ロッテが完封リレーで連敗を3で止めた。7回まで投げた石川が5勝目。益田と南は危なげなかった。1回に角中の先制打と井口の2点二塁打を含む4連打などで3得点し、8回はナバーロが2ラン。広島は好機で1本が出なかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | x | 5 |
広島の先発ジョンソンはセ・リーグ最多の6勝をマークしている。加えて、2試合連続完封中。好結果を残している左腕を、千葉ロッテ打線が落ち着く前に攻略した。
1回。2番細谷の6球目だった。四球で出塁した先頭清田がスタートを切ると、相手遊撃手の田中が釣られて二塁方向へ。三遊間は、ぽっかりと空く。細谷の打球は鮮やかにそこを抜けた。
動いて一、三塁の先制機をあっという間に築くと、中軸も仕事を果たした。角中が真ん中高めの直球を三塁線にはじき返し、先制。デスパイネが遊内野安打でつなぐ。そして、打席には29日に代打本塁打を放っていた井口。「前の試合のいい感じのまま打席に入ることができた」と、右中間へ2点二塁打を放った。
一気呵成の4連打で3得点。結局、6回まで投げたジョンソンからは5安打に終わった。その後は打ち崩せなかっただけに、大きな先制パンチだった。角中と井口はいずれも初球を捉えて、伊東監督は「第1ストライクから打っていった結果、点が取れた」と分析した。
ソフトバンクに3連敗し交流戦を迎え、仕切り直しにしたい一戦だった。8回にはナバーロが球場最上部にぶつける2ランを放ち、セ首位の広島に快勝。監督は「いいスタートができた」とうなずいた。
千葉ロッテの石川は7回無失点で5勝目。チームにとって今季52試合目で初の無失点試合に大きく貢献した。「広島は調子がいいと聞いていたので、粘り強く投げた。あんまりよくはなかったが、勝ってよかった」。
ピンチで踏ん張った。2回2死一、二塁を安部に粘られながらも11球目のシンカーを低めに落として空振り三振で切り抜けると、三塁に走者を進めた三、4回もしのいだ。「セ・リーグはあまり印象がない。パ・リーグだとファウルしてくる」と控えめだったが、得意のシンカーをうまく使ったことも奏功した。
ロッテ石川歩投手(28)が7回7安打無失点で5勝目を挙げた。再び規定投球回に達し、防御率1.14はリーグトップに立った。
序盤は再三ピンチを迎えたが、粘り腰で切り抜けた。「(広島打線は)振れている印象はありました。だから腕を振って投げたのですが、それが合ってしまったのかな、と。中盤からは、抜いた訳じゃないけど、フォームを意識して投げました」と、試合中の修正が実った。
伊東監督は「今日は球のキレがあった。どんどん攻めていた」とねぎらった。
ロッテ・ヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が特大の1発を放った。
3−0の8回2死一塁で、広島戸田の真ん中141キロをフルスイング。打った瞬間に分かるダメ押し2ランだった。打球は左翼スタンド最上部に設置されている照明の真下に当たり、観客席に落ちてきた。推定飛距離は150メートル。秒速7〜8メートルのアゲンストの風が吹く中での特大弾に、球場全体がざわついた。
勝利投手の石川とともにお立ち台に上がると、「初めてQVCマリンでホームランが打てて、本当に嬉しい。毎日、練習した結果です」と笑顔。最後は「ナバーロ!」と声を張り上げると、スタンドのファンが「ガンバーロ!」と応じる、お決まりのシメで沸かせた。
ロッテが初回に3点を先取した。
まずは、無死一、三塁で角中勝也外野手(29)が左前適時打を放った。広島ジョンソンの144キロを流し打ち。「バッティングの内容は悪かったけど、先制のチャンスだったので結果が大事ですからね。いい流れで回してくれたので、結果が出て良かったです。交流戦でもカードの頭をしっかり取る気持ちで戦っていきたいです」と話した。
なお無死満塁とし、井口資仁内野手(41)が右中間フェンス直撃の2点適時二塁打を放った。初球142キロを捉え、「打ったのはストレートかツーシームかな。球に逆らわず打つことが出来たね。(代打で2ランを放った)前の試合のいい感じのまま打席に入ることが出来た。交流戦でもいつもと変わらず、マリーンズ野球をして行きたいね」と声を弾ませた。
ロッテ涌井秀章投手(29)が31日、広島1回戦(QVCマリン)開始前に、グラウンドで3・4月度の月間MVPの表彰を受けた。
3・4月は6試合に登板し、リーグ唯一の5勝無敗を記録。自身7年ぶり3度目の受賞となった。7年ぶりの月間MVP受賞は、パ・リーグ投手部門では最長ブランクだった。
ロッテが31日からの広島3連戦(QVCマリン)で、次のコラボグッズを発売する。
広島県福山市出身の江村直也捕手(24)は「この帽子、斬新ですね! 右が黒くてマリーンズ。左が赤くてカープ。初めて見ました。話題になりそうですね。多くのファンの人にぜひ買って欲しいです」と話した。
ロッテ金沢岳捕手(32)が31日、2年ぶりの1軍昇格を果たした。
打撃不振の吉田に代わり、この日、出場選手登録された。広島戦(QVCマリン)前の練習を行うと、「頑張るだけですよ!」と意気込んでいた。
ロッテは31日、西野勇士投手(25)が30日に都内の病院で検査を受け、左肘骨挫傷と診断されたことを発表した。全治は1週間。出場選手登録は抹消せず、登板は当日の様子を見て決める。
29日のソフトバンク戦(QVCマリン)の9回、セーフティーバントを処理しようとして転倒。左手を突いた際の衝撃が肘に来た。利き腕ではなく、本人は「大丈夫だと思います」と軽傷を強調。1日も早い回復を目指す。
ロッテのドラフト5位ルーキー原嵩投手(18)が、6月2日のイースタン・リーグ・ヤクルト戦(ロッテ浦和、午後1時開始)で先発登板する。公式戦登板は初めて。
原は「緊張はしていません。楽しみです。プロのマウンドで投げられることに感謝をしながら1球1球、全力で投げたいと思います。自分の持ち球を駆使して、今できる最高のパフォーマンスを見せることができればと考えています」と意気込みを口にした。
ロッテは31日、大松尚逸内野手(33)が右アキレス腱を断裂し、30日に都内の病院で右アキレス腱縫合手術を受けたことを発表した。手術は成功し、1週間の入院予定。全治は6ヶ月の見込み。
29日のイースタン・リーグ楽天戦(荘銀・日新スタ)で、一塁から二塁を回った際に痛めた。
覚せい剤取締法違反(所持、使用、譲り受け)の罪に問われた元プロ野球選手清原和博被告(48)が31日、懲役2年6月、執行猶予4年の判決を言い渡されたことを受け、西武時代の先輩であるロッテ伊東勤監督(53)がコメントした。
この日の広島戦前の練習を終えると、判決内容を知った。「いずれは野球に戻ってこられる道が開けたらいい。2度と薬物だけには手を出してもらいたくない。野球界にも世間にも影響力があった。これからは、人の役に立ってニュースになってもらいたい」と話した。
ロッテは31日、広島1回戦(QVCマリン)に5−0で快勝。交流戦開幕を白星で飾った。打っては8回2死一塁から新助っ人、ヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が左翼照明フェンスにぶち当てる衝撃の150メートル弾。本拠地初アーチとなる3号2ランだ。
「そうか!?何メートルかは分からないが、過去にはもっと飛ばしたことがある。まあ、1本が出てくれてよかった」。
シャイな大砲は騒然とする周囲をよそに「チームが勝ったことが1番だ」と喜んだ。追加点が欲しい中で出たトドメの一発。しかも、最大8メートルの逆風を切り裂いた。広島の3番手・戸田がフルカウントから投じた真ん中の141キロ速球は木っ端みじんに砕かれた。
記念ボールは手元に戻らなかった。それでも、ナバーロの自宅には2014年に韓国プロ野球で記録した初安打と、4月23日のオリックス戦(QVCマリン)で放った初安打のボールが宝物として飾ってある。
「それぞれ球団の人にハングル、日本語で『日時&初ヒット』と書いてもらった。残るは中国語だけだ!?」。ひげの怪力男はアジア制覇を目論んでいる!?
絶景エースの石川が7回無失点、自身3連勝で5勝目。チームトップの涌井に並んだが、「粘り強く投げられましたが、調子はよくなかった。抑えた気がしない」と冴えない顔。それでも左翼から右翼への最大8メートルの強風が、持ち球のシンカーをさらに変化させて8奪三振。防御率も1.14となり、再びリーグ単独トップに躍り出たが「また次の登板が大事」と締めた。
ロッテは交流戦開幕に加えて“親子交流”。広島戦に先立ち、QVCマリンでは午前11時からイースタン・リーグ、ヤクルト戦が行われ、5−0で快勝。4番の“アジャパイネ”こと井上が先制打を含む3安打。試合後は久々にデスパイネとも合体。「アニキ!!アニキ!!」と抱きつかれたが、井上の方は「ボクの方が年下なのに“オマエは年齢をごまかしている”と…」。相変わらず仲よしの“パイネ兄弟”でした。
5月29日のイースタン・リーグ、楽天戦で走塁中に右アキレス腱を断裂したロッテ・大松尚逸内野手(33)が31日、東京都内の病院で腱の縫合手術を受けた。全治6ヶ月の見込みで、今季中の復帰は絶望となった。
ロッテのナバーロが8回に特大の3号2ランを放った。左翼後方の壁の屋根部分に直撃し、もう少しで場外本塁打という一打にも「そんなに驚いた当たりではない。もっと遠くに飛ばしたこともある」と豪語した。
この試合を終えて打率2割3分7厘と決して本調子とは言えないが、この一発が復調のきっかけとなるか。「やることは最高のスイングをすること。今は強いスイングを心掛けている」と力を込めた。
ロッテ打線が、過去2戦連続完封勝ちと好調だった広島のジョンソンから1回に3点をもぎ取った。
先制打は角中。無死一、三塁から真ん中高めの144キロをたたき、三塁線を破った。昨年は打率4割2分7厘を残すなど得意の交流戦でいきなり勝負強さを示し「打撃の内容は悪かったが、先制のチャンスだったので結果が大事」と喜んだ。
さらに無死満塁と攻め立て、井口が中越えに2点二塁打を放った。外角速球を捉え、フェンスを直撃する一打に「球に逆らわず打つことができた」と胸を張った。
ロッテのドラフト5位・原嵩(はら・しゅう)投手(18)=専大松戸高=が、6月2日のイースタン・リーグ、ヤクルト戦(ロッテ浦和、午後1時開始)に先発登板をすることになった。31日、球団が発表した。
同投手は公式戦初登板&初先発となる。なお、1日の試合が荒天などの理由で中止となった場合は変更の可能性を残す。
ロッテ・大松尚逸内野手(33)が31日、東京都内の病院で右アキレス腱断裂による縫合手術を受けた。手術は成功し、1週間の入院予定。全治は6ヶ月の見込みで今季の出場は絶望となった。同選手は29日のイースタン・リーグ、楽天戦(山形、荘銀・日新スタジアム)で走塁中に負傷した。
また、西野勇士投手(25)が東京都内の病院で精密検査を受けた結果、「左肘骨挫傷」で全治1週間の診断。同投手は29日のソフトバンク戦(QVCマリン)でバント処理で転倒。その際、衝撃で左肘を負傷した。登録抹消はせず、状態の回復をみて登板を決める。
ロッテは31日、同日に開幕するセパ交流戦の広島戦(QVCマリン)に合わせ、『マリーンズ&カープ』のコラボグッズを発売すると発表した。詳細は以下の通り。
“アジャパイネ”ことロッテ・井上晴哉内野手(26)が31日、イースタン・リーグのヤクルト戦(QVCマリン)に「4番・一塁」で先発出場。1回の先制打を含む3安打の猛打賞で、5−0の勝利に貢献した。
この日の同球場は、昼間が2軍のヤクルト戦、夜はセパ交流戦の開幕となる広島戦の“親子ゲーム”。伊東監督ら1軍首脳陣も視察する中での活躍に「とにかくアピールするのみ。また1軍のチャンスをもらえるよう打つだけです」と再昇格へ気合をみなぎらせた。
井上は今季、開幕1軍を果たしたが、打撃不振から4月25日に2軍落ち。伊東監督から「再調整」を命じられたが、ここに来て打撃の状態は急上昇。31日終了現在、24試合、打率.439、6本塁打、21打点。20日の2軍日本ハム戦(ロッテ浦和)では、イースタン・リーグ史上8人目のサイクル安打を達成している。
度肝を抜く推定150メートル弾だ。3−0の8回2死一塁。ロッテのナバーロはフルカウントから戸田のスライダーを2球ファウルし、9球目の直球を捉えた。打球は左翼席のはるか上を通過し、照明下の壁を直撃してスタンドに落下した。
この時、上空は風速7〜9メートルの逆風が吹いていたのだ。ロッテファンもどよめく中、ダイヤモンドを一周。当の本人は「そんなに驚いていない。もっと飛ばしたことはある。自分はパワーヒッター。状態はあんまり良くない」と言ってのけた。
ダメ押しの3号2ランは、QVCマリンフィールド初アーチ。韓国・サムスンで昨季48本塁打を放った大砲も、試合前の時点で打率.237と不振が続いていた。伊東監督は「本当に韓国で40本も50本も打ったのかと思ったけどね。あそこまで飛ばさなくてもいいけど。吹っ切れたかな」と安どの笑みをこぼした。
ナバーロには「尊敬できる選手。お父さんのような存在」と慕う選手がいる。サムスン時代の14、15年に一緒にプレーした元ロッテの李スンヨプだ。その李スンヨプは、入団1年目の04年に千葉マリン(当時)で来日初本塁打を場外弾で飾った。それを聞いたナバーロは「本当か?ここで場外?多分(自分も)打つよ」とニヤリと笑って、次は場外弾を予告した。
チームはセ・リーグの首位・広島に快勝し、連敗を3で止めた。好調のチームに追いつくように、規格外の助っ人も本調子になってきた。
ロッテの石川が7回7安打無失点で5勝目を挙げた。初回に3点の援護をもらうと2回2死一、二塁で安部、3回2死三塁で丸をいずれもシンカーで空振り三振に仕留めたが「多分風ですね」。
本塁方向からの逆風で宝刀の威力が増して今季最多の8奪三振。防御率1.14でリーグトップに「すぐに(防御率が)上がっちゃうと思う。次が大事だ」と気を引き締めた。
5月29日のソフトバンク戦(QVCマリン)でバント処理の際に転倒し左肘を痛めたロッテの西野が、同30日に都内の病院で検査を受け「左肘骨挫傷」で全治1週間と診断された。出場選手登録は抹消せず、登板は当日の様子を見て判断する。
右腕は「捕るときに痛いのでキャッチボールはできなかった。(負傷箇所が)左なので、すぐいけると思う」と話した。
29日のソフトバンク戦(QVCマリン)でバント処理の際に転倒し左肘を痛めたロッテ・西野勇士投手(25)が、30日に都内の病院で検査を受け「左肘骨挫傷」で全治1週間と診断された。
31日の試合前練習にも参加しており、出場選手登録は抹消しない。今後の登板は当日の様子を見て判断する。右腕は「左なので、すぐいけると思う」と話した。守護神は今季22試合に登板し、3勝2敗12セーブを挙げている。
ロッテの大松尚逸内野手(33)が5月29日のイースタン・リーグ、楽天戦(荘銀・日新スタ)の走塁の際に右アキレス腱を断裂した。同30日に都内の病院で右アキレス腱縫合手術を受けた。1週間入院する予定。全治6ヶ月の見込みで、今季中の復帰は絶望的となった。
12年目の左の大砲は、08年に134試合に出場し自己最多の24本塁打を放つなど通算811試合で打率.249、81本塁打、351打点をマーク。今季1軍昇格はないが、イースタンでは44試合で打率.310、4本塁打と好調だった。
ロッテのドラフト5位ルーキー・原が2日のイースタン・リーグ、ヤクルト戦(ロッテ浦和)で先発で公式戦初登板することが決まった。
専大松戸出身の原はドラフト1位・平沢(仙台育英)、同3位・成田(秋田商)とともに「高卒イケメントリオ」として人気を集めている。右腕は「緊張はしていません。楽しみです。プロのマウンドで投げられることに感謝をしながら1球1球、全力で投げたいと思います。自分の持ち球を駆使して今できる最高のパフォーマンスを見せる事ができればと考えています」と張り切っていた。
ロッテは31日、交流戦開幕となる広島3連戦がQVCマリンで行われるのを受け、両球団のコラボグッズを発売した。
特製キャップは右半分がロッテ、左半分が広島のデザインになっている。広島県出身の江村は「この帽子、斬新ですね!右が黒くてマリーンズ。左が赤くてカープ。初めて見ました。話題になりそうですね。多くのファンの人にぜひ買って欲しいです」と話した。ほかにもマスコット「マーくん」vs「カープ坊や」のコラボタオルなどを販売する。
ロッテのドラフト1位ルーキー、平沢大河内野手(18)が31日、QVCマリンで行われたイースタン・リーグのヤクルト戦に出場。木谷から右翼フェンス直撃の適時三塁打を放った。
仙台育英の8年先輩にあたる由規投手(26)との対戦は三振と四球に終わったが、「もう1回対戦できればヒットを打ちたい」と闘志を燃やし「(2軍落ちでも)変わりはないが、1年間戦い抜くのは体力をもっとつけていかなくてはいけないことを実感している」と前を向いた。
1軍では6試合に出場したが、速球に対応できず9打数無安打6三振。バックスイングでヘッドが中に入りすぎて、バットが遠回りするため「無駄な動きをしないようにとか、色々言われてやっています」と再昇格に向けて試行錯誤を続けている。
正直に言う。岡田が好きだ。ロッテの背番号66の守備に記者は長い間、恋をしている。岡田が中堅の守備に就くと、もう視線は離れない。バットが快音を発するとしよう。その手応えにヒットを予感した打者の希望は岡田のグラブの中で潰える。それはゾクゾクする快感だ。
岡田の凄さはキャッチに止まらない。5月24日の日本ハム戦(札幌ドーム)、初回1死二塁の守備。田中賢の中前打をダッシュで捕球すると本塁ベースやや三塁寄りに2バウンド返球。ここしかない場所とタイミングで走者の陽岱鋼(ヨウダイカン)を補殺した。タッチした捕手の田村も見事だが、やはり精密な返球に見とれた。
試合後、岡田は「今の(コリジョン)ルールでは、あそこしかない」とコメント。記者は3月に取材した2軍の西武戦(西武第2)の似たシチュエーションで、岡田が同じ場所に同じ高さで返球したのを目撃した。コリジョン(衝突)ルールそのものより、岡田のプレーが先に熟成している。
以前、右中間を完璧に破った長打を振り返り、中堅を守っていた岡田に「あれ、捕れなかった?」と聞いた。怒ってもいいほど失礼な質問に「実を言うと一瞬、スパイクが滑ったんです」と悔しそうに答えた。恐るべし……。
ロッテのある同僚が言った。「岡田さんが2人いて左中間と右中間を守ったらウチの外野は十分です」。記者もそう思う。
陽岱鋼を補殺した後も岡田は淡々としていた。ガッツポーズはおろか笑顔すらなかった。岡田にとってアウトを取ることが普通のプレーなのだ。投手の球種、捕手のミット位置、打者の特性、試合の状況、そして風向き。情報を1球ごとに集約して計算。打球が飛んだ瞬間には落下地点に駆け出している。岡田に派手なダイビングキャッチは少ない。何故なら打球がどこに落ちようと、岡田はそこに立っているのだから。(記者コラム・君島圭介)
ロッテのドラフト5位・原嵩(しゅう)投手(18)が6月2日のイースタンリーグ・ヤクルト戦(ロッテ浦和)で公式戦初登板初先発することが31日、決まった。
専大松戸高で3年夏に甲子園に出場した右腕は「緊張はしていません。楽しみです。プロのマウンドで投げられることに感謝をしながら1球1球全力で投げたいと思います。自分の持ち球を駆使して今できる最高のパフォーマンスを見せる事ができればと考えています」と意気込んでいた。
ロッテは31日、西野勇士投手(25)が30日に都内の病院で検査を受け「左肘骨挫傷」と診断されたと発表した。全治は1週間で出場選手登録は抹消せず、今後の出場は当日の状態を見て判断する。
西野は29日のソフトバンク戦(QVC)の9回守備で左肘を痛めていた。
ロッテは31日、大松尚逸内野手(33)が30日に都内の病院で「右アキレス腱縫合手術」を受けたと発表した。全治は6ヶ月の見込みで今季中の復帰は絶望的となった。
大松は29日のイースタン楽天戦(山形・荘銀・日新スタジアム)の走塁中に右アキレス腱を断裂していた。今季は1軍では未出場ながら、2軍では44試合で打率3割1分、4本塁打、16打点だった。
交流戦直前のソフトバンク戦3連敗を吹き飛ばす快勝だ。52試合目にして今季初の“零封勝利”に、ロッテ・伊東監督は「いいスタートが切れました」と顔をほころばせた。
立役者は先発の石川歩投手だ。広島打線を7回までビシッと封じて益田にバトンを渡し、最後は南が締めて0が9個並んだ。
石川は、これで3連勝で涌井と並ぶ5勝目。防御率トップに躍り出た。「たまたまです。すぐに(率が)上がると思うので」と話し、「貯金3。次が大事ですね」と笑った。負け数は2。今季目標はその負け数を少なくすることだ。
5回の三者凡退を除いて、毎回走者を出した。「粘り強く投げることができた」と振り返ったが、マリンの逆風を味方により変化した「シンカーに助けられた」という。
前回5月24日の日本ハム戦では右手中指にマメができて5回で降板したが、伊東監督は「ボールに切れがあったし、攻めができていた」とほめた。石川は「まだまだ貯金を作って、(チームに)貢献したい」と結んだ。
ロッテは31日、大松が29日のイースタン・リーグの楽天戦で走塁中に右アキレス腱を断裂し、30日に東京都内の病院で縫合手術を受けたと発表した。全治6ヶ月の見込み。
ロッテは31日からの広島カーブ3連戦がQVCマリンフィールドで行われるのを受けて、コラボグッズを発売することを発表した。
広島県福山市出身の江村選手は「この帽子、斬新ですね!右が黒くてマリーンズ。左が赤くてカープ。初めて見ました。話題になりそうですね。多くのファンの人にぜひ買って欲しいです」と呼びかけていた。
突然、電話が鳴った。昨年10月2日。益田直也投手は、あの日の事を忘れない。電話の相手は中後悠平投手。同じ年で、マリーンズに同期入団した親友からだった。1軍と2軍ということもあり会話をする機会も少なくなっていた。突然の電話に驚いた。神妙な声から、ただ事ではないことを察した。声が震えていた。「明日、球団に呼ばれた。多分、ダメだと思う。もっと、一緒に頑張りたかったけど、ゴメンな。お前には1番に伝えないといけないと思って電話をした」。翌日、中後の戦力外が発表をされた。益田、中後に、藤岡貴裕投手、鈴木大地内野手。2011年ドラフトは4人の大学生ルーキーが指名された。将来を嘱望された4選手。4年目が終わろうとした時に、早くも別れの日を迎えた。
「4人とも仲良かったですから。色々な思い出がある。こんなに早く別れの日が来るとは思っていなかった。寂しかったですね」。
優しい友だった。藤岡と鈴木は東洋大学出身。2人は中後とも大学ジャパンで面識があった。益田だけ、同期3人を全く知らなかった。心細かった。入団会見のため上京する際、同じ関西方面だった中後と新幹線が一緒になった。すぐに意気投合した。そして、入団会見会場で他の2選手を進んで紹介してくれ、すぐに打ちとけることができた。ありがたかった。
「合同自主トレから本当に4人で一緒にいることが多かった。休みの日はよく4人で都内に焼肉を食べにいったり、カラオケをしたり、楽しかったです。その仲間と一緒に野球ができないと思うと、やっぱりつらかった」。
友はマリーンズを退団し現在、渡米をしてダイヤモンドバックス傘下のマイナーでプレーをしている。今でもよくメールなどで連絡を取り合っている。色々なやりとりをする。近況、チーム状況、自分の状態。中後からは節約のためチームメートとハウスシェアをしながら住んでいるため大変な部分もあるとも聞いた。チームは変わっても、メールでのやり取りをすることで気持ちはつながっている。
「結構、向こうで投げているみたいですよ。『順調か?』とメールをしたら、順調だと言っていました。嬉しいですよね」。
ある日、中後からメールがきた。「楽しいし勉強になる事も多いけど、やっぱり日本に帰りたくなることはある」。益田はすぐにメールを返した。「もしかしてホームシック?頑張れよ!」そして1枚の写真を添付した。ロッテ浦和寮の鈴木の部屋で藤岡、中後と益田の4人で夜、楽しく話をしている写真。ルーキーイヤーの夢を語り合っていた時の写真だった。「懐かしいな!」とすぐに返事が来た。4人の同期はチームが違っても、遠く海を越えて離れていても、心はつながっている。今、それぞれが自分の与えられた職場で全力を尽くしている。あの頃の変わらぬ初心を忘れずに生きている。
「アイツはアメリカで頑張っている。マリーンズにいるオレ達3人も負けられない。連絡がくる度に、そう思いますよ」。
益田が1年目の12年3月30日楽天戦で初登板。中後も3月31日の同カードで初登板し、藤岡が4月1日の同カードで初登板初勝利。1年目からずっと切磋琢磨して、頑張った。同年4月30日のソフトバンク戦では藤岡が先発。中後、益田とつないで勝利。3人でお立ち台に上がった。満面の笑みでヒーローインタビューに応えた。最高の思い出だ。
「よく覚えていますよ。懐かしいですね。あの日、ベンチで『今日、このまま勝ったら3人でお立ち台かもしれないね』と話をしていたんです」。
今、中後はアメリカでメジャー昇格の夢に向かって、異国の地で日々、チャンレジをしている。藤岡と益田はセットアッパーとしてここまでのマリーンズの快進撃の原動力となる好投を続けている。鈴木はキャプテンとしてチームを引っ張り、勝負強い打撃でマリーンズの主軸の一人となっている。離れてしまっても心は1つ。いつもお互い刺激をしながら成長を続けている。11年ドラフトでマリーンズのユニホームに袖を通した4人の若者。その歩みは、励まし合いながら、刺激を受け合いながら、これからも、そしていつまでも続くはずだ。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)