ロッテが楽天と入れ替わって首位に浮上した。3年目の二木が9回に1点を失ったが、プロ初勝利を初完投で飾った。打線は2回に鈴木の犠飛で先制し、6回に井口の二塁打で2点を追加した。楽天は投打に振るわなかった。
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千葉ロッテ | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | 7 |
東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
最後の打者を空振り三振に仕留めると、小さくグラブをたたいた。千葉ロッテの3年目、二木はプロ初勝利を挙げ「もちろん嬉しい。調子はそんなに良くなかったけど、1人1人、丁寧にいけた」と喜びをかみしめた。
今季、過去2度の先発ではともに5回を持たずに降板していた。「中継ぎの先輩に迷惑を掛けていた。何とか長い回を投げようと思っていた」と臨んだ一戦。完封目前の9回に犠飛で失点したが、フル回転状態の救援陣の手を借りずに投げ抜いた。
身長187センチ、体重75キロのすらりとした体形。鹿児島情報高からドラフト6位で入団した当初は、線が細く「みんなでやる腹筋にもついていけなかった」と言う。球団は「二木プロジェクト」として徹底した食事や筋力トレーニングの管理を行い、1年目はじっくり基礎体力を養った。直球が力強さを増し、この日は「しっかり内角を突きたいところで突けた」と手応えをにじませた。
開幕前、ファンを前に「10勝、新人王」を目標として掲げた20歳の右腕。待望の白星を手にして「まだまだ1勝だけど、どんどん先発ローテーションで回って、勝ち数を増やしていきたい」と躍進を誓った。
壁を越えた。ロッテの3年目右腕、二木康太投手(20)がプロ初勝利を133球の完投で飾った。今季先発した2試合は、ともに5回もたず降板。背水の気持ちで臨み、三度目の正直で実らせた。最速138キロといつもより控えめだったが、直球中心に強気の投球。楽天打線を9回8安打1失点に抑えた。チームは首位攻防3連戦の頭を取り、再び首位に浮上した。
完封が消えても、二木は落ち着いていた。9回1死から初めて連打を許し、一、三塁。「1点はしょうがない」と切り替えた。楽天茂木に犠飛を打たれたが「最高のアウトの取り方だと思います」。続くゴームズを外に逃げるスライダーで空振り三振。右手でポンとグラブをたたいた。初勝利にしてはおとなしく見えたが「あまり感情を出さないので。あれでも喜んだつもりです」とほほ笑んだ。
勝てない日々が続いた。3月30日楽天戦は5回途中、4月5日ソフトバンク戦は4回途中で降板。「2軍と1軍では体の疲れが違う」と実感した。福岡から帰京後、寮で同期の肘井の部屋に行き「全然勝てない」とこぼした。「次ダメだったらファーム」と覚悟して、この1週間を過ごした。
伊東監督からは直球を多めに投げるよう指示された。過去2試合は変化球でかわす投球に映っていた。投げ急ぎのフォームも修正。何より「4回に入る時、絶対先頭だけは出さない」と意識した。先頭銀次を直球で左飛。鬼門を0で切り抜けると、後は8回まで0を並べた。壁を乗り越えた。
記念球を手に「1週間やったことが出せました」と言ったが、それ以上の成果だった。プロ入り時、2軍首脳陣は長期的な「二木プロジェクト」をうち立てた。入団当初は体力不足のため、ブルペンで1球に12〜13秒を要し、球速は130キロ台前半だった。187センチの長身も体重は73キロほど。体作りを優先させた。長い腕を支える土台を固めないと負担がかかるという判断だった。食堂で1時間以上かけて丼飯をかき込む毎日。食べ終わりは、いつも独りぼっちだった。1年半後、昨年の夏には、10キロ増えた体で1球に約半分の時間で済むようになった。球速は140キロを超えた。
開幕から使い続けた伊東監督は「ずっと期待していた。合格点」とわが事のように喜んだ。二木も「キャンプから期待されていると伝わっていました」。首位をいくチームに、孝行息子が誕生した。
ロッテ二木がプロ初勝利を初完投で飾った。完投でプロ初勝利を挙げたのは浜田達郎(中日)が14年5月7日阪神戦で完封して以来で、ロッテでは同年4月6日日本ハム戦の石川歩(1失点)以来。二木のように高校から入団したロッテの投手では、中居謹蔵(79年ドラフト4位=小高工)が4年目の83年4月23日日本ハム戦(仙台)で初先発初完投初勝利(1失点)を記録して以来、33年ぶりになる。
ロッテの3年目右腕、二木康太投手(20)がプロ初勝利を133球の完投で飾った。
ロッテ三木(途中出場で今季9試合目。1打席凡退も二木の勝利に)「同期なので嬉しい。刺激になります。打てない日も、守りで貢献したい。次は『チーム五木』で頑張りたい」。
ロッテの3年目右腕、二木康太投手(20)が完投でプロ初勝利を挙げた。
8回まで6安打無失点と、完封も見えていた。9回、1死から連打を浴び一、三塁。ここで茂木に犠飛を打たれた。それでも後続を断ち、133球完投勝利。チームの今季初完投ともなった。
ウイニングボールを手にすると、「調子自体はそんなに良くなかったけど、1人1人、丁寧に投げたのが良かったです」と笑顔で話した。
ロッテ細谷圭内野手(28)が適時打を放った。
3−0の7回1死二塁で、楽天古川のスライダーを右前に運び、4点目を挙げた。「(先発の)二木がいいピッチングをしてくれているので、何とかリードを広げて楽に投げさせてあげたいと思っていたから、いいタイムリーが打てました。熱く冷静に打てました」と話した。
ロッテ井口資仁内野手(41)が2点適時二塁打を放った。
1−0の6回1死一、二塁で、楽天辛島の内角129キロを引っ張った。左翼線二塁打で2走者をかえした。貴重な追加点を挙げ、「フルカウントだったから、ストライクゾーンに来た球をね。(先発の)二木が頑張っているから、何とか追加点を取ってあげたかった。ベンチの雰囲気も良いし、自分も良い気分でこの試合に入ることができた。今日も自分の仕事はできたかな。頭(初戦)を取って、明日の試合も気分よく迎えたいね」と話した。
ロッテのヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が、イースタン・リーグ公式戦に3番、二塁手で初出場した。1回2死走者なしの第1打席、巨人大竹寛から左翼線へ弾丸ライナーの当たりを飛ばし左前打とした。
2月末に沖縄から宮崎へ移動の際、銃弾を2発所持していたことで現行犯逮捕された。不起訴処分となったものの、球団の出場停止処分を受けていた。9日から2軍戦への出場が可能になったことで、この日の試合出場となった。1軍の試合へは23日のオリックス戦(QVCマリン)から出場可能になる。
ロッテは12日、首位攻防第1ラウンドの楽天3回戦(コボスタ宮城)に7−1で快勝。先発の二木康太(ふたき・こうた)投手(20)が、プロ初勝利を初完投で飾り、チームを単独首位に押し上げた。新人王獲得なら同郷・鹿児島出身のアイドル、AKB48の柏木由紀(24)との対談が約束されている3年目右腕。夢、そしてエースへの第一歩を踏み出した。
派手なアクションはなかった。軽く右手でグラブをたたいただけ。「それでも自分では目一杯の感情表現。嬉しいです」と二木が満面の笑みを浮かべた。
今季3度目の先発。「駄目なら2軍落ちを覚悟していた」という背水のマウンドで楽天打線に立ち向かった。完封目前の9回、この試合初の連打から失点したが、堂々のプロ初完投&初勝利。さらに継投でしのいできたチームにとっても、15試合目にして今季の完投第1号となった。
「過去2試合、リリーフの方に迷惑をかけてしまったので…。7回ぐらいから(疲労が出て)やばかったですけど、気力で投げ切りました」。
133球の熱投。最高球速は138キロだったが「スピードガン表示よりも切れと威力があった。それにスライダーもうまく使っていた」とはロッテ・福島スコアラー。気温9度の仙台平野を二木が気迫で熱くした。
新人王資格を有する3年目右腕。獲得した暁には、同じ鹿児島県出身で人気アイドルグループ、AKB48の柏木由紀との対談が約束されている。3月29日付の本紙紙面で二木が熱望すると、柏木が「ぜひ対談実現して欲しいなぁ。お時間あったらソロツアーにも来て…」とリツイート。一時ネットが炎上するほど反響を呼んだ。
「あれはマジ、やばかったです。友人、知人からはメールが殺到するし…。でも、嬉しかった。これからも励みにしたいです」。“ゆきりんパワー”もプロ初勝利の隠し味となった。チームは単独首位に浮上。ロッテの先発陣に頼もしい20歳が加わった。
実弾を所持していたとして逮捕され、パ・リーグとイースタン・リーグの公式戦開幕から4週間の出場停止処分を受けたロッテ・ナバーロが12日、イースタンの巨人戦に「3番・二塁」で復帰。第1打席で痛烈なライナーの左前打を放つなど2打数1安打、1四球だった。23日のオリックス戦(QVCマリン)から1軍でも出場可能となる新助っ人は「良い感じでプレーできた。僕は変わった。新しい気持ちでやっている」と力を込めた。
ロッテの41歳、井口が2安打2打点と活躍し、20歳の二木のプロ初勝利を後押しした。1点リードの6回1死一、二塁で左翼線二塁打を放って2点を加え「二木が頑張っていた。何とか追加点を取ってあげたかった」と息をついた。
2回無死一塁では、フルカウントから一塁走者の角中がスタートしたのに合わせて巧みに右前へ運び、一、三塁と好機を拡大。鈴木の先制犠飛につなげ「うまくライトに打てば一、三塁になるから」とベテランの技を見せた。
ロッテの新外国人、マイコ・ナバーロ内野手(28)=前韓国三星=が、12日のイースタン・リーグ、巨人戦(ロッテ浦和)に「3番・二塁」で先発出場。出場停止処分が解け、実戦復帰した。
2月21日の日本ハム戦(名護)以来の実戦となったナバーロは1回2死で迎えた第1打席で、大竹の140キロの直球を左翼へ弾丸ライナーで打ち返した。当たりが良すぎて単打となったが、スタンドからはどよめきが起こった。第2打席は四球。第3打席は中飛に倒れ、6回の守備から交代した。「打撃も守備も、チームメートとのコミュニケーションも問題なかった。1軍に上がってすぐに最高のパフォーマンスができるように、一生懸命準備したい」と話した。
来日1年目の長距離砲はオープン戦で開幕から2試合連発と好調だったが、2月21日に沖縄・那覇空港で銃刀法違反容疑(拳銃の実弾所持)で現行犯逮捕。3月22日に不起訴処分となったが、球団から開幕4週間出場停止などの処分が下されていた。
出場を終え、球場に来ていたファンにファンサービスした助っ人は、「私は変わった。今は新しい気持ちを持ってやっている」と話した。
1軍では23日のオリックス戦(QVCマリン)から出場できる。
ロッテ・伊東勤監督(53)は12日、次回対戦が想定される17日の日本ハム戦(札幌ドーム)で、大谷翔平投手(21)が先発&指名打者(DH)の『リアル二刀流』で出場する可能性が出てきたことについて、「むしろありがたい。ぜひやって欲しい」と“大歓迎”の意向を表明した。12日、楽天3回戦(コボスタ宮城)の試合前に語った。
「こちらとしては、逆に崩しやすい。投手にはリズムがあり、パ・リーグの場合は1アウトからでもベンチ前でキャッチボールができる。打者でも出てくるというなら、どこかでそういうリズムが狂ってくる」と指摘。その上で、「二死走者なしなら“歩かし(四球)”もありですね。ベースの上にずっと立たせておけばいい。この程度のことでもテンポは悪くなりますよ」と“秘策”まで披露した。
3月25日の開幕戦(QVCマリン)で土をつけた大谷。敵のさらなる“武装化”も、マリンの指揮官は余裕でかわした!?
ゆきりん、ついに勝ちました!ロッテの二木(ふたき)康太投手(20)が12日、楽天戦に先発しプロ初勝利を初完投で飾った。今季3度目の先発となった高卒3年目右腕は133球を投げ抜き、8安打1失点。プロ初勝利で完投したのは球団では14年の石川以来2年ぶりで今季チーム初完投ともなった。チームは楽天との首位争いの初戦を制し単独で5日ぶりの首位に立った。
133球目。ゴームズから空振り三振を奪うと、二木は右手で小さくグラブを叩いた。ガッツポーズもどこか小さい。完投でプロ初勝利をつかんだ20歳は「感情が表に出るタイプじゃないので、あれでも凄く喜んでいるんです」と言う。それでも、伊東監督から肩を叩かれてねぎらわれると、目を潤ませていた。
1メートル87の長身右腕。最速は138キロでも角度があった。さらに小さいテークバックから腕の振りが鋭いため、球速以上のスピード感を感じさせた。3打数1安打だった元同僚の今江から「カクカクしたフォームで打てそうで打てない」と評され、100キロ台のカーブで緩急も有効に使った。8安打を浴びても1失点の粘り強い投球。伊東監督は「かわす投球が多かったので真っすぐを多めに使えと言った。先発として合格点」と称えた。
リベンジ。それも完投にこだわっていた。今季初登板でプロ初先発となった3月30日に同じ楽天に5回途中で3失点KOされた。さらに石川が首痛で6日に出場選手登録を抹消。先発が手薄になり、中継ぎ陣の登板過多は明らかだった。二木は「中継ぎの先輩方に迷惑を掛けたので初勝利よりも長い回を投げられたのが嬉しい」と言った。
鹿児島情報時代は甲子園経験はなく、ドラフト6位での入団。母・ゆかりさん(51)は「子供の頃は食が細くて小さいお茶わんで、ちょっとご飯を食べるくらい。大人になったなと思う」と目を細める。3年前のプロ入り時は体重72キロだったが、球団内で「二木プロジェクト」と呼ばれる食事と筋力トレーニングによる徹底した体づくりを経て83キロまで増量した。1年目に買ったスーツは小さくなり、このオフの成人式は無理やり袖を通して出席した。体も投球も急成長している。
「今日駄目ならファーム」という危機感を持って今季3度目の先発で勝った。しかも単独首位に押し上げる大きな1勝。ウイニングボールは鹿児島の実家に送る。同じ鹿児島出身のAKB48・柏木由紀の熱烈なファン。高卒3年目で新人王資格を持ち球団から新人王を獲得すれば対談を検討すると言われている。プロ初勝利の一報は、ゆきりんの耳にも届いた。
ロッテ・二木の恩師も初勝利を喜んだ。
鹿児島情報・図師賢剛監督は授業の合間にネットで試合をチェックし「ホッとした感じ」と話した。宮崎遠征中の2月24日にオリックスとの練習試合を観戦。中継ぎで4回無失点に抑えた二木と試合後に電話で話し「今年は手応えがある」という教え子の言葉に安心したという。野球部は二木の代から学校からグラウンドまでの約12キロを毎日走るようになった。「二木を目標にして後輩達が走っている」と図師監督。同校出身プロ第1号の教え子に「息の長い選手になって欲しい」とエールを送った。
41歳のロッテ・井口が2安打2打点と活躍し、20歳の二木のプロ初勝利を後押しした。
1点リードの6回1死一、二塁で左翼線二塁打を放って2点を加え「二木が頑張っていた。何とか追加点を取ってあげたかった」。2回無死一塁では、フルカウントから一塁走者の角中がスタートしたのに合わせて巧みに右前へ運び、一、三塁と好機を拡大。鈴木の先制犠飛につなげ「うまくライトに打てば一、三塁になるから」とベテランの技を見せた。
2月に実弾を所持していたとして銃刀法違反容疑で逮捕され、開幕から4週間出場停止の球団処分を受けたロッテの新外国人ナバーロがイースタン・リーグ、巨人戦(ロッテ浦和)で実戦復帰した。
「3番・二塁」で出場。初回に左翼線へ弾丸ライナーの単打を放ち、2打数1安打1四球だった。実戦は約1ヶ月半ぶりだったが「特に長くは感じなかった。起きてしまったことは過去のこと。今の自分は新しい気持ちでやっている。それを見て欲しい」と話した。1軍出場は23日のオリックス戦(QVCマリン)から可能になる。
ロッテ3年目右腕の二木が嬉しいプロ初勝利を挙げた。落ち着いた投球で9回を投げ抜いて133球8安打1失点。「前回、前々回と早いイニングで代わって中継ぎの先輩に迷惑を掛けていたので、今日こそはと思って投げました。勝てた良かった。ウイニングボールは鹿児島の実家に贈ります」と初勝利を喜んだ。
二木は同じ鹿児島出身でアイドルグループAKB48とNGT48を兼任する柏木由紀のファン。資格を持つ新人王を獲れば球団は対談を検討するというだけに、プロ初勝利を弾みにシーズンを戦い抜いてタイトルを狙うつもりだ。
ロッテの井口が1−0の6回1死一、二塁で左翼線へ2点適時二塁打。貴重な追加点をもたらした。
今季初スタメンとなった10日は1号を含む3打数2安打3打点。2戦連続の先発出場となったこの日も3打数2安打2打点をマークし、2試合で計6打数4安打5打点の活躍を見せた。なお、二塁打の後に代走・三木が送られベンチに下がった。
井口は「二木が頑張っているから何とか追加点を取ってあげたかった。ベンチの雰囲気もいいし、いい気分でこの試合に入ることができた。自分の仕事はできた」と振り返った。
ロッテの新外国人・ナバーロが12日、イースタン・リーグ巨人戦(ロッテ浦和)で実戦復帰。初回2死での第1打席で左翼線への安打を放った。大竹の140キロ直球を痛烈なライナーで運び「感じは良かった。順調にきていると思う」と話した。計3打席に立って四球、中飛と合わせて2打数1安打。二塁の守備でも軽快な動きを見せ、試合前後には大勢のファンへのサインにも丁寧に応じた。
ナバーロは2月21日、那覇空港で実弾を所持していたとして銃刀法違反で逮捕。球団から開幕4週間出場停止などの処分を下された。これまで1軍に帯同しながら調整。逮捕当日の日本ハム戦(名護)以来の実戦で安打を放ち「(ここまでは)特に長くは感じなかった。考えていたのは、今自分ができることをやること。ベストなパフォーマンスができるように、この1ヶ月半は練習してきた」。1軍では23日のオリックス戦(QVCマリン)から出場可能となる。
控えめなロッテ・二木康太(20)は、勝利の瞬間も控えめにグラブを叩くだけ。「あれでも結構(感情を)出したつもりです」とはにかんだ。9回に犠飛で完封は逃しても、8安打1失点完投。3年目右腕が今季先発3度目の挑戦でプロ初勝利を挙げた。「もちろん嬉しい。調子はそんなに良くなかったけど、1人1人、丁寧にいけた」。初完投はチーム一番乗りだ。
187センチ、75キロのすらりとした体形で、小さなテイクバックを生かし、140キロに満たない直球でも楽天打線を詰まらせた。連打は9回だけ。再び首位に浮上した伊東監督は「1人で投げたことに価値がある。自信になるでしょう」と右腕の開花を喜んだ。
「二木に勝利を」が合言葉だった。試合前、ナインは「みんな今日は打とうぜ」と誓い合った。過去2試合、二木が降板するまで1点も取れなかった打線が7点の援護。右腕も「7点をもらったので、最後まで投げきろうと思いました」と133球に魂を込めた。
開幕前はファンを前に「10勝、新人王」を目標として掲げた。新人王獲得のご褒美として同じ鹿児島出身のAKB柏木由紀(24)との対談を熱望する、等身大の20歳だ。「次は完封?そんなすごい投手じゃないです」。照れ笑いの登板後とは違って、マウンドでは自信に満ちあふれていた。
12日の楽天戦でプロ初勝利をあげたロッテ・二木康太投手(20)に、同じ鹿児島出身の人気アイドル「AKB48」の柏木由紀(24)が祝福のコメントを寄せた。
ロッテ高卒3年目の二木がプロ初勝利を完投で飾った。「7回ぐらいから気力で頑張りました」。133球目、最後の打者・ゴームズを空振り三振に仕留めると、グラブをたたいて“破顔一勝”だ。
過去2戦はいずれも5回を持たず降板した。「今日ダメならファーム行きを考えていた」。背水のマウンドで躍動した。8回まで連打を許さず、9回1死から犠飛で1失点。プロ初完封はお預けとなったが、安定感のある投球で9回を投げきった。
「手足が長く、独特の間がある。岩隈(マリナーズ)になれる素材です」。落合投手コーチがほれ込み、今季開幕から先発ローテに抜擢した。3戦目でようやく期待に応える投球を見せられた。
ウイニングボールは「実家に送ります。家族が喜んでくれると思う」とはにかんだ二木。次代エース候補の覚醒ピッチで、5日ぶりに首位を奪回。乗らないはずがない。
実弾所持で逮捕され、パ・リーグとイースタン・リーグ開幕から4週間出場停止などの処分を科されたロッテのヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が12日、イースタン・巨人戦(ロッテ浦和)で「3番・二塁」で実戦復帰した。
1回2死の第1打席で大竹の140キロ速球を弾丸ライナーで左翼線に運んだ。4回の第2打席は四球、5回の第3打席は中飛と、実戦復帰初戦は2打数1安打1四球だった。
守備や走塁でも軽快な動きを見せた。「自分としてはすごく感じがよかった。この1ヶ月半、一生懸命練習してきた。今は新しい気持ちでやっている」とナバーロ。23日のオリックス戦(QVC)から出場可能となる1軍戦に向け、さらに状態を上げていく。
ロッテのヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が、12日のイースタン・巨人戦(ロッテ浦和)で約2ヶ月ぶりに実戦復帰。スタメンの3番・二塁で出場、いきなり安打で出塁した。
最初の打席は初回2死走者なしの場面で迎えた。巨人・大竹が1−1から投じた140キロ速球を、左線へ打ち返した。あまりにも当たりが良すぎたため、ナバーロは一塁を越えたところで止まった。
ナバーロは2月21日に那覇空港で実弾所持の銃刀法違反容疑で逮捕され、3月22日に不起訴処分になっていた。球団はパ・リーグとイースタン・リーグの公式戦開幕から、それぞれ4週間の出場停止と制裁金50万円の処分を科し、イースタン・リーグは4月9日から出場可能となっていたが、チームが遠征中のためこの試合からの復帰となった。
なお、1軍公式戦は4月23日のオリックス戦(QVC)から出場可能となる。ロッテのヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が、12日のイースタン・巨人戦(ロッテ浦和)で約2ヶ月ぶりに実戦復帰。スタメンの3番・二塁で出場した。
ナバーロは2月21日に那覇空港で実弾所持の銃刀法違反容疑で逮捕され、3月22日に不起訴処分になっていた。球団はパ・リーグとイースタン・リーグの公式戦開幕から、それぞれ4週間の出場停止と制裁金50万円の処分を科し、イースタン・リーグは4月9日から出場可能となっていたが、チームが遠征中のためこの試合からの復帰となった。
なお、1軍公式戦は4月23日のオリックス戦(QVC)から出場可能となる。
実弾所持で逮捕され、出場停止処分を受けた千葉ロッテのナバーロが12日、イースタン・リーグの巨人戦(ロッテ浦和)で2月下旬以来の実戦復帰した。「3番・二塁」で先発し、2打数1安打1四球。「すごく感じは良かった」と納得の表情を浮かべた。
走攻守で躍動した。1回に大竹の140キロ真っすぐを鋭く左翼線にはじき返し、いきなり安打。4回は四球を選ぶと、続く福浦の左飛でタッチアップし二塁を陥れる好走塁。そして、5回には守備で「ランナーが走っていたのが見えた」と、小飛球を捕球し素早い一塁送球で併殺を奪った。
ナバーロは2月21日に那覇空港で現行犯逮捕され、3月22日に不起訴処分となった。球団から公式戦4週間出場停止などの処分を科され、2軍戦出場は9日から可能になっていた。
試合に出られない間は1軍に帯同し、調整を続けていた。実戦感覚が心配されたが「打撃、守備、チームメートとのコミュニケーションも特に問題なかった」。山下2軍監督は「ブランクを感じさせず、びっくりした。野球小僧に見えた」と言葉を弾ませた。
1軍は23日のオリックス戦(QVCマリン)から出場可能になる。長打力が期待できる新外国人は「新しい気持ちでやっている。それを見て欲しい。試合に集中するだけだ」と力強かった。
開店と同時に大男達が続々とのれんをくぐった。指揮官に続き、キャプテンの鈴木大地内野手、益田直也投手、三木亮内野手、中村奨吾内野手、江村直也捕手、田村龍弘捕手がテーブルについた。うな重の大盛りを7人前。伊東勤監督が福岡遠征の行きつけにしているうなぎ店で、舌鼓を打った。最初は緊張していた選手達だったが、うなぎの美味しさに乗せられたかのように、指揮官との会話は弾んだ。思いの丈をぶつけ、さらに冗談を言って笑い、時には真剣に監督の話を聞き入った。
「なかなかこれまでそういう機会もなかったからね。ちょっと昼食に若い選手を連れて行ってあげようかと思ったんだ。香ばしくて、歯ごたえがあって、ふっくらした食感の美味しいうなぎを、選手達に食べさせてあげたかった。タレも美味しいんだよ」。
打撃ケージの後ろで若手選手の打撃を見ながら、伊東監督はその時の意図を話してくれた。誘ったのは4月3日のオリックス戦(京セラD)の試合前練習中。試合後に福岡に移動。翌4日は休みというスケジュールだった。キャプテンの鈴木に声を掛けた。「美味しいうなぎのお店が福岡にあるんだ。明日の休みの日に行ってみないか?若手に声を掛けて、みんなで行こう」。突然の提案に、鈴木は驚いた。指揮官から食事に誘われる機会はそうあるものではない。ただ、リーダーとして考えた。チームにとって、これはとてもいい機会だと思った。
「自分はキャプテンをやっていることもあって、監督とお話をする機会は多いけど、若い選手はなかなかあるものではない。この機会に色々と話ができたらと思った」。
鈴木と、すでに予定のある選手以外の5選手が参加をした。福岡の宿舎から車で5分ほどの距離だが、開店時には行列のできる福岡の人気店。だから、開店10分前の10時50分に到着した。並ぶことも覚悟をしていたが、月曜日ということもあり、幸いすぐに入店することができた。最初は緊張をしていた選手達が美味しそうに食べる姿を指揮官は嬉しそうに眺めた。食べ終わる頃を見計らって、色々な話をした。
「自分の選手時代の経験を基に、今、何をしないといけないか。どのように取り組まなくてはいけないか。どういう考え方が必要か。色々な話をしたね。グラウンドで指示をすることはあっても、食事をしながらというのはこれまであまりなかった。いい機会になったかと思う」。
翌5日からのホークス3連戦。若手選手達が躍動した。5日の試合では益田が2イニングを1安打、無失点。厳しい試合を引き分けに持ち込む立役者となった。守備固めで途中出場をした三木は難しい打球を処理し、投手陣を助けた。6日は中村が今季1号の2ラン。翌7日も4安打と結果を出した。「うなぎ効果だな!」とベンチで声を掛ける指揮官に中村は「ハイ!」と嬉しそうに笑った。その光景にキャプテンも手応えを感じた。
「今まで距離があった若い選手達が、食事をキッカケに何か変わったように感じる。厳しい人で試合では怒られることが多いかもしれないけど、ユニホームを着ていない時は本当にいいお父さんのような方。あの日も野球の話もあったけど、世間話とか自分が現役時代の笑い話だとか、色々な話をしてくれた。この人を胴上げしたいとみんなあらためて感じたと思います」。
敵地・福岡でホークスに2勝1分け。若手選手の活躍がチームを牽引し、開幕から好調を維持している。今年も指揮官はげきを飛ばし、励まし、アドバイスを繰り返し、選手達を引っ張り続ける。秋に最高の瞬間を迎えるために全員一丸で、気持ちを1つにして勝利を積み重ねていく。それがマリーンズの野球。伊東マリーンズの魅力だ。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)