4月6日4月6日4安打のロッテが3本塁打の一発攻勢で勝った。3回に中村の2ランで追い付き、1点を追う7回に井上が同点ソロ、9回にはデスパイネが勝ち越しソロを放った。好救援の内が今季初勝利。ソフトバンクは抑えのサファテが打たれた。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 4 |
| 福岡ソフトバンク | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
逆転勝ちで首位を守ったロッテ伊東勤監督（53）の口は滑らかだった。「今日から変えます。“1発打線”と。良いところで、みんな打ってくれた。今日の勝ちは大きい」と口角を上げた。安打数はソフトバンクの11に対し、わずか4。だが、得点は全て本塁打だった。3回、中村が一時同点2ラン。7回、井上が同点ソロ。そして9回、デスパイネの決勝ソロ。効果的な3本は全て今季1号だ。
指揮官にたまった鬱憤も晴れた。前日は延長12回引き分け。4点ビハインドを追い付き、救援陣が好リレー。内容は文句ないが、19三振も献上した。しかも、5つが見逃し。伊東監督は「バットを持っている意味がないじゃないか。ベンチとホームを行ったり来たり。ベースは踏むためにあるんだよ」と語気を強めていた。
この日も11三振を数えたが、見逃しは2つだけ。振りにいく中で、打撃コーチからは「追い込まれたら粘れ」と指示が出ていた。典型的だったのが、3回1死からの田村。千賀に2球で追い込まれたが、ファウル6球を挟み計12球の末に四球を選んだ。本人は「たまたま当たっただけ。ファウルは狙っていません」と控えめだったが、次の中村は初球143キロを振った。投手が根負けした直後の失投を捉え、左翼席へ運んだ。
前日に続き、救援陣が4回から奮闘。開幕から4カード連続負け越しなしを決めた。伊東監督は「簡単に引き下がらない粘りが出てきた。より明日が大事。涌井に頑張ってもらいましょう」と軽快に締めた。中5日でエースを投入し、首位を走る。
ロッテのアルフレド・デスパイネ外野手（29）が決勝の1号ソロを放った。
3−3の9回1死、サファテの152キロを中堅右のホームランテラスに放り込んだ。敵地でヒーローインタビューを受けると「千葉からもファンはたくさん来てくれている。チームは調子いい。明日も勝って、乗っていきたい」と喜んだ。
伊東勤監督（53）は「その前の打席（6回の中飛）もいい打球だった。あっち方向に飛べばね。あれを見たら、4番は外せない」と、強引に引っ張らずに放った1発に目を細めていた。
ロッテは、開幕から4カード連続負け越しなし。楽天と並ぶ首位を守った。
ロッテ井上晴哉内野手（26）が同点の1号ソロを放った。
2−3の7回2死走者なしで、ソフトバンク千賀の150キロを左中間スタンドへ放り込んだ。
自身2年ぶりとなる1発に「打ったのは高めのストレートです。前の打席でストレートばっかりだったので、変化球と低目のボールは捨ててストレート1本狙いでした。高めのボール球だったと思いますが、力負けせずにスタンドへもって行く事が出来ました。久しぶりのホームラン。はい、完璧です」と声を弾ませた。
ロッテ中村奨吾内野手（23）が一時同点の1号2ランを放った。
0−2の3回1死一塁で、ソフトバンク千賀の初球143キロを引っ張った。左翼席へ運ぶ同点弾となり、「ストレートが速い投手なので振り負けないように意識しました。久しぶりに会心の当たりが打てました。少しずつ調子を上げていきたいです」と話した。
ロッテ先発のチェン・グァンユウ投手（25）は、3回6安打3失点で降板した。
立ち上がりから制球が不安定だった。1回、2回と犠飛で1点ずつ失い、味方打線が同点に追い付いた直後の3回は、松田に左前へ勝ち越しを許す適時打を打たれた。
今季初先発で結果を残せず、「今日は初球の入り球がほとんどボールで、キャッチャーのリードを難しくしてしまいました。ボール球がはっきりしていた。すいません。昨日、ブルペン陣がみんな投げていたので、1イニング、1球でも多く投げたいと思っていましたが…。本当にチームに申し訳ないです」と話した。
試合前、ロッテ伊東勤監督（53）は今季初先発のチェンについて、次の通り話した。
「1人で投げきれればベストだけど、そう簡単にはいかない。ただ、昨日はほとんどの投手を使った。早めの継投は難しい。5回までは頑張って欲しい」。 前日の試合では、7投手を注ぎ込み延長12回引き分け。そのため、先発が長いイニングを投げることを期待していた。
ロッテは6日、球界初の売り子アイドル「マリーンズカンパイガールズ」の2ndシングル新曲「カンパイ応援歌」のリリースイベントの開催を発表した。
ミニライブと握手会で、ミニライブは観覧自由。握手会はQVCマリンのマリーンズストアプラザ店にて数量限定発売されているカレンダー付き、もしくは写真集付きCD購入者特典の握手会券にて参加できる。
日時は、4月10日、23日、5月8日の試合終了後。場所は、QVCマリン外周ボールパークステージ。
握手会券の対象商品は次の通り。
カンパイガールズリーダーの今井さやかは「ぜひCDを買っていただき、握手会に参加してください。そしてミニライブもぜひお楽しみください！当日はボールパークステージで待っています！それでは最後に、ウ〜、グビグビ、マリーンズカンパイガールズです！」とコメントした。
ロッテは6日、ソフトバンク2回戦（ヤフオクドーム）に4−3で逆転勝ち。9回1死から飛び出したアルフレド・デスパイネ外野手（29）の今季1号本塁打で、楽天と並び首位を守った。
敵の守護神・サファテが投じたカウント2−0からの152キロ。デスパイネの一撃は中堅右への“理想弾”。この当たりが出始めると“キューバの至宝”が本領発揮だ。
「一発が出ていなかったけど、欲求不満はなかった。そろそろ出るかな、と思っていた」。開幕から10試合、43打席目のアーチだったが、実際、本人に焦りはなかった。
それどころか前日5日の試合前には、不調の前同僚・クルーズ（巨人）に冷やかしメール。「大スターを激励してやった」と笑った。
デスパイネには“アジャパイネ”がもれなくセットでついてくる。そう、井上晴哉内野手（26）だ。7回2死から、千賀の150キロを砕く値千金の同点弾。左中間への一発は2014年9月18日の楽天戦（コボスタ宮城）以来で、実はこのときもデスパイネとのアベック弾だった。
「大きい！！今日の一発は大きい！！完璧でした」。井上の声が弾んだ。チームは7日の第3戦を待たず、開幕から4カード連続での負け越しなしを決めた。そこに“パイネ兄弟”が仁王立ちだ。
ロッテ新外国人のナバーロの実戦復帰が12日のイースタン・リーグ、巨人戦（ロッテ浦和）に決まった。伊東監督が6日、明らかにした。ナバーロは2月21日、那覇空港で銃刀法違反（拳銃の実弾所持）の現行犯で逮捕（不起訴処分）され、パ・リーグ、イースタン・リーグとも公式戦開幕から4週間の出場停止と制裁金50万円の球団処分が下されていた。1軍の公式戦出場は23日のオリックス戦（QVCマリン）から可能となる。
チームの得点は全て本塁打。3回に出た中村の1号2ランも大きかった。「（千賀は）真っ直ぐが速いので振りまけないように意識しました。久しぶりに会心の当たりです」。開幕から二塁に定着しているが、ナバーロが戻ってくれば、その座は脅かされる。「これから調子を上げていきます」。簡単に明け渡す訳にはいかない。
ロッテは救援陣の好投が逆転勝ちにつながった。先発のチェンが3回限りで降板したが、南、藤岡、内、西野が無失点。7回2死満塁から登板して4人を完璧に抑え、勝ち投手の内は「チームが勝ったのでそれでいい。中継ぎがみんな頑張っている」と口にした。伊東監督は安定感のある救援陣を「ワンサイドになりそうだったけど、頑張ってくれた」とたたえた。
ロッテの先発チェンは3回を6安打3失点でマウンドを降りた。制球が定まらず、3回までで65球を費やす苦しい投球。「初球がほとんどボールで、捕手のリードを難しくしてしまった」と反省しきりだった。
延長12回で引き分けた前日は4回途中から継投に入り、救援陣を6人もつぎ込んだ。2試合連続でリリーフに負担がかかる展開となり「1イニング、1球でも多く投げたいと思っていた。本当にチームに申し訳ない」と話した。
ロッテの新外国人、ヤマイコ・ナバーロ内野手（28）が12日のイースタンリーグ、巨人戦（ロッテ浦和）で実戦復帰することになった。6日、ソフトバンク2回戦（ヤフオクドーム）の試合前、伊東勤監督（53）が明らかにした。
ナバーロは2月21日、銃刀法違反（拳銃の実弾所持）の現行犯で逮捕（不起訴処分）され、パ・リーグ、イースタンリーグ公式戦の開幕から4週間の試合への出場停止と罰金50万円の球団処分を受けていた。
イースタンリーグの処分は9日に解除され、同日の楽天戦（利府）から出場可能だが、遠征ゲームのため、次カードの巨人戦となった。1軍の公式戦出場は23日のオリックス戦（QVCマリン）からとなる。
伊東監督は「本人とも話をしたが、実戦から遠ざかっており、『試合に出たくてウズウズしている』といっていた。全部の試合に出るのは無理なので、近く（関東地区）の試合に出して、2軍が遠征に出るときは、今まで通り1軍に帯同させての練習になる」と説明した。
プロ野球ロッテは6日、球界初の売り子アイドル「マリーンズカンパイガールズ」の2ndシングル新曲「カンパイ応援歌」（3月25日発売）のリリースイベントが、以下の通り決定したと発表した。
ロッテが「アジャパイネ弾」で同率首位を守った。2−3の7回、「アジャ」こと井上が千賀の150キロ直球を強振し、左中間へ同点の1号ソロ。2年ぶりのアーチに「うん、うん、久しぶりの本塁打。完璧です」と興奮気味にうなずいた。
そして、デスパイネだ。3−3の9回に守護神・サファテの152キロ直球をヤフオクドーム中堅のホームランテラスへライナーで叩き込んだ。今季10試合43打席目の1号が決勝ソロとなり「そろそろ本塁打が出るかなと思っていた」と笑みを浮かべた。2人のアベック弾は14年9月18日楽天戦（コボスタ宮城）以来2度目。井上は2年ぶりの通算3号が2発連続で「アジャパイネ弾」になるという運命的な一発だ。
体重114キロの井上は遠征先の福岡ではとんこつラーメンに舌鼓。ラーメンが来ると最初に「レンゲをどかす」。替え玉2個をたいらげるまでスープを残しておくため飲みたい欲求に負けないように飲めない状況をつくる。打撃も同じ。報道陣から「本塁打」という言葉が出ると「打撃が崩れるのでやめましょう」と禁句にして一発への欲を捨て「強い打球を打つ」と自らに言い聞かせてきた。14年に球団64年ぶりに新人開幕4番を務めた男は着実に進化した。
わずか4安打だが、中村の2ランも含めた3本塁打で全4得点を叩き出した。昨季はリーグ最少タイの85本だったが、今季はここまでリーグトップの7本だ。つなぐ野球を掲げてきた伊東監督も驚きを隠せず「一発打線に変えます」と喜んだ。
9番のロッテ・中村も、今季1号を放った。2点を追う3回1死一塁で千賀の初球を捉え、チーム初安打となる左越え2ラン。
チームが昨季CSを含む計4試合14回2/3でわずか2安打無得点に抑えられた天敵右腕相手に、反撃の口火となった。まだ打率.174と苦しんでいるが「久しぶりに会心の当たりが打てた。少しずつ調子を上げていきたい」と力強く話した。
銃刀法違反容疑で逮捕され、パ・リーグ、イースタン・リーグともに開幕から4週間出場停止の処分を受けたロッテのナバーロが、12日のイースタン・リーグ、巨人戦（ロッテ浦和）で実戦復帰する見込みとなった。
2軍戦は9日から宮城県利府町で行われる楽天2連戦から出場可能だが、伊東監督は「遠征には行かない」と話した。ナバーロは現在1軍に同行し、試合前の練習に参加している。
ロッテは9回に3−3からデスパイネが中越え決勝ソロ。守護神・サファテの152キロ直球をとらえた1号を「良い投手から打てて本当に嬉しい。自信になる」と喜んだ。
キューバ国内リーグには速球派投手が多く「速い球は慣れている」とデスパイネ。伊東監督も「凄い打球だった。あれを見ると4番は外せない」と目を細めていた。
ロッテのチェンが今季初先発したが、3回6安打3失点と期待に応えられなかった。毎回2安打1失点ずつを重ねる苦しい立ち上がり。打線が3回に同点に追いついてからも、粘れなかった。前日は7投手を起用して延長12回引き分け。少しでもリリーフを休ませたい一戦だった。左腕は「ブルペン陣がみんな投げていたので、1イニングでも1球でも多く投げたいと思っていましたが…。チームに申し訳ない」と肩を落とした。
2軍スタートの今季。5日に先発予定だった石川が寝違えたため登板を回避し、6日に抹消された。その穴を埋めるべく2軍から昇格したが、チャンスをつかめなかった。決勝弾を放ったデスパイネに励まされながら「すいません」と球場を後にしていた。
ロッテは1点を追う7回、「アジャ」こと井上が同点1号ソロを放って試合を振り出しに戻した。
井上は「打ったのは高めのストレート。前の打席でストレートばっかりだったので、変化球と低めのボールは捨ててストレート一本狙い。力負けせずにスタンドへもっていくことが出来た。はい、完璧です」と14年9月18日の楽天戦（コボスタ宮城）以来の本塁打を喜んだ。
パ・リーグ、イースタン・リーグともに開幕4週間出場停止の処分を受けたロッテのナバーロが、12日のイースタン・リーグ、巨人戦（ロッテ浦和）で実戦復帰する可能性が高まった。
2軍戦は9日の楽天戦（利府）から出場可能となるが、2軍の宮城遠征には参加せずに12日にロッテ浦和球場で実戦復帰する見通し。本塁打を放った2月21日の日本ハムとのオープン戦（名護）以来の実戦となる。
ロッテは6日、売り子アイドル「マリーンズカンパイガールズ」が3月25日に発売された新曲「カンパイ応援歌」のリリースイベントを4月10日の西武戦、同23日のオリックス戦、5月8日のオリックス戦の試合終了後にQVCマリンフィールドの外周ボールパークステージで開催すると発表した。
ライブと握手会を予定。QVCマリンのマリーンズストアプラザ店でカレンダー付、もしくは写真集付CDを購入した人に特典として握手会券がつく。
リーダー・今井さやかは「ぜひCDを買っていただき、握手会に参加してください。そしてミニライブもぜひお楽しみください！当日はボールパークステージで待っています！それでは最後に、ウ〜、グビグビ、マリーンズカンパイガールズです！」と呼びかけた。
チーム4安打中、本塁打3発の“超コスパ打線”でロッテがソフトバンクを撃破した。デスパイネ（29）が同点の9回1死から、決勝の1号ソロ。守護神・サファテの152キロを、中堅テラス席ギリギリへライナーで運んだ。
「ついに出ました。バットに当てることだけを考えた」と10試合目での一発に笑顔。首位を守った伊東監督も「やっと主砲が打って、チームも乗ってくる」と手応えを感じていた。
実弾所持の銃刀法違反容疑で逮捕され、その後に不起訴処分となっていたロッテのヤマイコ・ナバーロ選手（28）が、12日のイースタン・巨人戦（ロッテ浦和）で実戦復帰することが6日、決まった。加入後、公式戦初出場となる。
ナバーロは、パ・リーグとイースタン公式戦の開幕からそれぞれ4週間の出場停止処分を球団から受け、1軍メンバーに加わって練習を続けていた。イースタン出場が可能となる9日は2軍が宮城遠征となるため、ホームのロッテ浦和で開催する巨人戦から出場する。
伊東監督は「2軍全部（の試合）に出場するのは無理だと思うが、極力参加してもらう。本人は1軍の試合に出たくてウズウズしている」と話した。1軍のゲームには、最速で23日のオリックス戦（QVC）から出場できる。
ロッテは、球界初の売り子アイドル「マリーンズカンパイガールズ」の新曲「カンパイ応援歌」（3月25日発売）のリリースイベントを開催すると発表した。
10日の西武戦、23日と5月8日のオリックス戦（いずれもQVC）の試合後、球場の外周ボールパークステージで開催され、ミニライブと握手会が行われる。握手会はQVCのマリーンズストアプラザ店で数量限定発売されているカレンダー付、または写真集付CD購入者特典となる。
リーダーの今井さやかは「ぜひCDを買っていただき、握手会に参加してください。そしてミニライブもぜひお楽しみください！当日はボールパークステージで待っています」とファンに呼びかけた。
ロッテは、放った4安打のうち3本が本塁打と、一発攻勢でソフトバンクを沈めた。 伊東監督は「みんないいところで打ってくれた」。勝負を決めたのは主砲デスパイネ。同点の9回にサファテの152キロの直球を仕留めた1号ソロに「そろそろ出るかなと思っていた。いい投手から打てて、本当に嬉しい」と笑みを浮かべた。
ロッテが勝ち、開幕10試合を6勝3敗1分けとした。
3−3の9回、デスパイネがソフトバンクの抑え・サファテから決勝の中越え1号ソロを放った。デスパイネは試合後、「強いソフトバンク、球界を代表する投手のサファテから打てて嬉しい。いい流れなので明日も勝って千葉へ帰りたい」と喜びを表した。
ロッテは0−2の3回、中村の1号2ランで同点。2−3の7回は井上の1号ソロで再び再び追いついた。先発・チェンは3回3失点。4番手・内が今季初勝利、西野が4セーブ目を挙げた。
ソフトバンクは1分けを挟み連敗。先発・千賀が8回3安打3失点。9回に決勝弾を浴びたサファテが1敗目（2S）。初回は内川の犠飛で1点を先制。2回も江川の犠飛で2点目。2−2とされた直後の3回は、松田の適時打で勝ち越したが、逆転された。
ロッテは3月25日に新発売した、球界初の売り子アイドル「マリーンズカンパイガールズ」の2ndシングル新曲「カンパイ応援歌」のリリースイベントを4月10日、23日、5月8日の試合終了後にQVCマリンフィールドで開催すると発表した。
イベント内容はミニライブ＋握手会などで、握手会はQVCマリンフィールドのマリーンズストアプラザ店にて数量限定発売されているカレンダー付、もしくは写真集付CD購入者特典の握手会券にて参加できる。
JR西日本広島支社企画課。ドラフト7位ルーキーの高野圭佑投手がマリーンズに入団するまで在籍していた職場だ。広島駅近く。広島支社の3階にオフィスがあった。高野が座っている席は、窓の近く。外にはマツダスタジアムを確認することができた。寮から会社まで自転車で5分程度。いつもスーツ姿で球場の前を通る。そのたびにプロへの想いを強くした。
「職場の方々と観戦にも行きましたよ。いつも目の前を通りますし、社内で書類を作っていて、ふと窓の外をのぞくと目に入る。社会人になって2年。プロへの意識は強かったです」。
高3夏の県大会は2回戦敗退。四国学院大学時代4年時には日本選手権に出場するものの、1回戦負け。プロのスカウトの目に留まることはなかったが、社会人で野球を続けるチャンスを手にした。
社会人野球は1日中、野球漬けという訳にはいかない。午前9時から12時までスーツ姿で事務業務を行い、午後から練習。11月以降のシーズンオフになると、普通の会社員として1日中、勤務をした。チームメイトが、現場の車掌や輸送課など色々部署に配属される中で高野が配属されたのは企画課。パワーポイントやエクセルを駆使して様々な資料作りを任されていた。
「色々な仕事に携わることができました。思い出深いのは昨年、新型車両227系が投入されることを受けて、社内などで愛称募集をすることになった際に候補名を集約する資料作りを任されたことですかね。パワーポイントを駆使して作成しました。大会が近づいていたこともあり、最終的には他の社員の方に引き継いだのですが、印象深いです」。
昨年、JR西日本で運転を開始した新型車両227系の車両愛称は、その後『Red Wing』に決定。先頭車両の頭部両側に設置されている編成間転落防止ホロが赤色で翼を広げたような形状に見えることから「未来へ羽ばたく赤い翼」を意味しており、乗客の間で親しんでもらっている。この決定に、もしかしたらあの時の資料が活用されたのかもしれない。そう思うだけで、高野は充実感に包まれる。
「その他にも各駅の乗車率の分布、集約なども行いました。どの線のどの駅で乗車率が落ちているか、または上がっているかなどをパソコンを使って、数字を分析し、グラフにまとめ上げる仕事です。野球との両立は大変な部分は確かにありましたが、自分にとっては充実した時間で、とても勉強になりました」。
野球しか知らなかった若者が約60人いる企画課で過ごした2年間は、とても意義があるものとなっていた。それは職務と両立して行っていた野球にもいい影響を及ぼす。MAX151キロ右腕としてプロのスカウトの目に留まる存在になった。
「社会人の2年間で野球への取り組み方が変わった。深く考えるようになりました。自分にとって大事な時期。いいステップになっています」。
野球部ではコーチの平松一宏氏との出会いもあった、巨人、中日で通算11勝を挙げるなど活躍をした同社のOBだ。マウンドでカッとなる性格だった高野に口酸っぱく言い続けてくれた。「熱く冷静に！」。熱い気持ちと冷静な思考。それがバランスよく織り交ざった精神状態の時に良い投球ができる。最初は難しかったが、ずっと教え込まれたことでハッキリと理解できるようになった。だから昨年12月、千葉市内で行われたファン向けの新入団選手お披露目会で力強く「熱く冷静に！」を連呼した。その印象は強烈だ。
「本当に社会人時代の2年間があったから今がある。野球部、そして企画課の皆さんも盛大な送別会をしていただきました。応援してくれていて、気にしてくれている。それを聞いて、とても嬉しかったし、何とか皆さんの期待に応えないといけないなあといつも思っています。早く1軍に上がって、恩返しがしたい」。
今はイースタンリーグで結果を出す日々。MAX148キロを計測するなど、確実に評価を上げている。ルーキーとして滑り出しは上々だ。
励みがある。去年までの職場には今、千葉ロッテマリーンズの旗が置かれていると元同僚から伝え聞いた。企画課の仲間たちが高野を応援する気持ちがそこには込められている。その想いは、遠くロッテ浦和球場で汗を流す高野の元にしっかりと届いている。応援してくれる人達のために、1軍を目指し貪欲な日々を過ごしている。
（千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章）