選を待った。
「楽天だと思って(会見で)言うことを考えていたので、少し頭がこんがらがってしまいました。2球団も1位ですごく感謝していますし、これから意識を高く持って練習したいです」。
プロに入っての目標は、高校時代に成し遂げられなかった頂点だ。夏の甲子園、U−18(18歳以下)W杯といずれも準優勝。「プロの世界では日本一、優勝を目指してそれに貢献できる選手になりたい」。走攻守の三拍子そろったプレーヤーを理想に掲げた。
「伊東監督の現役時代は分かりません。(ゲームの)パワプロで使っていて肩が強くて守備がいい選手」。はにかみながら、指揮官のイメージを明かした。高校生ナンバーワン野手が、幕張のスターになる。
ロッテ・伊東監督は一騎打ちに強い!?一昨年のドラフトでは石川(東京ガス)を巨人と競合。見事にくじ引きで勝利し、新人王投手に育てた。その時のドラフトに合わせ、長男から贈られたという濃いピンク色のネクタイをこの日も着用。シーズン中に験担ぎはしない主義だが、今回も楽天との一騎打ちを制して「気分は最高です」と喜んだ。
ロッテ3位の秋田商高、成田は「3位で指名されるとは思わなかった。嬉しい」と笑顔を見せた。今夏の甲子園大会でベスト8進出の原動力となった。「持ち味は切れのあるストレートとスライダー。1日も早く1軍に上がってチームに貢献したい」と語った。
ロッテは同じ東北出身の仙台育英高・平沢を1位指名。成田は「平沢とは日本代表でも一緒だった。レベルが高い選手なので、同じチームになってとても心強い」と話した。
今夏の甲子園で活躍し、U−18日本代表にも選出された平沢大河内野手(仙台育英)は、ロッテと楽天が1位指名し、くじ引きの末、ロッテが交渉権を獲得した。
見事にくじ引きで交渉権を引き当てた伊東監督は「ぜひとも必要な選手。何度も何度も会議で話し合った」と、ニンマリ。競合した楽天の立花球団社長が先にくじを引いていたため、「僕は残っている方を取るしかなかった。残り物に福がありました」と、転がり込んできた交渉権を喜んだ。
高校生活を送った仙台を離れることになった平沢には「仙台にはしょっちゅう試合でいく」とメーセージ。「野球界を引っ張っていくスーパースターになれる」と期待を込めた。
今夏の甲子園で活躍し、U−18日本代表にも選出された平沢大河内野手(仙台育英)は、ロッテと楽天が1位指名し、くじ引きの末、ロッテが交渉権を獲得した。
仙台育英高で会見に臨んだ平沢は「ほとんど楽天だと思っていた」と、楽天が平沢の1位指名を公言したことを報道などで知っていたため、少し戸惑った表情。それでも、ロッテの交渉権獲得に「もっとレベルアップして1日でも早く1軍で活躍できるようにしたい」と決意を語った。
ロッテの印象を問われ「同じポジションに鈴木大地選手がいる。お手本としても、レギュラー争いをしていく上でもすごい刺激になる」と、胸をふくらませていた。
ロッテは楽天と競合した平沢を引き当てた。伊東監督は「野手で2、3年のうちにこれだけの選手は出てこない。それなら抽選に負けてもいく価値はある」と腹をくくって臨んだだけに、興奮冷めやらぬ様子だった。
入団すれば遊撃手として育てていく方針で、監督は「高校生といえども、即戦力で使ってみたい選手」と高く評価する。その一方で「まずはプロのスピードに慣れることが1番」と守備重視で鍛える考えを示した。
ロッテから名前を読み上げられたとき、会場から悲鳴が上がった。仙台育英高の平沢は口を一文字に結んだまま表情を変えなかった。楽天が1位を公言していたが、交渉権はロッテに。佐々木順一朗監督と握手するとようやく頬を緩めた。
強打の内野手は「驚いた。楽天8割、ロッテ2割と思っていたけどショックはない。地元を離れるのは寂しいが、ロッテでチームに貢献できる選手を目指す」と笑顔で話した。
ロッテ3位の秋田商高、成田は「3位で指名されるとは思わなかった。嬉しい」と笑顔を見せた。今夏の甲子園大会でベスト8進出の原動力となった。「持ち味は切れのあるストレートとスライダー。1日も早く1軍に上がってチームに貢献したい」と語った。
ロッテは同じ東北出身の仙台育英高・平沢を1位指名。成田は「平沢とは日本代表でも一緒だった。レベルが高い選手なので、同じチームになってとても心強い」と話した。
ロッテから名前を読み上げられると、会場から悲鳴が上がった。抽選の末、交渉権は1位指名を公表していた地元球団の楽天ではなく、ロッテが獲得。仙台育英・平沢は一切、表情を変えなかった。佐々木順一朗監督と握手すると、ようやく頬を緩めた。
「楽天と思っていたので、ロッテの名前が出た時はビックリしました。2球団が1番上の評価をしてくれて、びっくりと嬉しい気持ちです」。
宮城県出身で地元の仙台育英に進学。「楽天が8割、(指名の可能性がある)ロッテ2割」と予想し、「地元を離れるのは寂しいが、どこの球団でもいいと思っていた。次のステージで頑張りたい」とプロへの一歩を踏み出せたことに、自然と笑みが浮かんだ。
強打の左打者。ロッテの遊撃手には主将の鈴木という絶対的なレギュラーがいるが「ライバルとしても凄く刺激になる。毎年、コンスタントに3割打てる打者になりたい」とポジションを奪うつもりだ。今夏の甲子園、U−18W杯はいずれも準優勝。「今年は準優勝ばっかりだったので、プロの世界で優勝したい」。頂点に立つ日まで歩みを止めるつもりはない。
ロッテ・伊東監督のゴッドハンドで楽天との一騎打ちを制した。
「ずいぶん早くから競合してでも指名しようと決めていた。最高です」。スカウト陣から最後まで即戦力投手を推す声が上がっていたが、指揮官は「来年以降、こういう選手は出てこない」と指名に踏み切った。巨人との競合になった13年の石川に続いて抽選は2連勝。走攻守そろった高校生No.1内野手とあって「即戦力と考えている。1軍キャンプに連れて行くつもり」と期待し、23日に自ら指名挨拶に出向く。
ロッテドラフト3位の秋田商・成田は母校の先輩、ヤクルト・石川を目標の選手に挙げた。
同じ左投げで、身長1メートル70もプロの世界では石川と同じく小柄な部類に入る。今夏甲子園・龍谷戦では16三振を奪い、80年ぶりの8強入りへ導いた。先輩の元祖・小さな巨人はすでにプロ通算144勝を挙げているが「100勝できる投手になりたい。真っ直ぐとスライダーで勝負できる投手になりたいです」と力を込めた。
JR東日本で先発、抑えとコンビを組んできた右腕両輪が、プロでも必勝リレーを目指す。
ロッテ2位指名の関谷は高い角度から投げおろす独特のフォームが持ち味で、中学時代は桑田真澄氏のチーム「麻生ジャイアンツ」に在籍。2人はボーイズリーグ時代からの友人でもあり「ライバルになるので切磋琢磨していきたい」と関谷。横投げで救援タイプの東條はロッテに4位で指名され「昨晩から2人でドキドキしていた。(関谷は)エースとして頼もしかったし、ライバルでもあった」とプロでも共闘を誓い合った。
楽天とロッテの競合となり、ロッテが当たりくじを引いた仙台育英の平沢大河内野手。楽天単独指名という前評判もあっただけに平沢は「ほとんど楽天かなと思っていたんですけど」と驚きの表情を浮かべた。
宮城出身で地元の仙台育英に進学し、地元球団の楽天の1位指名が既定路線かと思われていた中でロッテが交渉権獲得。それでも「プロの世界でやれるということで、もっとレベルアップして次の世界に行きたいと思います」と切り替えた。
ロッテの印象は「毎年強いイメージ」。自身と同じ遊撃を守る鈴木大地内野手を目標に挙げ「力をつけて1日でも早く1軍でプレーしたい。安定した成績を残していますし、目指したい」と誓った。
今夏甲子園で3本塁打を放ち、その名を全国区にしたスラッガー。大舞台での勝負強さは折り紙つきだ。2年秋の神宮大会決勝では浦和学院の左腕エース江口から一発を放ち優勝に貢献。今夏の甲子園では初戦の明豊戦で初回1死二塁から中越えに先制2ラン。準々決勝・秋田商戦でも好投手の成田から右越えソロ、準決勝の早実戦でも上條のスライダーを右中間席へ運んだ。3本とも全て左腕からの一発とあってプロからの評価も高い。
決勝では東海大相模に敗れ東北勢初優勝はならなかったが、152キロ左腕の小笠原から2安打。超高校級相手にひけをとらないバッティングを見せた。遊撃守備は安定し、塁に出れば足も生かせる走攻守三拍子そろった好選手。U−18W杯に出場したことで、日の丸への思いも強くなった。「甲子園とは違う緊張感を味わえた。(プロでは)侍ジャパンに選ばれるような選手になれれば」と野望も口にした。
好調時には140キロ台後半もたたき出す大型右腕。打撃も非凡で、「4番・投手」として今夏は専大松戸を春夏通じて甲子園初出場へ導いた。
甲子園では初戦の花巻東戦で2段モーション気味のフォームについて注意を受けリズムを崩した。制球が不安定な部分もありまだ粗削りだが、野手としての才能も含めて将来性豊かな逸材だ。
ロッテからドラフト5位で指名された専大松戸の原嵩(しゅう)投手(17)が天国の母との約束をかなえた。
ドラフト会議後にTBS系「ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう〜夢を追う親と子の物語運命の瞬間を生中継!」に生出演し、「プロになったら1番最初にお母さんに伝えようと思っていた。“やったよという気持ちとこれから頑張るよ”という気持ちを伝えたいです」。
母・昭子さんは昨年7月3日にがんで他界。50歳の若さだった。原の中学時代にはバックネット裏でアナウンス役を務めるなど、息子の活躍を何よりも楽しみにしていた。ユニホームに背番号を縫いつける際には「気を込める」と集中する姿が印象に残っているという。
生前、その母と甲子園出場とプロ入りを約束していた。亡くなる直前には「もし私が死んでもずっと上から見てるから。1番近くで応援しているから」と励まされたという。そして原は今夏、甲子園出場を決めた。決勝では7回に勝ち越しランニング満塁本塁打を放った。中堅手の前で大きくバウンドする一打だった。
この日、2つめの約束を果たした原は「(生きていたら)誰よりも喜んでくれてたと思うし、マッサージとかしてくれてたのかなと思います」と亡き母をしのんだ。
ロッテ6位の宮崎梅田学園の信楽は自動車教習所の指導員。名捕手だった伊東監督の印象を「うまくピッチャーを育ててくれそう」と話し、指導員の観察眼を生かし「しっかりバッターを見て、納得した球を投げたい」と抱負を語った。
平日の午前に練習し、午後から指導員として車に乗る生活。繁忙期の春先や夏には1日2〜3時間しか練習ができなかったが、指導員との両立で「精神的に強くなった。変化球で空振りが取れるようになったのが成長」と言う。ソフトバンクの柳田との対戦を熱望し「打たせて取るピッチングをしたい」と力を込めた。
「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が22日午後5時から、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールで行われた。
ロッテは攻守にハイレベルの仙台育英・平沢大河内野手を指名。楽天と競合したが、伊東監督が楽天の立花球団社長との抽選を制し、右手で見事に引き当てた。
平沢は今夏の甲子園で、3本塁打を放つなど準優勝に貢献した。50メートル6秒2の俊足で、遠投は105メートルを誇る強肩。
ロッテと楽天から1位指名された仙台育英高の平沢大河内野手(17)は、抽選の結果、ロッテが交渉権を獲得した。下馬評では、楽天が単独指名となる可能性が高いと言われていた中、ロッテの指名には本人も驚いた様子。抽選の間は終始、固い表情を崩さず、佐々木順一朗監督(55)と握手を交わすと初めて笑顔を浮かべた。
宮城県・多賀城市内の同校で行われた記者会見では、「楽天がほとんどだと思っていたが、ロッテということで、自分の意識を高くもってやっていきたい。すごく期待されていると思うし、すごく嬉しいです」と話した。
今夏の甲子園では、3本塁打を放つなど母校の準優勝に大きく貢献した。U−18日本代表にも選ばれて、走攻守3拍子そろった大型遊撃手として期待は大きい。
宮崎梅田学園・信楽晃史(しがらき・あきふみ)投手(23)が、ロッテから6位指名を受けた。 普段は普通自動車の教習指導員を務める異色右腕。会見場でテレビ中継を見守り、自身の名前が呼ばれた瞬間に笑みがこぼれた。「ほっとしました。名前が珍しいので、呼ばれてすぐに『来た!』と思いました」と喜んだ。
ロッテから7位指名を受けた高野圭佑投手(23)=JR西日本=と、オリックスから10位指名を受けた杉本裕太郎外野手(24)=JR西日本=が広島市内の同社で会見した。
最速151キロの直球を武器にする高野は「嬉しい気持ちでいっぱい。まず両親に感謝の気持ちを伝えたい。持ち味はストレートだけど、全ての球種で勝負できると思っている。目の前の仕事を1つ1つこなしていければいい」とクールに意気込んだ。
一方、ドラフト会議スタートから約3時間、88選手中87番目でようやく名前が呼ばれた杉本は「ほとんどの球団が選択終了している中で、正直、ほとんど諦めている中で、オリックスさんに指名されてビックリしました。6位が終わった時に、今年は厳しいかなと。どの球団でも指名していただければ、嬉しいという思い」と胸を撫で下ろした。徳島商から青山学院大を経て、JR西日本に入社して2年目。190センチ、88キロと大型ながら、50メートル6秒0の俊足が売り。遠投115メートルと肩も強く、目指すのは「糸井2世」だ。
ロッテが楽天との競合の末、1位で平沢大河内野手(仙台育英)を引き当てた。くじ引き役を務めたロッテ・伊東監督は、ホッとした表情を見せた。
「相手の立花(社長)さんは運が強い人。どうなるかと思っていたけど今日はウチに運がありましたね」。
高校、大学、社会人を通じて野手ナンバー1の評価と期待。「最高です」と笑顔が絶えなかった。
賭けにも似たオーダーが苦しいチーム事情を物語った。日本シリーズ進出へ、もう負けられない16日のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦。4番に角中が今季初めて座った。スタメンにデスパイネの名前はなかった。
「大量点は望めない。1、2点を取りにいくために、スモールのスモールの野球」と伊東監督は説明した。今季のチーム本塁打85本はリーグ5位。つなぎが売りの打線で、貴重な長距離砲としてキューバ代表のデスパイネを軸に据えてきた。しかし、残した数字は物足りなかった。
レギュラーシーズンは103試合で打率2割5分8厘、18本塁打。シーズンが佳境に入る8月以降は5本塁打にとどまる。日本ハムとのCSファーストステージ第3戦で勝ち越し本塁打を放ったが、ファイナルステージは6打数無安打3三振。豪快なスイングの反面で、安定感を欠いた。
ファイナルステージ。皮肉にもソフトバンクは4番内川が連日活躍したが、千葉ロッテ打線は全体を見ても3試合で計4得点と振るわなかった。今季こだわった1点が、どこまでも遠かった。
「チャンスがあった中で勝たせてくれないのが、ソフトバンクの強さ」と伊東監督。ただ、はっきりとした課題も浮かんだ。好機で各打者が三振に倒れる場面が多かった。「レギュラーシーズンからアウトの内容が悪すぎる。追い込まれたら逆方向に打つとか、その辺の徹底をやっていかないといけない」。
今季のチーム打率2割5分7厘、561得点はリーグ4位。71盗塁は同5位。かみ合った時の勢いは相変わらず見事だったが、ソフトバンクに最後は歯が立たなかった。王者との差を「一言で層の厚さ」と指揮官は言う。伊東ロッテ4年目へ。個々のレベルアップはもちろん、今季見られなかった下からの突き上げや補強も重要になってくる。